サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
free.txt-nifty.com
今日は書店さん向けのDM発送の日だった。DMでは、これから発行する新刊の案内兼予約注文書、既刊のなかのおすすめ商品等をまとめた注文書、棚ぞろえ用の一覧注文書などを送るのだけど、そのほかに一時期、営業部のKさんが作成する「こう書房通信」というニュースレター?も入っていた。 このニュースレター、レギュラーの「増刷情報」のほかに、月ごとに特集記事?のようなものがあり、それはたとえば神楽坂や出張先の「美味しいお店情報」だったり、自社商品とは関係なく「営業部員・編集部員の個人的なお気に入り書籍の紹介」だったり、なぜか「好きなテレビアナウンサーランキング」だったり、「返品率の少ない商品ベスト10」だったり、「○○書店さんでは××という当社商品がなぜかビジネス書の棚ではなく△△ジャンルの棚で売れてます。あなたのお店でも△△ジャンルの棚で試してみませんか」みたいなものだったり。本に関係のある情報、ない情報
ちょっと前の記事なのだけど、「dominoの編集後記」の2008年2月10日の「[余談]まったくの余談」より。 私はせっかくのリアル書店ということもあって、どちらかというと「場」主義で、売れるか売れないかは「場」が楽しいかどうかにかかってる、と思う傾向が強いんです。 こういう感覚、いいな。 実売データはもちろん重要で、そのデータを読みながら効率よく販売し効率よく利益を出すことも商売としてはとても大切なんだけど、だからといってデータから計算された「売れるもの」ばかりを売るようになっちゃうと、商いとしてのおもしろみは少なくなってしまうように思う。 商売で成功するには、自分が売りたいものを売るんじゃなくて、お客さんが買いたいものを売ることというのは、そのとおりだろう。そして、「売れた」という実績があるものは、売れたことのないものよりも、また売れる可能性が高いのではないかと推測できるので、「売れた
自社商品でも、自分が制作にかかわっていないものはほとんど読まないのですが、パラパラッとページをめくることはあるわけで。そんなわけで、今月の新刊『40代で始める「最終戦略」ノート』(楽天ブックスで買う)(Amazonで買う)を見ていたのですよ。そしたら、「40代に私が感銘を受けた言葉」という項目がありまして、著者さんに大きな影響を与えた言葉が幾つか紹介されていたのですよ。そこから、ひとつ引用。 出版社編集部員の一言 「書いた原稿の持ち込みはすべて没にする。つてを探して相談からはいることだ。つてが探せない人は、仕事もできないだろう。そんな人の本は読まれない」 わはは。キビシーですな。 こう書房でも企画や原稿の持ち込みはちょこちょこありますが、「すべて没」ということはありません。売れる見込みが高そうな企画・原稿であれば、出版に向けて持ち込み者さんと打ち合わせや作業をします。そうやって実際の出版
石原加受子;『邪悪な人を痛快に打ちのめす! 振りまわされない、疲れない、「自分中心」の心理学』こう書房,2007 (積読タワーの攻略記) 平本相武;『成功するのに目標はいらない』こう書房,2007 (積読タワーの攻略記) 行ってらっしゃ~い (深くないですよ。) 辛口な意見 (たのしい検索 ゆかいな検索) 大衆感覚とか、本のタイトルに関する感覚とか。 (不倒城) サービスとホスピタリティ (,読書感想『社会人として大切なことは) はじめての本づくり (夢いっぱいに生きる) 「面白い」だけの本も、「売れる」だけの本も、僕は作りたくはない。 (ある編集者の気になるノート) 藤巻さんに勝ったぞ! (稲田英助 稲さんの銀行テラー相談窓口) ロンドンの怖い話もいっぱい、怖い場所ロンドンダンジョン。ホラーファンには... (動画で巡るワールドツアー大全集~自分なりのジェットストリーム) Random
