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今年の「かわいい」
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ビル・エヴァンス タイム・リメンバード(監督:ブルース・スピーゲル 2015年アメリカ映画) ジャズを聴き始めて早速ファンになったのはマイルス・デイヴィスと、そしてこのビル・エヴァンスだった。ビル・エヴァンス(1929-1980)はモダン・ジャズを代表するピアニストだ。繊細で抒情的なメロディ、軽やかで豊かなハーモニーは、一聴して心を離さないものがあった。最初に聴いてすぐさま気にいったアルバムは『Waltz For Debby』だ。『Portrait in Jazz』や『Undercurrent』も忘れ難い。もちろんそれ以外にも多くの素晴らしいアルバムをリリースしている。 WALTZ FOR DEBBY アーティスト:EVANS TRIO, BILL Concord Amazon Portrait in Jazz アーティスト:Bill Evans,Bill Evans Trio Hallm
20周年だった 2004年2月21日から始めた拙ブログ『メモリの藻屑、記憶領域のゴミ』が本日2024年2月21日で20周年を迎えました。 オレは今年62歳だからブログを始めたのは41、2歳の時だったんですね。月日の経つのは早いものです。特に感慨というものはないのですが、「よくもまあ今まで長々とやってしまったものだよなあ」と自分に感心しつつ半ば呆れてもいます。途中何度か「そろそろブログ止めたいなあ」と思った事はありますが、なかなか踏ん切りも付かず、今までダラダラ続けてしまった、という感じです。モチベーション云々というよりもブログを書くことが既に生活習慣になってしまっているので、止め時というのが分からないまま続けているんですよね。 このブログが10周年を迎えた時はそれなりの気負いがあり、次のような記事を書きました。 とはいえ20年も続けてみると気負うことなど何もなく、だから20年続けたことにつ
Jazz Liberatorz 突然ジャジーなヒップホップが聴きたくなったのである。Jazzy Hip-Hop、ジャズのサンプリング音源、並びにジャジーな演奏を活かし、「メロウでチル」な音を奏でるヒップホップである。とかなんとか知った事を書いているが、オレはヒップホップに関してはまるで門外漢だと言っていい。 実を言えばヒップホップ黎明期にその音源の幾つかに触れてはいた。グランドマスター・フラッシュはなんとなく聴いたし、アフリカン・バンバータの12インチを集めたりもしていた。当時はハウス・ミュージックの黎明期とも重なり(正確にはヒップホップのほうが早い)、ハウスとかヒップホップとか関係なく、最先端のダンス・ミュージック・ジャンルとして触れていた。ヒップ・ハウスなんてジャンルもあり、そこからヒップホップを派生的に聴いていたように思う。 ただ、ア・トライブ・コールド・クエストやデ・ラ・ソウルなど
Photo by Glenn Carstens-Peters on Unsplash 発端はPS5の購入だった。購入してすぐ思ったのは「PS5なら4K画面のゲームできるんだよなあ、4Kのブルーレイも観られるんだよなあ」という事だった。しかしオレの家にある11年前に買った40インチ液晶テレビは2Kであり4K対応ではない。 ここで詳しくないなりに説明すると従来的なTVディスプレイは2K解像度=1920X1080画素でこれはフルハイビジョンと呼ばれていた。4Kと言っているのは4K解像度=3840X2160画素のTVディスプレイとなり、これは4K UHDTV(Ultra High Definition Television)と呼ばれる。単純に2Kの4倍の画素となり、つまりそれだけ細密なのである(※コメントで指摘があったので数字訂正した!ってかやっぱり数字に弱い!)。 しかしなあ、PS5でさえそれな
■羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)〜ぼくが選ぶ未来〜 (監督:MTJJ木頭 2019年中語映画) 最近劇場で観たいと思うような映画がまるで公開されなくて、映画館通いも暫くお留守だったが、そんなある日オレの相方がこう言ったのである。「中華アニメ観ようぜ」。タイトルは『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)〜ぼくが選ぶ未来〜 』。なんでも一部で話題沸騰中なのだという。アニメを観る事は殆ど無いオレだったが、相方の誘いなら乗ろうじゃないか。という訳で例の国産アニメでごった返す劇場へと足を運んだのだ。 『羅小黒戦記』はファンタジー作品となる。妖精と人間が共生する世界を描くものだが、ビルが建ち車が走る現代の社会を舞台にしている所が面白い。主人公は開発により森を追われた猫の妖精・ロシャオヘイ(羅小黒)。人間社会を放浪するロシャオヘイは妖精であるフーシー(風息)ら一行に救われ、隠れ里でやっと安息を得るが、そこに
■真鍋博の世界 (愛媛県美術館 監修) この『真鍋博の世界』は愛媛県美術館で2020年10月1日~11月29日まで開催される「真鍋博2020」公式図録兼書籍となる。オレは真鍋氏の物凄いファン、というわけでは全然ないのだが、その表紙絵のどうにも懐かしい感触が気になってついついこの図録を購入してしまった。 イラストレーター、真鍋博の作品は多くはSF絡みで目にしていた。最もお馴染みなのは星新一の文庫本表紙かな?他にも筒井康隆やE・E・スミスのレンズマンシリーズの文庫本表紙を手掛けており、そんなわけだから浅はかにもすっかりSF界隈御用達だとばかり思っていたが、この『真鍋博の世界』を読んだらまだまだ驚くほど幅広い活躍をされていた。 表紙絵でいうと早川から出ているアガサ・クリスティー作品の文庫本表紙は殆ど真鍋氏の作品なのらしい。図録では80冊にのぼるアガサ・クリスティー作品表紙が並べられているが、同様
ぶっは。 皆さんマスクしてますか。手洗いうがいしてますか。三密に気を付けてますか。外出は控えてますか。 実際の所、個人レベルでは、これら100万回位聞かされたことをただ粛々とやり続けるだけのことである。これしかやりようがない。だから無駄に不安になっても無駄である。ただ、日本は他の国と比べて感染者や死亡者が、なんでだかよく分かんないけど不思議なくらい少ない、ということだけがラッキーで、その分不安感は若干低いというのはあるが。陰謀論はいろいろ楽しませてもらったが、そもそもアレってェのは真面目に受けとると心が病むだけのものでしかないので、笑い話として聞かせてもらっている。 今回の騒ぎ(ホントは騒ぎで済まされるものではないがあえて矮小化する)で思ったのは、東日本大震災の時の放射能騒ぎだった。専門家ですら意見が割れ、デマが飛び交い、不安に駆られた人たちは極端な言説に走り、時として他者を攻撃し、パラノ
■ジョーカー (監督:トッド・フィリップス 2019年アメリカ映画) 「ジョーカー」といえばDCコミック「バットマン」における最狂最悪のヴィランにして知られ、アメコミ世界それ自体においても悪のカリスマとしての魅力を燦然と輝き渡らせている存在だろう。そのジョーカーを主人公としジョーカー誕生の秘密を描いたのが映画『ジョーカー』である。主演はホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ、『デッドプール2』の出演も記憶に新しいザジー・ビーツ。監督は『ハングオーバー!!』シリーズ、『アリー スター誕生』のトッド・フィリップス。今回はネタバレが在ると思うので読む方は要注意。 主人公となるのは大道芸人アーサー。彼はコメディアンを目指しつつも突然笑い出して止まらなくなるという障害を持っていた。そんな彼が世間と社会にフルボッコにされ、追い詰めに追い詰められた挙句狂気に至り、遂に悪の権化ジョーカーへと覚醒して
