2012年05月06日09:21 カテゴリ法/政治 「水戸黄門」の正義 ちょうど1年前の5月6日、菅首相は記者会見して浜岡原発の「停止要請」を行なった。そのとき私は「この要請には法的根拠がない」と批判したが、メディアはこの「英断」を賞賛した。これは菅氏のスタンドプレーだと思われていたが、大鹿靖明氏によれば経産省の官僚が主導したものだという。経産省は、特に危険だといわれる浜岡だけを止めて、他の原発も止めろという動きの「ガス抜き」をはかったのだ。 結果的には、この「超法規的措置」は裏目に出た。いったんルールなしに停止させると、「定期検査後の再稼働も止めてくれ」という地元の声に抵抗することはむずかしい。そして際限なく裁量行政が続き、ついに今日すべての原発が止まった。朝日新聞は社説で、こう批判する。野田政権は「脱原発依存」を掲げながら、規制当局の見直しをはじめ、何ひとつ現実を変えられていない。再稼