サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
プライムデーセール
nazology.kusuguru.co.jp
体重計に乗ります。 数字がピタッと止まります。 「よし、今日はこの体重だ」と納得する——誰もが日常的にやっていることです。 しかし、ある理論が正しければ、その数字は本当の意味では「確定していない」のかもしれません。 原因はあなたの体ではありません。 あなたが立っている足元の「時空そのもの」が、ほんのわずかに、けれども根本的に「ゆらいでいる」からだ——というのです。 もちろん、そのゆらぎは現在の体重計では絶対に検出できないほど微小なものです。 しかしそれは測定器の性能の問題ではなく、この宇宙のルールそのものに刻まれた不確かさだといいます。 この大胆な仮説を提唱しているのは、イギリスのユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のジョナサン・オッペンハイム教授らのグループです。 彼らはこの仮説を「面白い思いつき」にとどめず、きちんと計算できる理論として仕上げてきました。 しかもこの理論は、「シ
現在、世界的に先進国では出生数の低下が広く見られています。 少子化というと、経済的な問題もよく語られますが、同時に社会的な価値観の変化も無視できない要因として語られています。 結婚や出産を避け「自分の時間を大切にする」、こうした考えの人は主に政治的には左派(リベラル)寄りに多いと言われており、実際多くの研究がその相関を報告しています。 しかしリベラルな人ほど子供を作らないなら、将来的にはこの価値観を持つ人は世代を重ねると減っていくことになるのでしょうか? 今回紹介する研究は、この点を米国の長期データから調べたものです。 オーストリア・ウィーン大学(University of Vienna)のFieder氏とHuber氏は、米国GSSのデータを用いて、1903〜1982年生まれの人々の政治志向と、最終的に持った子どもの数との関係を分析しました。 その結果、古い世代では左派・中道・右派の出生数
私たちの宇宙は、生まれた瞬間に、猛烈な勢いでバラバラに引き裂かれていても、おかしくありませんでした。 銀河も、星も、地球も、私たちも——物質が寄り集まって形になる間もなく——理論の上では、そうなっていて当然だったのです。 量子場理論によれば、宇宙のどこであれ、「何もない場所」には、ごく小さなゆらぎがひっきりなしに起きていて、それ自体がエネルギーを持っています。 そして、このエネルギーには空間を内側から押し広げる性質があるため、すべてを合算すると、宇宙を猛烈な勢いで膨張させるはずなのです。 ところが、現実の宇宙は、そうなっていません。 膨張を押し進める力を表す「宇宙定数」という数は、理論の予測よりも桁違いに小さく、宇宙は穏やかに膨らみ、銀河を生み、星を灯し、私たちを育んできました。 なぜ、この数はこんなにもおとなしいのか。 この問いは100年近く、世界中の物理学者を悩ませ続けてきました。 ア
イギリスのウォーリック大学(Warw)などで行われた研究によって、人間の「ハハハ」という笑いの基本リズムが、1500万年前の共通祖先の時代から受け継がれている可能性が浮かび上がりました。 研究チームがチンパンジー、ゴリラ、ボノボ、オランウータンといった大型類人猿と人間の笑い声を比べたところ、5種すべてで、等間隔に近い共通の基本リズムが見られたことが示されています。 さらに分析によって人間に近い種ほど笑いのテンポが速く、表現の幅も広がる傾向がみられました。 研究者たちは「言葉を話す能力は突然現れたのではなく、笑いの中で声を操る力が段階的に積み上がった延長線上にある」と述べています。 この考えが正しければ、まず笑いがあり、それが少しずつ複雑になりながら、やがて言語能力へとつながっていったことになります。 私たちはしゃべるよりずっと前から、その芽をすでに笑い声の中に育てていたのでしょうか? 研究
森の中に横たわった1頭のメスのイノシシの死体。 センサーカメラが次に捉えた光景は、驚くべきものでした。 なんと1頭のオスのイノシシがそこに近づき、メスの死体に対して交尾行動を行ったのです。 さらに驚きはそれで終わりませんでした。 オスのイノシシはその後も死体が白骨化するまで、何度もメスを訪れていたのです。 この事例は、同種または近縁種の死体に対する交尾行動として、哺乳類では世界で11例目、陸生哺乳類では4例目、そして有蹄類では初の報告になります。 研究の詳細は、東京農工大学により、2026年6月16日付で学術誌『Ecology and Evolution』に掲載されました。
