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NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 米連邦最高裁判所は3日、人工知能(AI)が生成したアート作品に著作権保護を認めるべきかどうかをめぐる訴訟を審理しないと発表した。 この決定により、コンピューター科学者のスティーブン・ターラー(Stephen Thaler)が、自身のAIシステム「DABUS」が制作した作品に連邦著作権の保護を認めさせようと長年続けてきた試みは、事実上終結した。 2024年に『Art in America』に掲載されたターラーへのイン
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 聖母子像や磔にされたキリストの絵画を見て、性を連想する人はそう多くないだろう。だが、中世ヨーロッパの富裕層が所有していた個人用の時祷書(私的な日常の祈りに用いた祈祷書)を紐解くと、女性器を連想させる挿絵がかなりの頻度で登場する。これは、磔刑後に兵士がキリストの脇腹を槍で突いた際にできた傷を描いたものだが、当時の信仰のなかでは、子宮や女性性を連想させるかたちで表現されることがあったという。メトロポリタン美術館分館のク
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. イギリスで最も謎めいた古代遺跡の一つ、サーン・アバスの巨人を保護するための募金活動が国際的な支援を集め、遺跡への関心の広がりを示した。 ドーセット州の丘陵地帯の下に隠れている石灰岩を露出させて描いたとされるこのヒルフィギュアは、高さ180フィート(約55メートル)に及ぶ。この巨人の地上絵は、35フィート(約10メートル)の勃起した男性器を含む姿によって、圧倒的な存在感を放っている。 歴史的建築物の保護を目的としてイ
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 20世紀初頭のオーストリア表現主義を代表する画家、エゴン・シーレの有名な水彩作品に、《Seated Woman with Bent Knees(膝を曲げて座る女)》がある。最近、それとはまったく異なる絵柄のAI生成画像が同じタイトルでX(旧ツイッター)に投稿され、30万近い表示回数を獲得。それに対し、怒りや注意喚起の声が上がっている。 投稿主は約29万人のフォロワーを持つ@lovedropxというアカウントで、普段
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 今秋、中世ヨーロッパを代表する歴史絵巻《バイユーのタペストリー》が、フランス・ノルマンディーのバイユー・タペストリー美術館からイギリスの大英博物館へ貸し出される予定だ。この計画をめぐり、現代美術を代表する作家デイヴィッド・ホックニーは1月14日、イギリス紙インディペンデントへの寄稿で「狂気」と非難したと、アートニュースペーパーが伝えている。 《バイユーのタペストリー》は1070年代、ノルマンディー公ウィリアム(後の
デザイナー、漫画家の永野護は約40年にわたり、そのメカニカル・キャラクターデザインとストーリーテリングで日本のアニメーション、漫画表現を牽引してきた。1983年に日本サンライズへ入社し、『エルガイム』や『Zガンダム』などのアニメに参加。1986年には現在まで続く長編漫画『ファイブスター物語(The Five Star Stories)』の連載を月刊『ニュータイプ』で開始した。 永野が生み出すロボットやキャラクターは、シャープさと曲線が同居するフォルムの中に機能性と装飾性、美しさと強さが同時に成立されており、一目でそれと分かる。特に、美麗さと緻密で複雑なメカニカルな構造美が両立する『ファイブスター物語』のモーターヘッド、ゴティックメードと呼ばれるロボット兵器のデザインは、模型・ガレージキットとしても高い人気を誇る。 こうした永野の創作は、どのようにして生み出されているのだろうか。その秘密を解
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 建築家やジュエリーデザイナーの経歴を持つビアンカ・センソリだが、現在は露出度の高い独特のファッションセンスと、カニエ・ウェスト(イェ)の妻、そしてミューズとして広く知られている。 そのセンソリが、12月12日と13日の2日間、パフォーマンス・アート作品《BIO POP(The Origin)(バイオ・ポップ [起源] )》を韓国で初披露した。これは、今後数年にわたってシリーズ展開されるパフォーマンス・アート7部作の
