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Intro 10 年ほど前に同じことを調べたことがある。 なぜ html の form は PUT / DELETE をサポートしないのか? - Block Rockin' Codes https://jxck.hatenablog.com/entry/why-form-dosent-support-put-delete 当時は全くの素人で、素人なりに調査はしたが、ほとんどが推測の域を出ない結論だった。 この問題についてあらためて記す。 仕様策定の経緯 表題の通り、 <form> の method には GET と POST しかサポートされていない。 HTTP には他にも PUT や DELETE といったメソッドもあるのに、なぜサポートされていないのかという疑問から始まった。 仕様が決定した経緯は、以下に残っている。 Status: Rejected Change Descriptio
Intro 2023/12/16(土) に、 3 回目となる「次世代 Web カンファレンス」を開催します。 次世代 Web カンファレンス 2023 - connpass 名称: 次世代 Web カンファレンス 2023 日時: 2023/12/16(土) 11:00-20:00 場所: サイボウズ 参加費: 無料 配信: なし アーカイブ: 未定 懇親会: なし 入場規制: あり ハッシュタグ(全体): #nwc_all Schedule [x] 10/23: 日程告知 [x] 11/01: 詳細公開 [x] 11/16: 募集開始 [ ] 11/30: 抽選終了 [ ] 12/16: 本番当日 Motivation 「Web について話す場」 というか「Web そのものをテーマにした場」というのが、意外と少ないなとずっと思っていました。 (もちろん、結果として Web について話して
Intro こういうタイトルを付けるのはあまり好きではないが、あえてこのようにした。 「ブラウザでキャッシュがヒットしない」 以下は、 Web における Caching の FAQ だ。 サーバで Cache-Control を付与したのにキャッシュがヒットしない サーバで ETag を付与したのに If-None-Match が送られない サーバで Last-Modified-Since を付与したのに If-Modified-Since が送られない 先日も、筆者が書いた MDN の Cache セクションで「記述が間違っているのでは?」と同様の質問を受けた。 Issue about the Age response header and the term "Reload" · Issue #29294 · mdn/content https://github.com/mdn/cont
Intro タイトルを見て「Cookie の新しい仕様か、キャッチアップしよう」と思って開いたのなら、以降を読む必要はない。 Cookie History 2000 年に発行された Cookie の仕様である RFC 2965 では、仕様中に Set-Cookie2/Cookie2 (以下 Cookie2) という 2 つのヘッダが定義されている。しかし 2011 年に改定された現行の RFC 6265 ではそれらヘッダは deprecate されており、実際の Web でこれらのヘッダが交換される場面を、少なくとも筆者は見たことがない。存在すら知らない開発者も多いだろう。 筆者はずっと、この仕様がどのように出てきて、どうして消えていったのかが気になっていた。 Web 上にも情報が少なく、「歴史上の理由で」とか分かったようなことを言ってる人がたまにいるくらいだ。四半世紀前のことなので経緯を
Intro Chrome で Compression Dictionary Transport の Experiment が行われている。 Intent to Experiment: Compression dictionary transport with Shared Brotli https://groups.google.com/a/chromium.org/g/blink-dev/c/NgH-BeYO72E この提案の仕様および本サイトへの適用について解説する。 brotli の Dictionary 圧縮方式は、基本的に「同じ値が出てきたら、それらをまとめて小さく表現する」という方式が中心となる。 # 繰り返しを数値で表現する場合 from: aaaabbbbb to: a4b5 この方式は、対象としたデータの中で、如何に効率よく「同じ値」を見つけるかが肝となる。例えば以下の例
Intro JS から Cookie を操作する document.cookie の改善を目的とした Cookie Store API についてまとめる。 document.cookie document.cookie は、ブラウザの API における代表的な技術的負債の一つと言える。 HTML Standard https://html.spec.whatwg.org/multipage/dom.html#dom-document-cookie 基本的な使い方は以下だ。 document.cookie = "a=b" console.log(document.cookie) // a=b まず、この API の問題を振り返る。 同期 API 最も深刻なのは、 I/O を伴いながら、同期 API として定義されているところだ。 この API は古くから実装されているため、I/O は非同期