某所の書き込みで知ったのですが、講談社さんで発行しているコミック『のだめカンタービレ』の定価が、増刷分から値上げされているのだそうです。 いま楽天ブックスとAmazonとで検索してみたところ、楽天ブックスでは2巻のみが税込410円(旧価格)で、他は420円、Amazonでは2巻と17巻のみが税込410円の旧価格で、他は420円になっていました。きっと、旧価格版が売り切れて新価格版が入荷した際に表示定価も直してるんでしょうが、楽天で420円で売っている17巻とAmazonで410円で売っている17巻のISBNを見てみたら、どちらも同じようなんですよ。 こういうのって、ありなの? コミックは、いわゆる単行本とはたしか扱いが違うんでしたよね。雑誌なんかと同じような扱いなんだっけ? よくわからないんですけど、書名もカバーもISBNコードも同じなのに定価だけが違う本が同時に存在するというのが、うまく
本の企画を立てるとき、書名を考えるときは、「大衆感覚」を大事にしろ。 うちの会長がよくいうことです。もともとビジネス書大手の日本実業出版社で編集長をしていて、30年ほど前に独立してこう書房を設立。会社の黎明期を創業社長兼編集長として引っ張り軌道に乗せ、現編集長に編集長職を譲り社長専業となったあとも自分のようなインチキ下っ端編集者に書籍制作におけるさまざまなアドバイスをくれました。 その会長(前社長)に、ひとりよがりな企画を立てたり、かっこいいけどわかりにくい、一部の人にしかわかってもらえないような書名をつけたりすると、いわれるわけです。 「大衆感覚がないんだよ」 奇をてらわなくていいから、一般大衆にとってわかりやすい企画を立てろ。 かっこつけなくていいから、一般大衆にとってわかりやすい書名をつけろ。 大衆が持っている感覚を大事にし、その感覚に訴えかけろ。 いったい何度いわれたことでしょ
「手皿はマナー違反だ」ということを声高に主張する人が最近増えてきたような。テレビのCMの影響でしょうか。ちなみに「マナー」に対して「違反」とか「守る」という表現を使うのは違うように思うのですけど、どうでしょう。「ルール」なら「守る」ものだから「違反」もあるけど、「マナー」は「身につける」ものですよね。 それはともかく。 正確なことは知らないのだけど、たしか、和皿の多くはもともと「食べるときは手に持って、口元まで運ぶ」ことが想定されていると聞いたことがあります。たとえばご飯茶碗も口元まで持っていってご飯を食べますよね。これを、茶碗はテーブルに置いたまま、はしの下に手皿をしながらご飯を口に運んだら、そりゃおかしいだろと思います。おそらく、そこから「手皿はみっともない」という考え方が出てきたんじゃないかしら。大皿の料理も、手皿をしながら大皿から直接口に運ぶのではなく、小皿(受け皿)に取り分けて、
紀伊國屋さんチェーンの月間書籍実売データを見てたんですよ。出版社ごとの実売数上位50点の一覧表を。うちのデータだけでなく、いわゆる「ビジネス書出版社」と呼ばれる他社さん数社のデータも一緒に。 上位50点に入る本って、ほとんどここ1年くらいのあいだに出た本なんですね。 当たり前といえば、当たり前です。普通に考えれば発行初月から数ヶ月の本のほうが、1年も前に出た本よりは売れるわけですから。初月に数千部の注文出荷があった本でも、2~3ヵ月後にはよくて半分くらいの注文数になり、半年後には数百部、場合によっては数十部なんていう残念な結果になることだってあるわけです。 そして、こう書房だって年間40点弱の新刊を出してますし、他社さんではもっと発行点数の多いところもあります。そうであれば、上位が発行1年くらいまでの本で占められて当然。むしろ、数年前の本が多く上位にリストされるということは「ちゃんと売れる