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 11月30日、フランス・ヴェルサイユで行われたオークションに、バロック期のフランドルの巨匠、ピーテル・パウル・ルーベンスの絵画が出品された。落札額は294万ユーロ(約5億3000万円)で、予想価格100万~200万ユーロ(約1億8000万~3億6000万円)の上限の1.5倍近くの結果となっている。 ルーベンスは十字架上のイエス・キリストを主題とした作品をいくつも残している。1613年に制作されたこの絵もその1つだが
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 2017年、ゲルハルト・リヒターは最後の絵画作品群を完成させたと宣言した。そのときは作家活動から完全に引退するのではないかという声もあったが、実際はそうならず、リヒターはドローイングなど紙を支持体とする作品や立体作品の制作を続けた。 最近公開された2022年の作品を見ると、彼は以前のような大ぶりの絵画ではなく、より制作しやすい小さな作品へ関心を移しただけだったことが分かる。93歳という年齢を考えれば、それは当然のこ
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 神奈川県・箱根にある私設美術館、岡田美術館の創設者である岡田和生が、カジノ王スティーブ・ウィンとの訴訟にかかった弁護士費用5000万ドル(約74億円)を賄うために、所蔵作品の一部をサザビーズのオークションに出品する。 現在83歳の岡田和生は、パチスロ機で財を成し、東京に本社を置くユニバーサルエンターテインメント社の会長を務めた。美術品収集が趣味だった岡田は、1924年に廣田松繁と西山保により創設された日本橋の老舗古
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 3年の試行期間を経て、アイルランドは2026年から芸術家向けベーシックインカム制度を正式に導入する。対象となるアーティストは、週あたり約375ドル(最近の為替レートで約5万6250円、以下同)、1カ月約1500ドル(約22万5000円)の給付金を受け取ることになる。募集枠は2000人で、応募は2026年9月に開始される予定だが、現時点では詳細な応募資格は発表されていない。また、アイルランドの主要放送局RTÉが報じる
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. この連載は「美術館の『常設展』を鑑賞する、その際の音楽をプレイリストにする」というもので、非常に機知に富んだセンスとフォーカシングを有する企画であり、私も大いに乗り気で開始される事となった。 閲覧者の皆様に於いては、プレイリストの使用方法は無限に近くあるであろう。一番ストレイトかつ徹底的なものは、実際にその美術館まで足を運び、イヤーフォンもしくはヘッドフォンを装着し(どれほど優れた常設展を有しようと、イヤーフォン/
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. ニューヨーク近代美術館(MoMA)の館長退任を前にしたこの夏、グレン・ローリーは、トランプ政権による文化施設への攻撃が続いていることへの懸念を遠回しに示し、MoMAは従来の方針で展覧会を継続するために戦わねばならないと発言した。ニューヨーク・タイムズ紙がローリーの長年の業績を評価した記事によれば、6月に行われたMoMAのガーデン・パーティで彼はこう語っている。 「もし、博物館や美術館が多元主義的な価値を重視し、表現
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. モスクワの裁判所は、欠席裁判でパンクアート集団プッシー・ライオットのメンバー5人に懲役8〜13年を言い渡した。 「ロシア軍の配備に関する虚偽情報を故意に流布した」とされ、マリア(マーシャ)・アレヒナ、オルガ・ボリソワ、ディアナ・ブルコット、アリーナ・ペトロワ、タソ・プレトナーが対象となった。 裁判の主な争点となったのは、2022年12月にYouTubeに投稿された動画「Mama, Don’t Watch TV (A
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. アーティストのナン・ゴールディンと、パレスチナ人活動家のマフムード・ハリルの対談が、イギリスのライフスタイル誌『Dazed』の最新号で公開された。対談のなかで二人は、ハリルが104日間にわたって米移民・関税執行局(ICE)に拘束された体験談、抗議活動やデモの有効性、そしてガザで続いている紛争について語っている。 この対談の興味深い点は、記事の終盤で、パレスチナやその支持者による発言や活動に対して、ほかの社会運動より
