【ロンドン=伊東和貴】国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは23日、2013年の年次報告書を発表した。旧日本軍の慰安婦問題を巡る日本政府の対応について、「日本軍の性奴隷制度を生き延びた人のための正義の要求を拒み続けた」と批判した。 また、日本の識者が昨年11月に米紙に掲載した慰安婦の強制連行を否定する内容の意見広告に、当時は野党自民党の党首だった安倍晋三首相が賛同者として名を連ねていたことを取り上げた。 アムネスティの日本担当で執筆者の一人、ラジーブ・ナラヤン氏は「紛争下の性暴力は今でも続く大きな問題。日本政府は元慰安婦の最後の一人が亡くなる前に謝罪と補償をし、二度と繰り返さないと言うべきだ。そうすれば、日本は(人権分野の)先導者になれる」と電話取材に語った。 関連記事(藤原帰一・時事小言)慰安婦問題(5/22)「慰安婦に謝罪と補償を」 京都府議会が意見書可決(3/26)慰安婦