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ノーベル賞
ktdisk.hatenablog.com
ACA(Affordable Care Act)と言われても何のことかわからないという日本人は多いのではないか。通称でオバマケアと言われるやつだ。2010年から施行され、2014年から本格的に運用が開始され、今年で10年ほど経つ。だが、当時は注目を集めた割にはその話はその後あまり聞かない。トランプが大統領になった際に廃案になるだろうなんて話を職場で同僚と話したことがあるが、アメリカ人との話で話題にあがることは殆ない。最近読んだ本の一部を引用しながら、現状をまとめてみたい。 オバマケアの成果はあったのか CDCの資料によると2010年の全米の無保険者は4860万人(全体の16.0%)であったが、2023年時点では2500万人(全体の7.6%)まで減少したという。施行以後、無保険者が半分以下になり2400万人近い人が健康保険を手にしたというのは大きな成果だろう。国民皆保険という状況にはまだ遠い
2024年9月10日に民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ元大統領(以下敬称略)によるテレビ討論会が実施された。私の職場では政治の話がされることは滅多にない。が、今日の部署のリーダー会議の冒頭で、この話題で思いの外盛り上がっていたので、やはり注目度は相当高いのだろう。 正直、ハリスの政策論や政治手腕に懐疑的な私は、テレビ討論会でぼこされるのではないかと心配していたのだが、思いの外ハリスが健闘していたので驚いた。実際の討論の様子やいくつかアメリカの記事を見て思った雑感を共有したい。 先制パンチを打ったハリス 討論会の会場に入場するシーンはかなり印象的だった。自分の演台に一直線に向かうトランプに対して、一直線にトランプに握手を求め、“Let’s have a good debate”と発言したハリス。大統領立候補後に公開インタビューなどに応じない消極性を払拭するような先制パンチ。 “Nic
いわゆる「お役所仕事」のことを英語では「Red Tape」という。そういう言葉があるくらいだから、当然役所の手続きというのはアメリカでもご多分にもれず手強い。アメリカに移り住むにあたって、様々なお役所のお役人と格闘してきたが、「最強の相手は誰だったか?」と聞かれたら、迷わず税務署(IRS)と答える。アメリカで生活して10年以上たち、色々「お祭りわっしょい」の状況になったことはあるが、その中でも一番フィーバーした経験を共有したい。 *1 「一回しか言わないからよく聞けよ」 アメリカのお役所の待合室というのは人種の坩堝だ。白人、黒人、ヒスパニック系、アジア系と本当に色々な人がいる。アメリカの全人口3億人に対して、外国人人口が4千万人ほどいるというのだから、それもうなずける。言語の壁がある人が少なくないのだから、お役所で何か案内する時にゆっくり、はっきり話してくれると有り難いのだが、残念ながらそ
娘の中2英語模試の点が70点台だった 大分前の話になるが、私の娘が中学生の頃の話。娘が諸般の事情で日本の中2の模試を娘が受けたところ、英語の点数がまさかの70点台であった。当時娘は米国在住6年目で、英語力は相当のもの。TOEICも950点近く、日本のセンター試験の英語も半分ほど時間を残し190点を獲得するほどであった。その娘が中2の模試で70点台というのは、英文法の細かな知識不足はあったかもしれないが、やっぱり出題内容が悪いというところもあると思う。 日本の受動態教育 なお、点数を大きくおとしたのが、能動態の文章を受動態に書きかえなさい、という問題。例えば、 He washes this car. She made the room clean. We can see many stars from here. などの問題が出題されていた。日本で受験勉強をした私は This car is
