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ブックマーク / kasasora.hatenablog.com (2)

  • 傘をひらいて、空を

    ちょっと自慢話を聞いてもらえませんか。 このあいだ、○○さんと仕事したんです。ええそうです、よくご存知ですね、そんなに知名度はないんだけど、僕は昔からとても好きで、彼の書いたものはすべて読んでいます。雑誌に少し書いただけのものも追っている。若いころには「こういうのって恋愛みたいなもので、そのうち醒めるんだろうな」と思ってたんですけど、いまだに好きです。 他にも好きな作家はいるけれど、そういう感情がずっと続いたことはないな。○○さんが特別なんだ。 そうですか、あなたも○○さんの著作を読んでいらっしゃいますか、嬉しいなあ。 いや、業で○○さんのを担当したのではないんです。僕は編集者ではありますが、会社では違う分野のを作っていて、○○さんは、うちの会社で書かれている方ではないですし、接点はないんです。○○さんとした仕事は、いわば課外活動です。うちの会社は副業OKでして、外でを作ってもかま

    傘をひらいて、空を
  • 箸三膳分の愛 - 傘をひらいて、空を

    夜中まで作業が続きそうなのでオフィスグリコにコインを落としてカップ麺を手に入れる。その場でばりばりパッケージを破いて、据え置きのポットからお湯を注ぐ。ジャンクフードのにおいをくんくんとかぐ。にんまりと笑う。それから気づく。割り箸がない。コンビニエンスストアで買えば箸をくれるけれど、オフィス内で買うとない、みたいだ。知らなかった。近くの席の社員と目が合う。相手の視線が自分の顔から夜にスライドする。お、からだに悪そうなもんってますねえ。まだべてませんよう、箸がなくって、だから、どうしようかなーって。その会話の途中から机の抽斗をあける音がいくつも派手に響き渡って少し驚く。顔見知りの三人がそれぞれの席から割り箸を差し出している。みんなで顔を見合わせて笑う。 というわけで私は無事にカップ麺をべることができて、割り箸のストックまでできて、みんなに愛されてるなーって思ったの。だっていやなやつがカ

    箸三膳分の愛 - 傘をひらいて、空を
    sink2009
    sink2009 2014/07/23
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