「@」は商人たちの記号だった「@」の起源については、いくつかの説があります。 ひとつは、ラテン語の「ad」に由来するという説です。 adには「〜へ」「〜に」「〜で」といった意味があり、中世の書記たちが手書き作業を早めるために、文字を省略したり、つなげたりした結果、「a」のまわりに「d」が巻きついたような形になったという考え方です。 また、フランス語の「à」を装飾的に書いたものだという説もあります。 意味としては現在の「at」に近いため自然に見えますが、こちらは証拠が十分とは言えません。 一方で、最もはっきりした記録とされるのが、1536年5月4日にフィレンツェ商人フランチェスコ・ラピ(Francesco Lapi)が書いた手紙です。 この手紙はスペインのセビリアからローマへ送られたもので、ラテンアメリカから財宝を積んだ船が到着したことなどが記されていました。 その中でラピは、ワイン1アンフ
量子効果で電子の存在する場所が移動する量子効果で電子の存在する場所が移動する / Credit:Canva私たちが日常で親しんでいる「普通の電流」とは、電子という小さな粒が導線の中を一方向に流れる現象です。 電子を流すには、電子を押してやる力——電圧——が必要です。電圧は、電子にとっての「坂道」のようなもの。坂の上から下へ、電子がコロコロと転がり落ちていく。この流れが電流です。 乾電池は、化学反応で坂道を作る装置。発電所は、タービンを回して坂道を作る装置。太陽電池は、光のエネルギーで坂道を作る装置。 形は違えど「電圧という坂道を用意して、電子という”粒”を転がす」という本質は同じです。 ところが、この仕組みには逃れられない弱点があります。 電子が通っていく途中で周りにある原子の振動(熱)や不純物にぶつかって、せっかくのエネルギーを少しずつ失ってしまうのです。 これは、「粒が物理的に移動する
ドイツのハインリヒ・ハイネ大学デュッセルドルフ(HHU)とドイツ航空宇宙センター(DLR)の研究によって、量子力学は虚数を一切使わず、実数だけでも書けることが示されました。 この実数版は、複数の粒子がからみ合う実験まで含めて、考えうるすべての量子実験について、従来の量子力学とまったく同じ結果を予言します。 しかも今回は複数の量子がからみ合う場面まで、ほころびなく成立していました。 シュレーディンガーが方程式に虚数を書き込んでから約100年、虚数は量子世界に欠かせない部品だと信じられてきましたが、その常識が、いま大きくゆらいでいます。 私たちが量子力学の”本体”だと思っていた虚数は、便利な”文法”にすぎなかったのでしょうか? 研究内容の詳細は2026年6月18日に『Physical Review Letters』にて発表されました。
速い思考は、ときに「賢さ」に見える現代では、速さや効率が高く評価されがちです。 仕事でも会話でも、即答できる人は頭の回転が速いと見なされます。 議論で相手より早く言葉を返せる人や、すぐに結論を出せる人は、頼もしく見えることがあります。 しかし、速さは必ずしも正確さを意味しません。 たとえば悪い知らせを聞いたとき、すぐに何かを言いたくなることがあります。 「どうしてそんなことになったのか」と責めたり、「今すぐ何とかしなければ」と焦って動いたりするかもしれません。 その行動は、一見すると問題解決に向かっているように見えます。 けれど実際には、感情に押されて散らかった反応をしているだけの場合があります。 余計な一言を言ってしまう。 必要のない決断を急いでしまう。 本当は確認すべきことを見落としてしまう。 こうした失敗は、知識や能力が足りないから起こるとは限りません。 むしろ、最初の反応をそのまま
老化したハエは「忘れた」のではなく、記憶反応が別の匂いにまで広がっていた私たちが何かを覚えるとき、脳の中では特定の神経細胞群がその記憶に関わるようになります。 こうした細胞は「エングラム細胞」と呼ばれ、記憶を思い出すときにも再び活動すると考えられています。 今回、研究チームは、加齢による長期記憶の低下が、このエングラム細胞を作れなくなることで起きるのか、それとも別の問題で起きるのかを調べました。 実験に使われたのはショウジョウバエです。 ショウジョウバエは、ある匂いをかいでいる最中に電気ショックを受けると、その匂いを避けるようになります。 この訓練を一定の間隔を空けて繰り返すと、長期記憶が形成されます。 研究チームは、若いハエと老化したハエにこの訓練を行い、長期記憶に関わるエングラム細胞が作られるかを調べました。 すると、老化したハエでもエングラム細胞は若いハエとほぼ同じように形成されてい