石原加受子;『邪悪な人を痛快に打ちのめす! 振りまわされない、疲れない、「自分中心」の心理学』こう書房,2007 (積読タワーの攻略記) 平本相武;『成功するのに目標はいらない』こう書房,2007 (積読タワーの攻略記) 行ってらっしゃ~い (深くないですよ。) 辛口な意見 (たのしい検索 ゆかいな検索) 大衆感覚とか、本のタイトルに関する感覚とか。 (不倒城) サービスとホスピタリティ (,読書感想『社会人として大切なことは) はじめての本づくり (夢いっぱいに生きる) 「面白い」だけの本も、「売れる」だけの本も、僕は作りたくはない。 (ある編集者の気になるノート) 藤巻さんに勝ったぞ! (稲田英助 稲さんの銀行テラー相談窓口) ロンドンの怖い話もいっぱい、怖い場所ロンドンダンジョン。ホラーファンには... (動画で巡るワールドツアー大全集~自分なりのジェットストリーム) 昨日の夜、寝て
数年前につくったある本の内容を、まるまるパクッているメルマガを見つけた。 メルマガのタイトル自体が本の書名とまったく同じ。そして本文も、書籍は文体が「だ・である調」であるのを「です・ます調」に変え、登場人物の名前を少し変えてあるだけで、それ以外は見出しも本文も丸写し。ご丁寧に「前書き」から丸写しで、毎号1章ずつ、ひとつの項目ももらさず本の頭から全文を「メールマガジン」として配信していた。 発行者のT氏、同じ内容のメルマガを複数のメルマガ配信スタンドに発行登録してて、自分がそれを見つけた時点で第3号まで発行されてた。配信スタンドにあるバックナンバー表示を見て、そのメルマガが、自分がつくった本の完全パクリであることがわかった。 バックナンバーを見ればパクリであることはわかる。だけど、バックナンバーには発行者のメールアドレスは表示されないので、発行者への連絡方法はわからない。 そこで、メルマガが
本の、出版社から問屋さんへの卸値って、だいたい定価の60%~70%くらいなんですよ。 老舗の、お金のある大きな出版社さんになるほど卸値も高く、新興だったり企業規模、売上規模の小さいところほど卸値も低い傾向があるみたい。同じ売価の商品でも、金持ち出版社は問屋に高く売れ、貧乏出版社は安くしか売れないというわけですね。こうして二極化がますます進むのか...? 1冊あたりの本の制作費率って、だいたい定価の30%~40%くらいなんですよ。あ、写真集とかは知りませんよ。四六判程度の大きさで、200ページ程度の本文分量で、1色か、多くても2色くらいで印刷されている、ソフトカバーの、いわゆるビジネス書とか実用書とか呼ばれる本のことです。 印刷に使う色数が多くなれば、制作費率も上がります。文章じゃないページ(図版とかイラストとか)が多くなれば、制作費率も上がります。ハードカバーだとかの上製本にすれば、制作費
電車に乗っていると、なんらかの理由で運行が遅れることがありますよね。信号機の故障だとか、車両異常だとか、運転手さんがどうしてもトイレに行きたくなったとか? 電車の運行が予定よりも遅れると、たいていの場合、車内放送があります。 「先ほど○○駅手前で信号機の故障があった関係で、現在××分ほど遅れて運行しております。お急ぎのところご迷惑をおかけし、まことに申し訳ありません」 みたいな感じで。 これはね、いいと思うんです。サービス提供側の不都合・不手際等で乗客が迷惑をこうむっているわけですから。 でもね、最近、こういう放送もよく聴くのです。 「先ほど電車内で気分の悪くなったお客様がいらっしゃいました関係で、現在××分ほど遅れて運行しております。お急ぎのところご迷惑をおかけし、まことに申し訳ありません」 「先ほど電車内でお客様同士のトラブルがありました関係で、現在××分ほど遅れて運行しております。お