期初にラマダンがやってきた 4月9日と10日に休みをもらいたいんだけど。ラマダン明けなんで。 私のチームのアフガニスタン人が3月半ばくらいに休みの申請をしてきた。12月決算の私の勤める会社で、4月の頭は第1四半期が終わった直後だ。私の勤めるファイナンスの部署では、期末期初は数字の締めとレポート作成で当然のようにかなり忙しい。 私のチームは、アメリカ本社の社員はリーダーの私も含めて3名(1名レイオフで解雇したので欠員状態)、そしてインドのオフショアセンターに5名体制でやっている。アメリカ本社に勤め、私の隣の席に座るそのアフガニスタン人は、言わば私にとっては水戸黄門の助さん格さん的なポジションだ。最も忙しい期末に2日でも不在になるのは、痛いと言えば痛いが、「ラマダン明け」と言われると仕方ない。彼だって本当はもっと休みをとりたいのに、事情を考慮して2日で我慢しているのだ。なので、 そうか、それは
私の転職・移住歴 私は日本で20年働いた後、アメリカに移住してアメリカで10年働いている。転職は日米でそれぞれ1回ずつした。勤めていた会社が、日本でもアメリカでもIBMに買収されてしまい、買収と統合の荒波にももまれたきた。 今までの海外移住、転職、買収などの経験から、「住んでいる国を変えること」と、「勤めている会社を変えること」は、結構似ているものなんじゃないかと思っている。 海外移住をすると、国をリードする政治家や政治システムが変わり、文化も異なり、住んでいる人もがらりと変わり、収入や福祉制度や使用言語ももろもろ変わる。 一方で、転職や別会社に統合されてみると、勤め先の経営者や経営方針は変わるし、企業文化も異なるし、一緒に働く人も変わり、給与や福利厚生や社内の主要言語も変わったりすることもある。転職と海外移住は、両方とも大きな環境変化であり、類似点が多いのだ。 自由を求めて:私の選択 私
2022年の日本の合計特殊出生率は1.26と過去最低とのこと。1989年に1.57という出生率がを記録し、「少子化」という言葉が広がってから、30年以上改善の兆しの見られない。本日紹介する『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』は、タイトル通り殆ど効果のみられない日本政府の少子化対策の何が間違えであり、なぜ失敗したのかを、社会学の視点からまとめあげている。筆者は「婚活」、「パラサイト・シングル」などの言葉を作り出した社会学者の山田昌弘氏。とらえどころのない社会的事象を端的かつ適切な言葉に落とし込むその能力で、日本の少子化の問題点を完結かつ明確にまとめあげているのは流石。 日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?~結婚・出産が回避される本当の原因~ (光文社新書) 作者:山田 昌弘 光文社 Amazon 親の愛情と、世間体意識、そして、リスク回避意識の三者が結合して、少子化がもたられされていると
私はアメリカで10年近く仕事をしている。 「自己主張の強い人たちが多いアメリカで、私程度の英語力で仕事をやっていけるのだろうか」という不安は当初はあったが、気づいたら10年も経ち、幸いなことに今のところ何とか生き残ってやっていけている。勿論、一方的に自己主張を押し通そうとする人もいるし、部下は四半期のレビューのたびに昇給を求めてくるし、議論が白熱して言葉がきつくなることもある。が、仕事中の議論は、多くの場合は互いの立場や視点を尊重され、異なる見解が交差しても穏やかに進むことが多い。寧ろ、アジアパシフィック地域に人の方が、強く自己主張しないと通らないという懸念から、言葉も要求も強くなりがちというのは、渡米後の新鮮な発見であった。 読書好きな友人から『CHOOSE CIVILITY 結局うまくいくのは、礼儀正しい人である』を薦められ、手にとって見たのだが、礼節を重んじるアメリカの一流ビジネスパ