宇宙の設計図から「時間」が抜け落ちている宇宙の設計図から「時間」が抜け落ちている / Credit:Canva時間はなぜ流れるのか。そして、なぜ過去から未来へという一方向にしか進まないのか。 あまりにも当たり前すぎて、普段は問うことすらしません。朝が来て夜になり、昨日には戻れない。私たちは日々の経験としてそれを知っています。 ところが物理学の立場から見ると、この「当たり前」はまったく当たり前ではありません。 物理法則の多くは、時間の方向を区別しないのです。 たとえば振り子が揺れている映像を逆再生してみてください。右に振れてから左に振れる──逆再生しても、左に振れてから右に振れるだけです。 どちらが「正しい方向」なのかを、法則そのものは教えてくれません。 ボールを落としたときにどれだけ下に行ってしまうかの距離は重力に時間の2乗を掛け算したもの「重力×t²」によって決まります<h = ½ ×
「あの人は自分の話ばかりする」「人の気持ちがわからない」――日常では、そんな相手を「ナルシストっぽい」「サイコパスっぽい」と言ったりすることがあります。 心理学では、実際これらは共通した反社会的な傾向を含む性格特性として研究されており、ナルシシズムは自分を特別視しやすい傾向、マキャベリズムは目的のために他人を操作しようとする傾向、サイコパシーは冷淡さや衝動性、罪悪感の薄さなどに関わる傾向があるとされています。 そして、これら3つの性格特性はいずれも「他者への冷淡さ」や「自分の利益・評価を優先しやすい」といった共通の反社会的な傾向を含むため、合わせて「ダークトライアド(Dark Triad:暗い性格特性)」と呼ばれます。 ただ、この3つはどこまで共通するのか、また脳構造の面でも共通点と違いが見られるのかは、まだ十分に分かっていません。 そこでドイツ・ハイデルベルク大学(University
イギリスのケンブリッジ大学(University of Cambridge)で行われた研究によって、初期の動物たちが数千万年ものあいだ多様化を止めていた原因が、「セックスをほとんどしていなかったから」である可能性が示されました。 約5億7400万年前、カンブリア爆発以前の海底に暮らしていた動物たちは、セックス(有性生殖)をほとんど行わずクローンとして増えており、さらに親と子は細い糸でつながったまま栄養を分け合い、仲間同士で競い合う必要がない世界であったと考えられています。 しかし競争がなければ、自然選択のエンジンは回りにくくなります。 こうして新しい種はほとんど生まれず、多様化は約1600万~2600万年もの間、ほぼ停滞状態に置かれていたと考えられます。 筆頭著者のエミリー・ミッチェル博士は「エディアカラ紀の生活はかなり快適でした。だからセックスをする必要も特になかったんです」と述べていま
多細胞化の引き金は物理だった多細胞化の引き金は物理だった / 上の段は複数の細胞が集まって多細胞化し役割分担する既存の考え。下は物理的な圧迫によって1つの細胞が複数種類の細胞に多細胞化する新しい多細胞化の例/Credit:Canva地球上で最初の多細胞生物がどう生まれたかは、これまで「細胞が集まること」が第一歩とされてきました。 実際、中学時代の理科の先生から「単細胞が少しずつ集まることで多細胞生物が誕生した」という話を直接聞いた記憶がある人もいるでしょう。 大学レベルの教科書でも 単細胞の祖先が分裂したあと、くっついたまま離れず集団を形成し、多細胞化した(コロニー説) もともと異なる状態の単細胞同士が集まって役割分担をするようになった(シンゾオスポア説) と「細胞が集まることが最初」という説が主流です。 むしろ「単➔多」の流れなのだから、それ以外に始まる方法を考え付くほうが難しいでしょう
