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ktdisk.hatenablog.com
先週、私の勤める会社で大規模なリストラが実施された。 転職して3年になる会社で、日々仕事をしてきた同僚の何名かも対象になってしまい、心が痛む。 私はファイナンスの仕事をしているので、その日にリストラが断行されることを把握していたが、殆どの社員は知らされてはいなかった。 こうしたリストラは、小出しにせず、一気にやりきることがビジネスへの影響を最小化するためには良いこととされる。なので、当日とその翌日は、上から現場まで、大きく揺れ動くこととなる。 無難なCEOのメールで始まるリストラ初日 当日はまずCEOが全社宛にメッセージを発信する。『組織についての重要なお知らせ』というようなタイトルで、定型的な下記のメッセージが本文には含まれる。 会社が次のステージに進むために、組織を再編成しなければならない 複雑化した組織をよりシンプルにし、風通しをよくし、お客様に価値を迅速に届けるための決断である 簡
歩んだ「獣道」は実は結構舗装されていた 私は、20代と30代は「キャリアの獣道」を歩んできた。新卒で入った会社は当時まだマイナーだった外資系コンサルティング会社で、正直就活する前は名前も聞いたことがなかった。また、初めて転職をする際は、日本法人の従業員が2万人の大手IT企業から60名の中小IT企業に移り、周囲からは稀有な目で見られていた。それぞれで、常識や社会通念に縛られずに、自分の頭で考えて最適解を追求してきたつもりだ。そんな、自分自身のキャリアを作り、歩んでいることを正直イケテルと当時は思っていた。 そして、40代はアメリカへの移住でスタート。さらなる自分の道の追求に高揚感さえ覚えていたが、アメリカでの仕事や暮らしの中で あ、自分なんて、自分の人生を生きるという点で、まだまだどころか、常識や社会通念に縛られまくっているなぁ と自分はひよっこであり、勇んで歩んだつもりの「獣道」も結構舗装
PEファンドに買収されて 昨年、私の勤める会社はとあるPEファンドに買収された。買収による上場廃止に伴い、四半期単位の株式市場からの売上目標という強烈なプレッシャーからは解放された。短期的に数字を「整える」労力がなくなり、より中長期の課題に時間を割くことができ、経営にとってプラスになっていると実感している。 生々しい資本の論理 とはいえ、四半期単位の目先の数字に追われる感覚は和らいだものの、株式市場という「神様」が、PEファンドに変わったにすぎない。「資本家の利益が最も大事」という構造は変わらない。 経営陣は高い年収を受け取る代わりに、ファンドの裁量でクビは一瞬で吹き飛ぶ。なので、ファンドからの問い合わせへの回答は常に最優先事項で、経営指標を扱う私の部署の忙しさは、彼らからの「指導内容」によって大きく変わる。 経営陣は、給与にプラスして、再上場の際の株式価値に応じてもらえるインセンティブが
アメリカに住んで10年以上になるが、こちらに住む日本人と話していて、使う言葉から「あっ、この人はこっちの暮らしが長いんだろうなぁ」とわかる時がある。 英語が上手とか、こちらの考えに染まっているとか、そういうのとは異なる「生活の中で染みついた言葉のクセ」にアメリカ歴がにじみ出ることがよくある。 振り返ってみると、私もアメリカに来たばかりの頃は「えっ!?」と感じたことも、いつの間にか染みついてしまっているものもある。今回は、アメリカ生活の「年季」を測ることのできる言葉を、初級編、中級編、上級編にわけて紹介してみたい。 初級編 「コストコ」のことを「コスコ」と言う 日本でも大人気の「コストコ」。アメリカでも、車で30分圏内には1店舗はある人気のスーパーだ。英語のつづりは「COSTCO」だが、真ん中の「T」は発音しない。なので、アメリカに住んでいる日本人でも「この前”コスコ”に言ったんだけどさぁ」
「トランプはなぜ労働者階級の大きな支持を得ているのか」、この問いに対する面白い答えが今読んでいる本に書いてあった。 It's OK to Be Angry About Capitalism (English Edition) 作者:Sanders, Bernie Crown Amazon I think the more accurate answer as to why Trump has won working-class support lies in the pain, desperation, and political alienation that millions of working-class Americans now experience and the degree to which the Democratic Party has abandoned them