先日読んだ『日常に侵入する自己啓発』で整理・片付け術が自己啓発書の大きな一分野となっていることに驚いた。整理・片付けというと、もっとオレンジページ的な家庭向けの雑誌で特集を組むような内容であり、自己啓発との結びつきが私には正直イメージしにくかった。アメリカで流行っているので、近藤麻理恵氏の『人生がときめく片づけの魔法』は、読んだことがあるのだが、それと双璧をなす、やましたひでこ氏の『人生を変える断捨離』は未読であった(勿論、断捨離という言葉は何度も聞いたことはある)。私事ではあるが、6月に米国の東海岸から西海岸に引っ越すことが決まった。家の片付けは早急に取り組まなければならない優先事項であるので、興味と実益を兼ねて手にとってみた。 人生を変える断捨離 作者:やましたひでこ ダイヤモンド社 Amazon 本書の前半部分はモノを整理するにあたっての心構え、その思考プロセス、そして原理原則がきれ
一列に整列し、出発するリムジンバスに深々とお辞儀をする係りの人たち。今年の夏の一時帰国を終え、成田空港へ向かうリムジンバスから見た、新宿のバスターミナルでのワンシーンだ。これはアメリカでは絶対に見ることのできない風景。お辞儀は文化的なものだからおいておくとしても、出発したリムジンバスに手を振るという行為もアメリカの職員はまずしないだろうし、まして一列に並んで全員があわせてするということは考えられない。 礼儀正しいと言えば礼儀正しいのだが、私はこのシーンを見ると、いつも少しだけ胸が苦しくなる。リムジンバス会社の上の人の判断で、「お客様に礼をつくすためにやろう」と決まったことなのか、「バスが出発したら挨拶もしないのか」という変な客のクレームから決められたことなのか、私にはわからない。9割の人が期待どころか注意も払わないことを、確立されてしまった社会通念と会社の方針に基づいて、毎回しなければ職員
「ウクライナの歴史をおおざっぱでも良いので理解したい」 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、そういう興味を持った人は多いだろう。 おおざっぱに歴史を理解する際に誰もがまずは参照するのがウィキペディア。『ウクライナ』の項目にその歴史がまとめられている。非常によくまとまっているのだが、初心者の私にはハードルが高かった。馴染みのないスラブ系の名前の連発と文献ごとの表記違い(ハールィチ・ヴォルィーニ大公国とハーリチ・ヴォルイニ公国など)にあえなく玉砕。 困った時は本に頼れ、ということで『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』を手にとる。アマゾンのレビューを見る限り、「ウクライナの歴史をおおざっぱでも良いので理解したい」という私の希望を満たすには本書が最適解のように見えた。「面白くて2日で読み終えた」というレビューもあったので、軽い気持ちで読み始めたが、これがかなりの読み応え。二郎系ラーメン
「あなたが日本の大企業に勤めていたら、今頃離婚していたと思う」 ある晩妻とワインを飲みながら話していたら、不意にそんなことを言われて驚いた。幸い、私は新卒の頃から外資系企業に務め、現在はアメリカの現地企業に勤めているので、離婚を免れることはできそうだ。妻曰く、私が日本の大企業に勤めていたら、そこでやりがいをそれなりに見つけ、成果もそれなりにあげて、出世もそれなりにして、気付いたらその価値観に染まっていただろうという。就職活動で日本の大企業と外資系企業の両方を見て、外資系のコンサルティング会社に勤めるというのは、私の価値観に従ってしたものだったんだから、妻が言うようにはならないよ、とその時は言った。が、口ではそう言いながらも、何となく妻が言う通りになっていただろうなと正直思った。 私は「出世」にあまり興味がない。若い頃はお金もなかったので、昇進をして給料をもっと得たいという欲はあった。が、あ
