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TPPについて、「革新」勢力、いわゆるリベラルな人たちが反対している。20年前は、国連主義だったであろう人たち、より国際的な協調を重視したであろう人たちが反対している。これはなぜだろうか。 私は、中国・韓国の台頭により、日本の主権がより裸になり明示的に擁護しなければならなくなったからだと考える。そして、リベラルな人たちは民主主義にもコミットしている。主権と民主主義にコミットする限り、グローバルな関心は二の次、三の次にならざるをえなくなったというのが私の解釈である。これに対して、保守派と呼ばれるであろう人々は、経済的関心そして地政学的な関心からグローバルな利益とグローバルというアイデアにコミットしている。そして、主権にもコミットしている。その結果として、民主主義的な関心(少数派をどこまで擁護するか)が後ろに下がっているのだ。 主権と民主主義とグローバルな関与の三つが共存できないことは、ダニ・
商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書) [新書] 新 雅史 (著) 【寸評】 好著だし、すぐに読めるのでmust-read bookだと思うので、尚更こうしてくれたほうが良かったという気持ちも湧いてくる。四点。 第一、商店街の通時的な数のグラフが欲しかった。数字の上で、いつ公式「商店街」が増え、減りという数字は大事だと思う。特に、1930年代ごろからの発生という、野口 悠紀雄氏のいう『1940年体制』とも繋がる商店街の「公式」承認との関係は数字と合うのかという疑問が残る。 第二、商店街の地域的な変遷が大事だと思う。pp.73-81の自生的な商店街の発生の資料が関西エリアに限定されているのは、商店街は関西に発生したのか、それとも資料がたまたま関西エリアに限られているのかという疑問を生じさせる。前者は、その後のダイエーが関西に起源をもつように、商業先進地とし
【本日の絶句】『ハーバード大のセン教授、市場経済の価値不変、民主主義は統治の最善策。2012/02/07 日本経済新聞』の巻 日本経済新聞編集委員・加賀谷和樹が厚生経済学の碩学・アマルティア・セン氏にインタビューした。絶句したのは、最後の加賀屋のコメントだ。 『教授はかつて市場経済が地球規模で広がるグローバル化が「生活条件の大きな進歩につながる」と述べた。一方、これが必ずしも貧困者の利益につながらない現状を率直に認めている。インタビューでは経済格差を是正する有効な手段に触れなかった。民主主義と市場経済に代わるシステムがみえない限り、貧困という不正義の解消策は大きな課題として残る。』 「民主主義と市場経済に代わるシステム」を求めたいのは加賀屋の意見だろうが、この前提として、加賀屋はそういうシステムを構想しなければならないという先験的発想に立っていることになる。この先験的態度は、近著『正義のア
Economics Is not a Morality Play (Krugman's blog). 先日のSF鼎談を私なりに乱暴に振り返るのが「I氏に御挨拶だけでもすればよかった」との多少の反省の昇華。T氏はベーシック・インカム論を「面白く、もっとこの話題を深めるといいように」思ったとのこと。一方、I氏は事前メモをアップされ、そもそもSFとはという議論についても態度を決めてから臨まれていたことを明らかにされている。これに対してY氏は中東で購入されたアクセサリーで武装(?)して臨まれるというトリック・スター風の態度で貢献された。このあたりが、職業としての学者とそうでない人の違いかもしれない。 T氏がY氏との遭遇について、Y氏が訳されたKrugmanの訳業を授業で使われた際の経験を紹介され、また、ハリ・セルダンについてKrugmanが憧れた件をどなたか(Y氏?)が触れたことにも表れているよ
Inequality, Institutions and Economic Growth in Latin America JH Coatsworth - Journal of Latin American Studies, 2008 - Cambridge Univ Press 中南米経済史の泰斗の一人であるコーツワース氏(元はメキシコの鉄道史だったかな)のコメント・ペーパー。
When should the Fed raise rates? (Some back-of-the-envelope scribblings)。NYT op-edはこれ。 【問題】どうような「封筒の裏」試算を日本経済についてもおこなってみなさい。日本のテーラー・ルールについてのハンディな解説はこれ。09年8月の消費者物価指数変化率(y-to-y)は、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合について-0.9%。日銀審議委員たちが望ましいと考えているインフレ率は1%(これ)。オークン法則は失業率1%下げるのにGDP成長率は3%必要(これ)。09年8月の失業率は5.5%。自然利子率のサーベイはこれ。日本経済の実質GDP成長率は3%台だったらかなりimpressiveだろう。 【関連メモ】09年4~6月期のGDPギャップはマイナス7.4%(朝日新聞)。民主党政権にマクロ経済政策への感度が低いこ