Intro 最近 AbortSignal.any() が提案され、急速に実装が進んでいる。 すでに定義されている AbortSignal.timeout() や addEventListener() への Signal なども含め、非同期処理の中断を実装する際の API はかなり整備されてきた。 これら API のモチベーションと設計を中心にまとめる。 Abort 後のリソース解放 AbortSignal によって、非同期処理のキャンセルが可能になった。例として、 Server 上での Fetch のタイムアウトの例を考えよう。 app.get("/entries", (req, res) => { const perRequestController = new AbortController() const perRequestSignal = perRequestController
Intro ついに URL バーから EV 証明書の組織表示が消されるアナウンスが、 Chrome から発表された。 思えば、 URL バーの見た目も、だいぶ変わってきたように思う。 URL バーの表示の変遷を一度まとめておく。 URL バーの再現 本当なら古いブラウザのスクショを集めたいところだったが、これは非常に難しい。ネットで色々落ちてるものをかき集めても、ライセンスや解像度や表示されている URL などを考えると、使い勝手は決して良くない。 試しに古い Chromium をビルドしてみたが、一定より古いものはうまく開くことすらできなかった。開くことができたバージョンもあったが、どうやらそれだけでは当時の URL バーの UI までは再現されないようだ。 そこで、実物のスクショはあきらめ「一般的な URL バーのイメージ」を書いた図で、おおまかな変遷を辿る。あくまで架空の図であること
Intro HTTPBis では、 RFC 8941: Structured Field Values (以下 SFV) の更新作業が行われている。 RFC 8941: Structured Field Values for HTTP https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc8941.html 機能面では Date 型が追加されるという点が大きいが、個人的にはその裏で行われるもっと興味深い議論に注目したい。 それは、「RFC における ABNF の立ち位置」に関するものだ。 ABNF と Parsing Algorithm SFV は、簡単に言えば HTTP Field Value のための構造化フォーマットで、 JSON がそのまま使えなかったことに対する代替仕様だ。よって、基本的には目的となる構造体と文字列フォーマット間の Encode / Decode が
Intro 「連載するけど、代わりにコードはハイライトさせてほしい」 それが Web+DB Press 編集長に俺が出した条件だった。 技術書籍のシンタックスハイライト エンジニアは普段から、エディタ上でも、リポジトリ上でも、ブログ上でも、何かしらハイライトされたコードを見ている。 そんなエンジニアに向けて書かれた技術書籍でありながら、書籍のコードがハイライトされているのはみたことがない。 「技術書籍がシンタックスハイライトされてないのは、出版社の怠慢だ」 と、割と本気で思っていた。そして、今でも思っている。 特にページを跨ぐような長いサンプルコードを、単色で印刷されても、正直読む気になれない。 白黒だからしょうがないと思われているかもしれないが、白黒だとしても、文字の太さ、濃淡、フォントの微妙な使いわけなどで、かなり見やすくすることができる。 今はやっていないが、このブログでも、印刷用の
Intro OpenAI の API を用いて、長年の課題だった文書校正を VSCode 上で実現するプラグインを修作したところ、思った以上の成果だった。 文章校正と誤字脱字検出 執筆を補助するツールは多々開発されているが、基本は形態素解析を用いた品詞分析の延長で行うものが多かった。 よくある「助詞の連続」、「漢字の開き閉じ」、「一文の長さ」などは、ある程度の精度で検出可能ではあるが、結局執筆時に一番検出して欲しいのは「誤字脱字」だ。 文体をどんなに揃えたところで、誤字脱字があるとやはりクオリティが低く感じるし、そこさえ抑えられていれば、他のスタイル統一は訓練である程度なんとかなる。 英語のスペルチェックはかなり進んでいるが、日本語においてはそこまで革新的なものが見当たらない。あらゆるツールを試したが、結局満足のいく精度が出る誤字脱字検出は「Word の校正機能」しかなかった。 そこで筆者
Intro Interop 2022 の目覚ましい成果の一つとして :has() の存在がある。 これまでの CSS の限界を突破する、革新的な仕様であり、多くの開発者が期待を寄せる機能の一つだろう。 こうした仕様策定の裏には、必ずと言って良いほど互換性の問題がつきまとい、時にそれはそこまでの作業の蓄積を無に帰すレベルで影響を与える場合がある。 一方それらは Web 開発者が使う時点では解決されており、基本的に気にされることはない。 だからといって、気にする必要がないわけではない。ということを象徴する事件が、今回も裏で起こっていた。 jQuery と :has() :has() は、従来の CSS Selector の常識を変え、子の状態を元に親をクエリすることが可能となった。親から子を見る場合と比べて探索範囲が爆発的に増えるため、非常に実装が難しいとされていた。 Igalia の詳細な調