「たまには、遠出をしてみよう」、と思い立ち、春休みの旅行の行先はカナダにすることに。アメリカ暮らしは10年を超えるが、実はカナダは初めて。 食べ物、人の温かさ、旅のしやすさ——どれも想像以上で、家族みんな大満足の旅に。今回はアメリカと比べながら、カナダの魅力をざっくりまとめてみたい。 一品にかけられた手間と熱意:カナダ飯が旨いわけ 「カナダの料理にハズレ無し」、これは家族の総意であった。朝食はホテルで調達した和食を食べていたが、昼食と夕食はレストランやカフェで楽しんだ。入念に事前調査をしたわけではないが、どこも「えっ」という美味しさ。アメリカとの違いを一言で言えば、「かかっている手間」が違う、これにつきる。どの料理もアメリカで食べるものと比較すると3工程くらいは多くかけているだろう、というほど手の込んだ料理が多い。美味しさを追求する作り手の熱意を感じる料理が多かった。おまけに最近のアメリカ
昨年の6月、娘はアメリカの高校を卒業し、日本の大学に進学するために日本に旅立った。2013年11月にわが家はアメリカに移住したので、10年半のアメリカ生活に終止符を打ったことになる。 渡米当初からの葛藤:「早く日本に帰りたい」 娘は日本が大好きで、アメリカがそれ程好きではない。Grade 2(日本の小2)の頃に、英語が全く話せない状態で、アメリカの現地校に放り込まれ、必死に授業にキャッチアップすべく努力をしてきた。子どもはすぐに英語を話すことができるようになる、何ていうのは私から言わせれば都市伝説だ。多くの子どもは言語の壁、孤独、自分を出せないストレスを抱えており、娘も例にもれなかった。渡米当初から「早く日本に帰りたい」とよくこぼしており、その願いが書かれた七夕の短冊を見た時は、さすがに切なかった。親としてできうる限りの支援をしたが、正に悪戦苦闘という感じであった。 魔のGrade7、おと
先日書いた『アメリカ生活11年、それでも「日本語が強い」わが家の子どもたちの話』という記事の、2週間に一度の家族の「書評の日」の部分への反響が大きかった。「子どもにもっと本を読んで欲しいな」というのは多くの親の共通の悩みだと思う。うちの事例が少しでも役に立てばと、わが家の2週間に一度家族で本を読んで書評を書くという「書評の日」について、もう少し深堀りして紹介したい。 まずは「目的」を共有する—子どもの納得感が大事 子どもにとって学校の課題とは関係なく2週間に一冊本を読み、書評まで書くというのはハードルが高い。その「書評の日」を定着させるには、なぜやるのかを家族で十分に話し合うことが不可欠。単に「文句言わずにやれ!」と言っても、子どもたちは納得しないし、どうせ長続きしない。 なので、開始にあたってわが家では、私から渡米して数年たち、家族全体で読書の量と質が下がっているという問題提起をしつつ、
日本に一時帰国する際、私は必ず健康診断を受ける。もちろん、日本の保険には加入していないので全額自己負担になるが、日本の健康診断には十分その価値はある。 アメリカには定期健康診断という考え方はなく、保険の内容によってAnnual Physical Examがうけられるが、内容は身体測定に近い。アメリカでも「かかりつけ医(Primary Care Doctor)」を通して、日本と同程度の検査を受けることは可能であるが、天文学的な値段になることは間違いない。私は、日本では検査項目が多い10万円くらいのものを毎年受けているが、CTやMRIもしてくれ、アメリカと比べたら破格の値段だ。カリフォルニアでMRIなんて受けたらそれだけで50万円はくだらないだろう。 価格と品質の両面で日本の健康診断は最高だが、「要再検査」となると困ってしまう。一時帰国で健康診断を受けると、結果が出るのは、アメリカに戻った後だ
「英語が強い」、「日本語が強い」というのは、アメリカに住む日本人家族の中でよく使われる言葉だ。メインで使う言語が日本語だったら「日本語が強い」、その逆だったら「英語が強い」と言い、ここの「強い」は著しく長けているという意味ではない。 わが家の子どもたちは「日本語が強い」側で、英語と比べると日本語でのコミュニケーションにはるかに自信を持ち、姉弟の間での会話は100%日本語だ。アメリカに長く住んでいると兄弟姉妹の会話が徐々に英語になっていくというのはよく聞く話だが、わが家はそれがあてはまらなかった。 下の息子は現在高校1年生。5歳の頃渡米し、アメリカ生活がもう11年以上にもなり、半分どころか人生の3分の2以上をアメリカで過ごしている。それでも彼は頭の中では日本語で考え、たまに学校の込み入った英語の文についてはDeeplを活用して解釈を試みることもあるようだ。 引越し先で息子をして「なぜ、お宅の
