「何でも相手まかせにするということは、パッと見て、相手に合わせるとても優しい人かもしれないけれど、自分で決めるという責任から逃れている卑怯な人。」-このように心理学的な指摘が著作の後半にいくつか出てくる。著者のドライとも言い得る現実主義観、向学心・向上心、知的好奇心。それが、この著作を底辺から力強く支えている。そして最後に著者は、こう結んでいる。 「だからこそ、風俗で働きたい、働かなきゃいけない子が、幸せに風俗嬢を続けられる環境をつくっていきたいなと考えています。 それが私のこれからの道です。私が嬢でなくなったとしても、風俗の世界から離れることはないでしょう。」ーちなみに現在の著者の肩書は日本風俗女子サポート協会の代表である。講師業なども務めているため、本当に会って話を聞きたいと思えば可能である。本を語らう会がきっかけで読んだ著書でもあるので、経済的事情が許すならゲストとして招きたいと考