中学生のときに、右の図のような問題をやった。この建物の高さは何メートルでしょう、みたいなものだ。 距離と角度で目的の高さが計算できるというのは驚きだったが、思い出してみるといつだって問題にははじめから距離と角度が書かれていた。 もし実際に三角法で高さを測る必要があるなら、計算だけではなく距離と角度も自分調べないといけないだろう。その場合、本当にかつて習った計算方法は役に立つのだろうか。 (text by 藤原 浩一) 手作りの測定ツール 知る必要があるのは建物までの距離と見上げたときの角度だ。距離はメジャーを使えばいい。問題は角度だ。 ちょっと考えてこんなものを作った。 目標となるものを見定める黒い筒と、拡大した分度器(目盛りは5度ずつ)、そしてそこにぶら下がる紐だ。 あひるのクリップがついた紐は重力に引かれて常に下にぶら下がるので、筒が斜めになればそのまま角度を指し示すのだ。かつてやった