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数学セミナー2011年2月号 特集◎ランダムネスを捕まえる数学セミナー 2011年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2011/01/12メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 二ヶ月以上遅れて速報とはこれ如何に。 ランダムネスに関するランダムな年表(チョイスはかなり偏ってます)西暦出来事1919フォン・ミーゼスがランダム性を数学的に定式化しようと試みる1920--6Xランダム性の定式化に辿り着くまでの多数の数学者による試行錯誤の時代1933コルモゴロフによる確率論の公理化ランダムネス誕生の時代1960ソロモノフが現在コルモゴロフ複雑性と呼ばれる概念を導入(数年後にコルモゴロフが同じ概念を独立に発見)1966マーティン=レフによる構成的ランダム性の定式化1970ソロヴェイはランダム強制法を導入し, の部分集合が全てルベー
『代数学は得意だけど,数学基礎論とかさっぱり分からない.論理とかマジイミフ』そんなアナタを対象に,ゲーデルの不完全性定理を解説してみよう! のコーナーです. 論理学と代数学(可換環論)との対応については,檜山さんによる素晴らしい記事があります: 古典論理は可換環論なんだよ - 檜山正幸のキマイラ飼育記 ただ,『論理学といえばまずコレ!』とも言うべき『ゲーデルの不完全性定理』の代数学的表現については書かれていないようなので,ちょっぴり魔が差して,ここでゲーデルの不完全性定理の代数学的な表現を与えることにしました. だが,単にゲーデルの不完全性定理を代数学で表現するだけじゃあつまらない……倍プッシュだ……!というわけで,プラスアルファとして,その他色んな分野との関わりを含めて紹介します. 0. 理論は対応する代数を持つよ!: リンデンバウム代数 まず,論理学と代数学を対応させる第一の架け橋
しばらくドイツ出張でまたブログの更新が出来ないので、ちょこっと話題提供代わりにちょっとした記事を書き残していくことにします。 さて、論理学を学んでいる人には有名かもしれませんが、数学基礎論において、マリアン・プール-エルとソール・クリプキによる一見すると驚愕の定理があります。 それは、自然数論の理論であるはずのペアノ算術と、もっと遥かに巨大な理論であるはずのZFC集合論が、証明の形式を見る限りでは同型であるというものです。 プール-エルとクリプキの定理 (1967)実効的分離不可能理論たちの間には演繹を保つ計算可能な同型写像が存在する。したがって、特にペアノ算術とZFC集合論の間にも演繹を保つ計算可能な同型写像が存在する。 プール-エル&クリプキ「自然数論と集合論は実は同型だったんだよ!!」Ω ΩΩ「な、なんだってー!!」 現代数学基礎論から見たプール-エルとクリプキの定理 この定理は、
某所で再帰理論の最近の研究の流れの話が出たので、せっかくなのでブログに纏めておきます。 数学基礎論の大きな分野のひとつとして、ゲーデルらの研究を発端として生まれた再帰理論。 では、ゲーデルの不完全性定理以後、数学基礎論の一分野である再帰理論は、どのような発展を遂げたのでしょうか。今回は、1950年代までの再帰理論の研究の歴史を辿ってみましょー。 1930年代 1930年代。チャーチ、ゲーデル、チューリング、クリーネその他多くの研究者による研究、そしてゲーデルの不完全性定理を発端の一つとして、計算可能性と計算不可能性の研究が始まりました。1930年代の計算論の研究の始まりは歴史的に非常に重要ですが、詳しい文献がたくさんあるので、ここでは省略します。 このような1930年代の研究によって、計算という概念が数学的に定義され、コンピュータ開発もたぶん順調に進むことになったのでしょう。しかし何よ
ゲーデルの不完全性定理を巡って 渦中の記事:キングオブうすらバカ - ハックルベリーに会いに行く矛盾――何度でも甦るもの - ハックルベリーに会いに行くid:kururu_goedelさんへのお返事 - ハックルベリーに会いに行く 関連記事: 「ゲーデルの不完全性定理は世界は矛盾していることを証明している。」だとぉ! - くるるの数学ノート id:aurelianoさんの他の記事がさらにひどい件について - くるるの数学ノート不完全性定理とゲーデル 三題 - /dev/wd0aこれはid:kururu_goedel氏を支援せざるを得ない - Marriage Theorem 新居はやしのブログ これは、たしかに、ひどい。はやしのブログ パラドクスは矛盾ではない まえがき さて。この記事を書き終えてから、喧騒の原因を探っていたのだけれど、この広い宇宙のどこかとある場所に「はてな村」なる集落が
集合論 一から強制法 (2007/01/05)二から強制法 (2007/01/07)三から強制法 (2007/01/21)連続体仮説の独立性証明 (2007/01/24)多値論理と強制法 (2007/05/24) 集合論における様々な命題の独立性証明を中心として、再帰関数論やモデル理論など、様々な分野で用いられている強制法 ( Forcing ) というテクニックの導入とその応用についてです。 その強制法の入り口である、集合論における Cohen Forcing の概念と、強制法の応用の最初の実例として、 「連続体仮説が証明も反証もできない」ということの証明までについての、大雑把なメモ書きです。 再帰理論(計算不可能性の理論) 再帰理論史 --ゲーデルの不完全性定理以後--(1930〜50年代) (2009/05/23)再帰理論史 --再帰理論的エルランゲン・プログラム-- (2009/0