Intro SPA の隆盛で進化したフロントエンドライブラリによって生み出された「コンポーネント」という資産は、それを View 層の最小単位として扱うエコシステムにその重心をずらした。 近年の Web 開発は、虫食いのテンプレートエンジンにデータをはめ込む方式から、デザインシステムにカタログされたコンポーネント群に、 API から取得したステートを流し込み、それらを「いつ、どこで、どう」レンダリングするかという課題への最適解を、各位が模索するフェーズとなっている。 コンポーネントを敷き詰めるコンテナ側の設計は、 Flexbox および Grid の登場によるレイアウトの進化が手助けしたところも多いにある。しかし、「ページ」を前提に設計された CSS は、「コンポーネント」を前提にした設計に移行するうえで、ミッシングピースが多かった。 現在、提案/実装が進んでいる CSS の新機能群には、
Intro 例年通り 2022 年を振り返る。 blog 今年は 10 本書いた。 CORB から ORB へ XMLHttpRequest とはなんだったのか HPKE とは何か HTTP 関連 RFC が大量に出た話と 3 行まとめ JavaScript のメディアタイプと RFC 9239 Navigation API による「JS での画面遷移」と SPA の改善 Markdown の Table 記法を CSS で実現する サイトの HTTP3 化と DNS HTTPS RR および Alt-Svc Header によるアドバタイズ 画像最適化戦略 AVIF 編 少し Blog を書く時間を取れてなかったところがある。 今年は mozaic.fm の収録が倍に増えたこともあるので、多少はそれに甘えた気がするが、来年からは目標の月一本のペースに戻したい。 また、今年はあまりこのサイ
Intro CORB (Cross Origin Read Blocking) が Fetch の仕様から消え、後継の ORB (Opaque Response Blocking) が策定作業中である。 ここでどのような変更が起こっているのかを調査し、記録する。 CORB CORB はもともと、 Spectre に端を発する Site Isolation の走りとして始まった。 Spectre のサイドチャネル対策のためには、本来アクセスできてはならない Cross Origin のリソースが、同一のプロセスに展開されることを防ぐ必要がある。 CORS で行われるなら良いが、 no-cors な読み込みが可能なリソースでは、その読み込みが安全かどうかは別途確認する必要がある。 そこで、リソースをメモリ上に展開するためだけの、攻撃用途くらいしかあり得ないようなリソース読み込みをブロックする対
Intro Fetch API の実装が広まり、 IE もリタイアを迎えたことで、今後忘れ去られていくことになるだろう XMLHttpRequest について。 どのように始まり、どのように広まり、どのように使われなくなっていくのか。その間に残した多大な功績を残す。 XMLHttpRequest の始まり この名前は非常に長いため、通常 XHR と略される。 この API は、現在の Web API のように W3C/WHATWG による標準化を経て策定された API ではない。 Microsoft によるいわゆる独自実装の API として始まり、後追いで標準化される。 したがって、 Web API の中でもかなり異質な命名である XHR が、 XmlHttpRequest でも XMLHTTPRequest でもなく XMLHttpRequest である理由も、 Microsoft の命
Intro HPKE (Hybrid Public Key Encryption) が RFC 9180 として公開された。 RFC 9180: Hybrid Public Key Encryption https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc9180.html HPKE は、公開鍵暗号方式と共通鍵暗号方式を組み合わせて(ハイブリッド)任意の平文を暗号化するための、汎用的な枠組みとして標準化されている。 この仕様は、多くのユースケースが想定されており、 RFC になる前から ECH (Encrypted Client Hello), MLS (Message Layer Security), OHTTP (Oblivious HTTP) など、さまざまな仕様から採用を検討されている。 本サイトで書く予定の他の記事でも HPKE は頻出する予定であり、今後より多く