WSJ EconBlog: "Broader Unemployment Rate Hits 17% in September", "The September Jobs Report: A Scorecard", "A History of Disappointments During Labor Market Recoveries", "Early Job Cuts Worse Than First Thought, as More Companies Go Belly Up", "Economists React: Job Market the ‘Achilles Heel’ of Recovery", "Journal on Jobs: Latest Numbers Shed Light on Previous Articles". 日経ネット:『(10/2)失業率、「6%台へ上昇
中村 雄祐『生きるための読み書き――発展途上国のリテラシー問題』(みすず書房、2009年) 本書は、第Ⅰ部「読み書きと社会の発展」で、読み書きの重要性と、読み書きを従来分析してきたリテラシー・アプローチの射程の狭さを描き出すところから始まる。となれば、第Ⅱ部「文書と人間の歴史」は、読み書きに関わる諸事をより広いまな板に載せる作業になる。いわば、仕切り直しをすることによって読み書きを根本的に捉えなおすことになる。第Ⅲ部は、そうした広いまな板の上でボリビアの編み物教室を事例とした「途上国の読み書き問題」を考えている。実証の第Ⅲ部に対して、本稿では理論の第Ⅱ部を取り上げる。 第Ⅱ部にはいくつか鍵となる言葉/文/表現が出てくる。例えば、『「良い場所」に生まれる』というハーバート・サイモンの名著からの引用であり、『「個人が上手に文書を使いながら暮らしていくこと」と「社会が文書を介してうまくまわってい
八田達夫『ミクロ経済学Ⅰ』・『ミクロ経済学Ⅱ』 (東洋経済新報社)。洛陽の紙価を高める圧倒的な名著。The new classic。著者がはしがきで語るように、ミクロ経済学への入門のための独学書であり、大学や公共政策系大学院におけるミクロ経済学の入門科目の教科書として用いることもできる。Ⅰ巻が3500円、Ⅱ巻が3800円で計7300円であることを考えると、米国のミクロ経済学の教科書に比べると安いにも関わらず、大学ではなかなか指定しにくいかもしれない。例えば、マンキュー・ミクロ一冊は4000円である。 公共政策系大学院において、実際の1年目でIntermediate VarianもしくはNicholsonをやることを前提として、事前に本書を熟読しておくことを未修者に強く薦めるのはとてもよいことだと思う。「らせん型勉強法」も公共政策系を目指す人々にはとても重要なことだろうし、Ⅱ巻のリーディング
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就職活動/採用活動における面接の三大トピックは、相変わらず『自己アピール』、『大学在学中に頑張ったこと』、『志望動機』であるとのこと。いわゆるセミナーにおいてコンサルがレクチャーする『志望動機』の作り方は、定義上、出席者ほぼ全員につくれる気にさせるやり方を話さなければならない。しかし、選考活動の定義上、全員が同じ(ような)ことを言っていれば、ある人を選ぶ選抜要素にはならない。ということで、大教室において公的な性格が強いレクチャーになればなるほど、実際には使えない内容になっていく。例えば、企業理念を調べ、その中で自分にフィットする言葉を捜すという方法はその一例であろう。もちろん、これを使って面接を通過している人もいるのであろうが、それは別の点が評価されているのか、それとも幸運だったのかもしれない。まっとうな『志望動機の作り方』の第一条件は、あまり他人が真似できないものである必要がある。 次に
Daron Acemoglu, The Crisis of 2008: Structural Lessons for and from Economics 日本語 The same economic and �financial changes that have made our economy more diversifi�ed and individuals �firms better insured have also increased the interconnections among them. Since the only way diversi�fication of idiosyn- cratic risks can happen is by sharing these risks among many companies and individuals, bette
