また、円楽一門でもっとも不思議なのは、この一門はとても早いスピードで真打にしてくれる、というところである。 ふつう入門して15年ほどかかる真打昇進が、この一派だけは「早いと8年、だいたい10年」で昇進していた(今回の好の助は13年かかっているのだが)。 もともと、圓生は、順送りで真打に昇進させることに反対し、落語協会を脱退した。その脱退会派を継いだ円楽が、異様に早く真打に昇進させるようになった。 かなり奇妙である。 横から見てるだけの私でも、とても不思議におもえた。 この団体だけは、別のルールでやってるんだろう、と考えるしかなかった。 円楽一門は(楽太郎が円楽になったのち)、歌丸会長の団体へ入れないかと打診したことがあるらしい。しかし断られた。 やはり、べつべつに何十年もやってきた団体の合流はむずかしい。 私は四つの団体をすべてきちんと聞こうとまわっていたことがある。 円楽一門だけはとくに