Intro 2022/06/06 ~ 9 あたりに、長きに渡って策定作業が行われていた HTTP 関連の RFC が大量に公開された。 RFC 9110: HTTP Semantics RFC 9111: HTTP Caching RFC 9112: HTTP/1.1 RFC 9113: HTTP/2 RFC 9114: HTTP/3 RFC 9163: Expect-CT Extension for HTTP RFC 9204: QPACK: Field Compression for HTTP/3 RFC 9205: Building Protocols with HTTP RFC 9209: The Proxy-Status HTTP Response Header Field RFC 9211: The Cache-Status HTTP Response Header Field
Intro 長いこと作業が行われていた JavaScript の MIME タイプについての作業が完了し、 RFC 9239 として公開された。 これにより、推奨される MIME タイプが text/javascript に統一されることになった。 かつて推奨されていた application/javascript ではなくなった経緯などを踏まえ、解説する。 JavaScript MIME Types HTTP で Response する際に指定する Content-Type は、その内容がなんであるかを Client に Indicate し、適切な処理を促すために使用される。 例えば HTML が text/html であったりするように、 JS も内容はテキストなので text/javascript が自然に思える。 しかし、例えば MS が実装していた JS 互換の JScript
Intro 従来の History API を改善する Navigation API の仕様策定と実装が進んでいる。 これは、 History API の使いにくかった部分を補うだけではなく、「JS で画面遷移をする」という現状のミッシングピースに取り組み、 SPA が抱える多くの問題だけでなく MPA すら改善する可能性がある。 この API の目的と仕様を解説しつつ、実装のメモを残す。 画面遷移と SPA の軌跡 Web は HTML の取得と描画を繰り返す、画面遷移(Navigation)を前提としたアーキテクチャ(のちに SPA からの逆算で MPA と呼ばれる)が基本であり、ブラウザなどの実装もそれに最適化されている。 一方「アプリケーション」の設計手法をそのまま Web に持ち込んだ SPA は、この Navigation によってもたらされる UX の低下を防ぐ部分がある一方
Intro 本ブログは Markdown で原稿を書き、それを HTML に変換して表示している。このとき、 CSS を用いて Markdown のシンタックスに似せた Style を適用している。例えば以下のように h2::before に content: '##' を指定するといった具合だ。 しかし、これまで <table> だけはうまく Markdown 記法を再現する CSS が書けないでいた。 そこで、周りの CSS 強者に実現できないか聞いてみたところ、@shqld, @araya, @yoshiko 達の協力を得て、かなりの完成度にすることができた。実現方法を記録する。 Before 実現したいのは以下のような記法だ。 | file type | size | ratio | |:----------|-----:|------:| | .webp | 9474 | 100
Intro 本サイトを HTTP3 対応し、Alt-Svc ヘッダおよび DNS HTTPS Resource Record によってそれをアドバタイズする構成を適用した。 色々ハマったので作業のログを記す。 HTTP3 on h2o Fastly の数々の発表からも h2o が HTTP3 に対応していることは自明だが、その設定方法がドキュメントに記載されておらず、なかなか設定方法がわからずにいた。先日、たまたま当該 issue の中で、設定ファイルサンプルの中にコメントアウトされたフラグがあることを教えてもらい、これをたよりに HTTP3 化を進めることができた。 したがって、ここから記す内容はドキュメントやリリースノートの内容ではないため、将来的に全然違う方法になるかもしれない点には注意が必要だ。なお、最近はリリース自体がないため master をビルドしてデプロイしている。 h2o
Intro 本サイトの PNG/JPEG で提供している画像については、よりサイズが小さくなりやすい AVIF 形式を提供し、対応ブラウザに配布するようにした。 フォーマットを出し分けるため、画像の指定は <picture> 要素を用いて対応した。 画像最適化シリーズ第 6 回目のエントリである。 画像最適化戦略 PNG/JPEG 編 画像最適化戦略 Picture 編 画像最適化戦略 WebP 編 画像最適化戦略 SVG/Font 編 画像最適化戦略 Lazy Loading 編 > 画像最適化戦略 AVIF 編 AVIF AVIF は、ロイヤリティフリーなコーデックを目指して AOMedia が開発した AV1 を、画像に転用したものだ。 AV1 Image File Format の略とされ、 AV1 の I フレームを静止画として表示するイメージだ。 Chrome 85, Fire