Obama's Down Payment A Stimulus Must Aim for Long-Term Results By Lawrence Summers (WaPo) Sunday, December 28, 2008; Page B07 読むには、「lawrence_summers_mr. Obama.pdf」をダウンロード 。 【後記】世間で丁寧に解説・論評をつける諸氏が解説を早速アップされるだろうと予想していたが、おそらく年末進行で漏れているらしい(081230後記:失礼しました。参照、081231後記:さらに参照)。私の身勝手な読みだと、このop-edはここ3週間で、特にワシントンの経済官僚候補たちにとって、極めて重要なものだと思う。タイミング、そして、venue(出版先)もこの上ない。タイミングとしては、クリスマスのあと、アメリカはget back to the bu
「Memo to myself」カテゴリの記事 大航海時代叢書第1期1総説、抜き書き(2017.01.17) 主体性と合理性(2016.06.09) Make Your Old Laptop Run Like New(2016.03.04) 三島由紀夫『レター教室』ちくま文庫(2016.01.04) 新歌舞伎十八番の内 紅葉狩(2015.09.06) Just wish to say your article is as surprising. The clearness in your post is simply spectacular and i could assume you are an expert on this subject. Fine with your permission allow me to grab your RSS feed to keep updated
斉藤修『比較経済発展論:歴史的アプローチ』岩波書店、2008年。精読をしたわけではないが、読むのに時間がかかった。それだけ考えさせる本である。歴史と開発問題は学習材料としてしばしば関係している。歴史とはtime seriesで考えた開発のstoryでありtreasureであろうし、現代の開発問題はcross sectionで考えた「今そこにある過去」であるのかもしれないからである。多くの開発研究者が、熱心な歴史読者であり研究者であるのも意味のあることだ。以下、いくつか当面の自分にとって興味深い点をメモする(書評ではないので、もし万一コピペする方は自己責任で要注意)。 本書のキーワードの一つが『スミス的成長』であるが、筆者によれば、それは「産業の分化と職業の分化が振興することにより、それぞれの産業間に新たに市場が生まれ、市場取引の規模が拡大することによって経済全体の生産性が向上するプロセス」
マンキュー経済学[第二版]ミクロ編パワーポイント日本語スライドへのリンク。『スペイン語で学ぶ日本経済論』講義パワーポイント(20時間用)へのリンク。電子新書『大学授業の型』(未完成版)へのリンク。 ワゥ...。修辞的だとはわかっているけど、「アジアの仕返し」と言われたら、う~ん、辛いよね。三点。最初に連想したのは、パフィーの『アジアの純真』。 第二点。「仕返し」というより「アジアは裏切られた?」。マーティン・ウルフも言っているように、アジアの資本輸出は、欧米の通貨で表示されている。つまり、ユーロやドルの為替レートが減価していけば、アジアの現地通貨ベースでは、折角、貯めて輸出した資本が目減りしていくということになる。欧米の金融システムが優れていると思ってお金を出してみたのに、残高が減っちゃったというのは、「裏切られた」感覚が出てくるかもしれない。とくに、外貨証拠金取引をやっていた人々は大丈夫
【自学自習かつ講義用スライド】現在、世界でもっとも使われていると言われるグレゴリー・マンキューのPrinciples of Economics、日本語書名では「マンキュー経済学」。そのミクロ編の授業スライド英語版を日本語にしました。こちらをどうぞ(元の英語版はこちらです)。12章だけは「米国の財政」がテーマであり、私の授業と関係が薄いので作ってません。リンク・フリーですので、自習用や教育用にお使いになりたい方はどうぞお断り無く、公共財だと思ってご随意にお使いください。3年前にこの教科書を使おうと思ったときに、誰かが日本語版を作っているかしらと私なりに丹念にサーチしましたが、見つからなかったので自作したものです。私自身は3年間使う間に、当初の翻訳における日本語の誤字脱字をかなり修正しましたが、まだあるかもしれませんので、万一ご利用の際はお気をつけ下さい。英語版の明白な要修正事項も直してありま
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