仕事で英文メールを書かないといけないという人は多いだろう。本題にさっと入りたいのだが、書き出しで苦戦をしている人は意外に多いのではないか。書き出しの言い回しをググっているうちに、10分〜15分時間を使ってしまったという経験は誰にでもあるだろう。だが、「英文メールの書き出し」というのは難しいことではない。シーンごとに鉄板の型があるため、その型さえ覚えてしまえば書き出しは10秒ですますことができる。 私は現在アメリカに住み、7年以上アメリカの現地企業で仕事をしている。最近は書き出しで時間をかけることはまずない。同僚のアメリカ人が送付したメールから使えそうな鉄板の言い回しを抜粋してストックしているからだ。この「10秒で仕上げる英文メールの書き出し」シリーズでは、私の使っている鉄板表現をシーンごとに紹介し、読者の英文メールを書く時間の大幅な削減をお手伝いしたい。 進捗・状況を共有する 会議で自分が
2021年9月16日時点で日本でワクチンを2回接種した人の数は53.2%。1ヶ月前の37.9%と比較すると+15.3%となる。これは私が住んでいるアメリカから見ると爆速とも言うべきペースだ。我がアメリカ合衆国は、同じ時点で55.0%と辛うじて上回っているが、この1ヶ月の伸び率は何と+3.6%である。箱根駅伝に例えれば、第二区でごぼう抜きをしていく助っ人留学生選手に背中につかれ、あっという間に姿が見えなくなるやつだ。 日米のワクチン接種率*1 若者が中々予約がとれないという嘆きはニュースなどでよく目にするが、予約無しでいつでも受けれる状態なのに、なめくじのようなスピードでしか接種率が伸びないアメリカと比較し、ワクチン供給に応じて接種率が上がっていくというのは羨ましい限りだ。色々批判は多いようであるが、日本政府はよくやっているのではないだろうか。 なお、そんなアメリカでも、マサチューセッツ州や
仕事で英文メールを書かないといけないという人は多いだろう。本題にさっと入りたいのだが、書き出しで苦戦をしている人は意外に多いのではないか。書き出しの言い回しをググっているうちに、10分〜15分時間を使ってしまったという経験は誰にでもあるだろう。だが、「英文メールの書き出し」というのは難しいことではない。シーンごとに鉄板の型があるため、その型さえ覚えてしまえば書き出しは10秒ですますことができる。 私は現在アメリカに住み、7年以上アメリカの現地企業で仕事をしている。最近は書き出しで時間をかけることはまずない。同僚のアメリカ人が送付したメールから使えそうな鉄板の言い回しを抜粋してストックしているからだ。この「10秒で仕上げる英文メールの書き出し」シリーズでは、私の使っている鉄板表現をシーンごとに紹介し、読者の英文メールを書く時間の大幅な削減をお手伝いしたい。 会議の要点をまとめ、フォローする
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んだ。控えめな評価を与えたとしても、本書は今年読んだ本の中でトップ3に入る面白さであった。 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 作者:ブレイディみかこ 発売日: 2019/06/21 メディア: Kindle版 本書は、英国の格差社会の現状を活写するノンフィクションであり、英国在住の日本人女性の日々を綴ったエッセイであり、かつ社会の格差や差別に直面する中学生の成長の物語でもある。筆者のブレイディみかこさんは、現在アイルランド人の配偶者と中学生の息子と英国に住んでいるライター・コラムニストだ。 物語は、一人息子が中学生になる際に、良家の子女の集まるカトリック中学校ではなく、英国社会の格差が蠢く「元底辺中学校」を進学するところから始まる。英国では、人種の多様性があるのは上流階級の子女が通うランクの高い学校であり、逆にランクの低い学校は生
