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先日のお知らせで、「ダンジョン飯」のアニメガイド本のレシピ6品を担当したと書きました。 あれをやりとげた今なら、長年の夢だったあのメニューも勢いで再現できるのでは…?と思い立ち、作ってみたのが2巻に登場する「宝虫のおやつ」シリーズです。 ※【コマ引用】「ダンジョン飯」(九井諒子/KADOKAWA)2巻より ダンジョンの冒険者たちが求める金銀財宝。 しかしコインや宝石と思われたものは、実はダンジョンに巣食う昆虫系の魔物「宝虫」。欲に目が眩んだ冒険者たちを油断させたところを攻撃する、というなかなか厄介なやつらで、カブルーたちのパーティーが全滅した原因にもなりました。 センシがこの宝虫を使って作ったスイーツは、数ある魔物料理の中でもインパクトのある一品ですが、先日放送されたアニメで版は色彩豊かに描かれて、さらに強く印象に残りました。 アニメ版の料理のフードデザイン(カラースクリプト)を担当された
こちらもずいぶん前に再現したものですが、ようやく記事&動画をアップできました(YouTubeに動画上げたの2年ぶりくらいだ…)。 「鍋に弾丸を受けながら」3巻に登場する、ホットドッグ・アンド・フライ。 シカゴっ子の釣り友・ロブのおすすめ店の名物メニューとして登場するこの料理。 名前そのまんまで、シカゴスタイルのホットドッグの上にフライドポテトがどっさり乗った一品です。 ※【コマ引用】「鍋に弾丸を受けながら」(森山慎/青木潤太朗)3巻より ホットドッグとフライドポテト、それぞれジャンクフード界に君臨するメニューでありつつ、そのふたつを掛け合わせたメニューを生み出してしまうという……ディスイズアメリカ。 日本では「ネタメニュー」の一言で終わってしまいそうですが、本作を読むと、きっちり全力でマジメに作ったメニューというのが伝わってきて、食欲がそそられます。カロリー方面に問題があるだけで、うまいに
ドラマの2ndシーズンも始まって、またも金曜の夜が楽しみな日々(しかし今期は、好きな作品の映像化が多すぎて嬉しい悲鳴状態)。 先日の「マラサダ」と同じエピソードに登場する、「きのう何食べた」の中華粥の再現です。 ジルベール(ワタル君)の披露宴ダイエットの避難先として、光栄にも選ばれたシロさん宅。手作りマラサダというカロリーの暴力の洗礼を受けたあと、夕飯として振る舞われたのがこの中華粥の献立です。 ※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)20巻より ・中華粥 ・チャーシュー ・ニラ玉 ・チンゲン菜入り中華サラダ ・ザーサイ おかゆといえば養生食のイメージがありますが、「中華粥」となるとまたイメージは別モノ。 並べられたおかずもチャーシューにニラ玉と豪華で、ハレの日のおかゆ、という感じがします。 ヘルシーなのにご馳走感もちゃんとあって、ジルベールへのおもてなしとしては最高の献
「鍋に弾丸を受けながら」2巻を読んだら、単行本の描き下ろしエピソードに「グリルド・チーズ」が! 空港のトランジットの待ち時間に、米国のアウトドアショップを堪能した主人公のジュンタロー(美少女)。付近のスポーツバーで食べたのがグリルド・チーズ。 イタリアン・ビーフと同様、米国で食べたくなるもののひとつがこのメニューだそう。 ※【コマ引用】「鍋に弾丸を受けながら」(森山慎/青木潤太朗)2巻より 食パンにチーズを挟み、焼いただけのシンプルな料理。 「アメリカはこれになにか世界の深淵を見出してる感がある」 という作中の台詞がなんとなく理解できるのは、私が一時、米国発のシミュレーションゲーム「Sims」にハマっていたからかもしれない。このゲーム中にも、やたらと登場する食べ物だったのです。 以前書いた再現記事はこちら↓ (もう10年以上前でお恥ずかしいですが……) この時は、このグリルド・チーズが日本
