兵庫県加西市の県道で、皆既月食を観測していた同市立北条小6年の生田敦弘君(12)と2年の汰成(たいせい)君(8)の兄弟を飲酒運転の軽トラックがはね、死亡させた事件から17日で1週間となる。 逮捕された建築業小池巧容疑者(53)は直前まで、複数の店で「はしご酒」をしていたことが明らかになった。県警は店側について道路交通法違反(酒類提供)容疑で捜査しているが、なぜ飲酒運転を止められなかったのか――。安易に車を利用する客側と、あえて来店手段を確認しない店側のもたれ合いの実情も浮かび上がってきた。 「一度飲み始めるとへべれけになるまで止まらない」。小池容疑者の知人男性は明かす。飲酒運転での物損事故は知っているだけでも2回あるという。 事件のあった10日、小池容疑者は棟上げ式に参加した帰りの午後5時半、知人の飲食店を訪れ、声を掛けた。「酒を飲ませてくれ」。しかし営業前だったため断られ、市内の別の飲食