なんだか最近、活版印刷に注目が集まりつつあるのだそうです。 へこみ、かすれ…活版印刷 脚光再び アナログが新鮮(Sankei Web 2007/9/3) わからんではないな。 自分が編集部に異動になったのは1994年の秋のこと。そのときにはすでに活版(活字)印刷は下火で、世の中的には写植の時代だった。商品としては活版時代につくられたものもまだたくさん生きていたので、活版印刷された本を目にする機会はそれなりにあったけれど、自分が本を製作する際に活版の指定をしたことはないし、もともとの意味でのゲラも見たことがない。文字組等の指定は写植、それもすでに電算写植だったので、校正紙はいわばワープロのプリントアウトみたいなもの。手張りの写植は、校了直前の最終校正の際に誤字等が見つかってしまったときに、印刷所でフィニッシュ担当の人が部分的に打ち直したものを上手に貼ってくれたものを見るくらいだった。 電算写
最近のビジネス書の世界では、売れてる本の多くが、「この人が書けばなんだって売れる」という感じの著者さんの本だったり、本を出す以前からヴァーチャルやリアルの世界にたくさんの「その人のファン」がいる人が書いたものだったり、出版社が標準的に行なう宣伝広告とは別に著者さんの側で数十万円~数百万円単位の宣伝広告がされてたり。 仮にその本が、書名も本文も装丁もまったく同じだけど、これまでに販売実績のあまりない著者さんが書いていたなら、著者サイドの個人的なネットワークがあまりない人が書いていたなら、出版社が標準的に行なう宣伝広告しかされなかったなら、それでもやはりベストセラーになったのだろうか。 いくつかはなるものもあるだろうけれど、ほとんどは、きっとならないんだろうな。 Amazonでキャンペーンを行なうと、それなりに効果が出る。Amazonの売上ランク上位に入るのを見て、その本の存在に気づく人、その
石原加受子;『邪悪な人を痛快に打ちのめす! 振りまわされない、疲れない、「自分中心」の心理学』こう書房,2007 (積読タワーの攻略記) 平本相武;『成功するのに目標はいらない』こう書房,2007 (積読タワーの攻略記) 行ってらっしゃ~い (深くないですよ。) 辛口な意見 (たのしい検索 ゆかいな検索) 大衆感覚とか、本のタイトルに関する感覚とか。 (不倒城) サービスとホスピタリティ (,読書感想『社会人として大切なことは) はじめての本づくり (夢いっぱいに生きる) 「面白い」だけの本も、「売れる」だけの本も、僕は作りたくはない。 (ある編集者の気になるノート) 藤巻さんに勝ったぞ! (稲田英助 稲さんの銀行テラー相談窓口) ロンドンの怖い話もいっぱい、怖い場所ロンドンダンジョン。ホラーファンには... (動画で巡るワールドツアー大全集~自分なりのジェットストリーム) 町田健先生の公
お盆期間中ということで、朝の通勤電車は急行でもスカスカにすいていて気分がいいです。町も人が少なく、社内も人が少なく、静かでのんびりした感じ。これでもう少し涼しければいいのですけどね。 ちなみにハワイは現在、大きなハリケーンに直撃されているようで、場所によっては学校もビーチもクローズドになってるらしい。お盆休みを利用してハワイに出かけたのにホテルから一歩も出られず、などという残念な状況にいらっしゃる方もいるのでしょうね。帰りの飛行機とか大丈夫なのかしら。 もう脳みそとろけそうに暑いので、思考もとろけそうです。 自分は縁あって商業出版社に雇われ、単行本を企画・制作する編集部に配属され、業務としていくつもの本をつくってきて、これからしばらくもまだつくり続けなくちゃいけないんだろうと思うのですが、ご存じの方はご存じのように、あたしゃそんなに本が好きじゃありません。おそらく、出版業界外にいる「そんな
売れない本ほど高い設定になって、その分、印税が増える... ようなことは、めったにないと思うのだけど、どうだろう? 印税の不思議を読んで。 まずはAの本。 初版部数が多く刷れないから単価を高めに設定する、ということはたしかにあるけれど、2500円などという高額をつけても3000部も売れる本というのは、それは「売れない本」ではなく「コアで確実なファンのいる計算の立ちやすい本」であり、その意味では「売れる本」だと思う。 実際は、2500円などという売価をつけた本がたくさん売れる可能性は低い。市場価格の動向から購買者が支払ってくれるであろうおおよその額を想定しその上限あたりに売価設定をした結果1800円くらいが限度かなぁとなるんじゃないかなぁと考える。人気度に差はあるけれどジャンル的には競合関係にあると思われるBの本が1200円で設定されるなら、そこから大きく離れた値付けはしにくいはず。 しかし