昨年末に久しぶりに部署のオフサイト会議が開催された。私はとある中小のIT企業のFP&A(Financial Planning and Analytics)で働いているのだが、そこのリーダーたちとサンフランシスコのホテルに2日こもって会議を実施した。ほぼ毎日のようにZOOMやSlackでやりとりをしている人たちだが、やはり顔を突き合わせて、オフィス以外でみっちり会議をすることの価値は計り知れない。 私の上司であるFP&Aのリーダーが「折角顔を合わせ、オフサイトで会議をするんだから、もっとパーソナルなことも含めて仲間のことを理解しあおうじゃないか」と提案し、オフサイト会議のはじめの2時間という時間を自己紹介にさいた。もちろん、彼も自分のことを紹介したのだが、「そんな言い方するんだぁ」という言葉があったので紹介したい。冒頭に彼が自分の出自について話す時に、 I was born in Ohio,
私がダイエットに失敗した数を数えたら、30回はくだらないだろう。そんな数々の失敗を重ねた末に、この肥満大国のアメリカでも、5-6年ほどは自分のなりたい体重と体型を維持できている。きっかけは、体重を減らすことから『良い生活習慣を作ること』に目的を切り替えたことだった。このエントリーでは、私の考えるリバウンドしないダイエットの「基本の三原則」を紹介したい。また、原則からくる「10個の行動指針」については別で紹介する。 第一の原則:体重より生活習慣 「体重」は結果であり、大事なのは「生活習慣」 「自分が無理なく続けられる」ことが肝 「健康的な生活習慣」は、時間をかけて作ることが大事 自分にあった「健康的な生活習慣」は自分しか作れない 第二の原則:筋肉量と脂肪量を管理 体重より筋肉量と脂肪量 利益だけみて経営しないように、体重だけみて健康管理をしない 第三の原則:低糖質ではなく、低脂質 低糖質ブー
娘が選んだ一冊:『絶望死のアメリカ』 日本で受験勉強中の娘は予備校で勧められた本をよく購入する。自分では買わないなぁ、という本がたまに購入されるので、結構楽しみにしている。先日も、Kindleでの書籍購入通知がメールで飛んできた。¥3,800、なかなか高い本を買うじゃねーか、娘。そして、本のタイトルは『絶望死のアメリカ』、総ページ数352ページ。これは読み応えがあり、面白そうな本だと思い、読み始めたら、やはり当たりであった。でかした、娘。 絶望死のアメリカ――資本主義がめざすべきもの 作者:アン・ケース,アンガス・ディートン みすず書房 Amazon 見捨てられた非大卒アメリカ白人層 この大作の要点を思い切ってまとめてしまえうと、 現代アメリカにおいて、非大卒白人アメリカ人の自殺、薬物、アルコールによる死亡(本書では絶望死と定義)は、飛躍的に伸びている 背景には、経済成長の果実を共有する輪
先日とあるYouTubeの番組で「【新卒】すぐ退職するってダメ?自分にあった働き方とは?」という企画をやっていた。厚生労働省の調べによると、大学を卒業した新卒の32.3%が3年以内に会社を離職する模様。この傾向はここ30年くらいは変わらないようだ。3割が3年以内でずっと辞めているという統計は、若者の我慢強さも変われなければ、いつの世も長く勤めるに値しない会社が沢山あるという現実を表している。 私は、日本で働いている時は新卒の後輩から不思議と頼りにされ、転職などの相談を受けることが多かった。私は別に3年以内に離職をすることが悪いこととは思わない。他によりよい将来の展望が開けていればチャレンジしろよって思う。ただ、相談された際はいつも、辞める判断をする前に考慮すべきこと、理解しておくべきことを伝えていた。今回はそのポイントを短くまとめて紹介したい。 片道切符か、往復切符か 「転職先は、今勤めて
PIPって何だ? 外資系企業に勤めている人にとってPIP(ピップと読んだりする)はあまり気持ち良い言葉ではない。Performance Improvement Planの略で、日本語に訳せば業務改善計画だ。あまり成果のでていない従業員に対して、改善プランを策定し、そのプランに従って改善できれば良いし、改善できなければ「残念ながらさようなら」という結果になってしまう。 血も涙もないと感じる人もいるかもしれないが、血も涙もある生身の人間がやっているわけだから、このプロセスはマネージャ側もとてつもなく苦痛だ。PIPがあまりに大変なので目を瞑っている人だって沢山いるはずだ。が、リソースと予算を預かっているマネージャは、チームとして高い生産性を維持する責任が伴う、なので一定レベルを超えれば見過ごすわけにはいかない。 私の部署の問題児 私が採用した人のうちの一人が期待値をかなり下回る成果しかあげられな