この間Twitterで『アフターマン』のことを呟いていた方がいて、「うおお~~懐かしい!」と盛り上がってしまい、関連書籍と併せて古本を逆上気味に購入してしまった。 アフターマン――人類滅亡後の地球を支配する動物世界 作者: ドゥーガル・ディクソン 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2019/06/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 『アフターマン――人類滅亡後の地球を支配する動物世界』は「人類が滅亡し5000万年が経った世界で動物たちはどのように進化しているのか」を考察した科学ドキュメンタリー本である。進化とは何かとか5000万年後の動物たちがなぜこのように進化すると仮定できるかとか、結構な分量の説明文も付くが、やはり注目すべきは科学的考察と想像力と(あとはハッタリ?)で作り上げられた「5000万年後の生物」の多数のグラフィックだろう。 これが、いくら
母の葬儀の後、弟と一緒に遺品整理をしていた。2015年の冬の事だ。その時出てきたのがこれらの写真だった。子供時代のオレが、着ぐるみの怪獣たちと一緒に映っている写真だ。中央の、熊の絵の鉢巻きをして、不安そうな顔で明後日の方角を観ているのが子供の頃のオレだ。子供の頃、とは言っても、幾つぐらいで撮った写真なのか正確な所は憶えていない。4歳なのか、5歳なのか、6歳なのか、はたまた7歳なのか。まあ、その位の年の写真という事だ。 場所は、当時地元で一番大きなデパート、その名も「高林デパート」の屋上だ。ちなみに「地元」というのはオレの生まれ育った北海道の、稚内という街だ。知ってる方も多いと思うが、稚内というのは日本の一番北の街だ。海の向こうにはロシア領のサハリンが見える。要するに限りなくロシアに近い土地なのだ。サハリンは第2次世界大戦前まではその半分が日本の領土で、樺太と呼ばれていた。それが終戦間際に当
■エレクトリック・ステイト/シモン・ストーレンハーグ 1997年、無人機ドローンによる戦争で荒廃し、ニューロキャスターで接続された人びとの脳間意識によって未知なる段階に到達した世界が広がるアメリカ。10代の少女ミシェルと、おもちゃの黄色いロボット「スキップ」は、サンフランシスコ記念市の北、ポイント・リンデンのある家を目指し、西へとドライブする。 アメリカの広大な原野と峡谷、そしてそれを切り裂く州間道路、その合間合間に点在する町々、モテル、電信柱。アメリカのどこの土地にでも遍在するこれら日常的な風景の中に、圧倒的なまでの非現実感を持って威容を見せる巨大で厳めしい謎の建造物、その建造物から触手の様に延びる無数のケーブル、そして二足歩行する畸形生物を思わせる巨大ドローン。さらによく目を凝らすと、地面にはヘッドアップディスプレイを被った無数の人々がゾンビの様に彷徨っている。 スウェーデン、ストック
今回のエントリ『オレの45冊・SF小説篇』は2012年1月16日にはてなダイアリーの「下書き」に放り込んだまま7年間塩漬けにしていた記事である。 きっと当時「私の45冊」なんていうエントリが流行っていて、それに便乗しようとしたものなのだろう。タイトル通りオレのお気に入りのSF小説45作を紹介したものだが、結局更新されなかったのは、45作それぞれの紹介文を書こうとしたものの、面倒臭くなって放置したからだと考えられる。 なにしろ7年前に書いたものなので、当然それ以降の印象深い作品は入ってないし、今見ると「なぜこれが入ってるの?」なんて作品、「あー確かにこんなの読んでたなあ」などと久しぶりに思い出した作品もあったりするのだが、とりあえず何も弄らないことにした。 そういった「割とどうでもよくなってしまった記事」ではあるが、折角苦労して並べたこともあり、SF好きな方の何かの参考になればと思い、今回お