コンテンツにお金を出してもらうのではなく、手段にお金を出してもらうことを考えることが必要なんじゃないかな ここ最近、といっても1~2年くらい前からかな、思っているんですけれど、コンテンツそのものを売るという考え方って、もうかなりきついんじゃないかと。 うまくいえないのだけど、情報にしろ創作物にしろ、もちろんそのコンテンツ自体には「お金を払うだけの価値がある」ものも多いだろうし、だからこそお金を出して買ってくれる人もいると思うのだけど、でもそれは「コンテンツ」にお金を出してるんじゃなくて、実は「コンテンツの入手方法」にお金を出してるんじゃないのかなぁと思うのですよ。 とくに、もとになる「コンテンツ」自体が文字や音や映像といったデジタルデータに変換できるものである場合、そのコンテンツを手に入れた誰かが勝手にデジタルデータにしてしまうことは充分に考えられるし、そうして作成されたデータが元のコンテ
これは知らなかった! 家系図無資格で作成し逮捕…多数のマスコミにも登場 (ZAKZAK) 業務として家系図をつくれるのって、行政書士だけなのですって! たとえばビジネス書とかで、著名な人の家系をさかのぼって調べたり、あるいは歴史上著名な人物の末裔を調べてつくった家系図を「本文図版」として載せたいような場合、きっとライターさんに調査してもらって図版原稿にまとめてもらい、それをもとにイラストレーターさんやデザイナーさんに図版として作成してもらおうと考えると思うのですよ、多くの編集担当者は。この場合も、報酬が発生する「業務」として家系図をつくるわけですから、やっぱり違法になるのかしら。その場合、発注した出版社が違法性を問われるの? 調査し原稿を用意したライターさんが違法性を問われるの? それを清書・フィニッシュしたデザイナーさんが違法性を問われるの? こわいこわい。
こう書房の場合、原稿をいただいてから本ができあがる(刷りあがる)までのあいだに、通常2回の「著者校正」があります。 原稿から初校(最初の校正紙)が出るまでのあいだに、出版社側で文章に手を加えていたりすることがあるので、それを著者さんに確認してもらうことも含め、「校正紙」という、デザインされたページの中に文章が入った状態であらためて内容確認を著者さんにしてもらうために、初校を著者さんに1週間程度で見てもらいます。 見てもらった初校の著者校正で著者さんから指示された修正・書き直しや、初校印刷後に出版社側で見つけた誤字等の直し、あるいは新たな文章の調整などを反映して、再校(2回目の校正紙)を出します。そして再校も著者さんに「著者校正」として1週間程度で確認してもらい、そこで出た修正・調整等を反映して、印刷用の最終データを完成させる、というのがたいていの場合の流れです。 校正って、真剣にやるときり
楽天ブックスさんで広告掲載してまーす。5月16日までの1か月間。こう書房にとって初めてのウェブ広告です。どんだけ効果があるのかしら? ==================== ちょっと前のことになってしまうけど、「パンダのため息」で「スリップ問題」とタイトルのつけられたシリーズ?があったのですよ。で、ここで「問題」として取り上げられている件についてはとくにコメントしないでおきますが、ちょっとだけ気がついたことを。 「スリップ問題 その1」には、 あたし「そもそも、スリップというのはお買い上げ時に本屋さんが外すのですが……」 読者「えっ????」 あたし「ですので、お客様のお手元にあるというのはおかしいんですが……」 読者「……!」 あたし「どうしてお客様のお手元にスリップがあるのでしょうか……」 という記述があります。そして「スリップ問題 その5」には、 前にも書いたように、一般