ACA(Affordable Care Act)と言われても何のことかわからないという日本人は多いのではないか。通称でオバマケアと言われるやつだ。2010年から施行され、2014年から本格的に運用が開始され、今年で10年ほど経つ。だが、当時は注目を集めた割にはその話はその後あまり聞かない。トランプが大統領になった際に廃案になるだろうなんて話を職場で同僚と話したことがあるが、アメリカ人との話で話題にあがることは殆ない。最近読んだ本の一部を引用しながら、現状をまとめてみたい。 オバマケアの成果はあったのか CDCの資料によると2010年の全米の無保険者は4860万人(全体の16.0%)であったが、2023年時点では2500万人(全体の7.6%)まで減少したという。施行以後、無保険者が半分以下になり2400万人近い人が健康保険を手にしたというのは大きな成果だろう。国民皆保険という状況にはまだ遠い
2024年9月10日に民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ元大統領(以下敬称略)によるテレビ討論会が実施された。私の職場では政治の話がされることは滅多にない。が、今日の部署のリーダー会議の冒頭で、この話題で思いの外盛り上がっていたので、やはり注目度は相当高いのだろう。 正直、ハリスの政策論や政治手腕に懐疑的な私は、テレビ討論会でぼこされるのではないかと心配していたのだが、思いの外ハリスが健闘していたので驚いた。実際の討論の様子やいくつかアメリカの記事を見て思った雑感を共有したい。 先制パンチを打ったハリス 討論会の会場に入場するシーンはかなり印象的だった。自分の演台に一直線に向かうトランプに対して、一直線にトランプに握手を求め、“Let’s have a good debate”と発言したハリス。大統領立候補後に公開インタビューなどに応じない消極性を払拭するような先制パンチ。 “Nic
いわゆる「お役所仕事」のことを英語では「Red Tape」という。そういう言葉があるくらいだから、当然役所の手続きというのはアメリカでもご多分にもれず手強い。アメリカに移り住むにあたって、様々なお役所のお役人と格闘してきたが、「最強の相手は誰だったか?」と聞かれたら、迷わず税務署(IRS)と答える。アメリカで生活して10年以上たち、色々「お祭りわっしょい」の状況になったことはあるが、その中でも一番フィーバーした経験を共有したい。 *1 「一回しか言わないからよく聞けよ」 アメリカのお役所の待合室というのは人種の坩堝だ。白人、黒人、ヒスパニック系、アジア系と本当に色々な人がいる。アメリカの全人口3億人に対して、外国人人口が4千万人ほどいるというのだから、それもうなずける。言語の壁がある人が少なくないのだから、お役所で何か案内する時にゆっくり、はっきり話してくれると有り難いのだが、残念ながらそ
娘の中2英語模試の点が70点台だった 大分前の話になるが、私の娘が中学生の頃の話。娘が諸般の事情で日本の中2の模試を娘が受けたところ、英語の点数がまさかの70点台であった。当時娘は米国在住6年目で、英語力は相当のもの。TOEICも950点近く、日本のセンター試験の英語も半分ほど時間を残し190点を獲得するほどであった。その娘が中2の模試で70点台というのは、英文法の細かな知識不足はあったかもしれないが、やっぱり出題内容が悪いというところもあると思う。 日本の受動態教育 なお、点数を大きくおとしたのが、能動態の文章を受動態に書きかえなさい、という問題。例えば、 He washes this car. She made the room clean. We can see many stars from here. などの問題が出題されていた。日本で受験勉強をした私は This car is
期初にラマダンがやってきた 4月9日と10日に休みをもらいたいんだけど。ラマダン明けなんで。 私のチームのアフガニスタン人が3月半ばくらいに休みの申請をしてきた。12月決算の私の勤める会社で、4月の頭は第1四半期が終わった直後だ。私の勤めるファイナンスの部署では、期末期初は数字の締めとレポート作成で当然のようにかなり忙しい。 私のチームは、アメリカ本社の社員はリーダーの私も含めて3名(1名レイオフで解雇したので欠員状態)、そしてインドのオフショアセンターに5名体制でやっている。アメリカ本社に勤め、私の隣の席に座るそのアフガニスタン人は、言わば私にとっては水戸黄門の助さん格さん的なポジションだ。最も忙しい期末に2日でも不在になるのは、痛いと言えば痛いが、「ラマダン明け」と言われると仕方ない。彼だって本当はもっと休みをとりたいのに、事情を考慮して2日で我慢しているのだ。なので、 そうか、それは