現在公開中の大ヒット映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』、皆さんもうご覧になられたでしょうか。インドとパキスタンとの国境を越え、迷子の女の子を送り届けようと奮戦する一人の心優しい男の姿を描く素晴らしくハートウォーミングな作品なのでまだの方は是非ご覧になられてください。 そしてこの作品で主演のサルマーン・カーンの姿に惚れこみ、彼のファンになった方も大勢おられるかと思います。サルマーン・カーンは1988年の映画「Biwi Ho To Aisi」でデビュー以来100本近くのインド映画に主演・出演しておりますが、実は日本で一般公開された映画作品はほんの数作、DVDで視聴できるのは2、3本だけなんじゃないでしょうか。 しかしそんなサルマーン兄ィの映画をもっと知りたい!観てみたい!というサルマーン・カーン・ファンの皆さんのために、オレがこれまで観たサルマーン映画26作をここで紹介します。殆どの作
橋本治さんが亡くなった。亡くなったのは1月29日、70歳だったという。死因は肺炎ということだが、去年癌の摘出手術を受けていたのらしく、併発症ってことなんじゃないかな、と思う。以前から難病認定され、最近読んだ本も執筆ではなく口述だったので、「橋本さんも年取ったなあ」と感じていたが、『九十八歳になった私』なんて本も書いてたんだから、やっぱり98歳までは生きろよなあ、とちょっと悲しい気分で思ったりした。 橋本さんの紹介文では真っ先に小説家であり処女作『桃尻娘』の著者、ということになっているのだが、オレにとって橋本さんは100%評論の人だった。オレが最初に読んだ橋本さんの本は『親と子の世紀末人生相談』という本だった。橋本治の名前も知らずになんでこの本に手を出したのか覚えていないのだが、多分装丁に惹かれたのと、当時相当にシニカルな性格だったので、「世紀末人生相談」というタイトルに何か感じるものがあっ
■Zero (監督:アーナンド・L・ラーイ 2018年インド映画) ■今年最後のインド映画大作はシャー・ルク・カーン主演作 身長137センチしかないチビの男が恋をしたのは脳性麻痺を患う車椅子の女性だった。2018年の掉尾を飾るボリウッド・ラブロマンス大作『Zero』が遂に公開されました。主演はキング・オブ・ボリウッドことシャー・ルク・カーン、ヒロインにアヌーシュカ・シャルマー、カトリーナ・カイフ。ちなみにこの3人は2012年公開の『命ある限り』でも共演を果たしております。監督は『タヌとマヌは結ばれる』(2011)(Netflixで公開中)とその続編『Tanu Weds Manu: Returns』(2015)、『ラーンジャナー』(2013)のアーナンド・L・ラーイ。作品はSpaceBox主催のインド映画上映会で英語字幕で鑑賞しました。 《物語》ウッタル・プラデーシュ州のメーラトに住む38歳
《お酒映画ベストテン》……ではあるが ブログ『男の魂に火をつけろ!』 の映画ベストテン企画、今回は《お酒映画ベストテン》とのこと。締め切りも間近なので急いで参加させていただきたいと思います。 とはいえ……オレにとって『酒映画』といえばもうこれしかありません。この一作の一点買いでお願いいたします。 1位:地球に落ちてきた男 監督:ニコラス・ローグ 1976年 イギリス映画 酒の種類:ジン デヴィッド・ボウイ主演のこの作品はオレにとって相当思い入れの深い作品で、かつて『SF映画ベストテン』を選出した時にも第1位にしたほどでした。 ではこの作品がどのように『酒映画』なのかボチボチ紹介してみましょう。 『地球に落ちてきた男』の物語 ウォルター・テヴィスの同名小説を『赤い影』(1973)のニコラス・ローグが映画化したものが本作となる。 ニューメキシコ。ある日そこに一機の宇宙船が落下する。降り立ったの