「パンダのため息」おもしろいな。「パンダ舎」(仮名)さんのような大出版社で働いてる人は、こういうふうに考えたり感じたりするんだぁということがかなりぶっちゃけ気味に書かれてて、参考になるような、ならないような(笑)。うちと違っていちおう所属会社は仮名になってるけど、思いっきりバレバレだし、なのにそんなこと書いてだいじょぶかぁと少し心配になったり。 それはともかく。 「ケータイ小説家たち その1」でケータイ小説の作者さんのことについて書いていて、その作者さんたちがプロ作家になるつもりはないといっていることに対し、Blog書き手の鞠小路まりさんは、 「このおふたりなどはそもそもなぜ小説を書いたのでしょうか?」 といっている。たぶん、プロになる気もない人がなぜ小説など書いたのか、という意味なんじゃないかと思うのだけど、そんなに不思議なことだろうか? それとも、ここであげられているふたりのケータイ小
えっとですね。日経新聞の1面に掲載する2月の広告なんですが、2月6日にお知らせしたものから少し変更がありました。 もともとは ★元銀行員の探偵が教える 「ヤバイ会社」はこう見抜け! ★社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった ★ふで・えんぴつでなぞって味わう にっぽんの名文100 の3点を掲載するつもりだったんですが、 ★元銀行員の探偵が教える 「ヤバイ会社」はこう見抜け! ★社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった ★なぜ、逃げた犬は追ってはいけないのか の3点になりました。 なんかね。『ふで・えんぴつでなぞって味わう にっぽんの名文100』は、日経新聞の1面書籍広告(3段8分の1サイズ)には載せられないんですって。最近流行りの、いわゆる「なぞり本」なんですが、こういったタイプの本は、日経新聞社としては「純然たる本とは思えない。書籍というよりは、
電子ブックって読んだことないのだけど、電子ブックの専用ソフトって「ページをめくるように読める」ということにえらく力を入れているというか、こだわっていることが多いようで。せっかく文字をデジタルデータにするのだから、デジタル上でアナログ的な見え方の再現をめざすより、なにかもっと「デジタルならでは」の見せ方を追求したほうがいいように思うのですけどねぇ。 たぶん、あれだね。電子ブックリーダーの開発をしている人たちがきっと「アナログの本が大好き」で、アナログをデジタルに置き換える以外の発想が出てこないのかな。たぶん、「アナログな本」なんてほとんど読んだことがなくて、文字や文章に接するのは最初からディスプレイ上(デジタルデータ)でした、という世代の人たちが開発者として、ある程度の決定権を持った地位につくような時代にならないと、電子ブックのブレークはないのかもしれない。 ちなみに、こう書房はデジタル系の
ここ1か月ほど、『ハヤリもの50年(昭和32年-平成18年)』の制作にべったりなおいらです。タイトルどおり、1957年(昭和32年)から2006年(平成18年)までの50年間の「ハヤリもの」=ヒットしたり話題になった映画、音楽、テレビ番組、商品、書籍、マンガなどを年毎に少しずつリストアップして、ついでにその年の世の中の状況とかもごくあっさりと紹介する、という本です。かっこよくいえば「トレンドから見る日本の50年史」ですが、まぁ、そんなにかっこいいものじゃないでしょう。もっと簡単な、楽な感じでぱらぱらぁ~っと眺めて、「あぁ、懐かしいなぁ」「こんなもの、あったっけなぁ」などと楽しんでいただければいいわけで。なのでお値段も税込1050円とお手ごろです。 で、リスト本なので、各年ごとにリストが載ってるわけですが、このリストの確認がえらくたいへんで、すっかりはまっていたりするわけです。 インターネッ