私の転職・移住歴 私は日本で20年働いた後、アメリカに移住してアメリカで10年働いている。転職は日米でそれぞれ1回ずつした。勤めていた会社が、日本でもアメリカでもIBMに買収されてしまい、買収と統合の荒波にももまれたきた。 今までの海外移住、転職、買収などの経験から、「住んでいる国を変えること」と、「勤めている会社を変えること」は、結構似ているものなんじゃないかと思っている。 海外移住をすると、国をリードする政治家や政治システムが変わり、文化も異なり、住んでいる人もがらりと変わり、収入や福祉制度や使用言語ももろもろ変わる。 一方で、転職や別会社に統合されてみると、勤め先の経営者や経営方針は変わるし、企業文化も異なるし、一緒に働く人も変わり、給与や福利厚生や社内の主要言語も変わったりすることもある。転職と海外移住は、両方とも大きな環境変化であり、類似点が多いのだ。 自由を求めて:私の選択 私
2022年の日本の合計特殊出生率は1.26と過去最低とのこと。1989年に1.57という出生率がを記録し、「少子化」という言葉が広がってから、30年以上改善の兆しの見られない。本日紹介する『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』は、タイトル通り殆ど効果のみられない日本政府の少子化対策の何が間違えであり、なぜ失敗したのかを、社会学の視点からまとめあげている。筆者は「婚活」、「パラサイト・シングル」などの言葉を作り出した社会学者の山田昌弘氏。とらえどころのない社会的事象を端的かつ適切な言葉に落とし込むその能力で、日本の少子化の問題点を完結かつ明確にまとめあげているのは流石。 日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?~結婚・出産が回避される本当の原因~ (光文社新書) 作者:山田 昌弘 光文社 Amazon 親の愛情と、世間体意識、そして、リスク回避意識の三者が結合して、少子化がもたられされていると
私はアメリカで10年近く仕事をしている。 「自己主張の強い人たちが多いアメリカで、私程度の英語力で仕事をやっていけるのだろうか」という不安は当初はあったが、気づいたら10年も経ち、幸いなことに今のところ何とか生き残ってやっていけている。勿論、一方的に自己主張を押し通そうとする人もいるし、部下は四半期のレビューのたびに昇給を求めてくるし、議論が白熱して言葉がきつくなることもある。が、仕事中の議論は、多くの場合は互いの立場や視点を尊重され、異なる見解が交差しても穏やかに進むことが多い。寧ろ、アジアパシフィック地域に人の方が、強く自己主張しないと通らないという懸念から、言葉も要求も強くなりがちというのは、渡米後の新鮮な発見であった。 読書好きな友人から『CHOOSE CIVILITY 結局うまくいくのは、礼儀正しい人である』を薦められ、手にとって見たのだが、礼節を重んじるアメリカの一流ビジネスパ
先日読んだ『日常に侵入する自己啓発』で整理・片付け術が自己啓発書の大きな一分野となっていることに驚いた。整理・片付けというと、もっとオレンジページ的な家庭向けの雑誌で特集を組むような内容であり、自己啓発との結びつきが私には正直イメージしにくかった。アメリカで流行っているので、近藤麻理恵氏の『人生がときめく片づけの魔法』は、読んだことがあるのだが、それと双璧をなす、やましたひでこ氏の『人生を変える断捨離』は未読であった(勿論、断捨離という言葉は何度も聞いたことはある)。私事ではあるが、6月に米国の東海岸から西海岸に引っ越すことが決まった。家の片付けは早急に取り組まなければならない優先事項であるので、興味と実益を兼ねて手にとってみた。 人生を変える断捨離 作者:やましたひでこ ダイヤモンド社 Amazon 本書の前半部分はモノを整理するにあたっての心構え、その思考プロセス、そして原理原則がきれ