インド洋の深海に、まるで「死者の都市」のような場所が見つかりました。 そこに広がっていたのは、クジラの死骸や化石が約1200kmにわたって連なる巨大なクジラの墓場だったのです。 中国科学アカデミー(CAS)らの国際研究チームは、インド洋南東部のディアマンティナ断裂帯を有人潜水艇で調査し、5つの比較的新しいクジラの死骸と、476個体分の化石化したクジラ遺骸を確認。 中には約530万年前にさかのぼる化石も含まれており、この場所では少なくとも数百万年にわたって、クジラの死骸が海底に蓄積し続けてきた可能性があります。 研究成果は2026年6月10日付で科学誌『Nature』に掲載されました。 Giant Whale Graveyard Found in The Ocean Is Like a Drowned City of The Dead https://www.sciencealert.com
50年間、誰にも読めなかった「暗号」50年間、誰にも読めなかった「暗号」 / Credit: Richard P. Feynman (estate)旅先のレストランで、あるいは行きつけのお店で、あなたもきっと一度はこんな迷いを経験したことがあるはずです。手堅く「間違いない一品」を選ぶ安心感と、「もっと美味しいものに出会えるかも」という冒険心、そのあいだで、私たちの心は毎回ゆれ動きます。 この日、悩んでいた男性の名はラルフ・レイトン。そして、向かいに座っていた友人こそ、ノーベル賞を受賞した物理学者リチャード・ファインマンその人でした。 友人のささやかな悩みを聞いたファインマンは、どうしたか。なんとその場で、この「どっちを選ぶ?」という日常の迷いをひとつの数学の問題に変えて、解いてしまったのです。紙きれに走り書きをしながら、ランチの席で、即興で。 天才とは、こういう人のことを言うのでしょう。
水族館の人気者として知られるオオグソクムシ属は「なかなか餌を食べない生き物」としても有名です。 深海に暮らす彼らの仲間は、餌がいつでも手に入る環境にはいません。 それにもかかわらず、体は大きく、数年にわたる絶食にも耐えられることがあります。 大きな体を維持するには多くのエネルギーが必要なはずなのに、なぜ餌の少ない深海で生き続けられるのでしょうか。 中国科学院海洋研究所(IOCAS)の研究チームは、深海性の巨大等脚類を詳しく調べ、この不思議な省エネ生活の仕組みを調査。 その結果、主に2つのシステムがグソクムシの絶食状態を支えていました。 それを簡単にいうと「巨大な胃による食いだめ」と「極端な低代謝による省エネ」です。 研究成果は2026年6月5日付で科学誌『Cell』に掲載されています。
友情は50対50でなくてもいい、でも「いつも自分だけ」は危険友人関係は、常に完全な50対50で成り立つものではありません。 誰かが失恋したとき、仕事で追い込まれているとき、家族の問題を抱えているときには、もう一方が多く支えることもあります。 本来の友情とは、長い時間の中で支える側と支えられる側が入れ替わる関係です。 ところが、その役割がいつも同じ人に固定されると、友情は少しずつ歪んでいきます。 トラヴァース博士が、大人の友情を壊す中心的な習慣として挙げているのが「非相互性」です。 これは簡単に言えば、片方だけが連絡し、話を聞き、予定を合わせ、感情的な負担を引き受け続ける状態です。 厄介なのは、この関係が一見すると「普通の友情」に見えることです。 相手から連絡がまったく来ないなら、関係の冷え込みには気づきやすいでしょう。 しかし、相手が連絡してくる場合でも、その目的がいつも「自分の話を聞いて
「すべては極小のひもの振動」これが弦理論「すべては極小のひもの振動」これが弦理論 / 論文著者がAIを使って作成した、いくつかの単純な数学的仮定から弦理論がどのように出現するかを示すイラスト/Credit:Clifford Cheung「宇宙にあるすべては、目に見えないほど小さな”弦(ひも)”の振動でできている」——ひも理論(弦理論)とは、そういう有名な仮説です。 私たちの体も、机も、空気も、細かくたどっていくと「原子」という小さな粒にたどり着きます。 その原子の中心には「陽子」などの粒があり、陽子はさらに「クォーク」というもっと小さな粒からできています。 ところが弦理論が語る弦は、その比ではありません。 物理学には「プランク長」と呼ばれる、「ここから先は”距離”という概念そのものが怪しくなる」とされる長さがあります。 その大きさは約 1.6 × 10⁻³⁵ メートル。 陽子と比べても、さ
