「たくさん本を読んでも、知識を身につけた実感がない」 「速さだけを重視した読書では、内容を理解できない」 このように、読書を成長の糧にできていないと感じる人は、1冊の本をじっくりと読む「精読」を試してみるといいかもしれません。今回は、筆者が精読を実践した結果とその効果をレポートします。 精読で最も効果があるのは「書き写し」 明治大学文学部教授の齋藤孝氏によると、精読には「音読する」「本に書き込む」「書き写しをする」の3つの方法があるそう。なかでも「書き写し」は、精読の最たるものだと実践を推奨しています。 さらに脳神経外科医の築山節氏も、脳科学の観点から、書き写しは本の内容を正しく認識するのに非常に役立つと説きます。その理由はふたつ。 ひとつは、インプットとアウトプットの繰り返しによって記憶を強化できるからです。 本を読む(インプット) →読んだ文章を書き取る(アウトプット) →自分が書いた