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 「モーセは実在の人物だったのか」 歴史的に大きな議論の的となってきたこの問題を再燃させる説が明らかになった。その根拠は、トルコ石鉱山として知られるエジプト・シナイ半島のセラビット・エル・ハディムで見つかった、3800年前の碑文に関する新たな解釈だ。 考古学専門誌のアーキオロジー・マガジンによると、独立研究者のマイケル・S・バー=ロンは、セラビット・エル・ハディムの岩壁に刻まれた碑文がその答えを示している可能性がある
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. ヘレニズム後期〜ローマ帝国初期の数百点もの陶器の皿、盆、鉢が、トルコ沖の沈没船から「積み重ねて運ばれた当時の形がほぼ完璧に残る」状態で見つかったと、7月初旬に同国文化観光省が発表した。船が沈んでいるのはアンタルヤのクムルジャ地区アドラサン沖で、トルコのメフメット・ヌリ・エルソイ文化観光大臣も視察のための特別ダイビングでこの水中遺跡を訪れている。 視察後の記者発表でエルソイ大臣は、沈没した貨物船はおよそ2000年前の
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 4度ものグラミー賞受賞歴を誇るミュージシャンのエド・シーランが、7月11日からロンドンのヘニ・ギャラリーで個展を開催する(8月1日まで)。 展覧会では作品のプリントを1枚900ポンド(約17万円)で販売する予定で、総売り上げの50パーセントは、シーランが設立した音楽教育を支援する財団を通してイギリス全土の学校に寄付されるという。彼はこれまでも、イギリスの音楽教育事業における構造的な資金不足を訴え、様々な支援活動を行
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. バチカン美術館は、10年に渡って「ラファエロの間」の全4室を修復してきた。そのうち最も重要と言われるコンスタンティヌスの間の修復が終わり、6月26日に一般公開された。 ラファエロの間は、ルネサンス期の著名な画家・建築家のラファエロ(1483-1520)が25歳だった1508年に、教皇ユリウス2世がバチカン宮殿内の私的居住空間の装飾を依頼したもので、ラファエロと弟子は計4室を1524年にかけて仕上げた。中でも最後に手
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 中国陝西省西安市当局は5月31日、同市臨潼区にある兵馬俑坑で、30歳の中国人観光客の男が2体の兵士像を破損させたと発表した。 AFP通信が伝えた声明によると、30日に西安市の秦始皇帝陵を観光していたこの男は、「防護用の柵とネット乗り越えて約5.5メートル下の第3号坑に飛び込み」、警備員に取り押さえられるまで兵士像を「押したり引いたり」して損傷を与えた。破損の程度は「一様ではない」とされている。 破壊行為の直後に撮影
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 芸術運動「フルクサス」に参加し、日本初の即興演奏集団「グループ音楽」を設立した、音楽家であり前衛芸術家、評論家の刀根康尚が5月13日に在住するアメリカで死去したと発表された。90歳だった。 彼の死は、2023年に刀根のアメリカ初の回顧展を開催したアーティスツ・スペースによって明かされた。死因は老衰だという。 1935年に東京で生まれた刀根は千葉大学国文科に進学し、日本文学を専攻。在学中は評論家である栗田勇の下でシュ
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 2000年にわたり内容が判明していなかった古代ローマ時代の焼け焦げた巻物が、エピクロス派の哲学者、フィロデモスの著書『On Vices(悪徳について)』の一部であることが、研究者によって特定された。 古代ローマの町ヘルクラネウムは、79年にヴェスヴィオ火山が噴火した際に火山灰に埋もれた。その地には、ユリウス・カエサルの義父であるルキウス・カルプルニウス・ピソ・カエソニヌスが所有した大規模な図書館「パピルス荘」があり
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. フランス・ヴィシーから北に約9キロの小村、クレウジエ=ル=ヌフでの発掘調査で第2鉄器時代(紀元前450年-紀元前52年)にあたるケルト人の集団墓地「ネクロポリス」が見つかり、そこから2本の剣を含む多数の副葬品が出土したとLIVE SCIENCEが伝えた。 発掘調査を行ったのはフランス国立予防考古学研究所(INRAP)で、ネクロポリスを発見したのは2022年。それから数年かけての綿密な調査・保存作業を経て発表に至った