「どこの国に行ってみたいか」という話をアメリカ人の同僚とすると「日本」と答える人は決して少なくない。もちろん、目の前にいる日本人に対していくばくかの配慮があっての話であろうが、同席したブルガリア人の同僚に忖度して「ブルガリア」と答えた人は今までみたことがない。アメリカ人にとって、日本という国は東洋の国の中で「特別に興味をひく国」であることは肌感覚として間違いがない。 海外に住むと日本の文化、歴史、並びに宗教観が話題にのぼることは多い。母語でない英語で説明することの難しさもあるが、自分の中にそういうことを語ることのできる蓄積があるかどうかが一番大事であり、英語がいまいちでも内容があれば、みんな興味津々に聞いてくれる。自殺率が高い、地震が多い、過労死、などのネガティブなイメージも結構持たれているが、日本に興味を持つだけでなく、不思議な国である日本から学びたいと思っている方は多いことに驚かされる
外出自粛生活が始まってそろそろ2ヶ月ほどがたつ。私の在宅勤務の開始と子供の休校のタイミングが同じだったため、家族そろって新生活に一気に移行し、一緒に作り上げていくことができた。現在、私が住む米国は感染者数が137万人(5月初旬時点)を越す感染大国であり、私が住むノースカロライナ州でも1万5千人ほどの感染者を抱える。州知事からは緊急事態宣言がでており、今年度一杯は学校はリモート授業のみということは既に決定され通知されている。そんな、アメリカの片田舎での外出自粛生活は日本と若干異なる点もあると思うので、備忘録がてらいくつか特徴的な点を記載してみたい。 リモート授業への取り組みの速さ 休校開始から2ー3週間ほどで子供の通うと小学校と中学校はリモート授業を開始し始めた。普段からタブレットなどのデバイスを学校に持っていったり、宿題もオンラインで配布されたりしているため、生徒も先生も慣れている模様。G
娘が先日、日本の中2の模試を受けたところ、英語がまさかの70点代であった。娘は米国在住歴6年で、大学入試センター試験の読解問題は試験時間を半分ほど残し190点以上を取得し、今夏に初めて受けたTOEICも900点台半ばという高得点で、英語は相当できる。元々本が好きなこともあり、米国現地校でもReadingはかなりの好成績で、期末テストの成績は州内のトップ1%に入る程だ(これは勿論州内の日本人の中のランキングではなく、アメリカ人生徒も含めた全体のランキングである)。その娘が試験勉強を殆どしていなかったとは言え、日本の中2のテストで70点台にとどまってしまい、思わず笑ってしまった。体系的な英文法の知識が欠けており、その点については向上の余地があることは確かだ。が、負け惜しみという誹りを恐れずに言えば、やはりこれは出題内容にも問題があると言わざるをえない。 なお、点数を大きくおとしたのが、能動態の
アメリカで働き始めてかれこれ6年ほどになるが、この11月から今まで働いていたファイナンスの部署を離れ、自分で希望をだして別の部署に異動した。渡米以後、初めての異動となり、その経験を通して、いくつか興味深い発見があったので本エントリーで共有したい。 仕事は社外にも社内にも等しく開かれている 私の勤める会社では、人を採用する場合は、まずマネージャーが職務記述書(ジョブディスクリプション)を作って、採用システムに登録をする。財務や人事のレビューをへて、外部に開かれた採用ページにそのポジションが掲載され、はれて募集がスタートすることになる。 今のアメリカの職場でまず驚いたことは、社内の人もその採用ページを滅茶苦茶まめにチェックをしているということ。どの部署のどのポジションがオープンであるというのは昼御飯の際の良く出る話題の一つだ。私は今の会社で長く働いているし、顔も広いので、同僚から「あの部署でこ
全面緑色の派手な表紙に、「上下関係も、売上目標も、予算もない!?」という言葉が踊るこれまた派手な黄色の帯の本と言えば、話題になっている『ティール組織』だ。 ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現 作者: フレデリック・ラルー,嘉村賢州,鈴木立哉 出版社/メーカー: 英治出版 発売日: 2018/01/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 「売上目標も、予算もない」という箇所がインパクトが強く「目標や指標がなくても余裕で良い数字で作れる魔法の経営」というような大きな誤解をしている人が意外と多いし、そういう誤解から「今一つ現実味に欠き、しっくりこない」と思っている人が多いのはとても残念だ。本エントリーでは帯の「売上目標も、予算もない」という部分を少し深掘りをして、考察してみたい。 進化型(ティール)組織はトップダウンの目標を設定しない。 『ティー