こういうことを「お客さん」である読者さんに要求するというか期待するのもメーカーとしてどうかなという気もしないでもないのですが、本を買うときは、少なくとも自分で中を確認できるリアル書店さんで本を買うときは、とくに法律や税金あるいは試験対策など「毎年のように改定・修正・変更」があるような内容について書かれている本を買うときは、ぜひ忘れずに確実にその本を買う自分のために、 「奥付の日付」 を見てから買ってください。 「奥付」って、たぶん業界用語だと思うのだけど、一般の読者さんはわかるのかなぁ。えっとですね、たいていの本ではいちばん最後のあたりにですね、書名や出版社名、著者名などがまとまって?表示されているページがあると思います。このページを業界では「奥付」と呼んでたりするのですが、その「奥付ページ」のどこかにですね、たとえば 2006年12月10日 初版発行 とか、 2004年3月14日 初版第
日経BPの「ITpro Enterprise」ページに、こんな記事が載っていた。 「情報はタダ」が若者の常識? 自分もインターネットを使いだして10年くらい経つし、その前はパソコン通信を使っていた。日本ではあまり(ほとんど)情報の流通しない、マニアックなジャンルの音楽ファンということもあり、必要な情報、知りたい情報の多くは、以前からコンピュータ・ネットワークを通じて、その筋に詳しい人(会ったことのない人も、知人も含む)や、外国から得ていた。そうした情報は多くの場合、通信費を除けば無料で、そのおかげでいったいほど多くの情報を手に入れ、どれほど多くの未知なる音楽に出会えてこれたことだろう。 そしていまも、必要な情報はインターネットを通じ、無料で入手している。そういえば自分、もうずっと長いこと音楽雑誌を買ってない。そもそも日本で売られている雑誌に自分が望む情報など載る可能性がほとんどないし、載っ
毎月のように、新刊が出る。だから、毎月のように、新しい書籍企画を立てていかなくてはならない。それは、しかたのないこと。 毎月たくさんの本が発行される。だけど売り場の大きさは変わらない。だから、来た分だけ、なにかを返す。 「いっぱい来たらいっぱい返す」 東京・吉祥寺にあるブックス・ルーエの店長さんの名言であり、業務における座右の銘だそうだ(ルーエからのエール 第4回「踊れる名言集」より)。 発行される本の量は、どんどん多くなる。返品される本の量も、どんどん多くなる。新刊でも既刊でも、売れ行きの地味なものから、どんどん返される。本が増えれば増えるだけ、1点あたりの本の販促にかける手間と時間が減っていき、展示期間も短くなり、売れる期間も短くなる。 だから、どんどん次の新刊を出さなくちゃいけない。 そのためには、どんどん企画を立てなくちゃいけない。 そして、できるかぎり大急ぎで本のかたちにしな
少し前の記事なのだけど、「帰ってきた炎の営業日誌 杉江由次」6月7日が気になってます。 営業に訪れた杉江さんに対し、いかにして店頭にある本をお客さんに手にとってもらうかを考えるのは「書店員の仕事」と言い切る書店員さんが、そのあとにこんなことをいうのです。 「でもですね、それが最近まったく伝わらないんですよ。POPを書いても多面展開しても手にも取ってもらえない、素通りなんです。その代わりテレビでちょっと紹介した本とか、そんなのばっかり競い合うように買われていく。」 (「帰ってきた炎の営業日誌 杉江由次」6月7日より) つまりこれは、この本を読んでほしいと、手にとってほしいと、売る側がいろいろな工夫をしても、書店に来るお客さんは、それをほとんど考慮しないと、書店に来た時点で、すでに「買う本」はほぼ決まってると、そういうことなのでしょう。 最近の読者さんは、もう書店に「新たな本との出会いの場」
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『free.txt-nifty.com』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く