貧困と隣り合わせで生きる(下) 国民年金では足りない老後の備え、貧しさから身を守るのは福祉ではなく教育 町亞聖 フリーアナウンサー どうにもならないことがある・・・ サラリーマンが性に合わなかった父はずっと歩合制の仕事ばかりしていたため、ボーナスなんてものは手にしたことはない。もちろん保険は国民健康保険、年金は国民年金だった。国民年金の受給額の低さがニュースになるたびに思うことがある。56歳で亡くなった父が高齢と呼ばれる年齢まで生きていたとして年金を満額受給しても約6万4000円。しかも未納や免除期間もあり、さらに減額となることは確実だった。 様々な生活費の他に、持ち家でなければ賃貸が必要となり、国民年金(老齢基礎年金)だけで理想とする老後を送ることは出来なかっただろう。日本人の8割以上の人が年金だけで生活しようと考えているという調査結果があるが、国民年金だけに加入している人は自覚しなけれ