鳥たちも「おひとり」で解消することはあるようです。 ペットのオウムやインコが止まり木やおもちゃに体をこすりつける様子を見て、飼い主が「これはストレスなのでは」と心配することがあります。 しかし最新の研究は、その見方を少し変える必要があることを示しました。 イギリスのランカシャー大学(UL)らの研究チームは、鳥類におけるマスターベーション、つまり性的な自己刺激行動について大規模なデータを収集し分析。 その結果、鳥の自慰行動は一部の飼育鳥にだけ見られる奇妙な癖ではなく、野生の鳥にも広く見られる自然な性行動の一部である可能性が高いとわかりました。 研究は2026年5月31日付で学術誌『Ecology and Evolution』に掲載されています。
核の中のDNAが隣に脱走していた▲研究チームの計測では、移動速度は1分間におよそ390ナノメートル。 長さ数十マイクロメートルの橋を渡りきるのに、数十分から数時間かかるゆっくりとした旅です。Credit: Maurais et al., Cell, 2026これまでの生物学では、ヒトの細胞はそれぞれが自分のゲノムを抱えたまま、おとなりとは基本的に無関係に暮らしていく、と考えられてきました。 がんもそうです。 ある一つの細胞のなかで変異がコツコツ積み上がっていく──そんな”個人プレー”の物語でした。 もちろん、細胞どうしが何かをやり取りすること自体は、前から知られています。 ミトコンドリアのような小さな部品や、RNA、タンパク質。 そうした荷物は行き来しています。 けれど「核の金庫に大事にしまわれた、大きなDNAの塊」となると、話しは別です。 なにせ設計図の原本です。 この大きなDNAが、細
キンメモドキの光る力は「自分では作っていなかった」キンメモドキは、日本の太平洋沿岸などに生息する体長7センチほどの小型魚です。(画像はこちら。※プレスリリース) 一見すると普通の群泳魚ですが、薄暗い環境では腹側が青色に発光します。 この発光は、海中で自分の影を消すために使われていると考えられています。 海では、月明かりのような弱い光でも魚の体に影ができます。 下から見上げる捕食者にとって、その影は格好の目印になります。 そこでキンメモドキは腹側を光らせ、下から見たときに自分の影を目立ちにくくしていると考えられているのです。 しかし、この魚の本当の奇妙さは「どうやって光るのか」にありました。 キンメモドキの発光では、「ルシフェラーゼ」という発光酵素が重要な役割を果たします。 普通なら、その酵素を作る遺伝子を自分のDNAに持っています。 ところがキンメモドキは、餌として食べるウミホタル類からル
おおよそ西暦500年から1500年まで続いた中世ヨーロッパは、王や貴族、都市国家、宗教勢力が入り乱れた政治的に不安定な時代でした。 その中で、中世の城塞は領主の住まいであると同時に、領土を守り、兵を集め、敵の侵攻を食い止める軍事拠点でもありました。 とはいえ、どれほど巨大な石造りの城でも、絶対に陥落しないわけではありません。 包囲されて食料が尽きることもあれば、城壁を破られることもありました。 ときには守備兵が買収され、内側から門が開かれることもあったのです。 ところが、そうした時代の荒波を受けながら、一度も力ずくでは陥落しなかったとされる城も存在します。 中には「死んだ牛を投石機で飛ばした」という、冗談のような伝承で包囲を切り抜けた城まであります。 今回は、Live Scienceが紹介した「一度も征服されなかった中世の城」をもとに、6つの難攻不落の城を見ていきます。
手書きが示す脳の状態とは手書きは単なる「手の運動」ではありません。 研究者たちは、手書きとは実際には非常に複雑な認知作業だと考えています。 文字を書くには、「何を書くか考える」「言葉を記憶する」「音を文字へ変換する」「手を動かす」「書きながら確認する」といった複数の処理を同時に行う必要があります。 つまり手書きは、運動能力だけでなく、ワーキングメモリや実行機能など、脳のさまざまなシステムを同時に使う“総合作業”なのです。 研究チームはこの考えを検証するため、高齢者施設に入所する58人を調査しました。 参加者のうち38人には認知機能低下の記録があり、20人は認知機能が正常でした。 年齢は62〜99歳です。 実験では、参加者は紙を置いたデジタルタブレットの上で複数の課題を行いました。 ここで研究者たちが詳しく記録したのは、紙に残った文字の形だけではなく、ペンがどのように動いたかという時間的な情