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. フランス国立科学研究センターの研究者らは、エジプトのアレクサンドリア近郊にあるマリウト湖近くのコム・エル・ヌグスで、約3500年前の古代エジプト新王国時代の集落跡を発見したと学術誌「アンティクィティ」に発表した。 チームはもともと、プトレマイオス朝時代(紀元前332年-紀元前331年)にギリシャ人が居住していた都市の調査と発掘を行っていた。一般的にこの地域は、アレクサンドロス3世の治世からプトレマイオス朝が滅亡する
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 現在、東京で「ヒルマ・アフ・クリント展」がアジア初の回顧展として開催されている。そんな中、ヒルマ・アフ・クリント財団の理事長で、アフ・クリントの玄孫であるエリク・アフ・クリントは、「彼女の作品を美術館に展示するべきではない」と主張している。 エリクは2年前に理事長に就任して以来、アフ・クリントの意向を厳格に遵守したいという考えから財団理事と意見を対立させてきた。近年アフ・クリントの名声が高まるにつれ、その対立の規模
NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. © 2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. トランプ米大統領が政府職員の多様性、公平性、インクルージョン(DEI)の取り組みを廃止する大統領令に署名した。その影響は国立の美術館・博物館にも及んでいる。 2月初め、南北アメリカ大陸を始めとする21カ国によって結成された地域的国際機構、米州機構(OAS)傘下のアメリカ大陸美術館が、3月21日に開幕する予定だった2つの展覧会、シェリル・D・エドワーズがキュレーションした、カリブ海とアメリカ出身のアフリカ系アーティス
現在、ワシントンD.C.のナショナル・ポートレート・ギャラリー(スミソニアン博物館が管理する肖像画美術館)で、フェリックス・ゴンザレス=トレスの個展「Felix Gonzalez-Torres: Always to Return」が開催されている(2025年7月6日まで)。そこで論争の種となっているのが、《“Untitled” (Portrait of Ross in L.A.)(無題 [L.A.でのロスの肖像])》(1991)だ。実は、この作品を所蔵するシカゴ美術館でも、2022年の展示の際に今回と同じ抗議を受け、展示室に掲示する説明文を変更したという経緯がある。 「クィア抹殺」の批判とフェリックス・ゴンザレス=トレス財団の反論 クィアアートの研究者イグナシオ・ダルナウデは、LGBTQ+カルチャー誌『OUT』が1月24日に公開した寄稿文で、ナショナル・ポートレート・ギャラリーが「クィアを
1月20日に大統領に返り咲いたドナルド・トランプは、連邦政府が新設する建物は「人々の称賛を集める」古典主義建築が望ましいとする、第一次政権時代に署名した大統領令を再び発令させた。 「美しい連邦公共建築(Beautiful Federal Civic Architecture)」と題されたこの大統領令は、「地域の遺産を尊重し、アメリカの古典的伝統に沿った」建築デザインを強調することで、「公共の空間を美しくすること」を目的としている。「古典的」という言葉は、新古典主義、ジョージアン様式、ギリシャ復興様式、ゴシック建築、およびモダニズム建築時代以前の建築様式を指しているという。 しかし、2020年にこの大統領令が発表された際に建築家の多くは、この動きを時代後れと批判し、トランプ政権が公共建築に画一的な建築スタイルを押し付け、国家主義的な理想を強引に推し進めようとしていると訴えた。 第一次政権時代
ブルータリズム建築を美しいと見るか否か、意見は大きく分かれる。しかし、1つ確かなのは、誰もが自分の考えを述べたくなることかもしれない。 たとえば、2020年にトランプ米大統領(当時)はブルータリズム建築を槍玉に上げ、連邦政府の建物は「美しい建築」にしなければならないとする大統領令を出した。古典主義建築が望ましいとするこの大統領令は、ブルータリズムと脱構築主義の建築物が「美的な魅力に乏しい」とする見方に因るものだ。翌年、バイデン大統領がこの大統領令を取り消したことで、胸を撫で下ろした建築家はたくさんいただろう。 この騒動以前から、ブルータリズムへの関心は高まりを見せていた。ニューヨーク・タイムズ紙が発行するT マガジンが、2016年に「ブルータリズムが帰ってきた」というタイトルの記事を掲載すると、ブルータリズムに関するツイートが拡散し、さまざまな議論がオンライン上で交わされ、さらにはサブレデ
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