「孤独のグルメ」「きのう何食べた?」も放送されたテレ東の金曜深夜枠で、谷口菜津子先生の「今夜すきやきだよ」がドラマ化されています。 「稼げるけれど家事ができない」内装デザイナーのあいこと、「家事が得意だけれど稼げない」絵本作家のともこ。両極端なふたりが、ひょんなことから一緒に暮らすことに。 生きづらさを抱えた女性ふたりが、互いの利益のために始めた疑似的な「結婚生活」。家賃は稼ぎ頭のあいこが多く払い、ともこが家事をこなして快適な家をキープ。そんなユートピア的な世界がいつまでも続くかと思いきや、そうはいかないリアルさがこの作品の面白さ。 恋愛に興味が持てないともこと正反対に、恋愛体質のあいこには、結婚したい彼氏がいる。 もしあいこと彼氏の結婚が決まり、女ふたりの同居生活が解消されれば、ともこは再び経済的に不安定な状態になってしまう。一方であいこは、彼氏が抱く「普通の結婚」と自分の理想のギャップ
「かしましめし」5巻を読んだら、美味しそうな作り置きメニューが6種類も。 小松菜と油揚げ煮、キャベツとコーンのさっぱりあえ、もやしのナムル……千春がデザインの仕事をこなしつつ、合間にキッチンに立ってどんどん惣菜を作っていく様子が描かれます。 調理器具もなるべく使わず、ほとんど市販の密閉袋(いわゆるジップロック)で仕上げてしまうという効率の良さ。 【コマ引用】「かしましめし」5巻(おかざき真里/祥伝社)より 千春の仕事のスタイルと没頭ぶりがよくわかるシーンです。 1巻でも描かれたように、キャベツの千切りのような、無心に手を動かす作業は彼女にとって自分のリズムを整えるリハビリのようなもので、これがあったからこそクリエイティブな仕事に一歩ずつ戻れたのかもしれない。 グルメ漫画として、「かしましめし」は「集って食べるご飯」というテーマがありつつ、「仕事と食」も描いている作品だなあと思うのでした。
世界の危険エリアの美食をめぐるノンフィクショングルメ漫画「鍋に弾丸を受けながら」。 今回は、第5話に登場するエルビス・サンドイッチを再現してみました。 作中の青木先生のコラムによると、「この本に出てくるレシピのなかでは最も再現が簡単」とのことですが、料理としてのハードルは低くても心理的なハードルが高い料理でもあります。 何せ、名前の由来になっているエルビス・プレスリーが食べすぎて死んだ、とされるサンドイッチ。 フルサイズ(フランスパン1本分)なら、一人前17000カロリー。成人女性なら、これ1本で10日くらい生きられそうですね。 ※【コマ引用】「鍋に弾丸を受けながら」(森山慎/青木潤太朗)1巻より ↑コマの絵のは1/4くらいのサイズなので、4000キロカロリーくらいとのこと。それでも2日くらい生きられる……。 材料: ソフトフランスパン(前回のイタリアンビーフで使ったものを流用したので小さ
コメント一覧 (18) 9. うい 2022年07月09日 16:49 どうしても気になって、バゲット一本を4等分し、ビーフ600g用意してつくってみました!とっても美味しかったです! 作品もすごく面白そうなので、購入予定です。 すてきな作品紹介ありがとうございます。 18. umebon(梅本ゆうこ) 2022年12月30日 17:47 >>9 ういさん なんと、読む前に再現されたんですねw イタリアンビーフの肉の魔力すごい…。 マンガも面白いので、ぜひ手に取ってみてください~! 8. まーむ 2022年05月14日 13:28 >シカゴスタンス 昨今、思うところがありましてなんちゃってイタリアンビーフを作り、口元以外汚れない食べ方を実行してみました。 ①まず、大皿(ココ壱のカレー皿サイズ)を用意する ②ワックスペーパーを大きめに敷き、その上にサンドを乗せる ③底辺に当たる部分のペーパー
