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ブックマーク / ikedanobuo.livedoor.biz (15)

  • 「水戸黄門」の正義 : 池田信夫 blog

    2012年05月06日09:21 カテゴリ法/政治 「水戸黄門」の正義 ちょうど1年前の5月6日、菅首相は記者会見して浜岡原発の「停止要請」を行なった。そのとき私は「この要請には法的根拠がない」と批判したが、メディアはこの「英断」を賞賛した。これは菅氏のスタンドプレーだと思われていたが、大鹿靖明氏によれば経産省の官僚が主導したものだという。経産省は、特に危険だといわれる浜岡だけを止めて、他の原発も止めろという動きの「ガス抜き」をはかったのだ。 結果的には、この「超法規的措置」は裏目に出た。いったんルールなしに停止させると、「定期検査後の再稼働も止めてくれ」という地元の声に抵抗することはむずかしい。そして際限なく裁量行政が続き、ついに今日すべての原発が止まった。朝日新聞は社説で、こう批判する。野田政権は「脱原発依存」を掲げながら、規制当局の見直しをはじめ、何ひとつ現実を変えられていない。再稼

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    showgotch 2012/05/07
  • 自己という牢獄 : 池田信夫 blog

    2011年03月06日11:02 カテゴリ 自己という牢獄 日経済学が信用されない一つの理由は、それが依拠している合理的個人という人間像が、日人の感覚に合わないためだろう。他方、新古典派やフリードマンにとっては主体が合理的に選択して全責任を負うというのは自明の前提だが、大陸のポストモダンは主体の概念を疑うことを一つのテーマとしてきた。特にフーコーは晩年に「私のテーマは一貫して権力ではなく主体だった」と述べている。書は彼の思想を主体という概念を軸にして概観したものだ。 初期の『臨床医学の誕生』や『狂気の歴史』では、フーコーは近代的な合理性が非合理な「狂気」を排除することによって形成された過程をたどり、『言葉と物』では<人間>という概念が18世紀以降の啓蒙思想によって作られたフィクションであることを明らかにする。「不可侵の人権」や「国民主権」は近代国家を支えるフィクションであり、労働

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    showgotch 2011/03/06
  • 一国二制度 : 池田信夫 blog

    2011年03月04日08:41 カテゴリ法/政治 一国二制度 きのうのUstream中継では、東京都知事に出馬を表明している渡辺美樹氏と対談した。記者クラブ的な常識では、「石原後継」とみられる松沢成文神奈川県知事が命だろうが、それではよくも悪くも大きな変化は期待できない。 「地域主権」とか「道州制」とかいう話は、もう30年ぐらい言われ続けているが、何も前進していない。地方自治体は総論では自主性を求めるが、音では霞ヶ関からの所得再分配を求めているからだ。日の隅々まで「あまねく公平」にという護送船団方式では、みんな一緒に沈んでいくだけだ。 東京は単なる地方自治体ではなく、GDPで比較するとオーストラリアやオランダ並みの都市国家である。17世紀以来の主権国家(領土国家)の時代が終わり、これからは都市間競争の時代だ。護送船団では、上海やシンガポールとの競争に勝てない。泥舟になった日を見捨

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    showgotch 2011/03/04
  • 「無縁社会」キャンペーンの恥ずかしさ : 池田信夫 blog

    2011年02月13日14:20 カテゴリメディア 「無縁社会」キャンペーンの恥ずかしさ 昨夜のNHKの「無縁社会」の番組が、あちこちで話題になっている。私は「働く世代の孤立を防げ」というタイトルだけで見る気がしなかったが、内容は想像以上に恥ずかしいものだったようだ。それは上のイラストからも感じられるが、きわめつけがスタッフの作ったとみられる自作自演のつぶやきだ。 朝日新聞の「孤族」キャンペーンとも共通するのは、日来「有縁社会」で、その縁が失われるのは嘆かわしいという湿っぽいノスタルジアだ。しかし島田裕巳氏も指摘するように、人々は経済成長によって縁を失ったのではなく、高度成長期に自由で豊かな生活にあこがれて都市に集まり、みずから「無縁化」したのだ。小池和男氏などの調査でも明らかなように、日人が「社縁」の好きな会社人間だというのも幻想である。 ところがNHKは、この問題を逆に見て「2