■ヴァレリアン 千の惑星の救世主 (監督:リュック・ベッソン 2017年フランス・中国・アメリカ・アラブ首長国連邦・ドイツ映画) 『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』観た!うおおおおおおメチャクチャ傑作じゃないっすかコレ!楽しい!楽しい映画だよこれは! 確かに最初は不安材料はあった。公開前のヴィジュアルを始めて観た時には「これはイケるでしょ!?」と一瞬思ったんだ。でも監督が、ええと、リュック・ベッソンじゃないですか。あの人フィルモグラフィ支離滅裂だからなあ。さらにアメリカで大コケしたという情報が。でもさ、オレ、ベッソンの『フィフス・エレメント』は好きだったんだ。この『ヴァレリアン』も圧倒的に『フィフス・エレメント』テイスト全開で、これを信じて劇場に観に行こうと思ったんだ。 (『ヴァレリアン』が『フィフス・エレメント』テイストだってェのは、もともと『ヴァレリアン』の原作者が『フィフス・エレメン
■折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー / ケン・リュウ編 北京、異形の都市。この街は貧富の差により三層のスペースに分割され、24時間ごとに世界が回転・交替し、建物は空間に折りたたまれていく。緻密にして巨大なルービックキューブ型都市の社会と文化に翻弄される男の冒険を描いた郝景芳(ハオ・ジンファン)による表題作、秦の始皇帝指揮下3百万の軍隊を用いた脅威の人間計算機の顛末が語られる劉慈欣(リウ・ツーシン)「円」(ヒューゴー賞受賞作『三体』抜粋)、遺伝子改造鼠を倒すべく歩を進める隊列の闇を描いた陳楸帆(チェン・チウファン)「鼠年」など、7人の作家の13作品を、短篇の名手ケン・リュウが精選し英訳。いま最注目の中国SF、その最前線を奔る作家たちが満を持して放つアンソロジー。解説/立原透耶 傑作SF短編小説集『紙の動物園』『母の記憶に』でSF界を席巻しまくった中国系アメリカ人作家ケン・リュウが編集
Katie Smith 《目次》 2ヶ月間主夫をすることになった 毎日メニューを変えてみた 思わぬ出来事もあった 料理をするのは楽しかった こうして2ヶ月は過ぎて行った 2ヶ月間主夫をすることになった 今年の1月あたまからこの2月の第4週まで、約2ヶ月間弱、主夫をしていた。 オレの相方は建築関連の仕事をしているが、とても残業が多く、工事が後半ともなると帰宅時間が11時を過ぎ、酷い時には泊まりにもなり、おまけに土曜日曜も出勤という状態になる。眠る時間もまともなものを食べられる時間もなくどうしたって心身ともに疲弊しきるだろうが、オレには何もしてあげられることができなかった。 オレと相方の付き合いは10年以上になるが特に結婚はしておらず、別々に住んでいる。この辺の個人的な事情は割愛させてもらうが、そんな相方の今度の現場がオレの住処に比較的近いのだという。それなら、通勤時間短縮になるから工期が終わ
《目次》 英タイムアウト誌の選ぶボリウッド・ベスト100作品を全て観た なぜ「ベスト100作品」を全て観てそのレヴューを書こうと思ったのか というわけで【ボリウッド映画ベスト100】に行ってみよう 1位から10位 11位から20位 21位から30位 31位から40位 41位から50位 51位から60位 61位から70位 71位から80位 81位から90位 91位から100位 英タイムアウト誌の選ぶボリウッド・ベスト100作品を全て観た ロンドンを本拠地に世界37ヵ国85都市で展開されているシティガイド「Time Out」のウェブサイトが特集した【ボリウッド映画ベスト100 (The 100 best Bollywood movies)】に挙げられたボリウッド映画100作品を全て観て全ての感想を書いた。 注意してもらいたいのは、まずこの記事がポストされたのが2015年の3月であり、その時点に
■バーフバリ 王の凱旋 (監督:S.S.ラージャマウリ 2017年インド映画) バーフバリ!バーフバリ! バーフバリ!バーフバリ! 王を称えよ!! 新年早々日本全国津々浦々で異様な盛り上がりを見せているインドの歴史ファンタジー大作、『バーフバリ 王の凱歌』です。 物語は古代インドにおける架空の王朝・マヒシュマティ王国を舞台にした3代に渡る王位継承権闘争を描くものなんですね。この作品は2部作になっており、『王の凱旋』はその完結編です。前作は『バーフバリ 伝説誕生』というタイトルで日本でも劇場公開&ソフト化されていますから、今からでも遅くない!これもまたとんでもない映画だから観るがいいさ! バーフバリ 伝説誕生 [Blu-ray] 出版社/メーカー: 株式会社ツイン 発売日: 2017/07/05 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (3件) を見る とはいえ、映画『王の凱旋』冒