コメント一覧 (20) 12. なご 2021年08月29日 10:34 いつも楽しく拝見しています。ありがとうございます。 この回、結局星先生がうどんまんを買ったのか?食べたのか?謎のままでしたね。個人的には食べていてほしいですが。 和山先生の作品はレンタル屋さんで見かけたものの、「ちょっとクセのある絵だな・・・」と敬遠してました。こちらで紹介されていたのをきっかけに読んでみたら、もう、すっごいおもしろくて、びっくりしました。何というか・・・出汁がきいているというか味わいがあるというか・・・今までにないおもしろさ! いつも漫画と料理の世界を広げていただいています。ありがとうございます! 22. umebon(梅本ゆうこ) 2021年12月05日 18:46 >>12 なごさん 星先生が食べたのか謎ですねw 小林先生はノーリアクションで普通に食べそう。 そしてブログきっかけに手に取っていた
「きのう何食べた?」新刊の18巻が出たばかりですが、17巻の献立から再現です。 洋食メニューの多い17巻ですが、 えびグラタン→ポトフとアヒージョ、と続いて最後に登場するのがこのチキンピカタの献立です。 (裏テーマとして、この3回でフィレアンチョビを一瓶使い切る、という点もポイントですね) ピカタといえば我が家は豚肉でしか作ったことがなかったので、チキンでも出来るんだー!とびっくり。 ※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)17巻より バターライスの盛り付けなど、お子様ランチ感のあるワンプレートはいくつになってもテンションが上がりますね。 担当した案件が大団円の形で終わり、シロさんにとっては「自分へのごほうび」的な一皿になったのかもしれません。 ↑作り方は動画でもどうぞ。 作り方:(分量は作品をご確認ください) まずはにんじんバターライスの準備から。 作中では炊飯器で作っ
ブログを始めて10年以上経ち、気が付けばほぼ毎年クリスマスに漫画飯を作ってきたので、今年は振り返りとしてまとめ記事を作ってみました。 外出やパーティなど難しい状況になってしまいましたが、自宅でもちょっと楽しく過ごせるヒントになれば嬉しいです。 ■メインディッシュ クリスマスレシピといえば、やっぱりがっつり系肉料理。「ごちそう感」のあるメニューをピックアップしてみました。 【鶏肉】「美味しんぼ」(雁屋哲/花咲アキラ)の中国風フライドチキン 一度は挑戦してみたい丸鶏の丸焼き。…ですが、ちゃんとしたオーブンがないとうまく焼けない料理でもあります(うちも一人暮らし用の安いオーブンレンジを使ってる時期が長かったので、何度か挑んでことごとく失敗してました…)。 「美味しんぼ」のこの”油直がけ”方式のフライドチキンなら、オーブンがなくても中華鍋&コンロでこんがり仕上げられます。 調理中のオシャレ度は皆無
「恋は雨上がりのように」の眉月じゅん先生の最新作「九龍ジェネリックロマンス」。 舞台は「ジェネリック地球(テラ)」と呼ばれる新天地の開発が進む架空世界。 香港・九龍の小さな不動産店で働く鯨井令子は、同僚の工藤にひそかに思いを寄せている。しかし工藤には別の女性の影が……。 異国を舞台にした大人のラブストーリーかと思いきや、1巻のラストで衝撃の展開を迎えて、2巻を心待ちにしていた人も多いのではないでしょうか。 SFと恋愛、謎めいた展開とさまざまな要素が混在して今後も目が離せませんが、眉月先生のインタビューによると(下記記事)、九龍城砦のような街を描いてみたかった、というのが本作のきっかけになっているそう(「クーロンズ・ゲート」、私も世代なので懐かしい…!)。そしてその言葉どおり、街やそこでの暮らしの描写が本当に魅力的なんです。 迷路のような路地、誘惑だらけの食堂街、雑多な人々が暮らす小さな部屋