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    showgotch 2011/02/14
  • 日本の会社はなぜ転勤が多いのか : 池田信夫 blog

    2011年01月15日12:10 カテゴリ経済 日の会社はなぜ転勤が多いのか きのう「たかじんのそこまで言って委員会」という東京では見られない番組で話題になったことだが、放送に出るかどうかわからないので、ちょっとメモしておこう。 日政治報道が「政局報道」でしかないのは丸山眞男以来、指摘されていることだ。その一つの原因は政治が政策で動いていないからだが、もう一つは記者が政策を理解していないからだ。記者クラブのローテーションは半年単位で、1~2年でクラブを転々とし、5年ぐらいたったら地方に転勤する。40歳すぎると管理職になるので、取材しているのはほとんど政治に素人の30代のサラリーマンなのだ。 これはマスコミだけではなく、日のほとんどの会社と同じだ。日人は転勤というのは当たり前だと思っているだろうが、外資ではトップクラスの幹部を海外法人に派遣するような戦略的な人事にしか見られない。I

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    showgotch 2011/01/15
  • ゲーム理論についてのよくある誤解 : 池田信夫 blog

    2011年01月02日19:59 カテゴリ経済テクニカル ゲーム理論についてのよくある誤解 橘玲氏の「サラリーマンはどのように絶滅していくのか?」というブログ記事で、ゲーム理論が誤って解説されている。こういう誤解はよくあるが、彼はよく読まれる作家らしいので、間違った話を繰り返すのはよくない。最大の間違いは、この記事と彼が引用している「アメリカはなぜ銃社会なのか?」という記事で異なる均衡を「ナッシュ均衡」という言葉で一くくりにしていることだ。 協力裏切協力 2  0 裏切 3  1 米国日米国 2  0 日 0  1 図は自分(左欄)と他人(上欄)の行動に対応する自分の利益(ペイオフ)をそれぞれ横軸と縦軸に書いた行列で、たとえば左の図は「自分も他人も協力したら利益は2、自分が協力して他人が裏切ったら0」などと読む(ペイオフは対称とする)。 銃規制(左側)は、私が4年前の記事でも書いたよう

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    showgotch 2011/01/04
  • 高度成長は奇蹟だったのか : 池田信夫 blog

    2010年12月04日16:08 カテゴリ経済テクニカル 高度成長は奇蹟だったのか 今週のJBpressの記事に、専門家からコメントをいただいたので、細かい話だが少し補足しておく。 図はワイルの教科書のウェブサイトから借りたものだが、日の高度成長が「戦前からのトレンドを延長したものに近い」というのは単純化しすぎだった。よく見ると、破線を引いたように戦前からのトレンドには1960年ごろに追いついており、そこからさらに成長して英米なみの成長率になって落ち着いている。これは新古典派成長理論でいう定常状態(steady state)に近い。資/労働比率が一定になり、生産性上昇率≒成長率になっている。成長率が高かったのは、戦争でGDPが半減したためだ。 それでも戦前の1939年にアメリカの35%しかなかった一人あたりの所得が、わずか40年で先進国なみになった原因は、新古典派的に考えれば技術移転で

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    showgotch 2010/12/04
  • 参加民主主義という「便利な嘘」 : 池田信夫 blog

    2010年10月18日00:46 カテゴリ法/政治 参加民主主義という「便利な嘘」 今の臨時国会は「熟議の国会」だそうである。あまり耳慣れないことばだが、deliberative democracyの訳語だろう。これは1990年代に欧州で流行したもので、代表的な論客はハーバーマス・・・といえば想像がつくだろうが、「参加民主主義」とか「直接民主主義」とかいう類の話だ。ねじれ国会で多数決を使えない民主党が、苦しまぎれに「話せばわかる」という意味で持ち出したのだろうが、文脈が違う。おまけに文科省は「熟議カケアイ」とかいうウェブサイトまでつくって「元気な日枠」の予算獲得に利用しようとしている。商魂たくましいと言うべきか、意味もわからずバズワードにすぐいつく官僚(正確には鈴木副大臣らしいが)の浅はかさというべきか、見ていて恥ずかしい。 こういう「コミュニケーション的理性」で市民的公共性が形成され

