北海道新幹線の札幌延伸に新たな難題が浮上した。9日に開かれた政府整備新幹線問題調整会議で、国土交通省が「在来線の貨物列車と共用する青函トンネル内は安全確保のため、新幹線の最高速度も現行の在来線と同じ時速140キロに制限する必要がある」と突然主張し始めたのだ。これに従えば、東京−札幌間の所要時間は18分延びて5時間近くなり、費用対効果は低下。北陸、九州との「着工順位付け」でも不利に働きかねない。 青函トンネルを通過するJR貨物の列車は現在1日上下51本。新幹線開業後も貨物輸送のルートを確保するため、3線軌条方式を用い、線路幅の違う新幹線車両と在来線貨物列車の両方を走行させることが決まっている。 その際、時速300キロの新幹線が同100キロ程度の貨物列車と上下線ですれ違う際に起きる風圧の影響については、これまでも懸念の一つではあった。 ただ、自公政権下では「1時間当たり新幹線1本、貨物列車3本