今年劇場やソフトで観たインド映画の中で面白かった作品をピックアップしてみたいと思います。とはいえ、今年の前半は引っ越しとその後の整理に忙しくてまっっったくインド映画観てませんでした!そもそもハリウッド映画すらまともに見てなかったんですけどね。 そんな中なんとなく並べてみると、インド映画上映会で観た映画がやっぱり記憶に強く残ってるんですよね。どんな映画もそうなんですが、やっぱりインド映画も劇場でちゃんと観なきゃ面白さが伝わんないって事でしょうか。というわけでもっと上映会増やして欲しい……と思いつつ毎週やられたらそれはそれで大変……。 とまあどうでもいいことをグダグダ書きつつ行ってみることにしましょう。 ■ジャブ・ハリー・メット・セジャル (監督:イムティヤーズ・アリー 2017年インド映画) インド映画から半年以上離れていて、「オレももうインド映画リタイアかなあ」と思っていた矢先に公開された
■Netfrixのカルト・ドラマ『The OA』 Netfrixオリジナル・ドラマ『The OA』はある女性が飛び降り自殺から救出されるところから始まる。彼女の名はプレイリー・ジョンソン、病院で意識を取り戻した彼女は驚くべき事実を語り出した。彼女が7年前に養父母の元から失踪していたこと、彼女がかつて臨死体験者であったこと、それまで失明していた彼女の目が見えるようになっていること、そして失踪の7年間、彼女が臨死体験者ばかり拉致監禁された秘密施設で実験体となっていたこと、さらに、実験を通して、不可思議な異次元世界を垣間見てしまったこと。こうして謎に満ちた物語が始まる。 臨死体験、異次元世界、蘇生に関わる奇妙な能力。こうしたミステリアスでSF的な題材の中に、拉致監禁、異様な実験を繰り返すサイコパス科学者が登場し、サスペンスの風味も加味される。しかしそれだけならこの『The OA』は数多あるTVド
■世界不思議地図 THE WONDER MAPS / 佐藤健寿 『クレイジージャーニー』(TBS系)で話題沸騰!『奇界遺産』写真家・佐藤健寿による親子で楽しめる奇妙なワールド・ガイド 未確認生物から超古代遺跡、都市伝説から少数民族まで──世界各地の“奇妙なもの"を撮り続ける著者が、不思議な事件・出来事・物・場所・お祭りなどを膨大なイラスト、さらに写真と解説で紹介。好奇心あふれる子どもたちと、好奇心を忘れた大人たちへ贈る、空前絶後の不思議な世界地図。 オカルトの好きな子供時代だった。UFOやネッシーや幽霊の話が好きだった。怪奇現象や不可解な古代遺物の話が好きだった。世界は科学では解明しきれない不気味で怪しい謎と不思議に満ち満ちていた。 そして大人になってみると、世界には不思議なんて何も無いんだということが分かってしまった。UFOもネッシーも幽霊もいない。怪奇現象も古代遺物もみんな合理的な理由
映画『怪しい彼女』は70歳にならんとする頑固ババアが不思議な写真館に立ち寄ったことにより20歳の娘の姿へと生まれ変わり、様々な騒動を巻き起こす、という物語である。一種のファンタジーではあるが、老いるということ、家族の在り方、女というものの人生、それらが交錯した非常に優れたシナリオを持つ作品として完成している。もともとは2014年に『수상한 그녀(邦題:怪しい彼女)』として韓国で製作され社会現象となるほど大ヒットを飛ばした作品であり、その後中国、ベトナム、日本でもリメイクされるほどであった。その勢いは止まらず、インドネシア、タイ、インド、さらにドイツ、アメリカでもリメイクの話があるらしい(個人的にはインド版が超楽しみ)。 そんな『怪しい彼女』のオリジナル+リメイク作4本を見比べようと思ったのは、「アジアの4つの国で一つの物語モチーフを展開するとどういった差異が出るのだろう?それぞれの国の"ア