強制法( Forcing ) 「○○は証明も反証もできない」 「○○は××と(相対的に)無矛盾である」 このようなものを証明するのに用いる常套手段が強制法( Forcing )です。 基本アイデア 「○○は証明できない」 ということを証明するための基本アイデアは簡単です。 たとえば、「理論 で文 が証明できない」ということを証明したいとします。 そのために、まず、理論 内の全ての法則を満たす宇宙(モデル)を仮定します。 この宇宙を、さらに の全ての法則を満たすのみならず、文 の否定をも成り立たせるような宇宙に拡大させます。 この拡大した宇宙は、理論 の全ての法則と、文 の否定を共存させてしまうのですが、 その一方、文 "" と " の否定" は決して共存し得ません。 つまり、もし理論 から文 が導けると仮定すると矛盾してしまいます*1。 したがって、理論 から文 は絶対に証明で
あ、超おひさしぶりです。 最近めっきり筆不精になってしまったので、リハビリ代わりに、再帰理論の初歩的な定理を紹介するシリーズでも始めようかなあ。 でも、シリーズとか言っておきながら、一回で終わったりするかも。せめて二回くらいはやれるように頑張ります。たぶん。 再帰理論と再帰定理 数学基礎論の一分野である再帰理論は、20世紀前半頃から研究され始めたそこそこ新しい分野です。といっても、数学基礎論自体が19世紀末から20世紀初頭に生まれた新しい分野なので、再帰理論は数学基礎論の分野としては結構古い部類だったりはします。 というわけで再帰理論の初歩シリーズ第一回は、再帰理論の再帰の名を冠する定理「再帰定理」の紹介。 この定理は、もしかしたら、プログラマさんとかの間では常識なのかも。 「再帰定理」とは、大雑把に言うと、 「プログラムに自己言及を含ませることができるよ〜」 「自己増殖をするプログラム
しばらく前にネットの海を放浪していたら漂流したんですが、巨大関数を生成する雰囲気なことをやっている某スレが面白いなあ。 そんなこんなで、今日はそれに触発されて巨大関数の話。 でも、やっぱり、計算可能な話は苦手なので、ここでするのは、計算不可能な巨大関数のお話。 今日の目次 1.ビジービーバー関数(強支配関数) 2.次数のやや低い支配関数 3.全ての極小次数を支配する関数 4.ほとんど全てを支配する関数 ビジービーバー関数 ビジービーバー関数とは何だったかというと、「どんな計算可能関数よりも急増加する関数」の具体例のうち一つでした。 以後、「どんな○○関数よりも急増加する」ということを 「○○関数を支配する」と呼ぶことにします。 つまり、ビジービーバー関数は、 「計算可能関数を支配する関数」の具体例の一つです。 実は、計算可能関数を支配する関数が存在することは、かなりトリビアルで、それに
集合論 一から強制法 (2007/01/05)二から強制法 (2007/01/07)三から強制法 (2007/01/21)連続体仮説の独立性証明 (2007/01/24)多値論理と強制法 (2007/05/24) 集合論における様々な命題の独立性証明を中心として、再帰関数論やモデル理論など、様々な分野で用いられている強制法 ( Forcing ) というテクニックの導入とその応用についてです。 その強制法の入り口である、集合論における Cohen Forcing の概念と、強制法の応用の最初の実例として、 「連続体仮説が証明も反証もできない」ということの証明までについての、大雑把なメモ書きです。 再帰理論(計算不可能性の理論)計算可能でない関数 (2006/12/27)計算不可能さの度合い (2007/02/02)部分関数とか不完全性定理とか (2007/09/24) 計算不可能性の理論1
Asian Logic Conference (アジア論理学会議)に行ってきまーす。 アジア論理学会議が終わった後、京都大学で幾つかの研究結果を発表する予定です。あんまり面白くない結果ですが、よろしくお願いいたしますー。
数学における存在定理の中には、その存在を具体的に特定できないものが多いです。 つまり、(古典論理の上で)数学の存在定理で保証されるものには、「存在するが、その存在を具体的に特定することは絶対にできない」というものが結構あったりするのですよ。困った困った。 この状況が発生する一例として、「本質的に無限が絡む中で、排中律に完全に依存した証明」ということを行った場合があります。 つまり、この場合、 「存在しないと仮定したら矛盾するが、 存在を具体的に特定できると仮定しても矛盾する」 という、ちょっと面白い状況が発生しています。 計算不可能性に対する解釈:直観主義 この辺りから、直観主義論理へ微妙に繋がる気がしますが、直観主義についてはよく知らないので、多くを語らないことにします。 でも、直観主義では、一般には二重否定除去ができないので、 「存在しない と仮定して矛盾が起きても、 『存在しないわけ
やっぱ、前回の話、同じ集合論でやるのも芸が無いので、圏論を使った手法でやろうと思います。 いや、現時点では圏論的手法はほとんど知らないけど、多分そのうち分かるッ! 根拠は無いッ! ということで、今日は圏論へのイントロダクションということで、 「数学の基礎づけとして、集合論と圏論とはどう違うんだろ? だろ?」 公理的集合論 公理的集合論にも、 (ツェルメロ&フレンケル) (ベルナイス&ゲーデル)などの色んな体系があるのですが、 集合の論というくらいですから、その心は一つ! 「モノを集めてモノを作るぜ!」 たとえば、 の公理がどんなものかを大雑把に言うと、 対の公理 二つのモノがあったら、その二つを集めることができる。 もっといい加減に描くと、こんな感じ。 和の公理 集合の中のものを一つにまとめることができる。 分出公理 集合のうち、指定した条件を満たすものだけを取り出すことが
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