暦の上では立秋を迎えたらしいですけど、もはやそれ意味あるの…?というくらい暑いですね…。 どこにも出かけられないし、夏に作るのを楽しみにしていたこのスイーツで気分転換。 「何食べ」16巻のドライフルーツ入りフローズンヨーグルトです。 ※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)16巻より ヒロちゃんにかわり、引き続き美容室の店長代行中のケンジ。 店長の仕事も板についてきたある日、今度は美容業界のプロ向け講習会で講師を依頼されます。 プレッシャーに押しつぶされそうになりながら、当日の講師をなんとかこなしたその夜。 「おうち焼き肉」でお疲れ様会をしたあとに、シロさんがデザートとして出したのがこのスイーツ。 焼き肉のあとのさっぱりした口直しと、シロさんの労りの気持ちにケンジの緊張感もほどけたようです。 ゆるゆる美容師といえど、自分なりに誠実に仕事を続けてきたからこそ、いざというとき
(※上の動画内で「13巻の~」と紹介していますが、正しくは12巻です。ぼけぼけで申し訳ありません…) 暑い時期になったら作りたいなーと思っていた、「舞妓さんちのまかないさん」12巻のレモンアイスコーヒー。じめじめとむわっとした暑さが同時にくるこの時期こそ、飲み時ではないでしょうか。 甲子園を目指す幼馴染の健太のことが心配で、頭がいっぱいのすーちゃん。 パーフェクトな舞妓・百はなとして周囲の期待を集める彼女も、「すーちゃん」に戻ると、好きな人のことが心配でたまらない普通の女の子。 そんなすーちゃんの気持ちをよそに、普段どおりのキヨちゃんが作るのがこの一杯。 ※【コマ引用】「舞妓さんちのまかないさん」(小山愛子/小学館)12巻より あとがきによると、このレモンアイスコーヒーは小山先生がご近所のお店でよく飲んだメニューのようです。 アイスコーヒーを飲むと高確率で吐き気がする、という体質の小山先生
ずっと家にいることもあり、例年以上に季節の変わり目を感じにくくなっていたのですが(最近ようやくコタツをしまいました)、急に蒸し暑くなりましたね。 暖かくなったら作りたかったのが、「何食べ」16巻に登場する夏豚汁の献立。 シロさんの事務所の同僚、山田さんのレシピです。 幼い子供2人を抱える共働きの山田家にとって、夏休みは修羅場の季節。 給食がなくなり、学童用を含めて毎日お弁当を4人分作るという試練が待っているのです。 この「夏休み=修羅場」という概念、子供がいないと想像しづらかったのですが、休校&外出自粛で「毎日が夏休み」状態の今、お子さんのいるご家庭の苦労を漏れ聞く機会も増え、このエピソードが以前より理解できるようになりました…。 仕事から帰った山田さんを待っていたのは、家のなかで倒れた夫と子供たち。 プールと学童疲れでぐずる子供たちをなだめて疲労困憊の夫は、予定していた焼き餃子とトマトサ
リモートワークを続けてみてわかったのは、毎日昼飯を自宅で作って食べるのはそれなりに大変ということ。夕飯とのバランスを考慮しながら献立を考えるのも面倒だし、うっかり気合い入れて作ると昼休みが調理~片づけで終わり、休憩になってないよなこれ…と思うこともしばしば。 うちは2人だし、家人は世話不要なタイプなので(上記も私が自己満足でやってるだけだったりする)、お子さんがいるご家庭の大変さに比べれば悩みというのもおこがましいレベルですが…。 そんなとき助けられたメニューのひとつのが、おかざき真里先生の「かしましめし」3巻に登場するこのチキンライス。 社内恋愛破局の末、花形部署から異動させられたナカムラ。 仕事は単純なデータ入力。朝から新聞を読むだけのボス、トラブルで流されてきたらしき同僚たち。端々に「左遷部署」の空気を感じて傷つく日々。 そんななか、同じ部署のワーキングマザー・常盤さんが持参した弁当