アメリカ生活できってもきれないのはカスタマーサービスとの電話やチャットのやり取り。やれ請求書が間違っている、やれ届いた品物が来ない、やれ予約内容が違っている、やれネットワークがつながらない、などオペミスや小さなトラブルにあふれるアメリカ。そういう「困った事案が発生した際の第一相談窓口」がカスタマーサービスである。 これが強い味方のように見えるが、実際に問い合わせて見ると、杓子定規でサービス精神に欠くし、確認して折り返すと言いながら折り返しの連絡はないし、タライ回しにされる度に一から説明が求められるし、担当者によって当り外れがあるしで、良い思いをしたという人は結構少ないのではないか。とかく日本のハイタッチのサービスに慣れていると、折り返すと言ったのに折り返さない、というだけで「ありえない!」と怒り心頭と言ったところだろう。 カスタマーサービスの問い合わせに、時に怒り、時に失望し、時に途方に暮
家族共々アメリカに移り住み、そろそろ5年目を迎えようとしている。私はいわゆる赴任ではなく、普通のアメリカ企業の社員なので、自身のパフォーマンスや会社の業績次第で、いつクビをきられてもおかしくない。言語の壁も含めて未だに苦労は絶えないが、それでも働きと能力を認められ、米国法人入社時は一般社員だったが、今は昇進をして管理職としてチームを任されている。どうにか、アメリカでそれなりの成果を出せているのは、今迄培った経験やスキルに依るところは勿論大きいが、日本人が一般的に持ち合わせている特性の一部が差別化要因になっているのも事実。こういう所は日本人の強みなんだなぁ、と私が日々の業務の中で感じていることを本エントリーでは共有したい。 働き者であり、残業を厭わない ぶっちゃけ強みとしてどうなんだろう、という疑問もあるが、これは正直強く感じる。 今は経営陣に近いところで仕事をしているので、突発的に緊急の仕
念願の自分の臼と杵をアメリカで入手した私。はるばる日本から運ばれたきた臼と杵を、とりあえずガレージに角材を二本しき、大きめのビーチタオル2枚でくるんで保管していたのだが、翌朝衝撃の事件が発生。子どもを補習校に送る前にビーチタオルをめくって臼の様子を見てみると、何ともう臼にひびが入っているではありせんか。えぇ!たった一晩で、、、。 ぎゃぁぁ、いきなりひびが、、、 年をとるにつれ、胆がすわり、最近はめったなことでは狼狽することがない私。はい、このひびには、相当狼狽しました。理由は完全に養生不足。カビかひびなら、カビの方がずっとよいので、養生をすごく厚くしてください、と三喜木材さんから言われたいたのに、乾燥したガレージにぺらぺらのビーチタオルで臼を放置してしまったことに後悔しても、後の祭り。 敗因はこの養生の薄さ、、、 ひびは小さなもので、機能には全く問題はなさそうなのが不幸中の幸い。その週末は
「アメリカで自分の臼と杵を使って家族で餅つきをしたい」 さして壮大ではない、ささやかな夢が先日ついにかなった。 私は現在、家族とアメリカに住んでいる。日本に住んでいた頃は子どもの通う幼稚園で餅つき力をかなり鍛えられ、米国移住後も日本人コミュニティの餅つきリーダーとして、アメリカにいながらも餅つきをする機会に恵まれてきた。 アメリカで仲間や家族とわいわいと餅つきをするうちに、自分の臼と杵が欲しい、という希望がおさえ切れなくなってきた。幸なことに収納スペースには欠くことがない。が、どこで買って、どうやってアメリカまで臼と杵を運ぶのかが大きな問題だ。さんざんネットで調べたものの、海外在住者が日本で購入した臼と杵をアメリカまで運んできたという具体的な話は一切みつからなかった。昨年の11月から臼の製造販売店に問い合わせを開始し、半年ほどかけ、ようやくこの度、自分の臼と杵をアメリカの自宅にむかえること