■今年観た映画のベストテン的ななにか という訳で毎年恒例【オレ的映画ベストテン!!】2016年版をお送りします。しかし今年も実のところ大作話題作しか観てませんね。だから並んでいるのは誰もが知っている様な有名作ばかりで眺めてみても少しも面白くありません。あんまりたいした数観て無いのでビデオスルー作品まで入ってる始末です。それと、今年大いに話題になった『シン・ゴジラ』『君の名は。』『この世界の片隅に』も観てません。観て無いのは単に興味湧かないからなんですが、これだけでもどれだけ時流に乗り遅れてるか分かると思われます。まあ映画なんて好きなもの観てりゃあいいじゃないですか。あと順位は思い付きです。というわけで限りなく適当に始めることにします。ではいってみよう! 第1位:pk (監督:ラージクマール・ヒラーニ 2014年インド映画) 耳ッ!「神と宗教の本質」というややこしいテーマを描きながら、観客は
■われらが背きし者 (監督:スザンナ・ホワイト 2016年イギリス映画) 『裏切りのサーカス』(2011)、『誰よりも狙われた男』(2013)の原作者として知られるジョン・ル・カレの、新たな映画化作品が公開される、というからこれは観に行かねばなるまいと思ったのだ。ジョン・ル・カレ、彼の作品はスパイ小説=国際諜報小説として知られるが、国家という巨大で冷徹なシステムの中で翻弄され命の危険にさらされる人々を、サスペンスフルに描くのが特徴となるだろう。また、主演のユアン・マクレガーはロマン・ポランスキー監督作品『ゴーストライター』(2010)でもやはり国際的な陰謀に巻き込まれる男を演じている。彼のどこか所在なさげな表情はポリティカル・スリラーに向いているのかもしれない。 主人公となるのはモロッコ旅行中のイギリス人夫婦、ベリー(ユアン・マクレガー)と妻ゲイル(ナオミ・ハリス)。物語は二人がロシアンマ
■スーサイド・スクワッド (監督:デヴィッド・エアー 2016年アメリカ映画) ■"自殺部隊" スーサイド・スクワッド(Suicide Squad)、訳して"自殺部隊"。バットマンやスーパーマンを擁するDCコミックに登場する、ヴィラン(悪役)を寄せ集めた決死部隊だ。奴らは既に逮捕投獄され、無期懲役が確定しているが、その人間離れした殺傷能力・戦闘能力を見込まれ、非常時の使い捨て部隊として投入されたのだ。奴らは首にマイクロ爆弾を埋め込まれ、逃げ出せば死が待っている。そして投げ出された戦場でも、おぞましい死が待ち構えている。しかし作戦を成功させて生き延びれば、10年減刑してくれるらしい。無期懲役から10年減刑されても、∞マイナス10だが。 デヴィッド・エアー監督によるアメコミ映画『スーサイド・スクワッド』は、こんな絶望的な戦いに送り込まれた悪役たちの、一寸先すらも分からぬ死闘を描いたアクション作
■Sultan (監督:アリー・アッバース・ザファル 2016年インド映画) ■あるレスラーの栄光と失墜 かつてレスリング・スポーツの世界で栄光の道を歩みながら、今失意と孤独の中に一人取り残された男がいた。彼の名はスルターン。彼の過去にいったい何があったのか、そして彼は甦ることができるのか。先頃インドで公開され大ヒット中の映画『Sultan』は、そんな彼の愛と栄光、失意と再生を描いた物語である。主演にサルマーン・カーン、アヌシュカー・シャルマー。監督に『Mere Brother Ki Dulhan』(2011)、『Gunday』(2014)のアリー・アッバース・ザファル。なおこの作品はインドで公開ほやほやの作品だが、日本でもSpace Boxによる英語字幕付きの上映会があり、そちらで観ることができた。 《物語》総合格闘技リーグを主催するアーカーシュ(アミト・サード)はインド代表選手を求めて
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