緊急事態宣言が出てから数日たちました。 世界的に「#家にいましょう(#STAYHOME)」のムーブメントも起こっています。 私は子供のころから外で遊ぶの大嫌いなナチュラルボーン・インナー人間なので、たまの買い出しや散歩以外、もくもくと引きこもる日々をおくっています。 ただ「#家にいましょう」と言えるのは、「家にいられる人だけ」なんですよね。 家族との関係が良くない人、仕事で外出せざるを得ない人など、なんらかの事情で「家にいられない人」がいることに気づいたとき、この言葉を無邪気に発するのに躊躇する気持ちも芽生えました(もちろんこのムーブメント自体、家にいられる人に向けている前提で、気にしすぎなのかもしれません)。 一方で在宅で過ごしている人のなかでも、単純に時間のつぶし方がわからない、といった声もちらほら聞きます。 マンガをたくさん読んで、気になる料理を作って楽しく食べて遊ぶ。漫画飯は楽しみ
年末に発売された「3月のライオン」15巻。 新キャラの「元天才」あづさ棋士の愛すべきこじらせぶりもよかったけど、心の声で会話する田中七段のキャラは前々からめっちゃツボだったので、棋士としての深堀りエピソードが読めて満足。 「3月のライオン」は零の成長という本筋だけでなく、棋士という「一見地味なスーパーマン」たちのそれぞれの生きざまの描き方にも魅了されます。 今回再現するのは、巻末の特別編「あかりの銀座物語」に登場する料理。 このエピソード、もともとは数年前に池袋で開催された羽海野先生の原画展の来場記念冊子に掲載されたもの。早速単行本に収録されて、入手できなかった人には嬉しいはからいですね。 叔母・美咲さんが経営する銀座のクラブをたまに手伝う川本家の長女、あかりさん(零との出会いもこの仕事がきっかけでしたね)。 お店の常連のお客様にも大人気なのが、彼女の作る特製ポテトサラダ。 ※【コマ引用】
去年トコロテン雑煮を再現したら楽しかったので、また作りたいと思っていた「ぷりぷり県」の料理。今回は3つの郷土料理に挑戦してみました。 ぷりぷり県出身の新入社員・つとむと同僚たちがやってきたのは、東京でぷりぷり県の郷土料理が味わえる店「ぷ州」。 入店すると 「いらっしょいましー」 と方言で迎える従業員たち。 彼らもみんな「産地直送」で、他県の人間はひとりもいないという。そのこだわりに、愛郷心あふれるつとむも納得の表情。 最初につとむがオーダーしたのが「部員煮」。 ※【コマ引用】「ぷりぷり県」(吉田戦車/小学館)1巻より 巨大な四角い麩にひき肉やうどんを詰めて、煮たものです。 安くてボリュームたっぷりで、運動部員なんかがよく食べます。 運動部員がよく食べるから「部員煮」。 郷土料理には謎ネーミングな料理が多いですが、この「歴史めっちゃ浅そう」な由来が味わい深いです(調べたらリアルでも新潟に「ス
※【コマ引用】「スーパーくいしん坊」(ビッグ錠/牛次郎/講談社)3巻より 夏が、夏が終わってしまう…。 海にも山にも祭りにも行かず、スイカも一度しか食べず、そもそもまだ休暇自体とってない。このままでは玄関で連日死んでいたアブラゼミの光景だけが2019年度夏の記憶として残ってしまう。 中年だって高校球児のように「やり切った夏」感を得たい。そうだ、自由研究的な何かで。 というわけで、ずっと作ってみたかった「スーパーくいしん坊」メニューに挑戦してみました。3巻の「涼味弁当」のエピソードに登場するアイス弁当です。 空き地を立ち入り禁止にされてしまい、野球ができなくなった子供たちのためにひと肌脱いだ香介。相手の地主は相当な美食家で、 ・この場で料理をつくらぬこと ・手軽に食べられること ・高価な材料はつかわぬこと という3つの条件で「うまい」と言わせる料理を作れば空き地を開放する約束を取り付けます。