「外食は控える」、「万歩計をつけ、一日に一万歩は歩く」、「筋肉をつけ、基礎代謝をあげる」、「炭水化物をとらない」、「毎日体重をはかる」などダイエットのコツというのはあげればきりがない。私は社会人になってから増えた体重をずっと減らすことができないまま、十年近く過ごしたが、いくつかの生活習慣を改善することにより、学生の頃と同等、並びにそれ以上の体型を最近は維持することができている。未だに色々苦労や努力はしているが、自分の保ちたい体型を維持することが、最近ようやく上手にできるようになった。体重や体脂肪率の増減を繰り返しながらようやく今にいたるわけだが、その経験を通して、私が大事だと思う点をいくつか共有したい。 1. 「〜すれば痩せる」式の単体のソリューションで解決しようとしない 人にどうやって痩せたのか、と聞かれたら、「週に2〜3度ジョギングをする」、「ビールの代わりにホッピーを飲む」、「野菜中
日本からアメリカに移り住んでもう丸4年が過ぎ、毎年恒例の夏の日本への一時帰国も今年で4回目となった。初年度は「日本に一時帰国」という経験がとにかく生まれて初めてのことだったので、細かいことも含めて試行錯誤の連続。アメリカの職場とのやり取り、滞在先の両親とのスケジュールの共有、子供の体験入学の期間、など色々悩ましいことが多かった。 そうは言っても、毎年一時帰国をするたびに、新しい学びが得て、ノウハウも色々たまってきたので、今までの経験をシリーズでいくつか紹介してみたい。まず初回は日本でのモバイル端末でのインターネットアクセスについて共有したい。 日本にいる頃から、スマフォでネットに繋がっている生活というのがしみついているので、常にネットワークにつながっていないと色々不便で仕方がない。一時帰国が終わり、アメリカの空港に着陸して、何事もなかったかのようにスマフォからインターネットにアクセスするこ
「まじかよ〜」と朝から床にへたり込む小学校5年生の娘、昨年の大統領選挙の開票翌朝にトランプを勝利を告げた際のリアクションである。わが家はアメリカのノースカロライナ州に住んでおり、娘の通うアメリカの現地校は白人の比率が26%と非常に低い。学校内の下馬評では圧倒的にクリントン優位であったとのこと、それ故の衝撃である。 もちろん、「まさか!?」というのは、私も同じであった。同僚と昼ご飯を食べている際に、大統領選の話題がのぼることはしばしばあり、「お前は実はトランプ支持派だろぉ」というのはランチタイムの軽いジョークであった。娘の学校と同様に私も白人の同僚は少く、部署を統括するディレクターはイラン人であり、その下に日本人(私)、中国人、フランス人、ルーマニア人、そして一人だけアメリカ人(白人)というようなチーム構成であった。要するに私も娘も、「国際色豊か」というアメリカの一側面しか触れたことがなかっ
旅にトラブルはつきものである。私はおそらく他の人よりもトラブルと格闘する確率が高い。妻からは「あなたは問題解決能力が高いが故に、トラブルを回避することへの注意力が散漫だから、よくトラブルに巻き込まれるのよ」と言われた。遠回しに褒められているのか、けなされているのか微妙だが、多分後者の方だろう。 アメリカに住んでいるわが家の夏の一大イベントは日本への一時帰国。家族は6週間、私は3週間ほど帰るのが通例。今年は、家族は既に日本に旅立っており、この7月2日の日曜日に私も追いかけて日本に帰国する予定だった。前週は一時帰国前の追い込みで仕事がスーパー忙しかったのだが、少し宿題は残ったものの、何とか6月30日の金曜日の夜を迎えることができた。一切手付かずのパッキングと一時帰国に向けての家のセットアップと残務処理が7月1日の土曜日のTO DO。まあ、午後の2時くらいにはひと通り片付きそうで、落ち着いたらブ
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