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    showgotch 2010/10/18
    これはその通りで、結局官制主導で官制不信や教育不信をあおるメッセージを発信しているのと同義なんだよね。
  • 無縁・公界・楽 : 池田信夫 blog

    2010年04月13日01:20 カテゴリ科学/文化 無縁・公界・楽 NHKの「無縁社会」という特集が、大きな反響を呼んでいるらしい。グーグルで検索すると、129万件も出てくる。私もちょっとそれにコメントしたら「変節したのか」とか、逆に「やっとお前も市場原理主義の弊害に目覚めたか」といったコメントが寄せられた。それぐらい、この問題は日人の琴線に触れるのだろう。 人間は生物学的には個体として生まれ、個体として死ぬ「無縁」な存在だが、それは個体群のメンバーとしてしか生存できない。そこには、個体としての生存と集団防衛の矛盾という群淘汰の問題がある。このパラドックスによって多くの悲劇が生まれ、多くの文学が書かれてきた。 最近では、この問題は社会科学でもコミュニタリアニズムとかソーシャル・キャピタルなどという形で、学問的に論じられるようになった。鳩山首相の「新しい公共」円卓会議の座長になった金子

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    showgotch 2010/04/13
  • 老人支配の構造 : 池田信夫 blog

    2010年02月28日11:22 カテゴリ経済 老人支配の構造 拙著の「希望を捨てる勇気」というタイトルが、このごろ「日経済をダメにする悲観論」の代名詞として使われるので、ひとこと弁明しておこう。 最後まで読んでいただけばわかるが、これは「古い経済システムを延命すれば何とかなるという希望」を捨てないかぎり、長期停滞を抜け出すことはできないという意味である。経済システムという言葉が抽象的なら、労働市場といってもよい。中高年の「終身雇用」や年金の負担を若年層に押しつけ、おまけに所得再分配の原資まで国債で調達して将来世代から1人7000万円も収奪する老人支配が問題の質なのである。 若者は老人から財産を相続しており、これまでの世代の築いた豊かな社会の恩恵を受けているので世代間格差はそれほど大きくないという批判もあるが、深刻なのは所得よりも雇用である。先日、人事コンサルタントに「雇用規制を緩和し

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    showgotch 2010/02/28
    「希望を捨てる勇気」は空気を読まない事が反響を呼び起こすという池田信夫先生自身を体言した素敵なタイトル
  • 増税より賢い増収法 : 池田信夫 blog

    2009年12月07日10:18 カテゴリ経済 増税より賢い増収法 冗談で書いたデノミの記事に、磯崎さんからツイッターでくわしいコメントをもらったので、少しまじめにフォローしてみる。 おっしゃるように、もちろん「日銀電子マネー」は不可能である。技術的にはすでに実現しているが、それを日銀が発行することは、きわめて合理的であるがゆえに政治的には通らない。その当のねらいは、金の流れを透明化することにあるからだ。納税者番号さえ提唱されてから20年以上も実現できず、郵貯の口座が5億6000万もある国で、金の流れを日銀が100%把握する改革は不可能である。 逆にいうと、電子マネーまで行かなくても、金の流れを少しでも透明化すれば、増税や事業仕分けよりはるかに効率的に税収を増やすことができる。国税庁の職員は人口10万人あたり43人と先進国でも最低レベルで、クロヨンと呼ばれるような捕捉率の不公平が続いてき

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    showgotch 2009/12/08
  • ルサンチマンの力 - 池田信夫 blog

