ニートや引きこもりの人たちの存在が「問題化」してから久しい。 数年前から政府もその重い腰をあげて対策に取り組んでいる。ニートや引きこもりの人たちに対して自立を促す民間施設も数多く設立されている。 しかし、有効な改善策が打たれたかというと疑問が残る。 僕はニートや引きこもりの件に関して元々の前提が誤っているのではないかと思っている。 ニートになること、ひきこもることは「悪いこと」であってその存在自体が社会問題であるという前提そのものに違和感を覚えるのである。 ニートやひきこもっている人たちを労働市場に押し返し、「自立」することが素晴らしいという考え方にこそ無理があるのではないかと思っている。「真っ当に働いてこそ一人前」とか「働かざる者、食うべからず」といった労働至上主義イデオロギーに毒された価値観に依った「自立支援」を彼らに強いることが本当に正しいのか疑問を感じるのである。 ニートや引きこも