目をそむけたくなるようなハードな内容が多くの人に読まれた理由は、裏社会をドライに描く筆致や強烈なキャラクターの魅力などいろいろあるだろうけど、私が特に惹かれたのは膨大な取材から抽出された登場人物たちの「生活」の描写だった。 例えば「ホストくん」編の、ホストたちが共同で暮らす寮の場面。 風呂場の排水溝にごっそりと溜まった髪の毛が描かれ、 「片づけたら負けた気がして誰も片づけねェ」 「醜く肥大した髪の毛玉がここの全てを物語る」 とモノローグが重なる。 グロテスクな髪の毛のコマが、売れないホストたちの状況をどんな説明よりもリアルに伝えていた。
「HER」「WHITE NOTE PAD」など、大好きな作品が多いヤマシタトモコ先生のフィーヤン連載作。 交通事故で突然両親を亡くした、女子中学生の朝(あさ)。 彼女の後見人になったのは、叔母である槙生(まきお)。 槙生は姉、つまり朝の母親とは険悪で、死後も「全く悲しくない」と言いのけるほど根深い確執があるよう。
※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)6巻より 「めしにしましょう」6巻のアイスホットサンドを作ってみました。 単行本になる前、小林銅蟲先生のブログで公開された記事を見て気になっていたスイーツ。食パンにアイスクリームをはさんで、まるごと揚げるというもの。 なぜか懐かしさがこみあげる…と思ったら実家で昔、似たおやつを食べていたのだった。中身はアイスクリームではなくカスタードクリームで、食パンに塗って半分に折りたたんで閉じ、油で揚げるというもの(粉砂糖もかかってた気がする)。 まさか自分の思い出の味と銅蟲先生ワールドがリンクすると思わなかった。 パンは構造上空気を多く含むのでアイスを包んで熱しても短時間ならいける気がするんですホットサンドメーカーで作ってみたり、卵液にくぐらせて焼いてフレンチトースト風にしたり、試行錯誤と研究の末に生まれたのが「高温で一気に揚げる」というシンプル
暑い日が続くようになってきたので、「何食べ」15巻の夏メニュー。エピソードとしても15巻で一番好きなのです。 ベトナムに単身赴任したヒロ店長にかわり、今の店を任されることになってしまったケンジ。 いち店員として気ままにやってきた状況から一変、お客の引継ぎにレジ締め、売り上げ報告……と、いっぱしの店長として多忙な日々に。 シロさんも残業しない主義で、ふだんは二人そろった食卓が当たり前だったのに、ケンジの連日の深夜帰宅で「個食」が続きます。さらには夜遅くに食べるせいでお腹まわりも大変なことに…。 こんな状況に絶望するケンジですが、面白くないのはシロさんも同じ。 鍋や鉄板焼きがやりづらくなるし、丼やパスタといった炭水化物メニューも作りづらくなる……と心のなかでつぶやきつつ、いつものように二人分の夕飯準備にとりかかります。 献立は ・油淋鶏(いんげんとかぼちゃ添え) ・大葉ときゅうりの塩やっこ ・
※【コマ引用】「凪のお暇」(コナリミサト/秋田書店)5巻より 「ぼにぎり」に続き、「凪のお暇」5巻からの再現です。 4巻で、凪が自転車での大冒険中に立ち寄った、スナック「バブル」。店名のとおりバブルの残り香を漂わせるトサカ前髪のママに、国籍さまざまな女の子たちが在籍するお店です。インパクトのあるキャラクターが粒ぞろいだったので、5巻でもまた登場してくれてうれしい。 ひょんなことから、この店でボーイとしてバイトをすることになった凪。初めての接客業で、自分の対人スキルの低さに落ち込んだり、コミュニケーションがどういうものかを学んだり。 さらには新しい友だちとの出会いも。 閉店後に凪の家で宅飲みしようと誘ってきたのは、お店で働く中国人のロンちゃんとフィリピン人のジェーンちゃん。 何もないボロアパートで、ペットボトル&毛布の手作りコタツで膝を寄せ合って始まったビンボー女子会は、部屋や料理を同僚たち
