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おみそ汁
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風立ちぬを見ました。宮崎駿の過剰な部分と欠落した部分のコントラストが過去最高に達した、凄い映画だった。ポニョにも震撼したが、今回も震撼した。破滅の映画であるから、同じく破滅の監督である庵野氏を主役に据えるのは正当だと思いました。普通の映画であれば2、3場面あれば「良い映画だった」と思う域の絵が次から次に繰り出されるのには参った。とくに、冒頭の関東大震災は凄い。ナウシカの巨神兵、もののけ姫のたたり神、ポニョの津波などに匹敵する。一方欠落は、いくらなんでも堀辰雄「風立ちぬ」のこのような部分利用はないだろ、という有様で、ここ数作品、ロリコン疑惑をかわすかのように婆様萌えしてたのをかなぐり捨てて普通に若い女性への性的目線が全面に出て来てるのは驚きだけど、女は一番綺麗な姿だけ見せて仕事の邪魔しないで消えて良し、ってのはあんまりだろう。堀辰雄の小説は、もっと複雑な男の自己疑念も入ってるぞ。その点、実は
ファイブスター物語は設定資料を読み込んで勉強しないと理解できない漫画であるとの説が主流になりつつあるようである。その面はある。しかし、初めて読む人に間違った先入観をあたえる言説でもある。なぜなら、信者と呼ばれているような私やあなたは、まず始めにキャラクターズ(設定資料集)を熟読してから単行本1巻を読んだだろうか。わけが分からないままに不思議な魅力を感じて1巻をまず読んだのではないだろうか。意味が分からないと思いつつ、何度も何度も繰り返し読んだのではないだろうか。普通、意味が分からない本は読まないものである。分からないと思いつつも繰り返し読んでしまう本というのは、正確に言えば、初心者を虜にしてしまう魅力を持っている本なのだ。そういう意味で、僕にとってのファイブスター物語1巻は、最高に初心者向けの漫画本である。勉強が必要になるのは巻が進んでからであり、読者の成長に合わせて難易度が上がるのです。
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