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上村剛(2021)『権力分立論の誕生:ブリテン帝国の『法の精神』受容』岩波書店 権力分立論の誕生: ブリテン帝国の『法の精神』受容上村 剛岩波書店2021-03-25 非常に面白かったです。以下の感想は,この分野に不案内な人間である中井が書いたもので,誤読している箇所が多々あるかもしれませんが,比較政治の人はそういう所を面白がるのかしらという1例として,記録に残しておきたく思います。 まず本書,テーマの重要性と,筆致の面白さと,またその脚注の周到・緻密さから見える著者が賭したであろう魂魄と熱量,どれをとっても素晴らしい本です。 特に,三権分立論の古典を知りたくて『法の精神』(11篇6章)を読んでみたけれど,「全然三権分立の話してないよね…?」と一度でも違和感を感じた方は確実に勉強になり楽しめるはず。私自身がまさにその類でして「これまでの疑問をついに解く本が!」と発売前より大変楽しみにしてお
田辺俊介編(2019)『日本人は右傾化したのか』勁草書房 非常に(非常に!)面白い本です!僕はこういう本をずっと読みたかったんです!!世論調査をしっかり行い,今日の日本で右傾化と形容されるような種々の現象や態度が,どのような属性や態度によって規定されているのか,根拠をもって論じようという研究です。今後,日本のナショナリズムであるとか排外主義であるとか右傾化の問題にかんする議論は,この本に触れずに語る事は出来ないと思います。寄稿者もこの分野でずっとやってきて国内外で活躍している方たちがずらり(編者の田辺先生とは昔学会で一度同じパネルになった事があるだけだけど御本は全て買っている。濱田先生・永吉先生は会ったこともないのに勝手に私淑している)。「ぼく/わたしのかんがえた これがにほんのなしょなりずむ」みたいな本を100冊読むくらいだったら,この本1冊を10回よみましょう。 。 以下,その概念整理
1. レビツキー,S. & D. ジブラット著(濱野大道訳)2018.『民主主義の死に方』新潮社. 2. 川中豪編. 2018. 『後退する民主主義、強化される権威主義:最良の政治制度とは何か』ミネルヴァ書房. 3. Tomini, Luca & Claudius Wagemann. 2018. “Varieties of Contemporary Democratic Breakdown and Regression: A Comparative Analysis,” European Journal of Political Research, 57, 687-716. 最近読んだ3つの研究。相互に関連づけつつ整理してみたい(ほぼ1.のレビューだけど)。 ● レヴィツキとジブラットの本の主たるアーギュメントはおそらく三つで, 民主主義の内側からの独裁化を防ぐには, 1.最初から潜在的独
このたび,拙著『デモクラシーと民族問題:中東欧・バルト諸国の比較政治分析』を勁草書房様より上梓することと相成りました。多方面からのご支援感謝します。 ● 本書が問いとするのは,なぜ国・時期によって民族問題が政治的な対立点になる一方,そうではないケースもあるのか,というものです。いわゆる内戦のような事態に発展するところまでは本書の分析対象ではありませんが,実のところもっと広範に見られる通常政治過程内における民族問題が対象です。そのどちらが「良い」のかはある程度読者の規範意識によって異なることでしょうが,民族問題が政治的に表面化し対立的な文脈で展開されるのか,はたまた政治的な対立に発展せずに展開されるのか,という点が問われる差異です。 本書が示したのは,一言で言えば,多数派民族側の政党間競争が苛烈だと却って民族対立は加速しますよ,逆にその政党間競争が緩やかだと民族対立は沈静化しますよ,というも
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