動画も作ったのでよろしければどうぞ~(2021/10)。 ※【コマ引用】「舞妓さんちのまかないさん」(小山愛子/小学館)8巻より 「RUSH」の再現以来スコーン熱が高まってしまい、「舞妓さんちのまかないさん」8巻で気になっていたキヨちゃんのバナナヨーグルトスコーンも作ってみました。 しかしスコーン、もとい粉モノの世界は素人には沼すぎる…。簡単ですぐ作れるわりに、ちょっと手順や分量を変えるだけで出来上がりが微妙に変化するところが、なんとも研究心をくすぐられるのだな。「腹割れが~」とか言い出したら、おまえはもうスコーン沼に片足を突っ込んでいる…と言ってもよい。気が付けば、このバナナスコーンも試行錯誤しながら5回ほど焼いてしまった。 一大イベントの「春のをどり」が終わっても、真面目なすーちゃんは通常営業。みんなよりも一足早く起きて、挨拶まわりの準備。しかし空腹には耐えられず、台所のキヨちゃんのも
とうとう公式情報も出た「きのう何食べた?」のドラマ化。 好きな漫画の映像化となると、過去には裏切られた事案も多々あり、楽しみ半分・諦め半分くらいの気持ちで待つようになった昨今ですが、今回はなんといってもテレ東深夜ドラマ枠。「孤独のグルメ」「めしばな刑事タチバナ」「侠飯」「忘却のサチコ」など、グルメ漫画実写化にハズれなしのあの枠です。西島秀俊&内野聖陽の宣伝ビジュアルも完璧だし、制作陣のコメントの熱さも伝わってくるし、しーんぱーいないからねーとわたしの脳内のKANがすでに勝利宣言をしている。 で、4月の放送開始を待っている間に気になっていた14巻のメニューを再現してみました。 一見ドジっ子だけど実はデキる事務・山田さんがシロさんに伝授した、お魚献立。 ※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)14巻より 「鱈のガリバタ照り焼き」とも紹介されていますが、「ガリバタ」って数年前か
※【コマ引用】「RUSH」(西村しのぶ/祥伝社)3巻より やはり西村作品は、読むと血中女子濃度が上がる。 あたし 男の子を育ててるのというモノローグで始まる「RUSH」。 百合とアキミツは、幼いころから一緒に暮らすいとこ同士。姉弟のようで親友のようで、恋人のようなふたりの関係を軸にした、奔放で愛にあふれる青春物語。 高校生にして夜遊びはする、ドンペリをあける、突然南の島に家出する。清々しいほど欲望に忠実な行動は、眉をひそめてしまうところなのに(特に初期は今読むとちょっとギョッとするようなエピソードも)、その堂々とした伊達女っぷりに惚れてしまう。 年上の医者とのデートに、ハプニングを逆手にとって、ブカブカのメンズ服にキメッキメのメイクで現れるシーン(1巻)なんて、「蒼天航路」の曹操、「花の慶次」の前田慶次と同次元のカッコよさで、百合さまーーっっとひれ伏したくなりますからね。 そんな「健康優良
和食店なんかに行くと、しゃぶしゃぶとすき焼き、両方そろえている店も多いですよね。こってりしたものが食べたいならすき焼き、あっさりいきたいならしゃぶしゃぶって感じでしょうか。 ここで「すき焼きもしゃぶしゃぶも、肉本来のうまみを台無しにする料理だ」と言い切るのが、「美味しんぼ」5巻のエピソード。 そして最高の牛なべ料理のアンサーとして出てくるのが、この「シャブスキー」です。 ※【コマ引用】:「美味しんぼ」(雁屋哲/花咲アキラ/小学館)5巻より 「魯山人風スキヤキ」をアレンジしてしゃぶしゃぶとすき焼きのイイとこ取りをしたこの料理、ポイントは肉の煮方とつけダレにあるようで。下準備さえすれば、意外と再現しやすいかも……?と思い、作ってみました。 つけダレの準備: 鍋に日本酒一升と梅干10個を入れ、弱火で7分目くらいまで煮詰めます(今回はその半量くらいで再現。梅は小粒だったので15個くらい入れました)
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