新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、ビジネス環境の不確実性や曖昧(あいまい)さが増大している。先が読めない時代の到来だ。こうした環境の激変に打ち勝つには、個人が自律性を発揮し、組織の一体感を醸成する必要がある。 ただ、「上司が言う自律性」や「いま話題の自律性」「ありふれた自律性」では人が育たず、組織が崩壊する恐れがある。コロナ前の“常識”は通用しなくなっている。今後の人材・組織開発のあるべき姿はどのようなものか。今回の連載コラムでは、その処方箋について考える。 コロナ禍の中で強い組織をつくる鍵は「場づくり」にある 第6回(最終回) 前回(第5回)のコラムでは、不確実な時代において「ジョブ型雇用」や「管理・報酬」によって組織のパフォーマンスを向上させることが難しいこと、創造性こそが企業価値を上げる鍵であり、その創造性は自律性の高い人間から生み出されることについて述べた。今回は「自律性の