一列に整列し、出発するリムジンバスに深々とお辞儀をする係りの人たち。今年の夏の一時帰国を終え、成田空港へ向かうリムジンバスから見た、新宿のバスターミナルでのワンシーンだ。これはアメリカでは絶対に見ることのできない風景。お辞儀は文化的なものだからおいておくとしても、出発したリムジンバスに手を振るという行為もアメリカの職員はまずしないだろうし、まして一列に並んで全員があわせてするということは考えられない。 礼儀正しいと言えば礼儀正しいのだが、私はこのシーンを見ると、いつも少しだけ胸が苦しくなる。リムジンバス会社の上の人の判断で、「お客様に礼をつくすためにやろう」と決まったことなのか、「バスが出発したら挨拶もしないのか」という変な客のクレームから決められたことなのか、私にはわからない。9割の人が期待どころか注意も払わないことを、確立されてしまった社会通念と会社の方針に基づいて、毎回しなければ職員
「ウクライナの歴史をおおざっぱでも良いので理解したい」 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、そういう興味を持った人は多いだろう。 おおざっぱに歴史を理解する際に誰もがまずは参照するのがウィキペディア。『ウクライナ』の項目にその歴史がまとめられている。非常によくまとまっているのだが、初心者の私にはハードルが高かった。馴染みのないスラブ系の名前の連発と文献ごとの表記違い(ハールィチ・ヴォルィーニ大公国とハーリチ・ヴォルイニ公国など)にあえなく玉砕。 困った時は本に頼れ、ということで『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』を手にとる。アマゾンのレビューを見る限り、「ウクライナの歴史をおおざっぱでも良いので理解したい」という私の希望を満たすには本書が最適解のように見えた。「面白くて2日で読み終えた」というレビューもあったので、軽い気持ちで読み始めたが、これがかなりの読み応え。二郎系ラーメン
「あなたが日本の大企業に勤めていたら、今頃離婚していたと思う」 ある晩妻とワインを飲みながら話していたら、不意にそんなことを言われて驚いた。幸い、私は新卒の頃から外資系企業に務め、現在はアメリカの現地企業に勤めているので、離婚を免れることはできそうだ。妻曰く、私が日本の大企業に勤めていたら、そこでやりがいをそれなりに見つけ、成果もそれなりにあげて、出世もそれなりにして、気付いたらその価値観に染まっていただろうという。就職活動で日本の大企業と外資系企業の両方を見て、外資系のコンサルティング会社に勤めるというのは、私の価値観に従ってしたものだったんだから、妻が言うようにはならないよ、とその時は言った。が、口ではそう言いながらも、何となく妻が言う通りになっていただろうなと正直思った。 私は「出世」にあまり興味がない。若い頃はお金もなかったので、昇進をして給料をもっと得たいという欲はあった。が、あ
仕事で英文メールを書かないといけないという人は多いだろう。本題にさっと入りたいのだが、書き出しで苦戦をしている人は意外に多いのではないか。書き出しの言い回しをググっているうちに、10分〜15分時間を使ってしまったという経験は誰にでもあるだろう。だが、「英文メールの書き出し」というのは難しいことではない。シーンごとに鉄板の型があるため、その型さえ覚えてしまえば書き出しは10秒ですますことができる。 私は現在アメリカに住み、7年以上アメリカの現地企業で仕事をしている。最近は書き出しで時間をかけることはまずない。同僚のアメリカ人が送付したメールから使えそうな鉄板の言い回しを抜粋してストックしているからだ。この「10秒で仕上げる英文メールの書き出し」シリーズでは、私の使っている鉄板表現をシーンごとに紹介し、読者の英文メールを書く時間の大幅な削減をお手伝いしたい。 進捗・状況を共有する 会議で自分が
2021年9月16日時点で日本でワクチンを2回接種した人の数は53.2%。1ヶ月前の37.9%と比較すると+15.3%となる。これは私が住んでいるアメリカから見ると爆速とも言うべきペースだ。我がアメリカ合衆国は、同じ時点で55.0%と辛うじて上回っているが、この1ヶ月の伸び率は何と+3.6%である。箱根駅伝に例えれば、第二区でごぼう抜きをしていく助っ人留学生選手に背中につかれ、あっという間に姿が見えなくなるやつだ。 日米のワクチン接種率*1 若者が中々予約がとれないという嘆きはニュースなどでよく目にするが、予約無しでいつでも受けれる状態なのに、なめくじのようなスピードでしか接種率が伸びないアメリカと比較し、ワクチン供給に応じて接種率が上がっていくというのは羨ましい限りだ。色々批判は多いようであるが、日本政府はよくやっているのではないだろうか。 なお、そんなアメリカでも、マサチューセッツ州や
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