Intro 例年通り 2021 年を振り返る。 blog 13 本書いた。 Web のセマンティクスにおける Push と Pull 自作 Markdown プロセッサベースの blog.jxck.io v2 リリース ABNF Parser の実装 Private Relay と IP Blindness による Fingerprint 対策 mouseover 中に表示される DOM のデバッグ Cross Origin iframe からの alert/confirm/prompt 呼び出しの無効化 本サイトの AMP 提供の停止とここまでの振り返り Non AMP SXG による Prefetch 対応と AMP 提供の停止 IE11 サポート終了の歴史 Public Suffix List の用途と今起こっている問題について Web Font のメトリクス上書きによる CLS の
Intro 筆者は、 Web のセマンティクスに対する実装の方針として、大きく Push 型の実装 と Pull 型の実装 があると考えている。 もっと言えば、それは実装方法という具体的な話よりも、開発者のセマンティクスに対する態度を表現することができる。 この話は「Push よりも Pull が良い」などと簡単に切り分けられる話ではない。 「自分は今 Push で実装しているのか、 Pull で実装しているのか」この観点を意識するかしないかによって、セマンティクスに対する視野が広くなり、その応用として、たとえば今自分が行っている実装が、将来の Web においてどのような互換性の問題を生じるかなどを想像できるようになるだろう。最近問題になる Ossification を、こうした視点の欠如の結果とみることもできる。 (本エントリでの Ossification は、一般に言われている Pro
Intro 本サイトは自作の Markdown ビルダを使っていたが、色々と気に食わない部分があったのでフルスクラッチで作り直し、それにともなってサイトの刷新を実施した。 必要だった要件や、意思決定を作業ログとして記す。 Markdown 本サイトは、一般に使われている Markdown -> HTML の変換結果では要件を満たせないため、最も都合の良い AST を吐く Kramdown のパーサから AST だけを取得し、それを Traverser でカスタマイズしてから自前でシリアライズしていた。 その実装を、微修正を繰り返しながら、継ぎ足し継ぎ足しで 5 年くらいイジってきたので、そろそろ自分がブログを書く上での要件も固まっており、記事中の Markdown のスタイルも固定してきた。 一方、 Kramdown の実装が原因でどうしてもワークアラウンドが必要だった部分に、フラストレー
Intro IETF の RFC では ABNF 形式の表現がよく使われ、たまに実装することがある。 しかし、実装するたびに前のコードを引っ張り出して思い出す、を繰り返しているので、自分用にメモとしてやり方をまとめる。 完全に我流であり、目的は「その ABNF が正しいかを確認すること」なので、高速化や効率的を求める実用実装とは目的が違う点は先に言っておく。 ABNF パーサ 筆者が直近で書いた RFC 8941: Structured Field Values for HTTP を例にする。 例えば、ヘッダが複数の値をリスト形式で取る場合 Example-List: sugar, tea, rum これを ABNF で表現するとこうなる。 sf-list = list-member *( OWS "," OWS list-member ) list-member = sf-item /
Intro iOS15 がリリースされたため、 Private Relay のベータを試すことができた。 このようなサービスが提供されるようになった背景を踏まえ、挙動を簡単に確認しつつ、解説する。 背景 そもそも、なぜこのようなサービスが出てきたのかを理解するには、現在のインターネットが抱える問題の背景を理解する必要がある。 特に Web において問題になっている「トラッキング」を防ぐために、法的な規制や業界団体の自主規制による対策は長いこと行われてきたが、それでも看過できないインシデントなどが目立ったために、 Apple の ITP を皮切りに 3rd Party Cookie の制限が始まった。 ここで重要なのは、「本来防ぎたいのは 3rd party Cookie という技術ではなく Tracking というユースケースだ」という点だ。 この前提が伝わっていない場合、トラッキングのユ
Intro 先日、後輩が「mouseover 中にしか表示されない DOM のデバッグ」に手こずっていたのを見て、たまには小ネタもということで、いくつかのテクニックを紹介する。 実際には、発生しているイベントを制御するというテクニックなので、応用すると色々使えるだろう。 mouseover tooltip 対象として、 GitHub のユーザアイコンのクリックを見てみよう。 以下のようにアイコンに mouseover しているときだけ、ユーザのプロフィールが出現する UI だ。 この UI を表示した状態で Devtools で DOM を見たい場合、 Devtools 側にマウスを移動すると UI が消えてしまい、 inspect できない。 JS のどの処理で変更されているかわかっていれば、そこに break point を打って止めればよいのだが、近年の bundle/minify
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