    2009年11月10日17:03 カテゴリ科学/文化 ルサンチマンの力 先日の記事で勝間和代氏のリフレ提言(?)にコメントしたら、すごい反響があった。誤解をまねくといけないので補足しておくと、私は勝間氏のは立ち読みしかしたことがないので、中身はよく知らない。前に彼女のについてブログで書いたら、人がコメント欄に登場し、私に会いたいということで話をしたが、「私のは中身じゃなくてマーケティングなんです」とのことだった。 そういうわけで私は彼女の著作について語る資格はないのだが、たまたまきょう発売の『VOICE』に斎藤環氏の「“勝間和代ブーム”のナゼ?」というエッセイが出ていた。私がおもしろいと思ったのは、斎藤氏の次のような分析だ: なるほど勝間氏自身は、自己変革に成功して、その「パーソナル資産」を「社会変革」に向けられる立場に到達しえたのかもしれない。しかし著書を読むかぎり、勝間氏の影響

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    showgotch 2009/11/10
    ルサンチマンの反対って何?
  • ウィトゲンシュタインとラムゼー* : 池田信夫 blog

    2009年10月25日16:49 カテゴリ経済テクニカル ウィトゲンシュタインとラムゼー* テクニカルな話には*をつけることにしたので、経済学や哲学に興味のない読者は無視してください(BLOGOSにも転載しなくて結構です)。 今月の日経済学会の招待講演で、神取道宏氏が今後の経済学の方向として行動経済学をあげていた。ただしその現状は、物理学でいえば落ち葉の運動がニュートンの運動方程式(新古典派理論)では記述できないと指摘するにとどまっており、そのゆらぎにいろいろなパラメータを当てはめてアドホックな仮説を立てている段階だ。神取氏は、ここから進んで空気抵抗の理論のようなものを見つけないと行動経済学は行き詰まるといい、空気抵抗に相当するのは人間の認知構造だと結論した。 神取氏から認知構造という言葉が出てきたのは意外だったが、これを空気抵抗のような例外と考えている限り、行き詰まると思う。天動説に惑

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  • 技術への問い : 池田信夫 blog

    2009年09月23日18:53 カテゴリBooks 技術への問い 書は、ハイデガー晩年のもっとも重要な論文「技術への問い」を中心にして5の論文を集めたものである(復刊)。最初に断っておかなければならないのは、訳があまりにもひどく、とても通読できないということだ。たとえば技術をGe-stellという奇妙な言葉で表現する重要な部分は、書ではこう訳されている:われわれはいま、それ自体を開蔵するものを用象として用立てるように人間を収集するあの挑発しつつ呼びかけ、要求するものをこう名づける――集‐立(Ge-stell)と。グーグルの自動翻訳でも、もう少しましな訳になるだろう。私は原文を読んではいないが、英訳のほうがはるかにわかりやすい。英訳ではGe-stellはenframingと訳されており、自然を一定の枠組の中で理解し、利用することだ。 この論文が重要なのは、若きハイデガーが『存在と時間

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    showgotch 2009/11/03
    これはがっつり主張しとくべきだろー、今日本で技術を教えるのは企業内教育だけしかない。科学至上主義が日本のイノベーションを遅らせている
  • 現代思想の断層 : 池田信夫 blog

    2009年09月27日17:55 カテゴリBooks 現代思想の断層 ニーチェは「来るべき200年はニヒリズムの時代になるだろう」という言葉を遺し、狂気の中で20世紀の始まる前年に世を去ったが、彼の予言はますますリアリティを増しつつある。 よく誤解されるように彼は「神を殺す」ニヒリズムを主張したのではなく、「神が自然死する」ことによって西洋世界が深い混迷に陥ることを予言し、それを克服する思想を構築しようとして果たせなかったのである。 書はこのニーチェの予言を軸として、ウェーバー、フロイト、ベンヤミン、アドルノの4人の思想をスケッチしたものだ。ウェーバーとニーチェという組み合わせは奇異に感じる人がいるかもしれないが、ウェーバーは姜尚中氏の描くような「市場原理主義」をなげく凡庸な合理的知識人ではなく、ニーチェの影響を強く受け、キリスト教のニヒリズム的な側面が近代社会の合理的支配を自壊させると

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    showgotch 2009/11/03
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