赤ちゃんが生まれると、生活は一変します。 夜泣きに起こされ、泣き声に耳を澄ませ、ミルクやおむつのタイミングを気にする毎日が始まります。 では、その変化は生活習慣だけでなく、父親の「脳」そのものにも起きているのでしょうか。 母親の脳は、妊娠や出産を通じて大きく変化することが知られています。 しかし父親は、妊娠そのものを経験するわけではありません。 そのため、男性の脳が父親になることでどのように変わるのかは、これまで十分に分かっていませんでした。 ドイツのアーヘン工科大学(RWTH Aachen University)などの研究チームは、父親になった男性25人の脳を、出産直後から産後24週まで追跡。 その結果、父親の脳では、出産後の数週間で灰白質の体積や脳内ネットワークが大きく変化していることが示されました。 研究成果は2026年5月14日付で学術誌『Translational Psychia
ブラックホールには、2つの生まれ方があるブラックホールには、2つの生まれ方がある / Credit:Canva私たちが普段ニュースなどで見かけるブラックホールは、太陽の何倍もある巨大な星が燃料を使い果たし、自分自身の重さに耐えきれずに崩壊することで生まれます。 中心部がギューッと押しつぶされ、ついには光さえ逃げ出せないほどに重力が強い領域ができあがる ── これが、いわゆる「恒星質量ブラックホール」です。 ところが、理論物理の世界には、もう一つのブラックホールが住んでいます。 それが、宇宙初期にできた可能性がある原始ブラックホール ── 極小サイズのものも考えられる、もう一つのブラックホールです。 こちらは星の死とは関係ありません。 宇宙が誕生した直後、超高密度・超高温だった頃に、ちょっとした物質の密度の偏りが、ある臨界値を超えて重力崩壊を起こす ── このようにして原始ブラックホールが時
夢中になっていたゲームをクリアした後、胸にぽっかり穴が空いたような感覚を覚え、その後何日もその世界のことを考えてしまう、そんな経験をした人は多いのではないでしょうか? 別のゲームを始めても気分が乗らず、「もう一度、記憶を消してあのゲームを遊びたい」という感覚は、出来の良いゲームを遊んだ後ほど浮かんできます。 こうした感覚は、世界的にゲーマーの間で語られており、海外のコミュニティではこれを「ポストゲーム・デプレッション(post-game depression)」と呼んでいます。 これは日本語に訳すと、「ゲーム終了後うつ」や「ゲームクリア後の空虚感」と表現できます。 ビデオゲームは現在、テレビやソーシャルメディアに次いで世界的に人気のある余暇活動とされ、6〜64歳の53%が定期的にゲームをしていると報告されています。 それほど多くの人がゲームに触れているにもかかわらず、ゲームを終えた後に生じ
3000年以上前にエジプトで作られたツタンカーメンの黄金のマスクは、いまも美術館の照明のなかで美しく輝いています。 鉄なら数年で赤茶色の錆に覆われ、銀のスプーンも放っておけば黒ずんでしまうのに、金だけは何千年経っても、あの黄色い光を失いません。 これは、考えてみるとずいぶん不思議なことです。 なぜ、金だけが特別なのでしょうか。 これまでの答えは、わりと素っ気ないものでした。 「金は酸素と非常に反応しにくい金属だから」――教科書にも、雑学本にも、たいていそう書いてあります。 ところが、その答えがどうやら”半分”でしかなかったことが、最新の研究でわかってきました。 アメリカのチューレーン大学(Tulane University)で行われた研究により、金の表面では、原子たちが”防御陣形”を保ち、酸化を引き起こす酸素原子の発生速度を、10億分の1から1兆分の1という極端な水準まで抑え込んでいた可能
もし、「週の労働が4日だけでいい」なら、気持ちがぐっと軽くなるかもしれません。 月曜から金曜まで働くのが当たり前になっている私たちにとって、週に1日多く休める生活は、まるで遠い理想のようにも感じられます。 しかし、その理想にかなり近い働き方を実際に試した企業があります。 オーストラリアのディーキン大学(Deakin University)の研究者らは、週4日勤務を試したオーストラリア企業15社中14社がこの働き方を継続しており、各社の自己評価では、生産性の低下を報告した企業はありませんでした。 研究の詳細は、2026年5月13日付で学術誌『Humanities and Social Sciences Communications』に掲載されています。 15 Australian companies switched to a four‑day work week. It went surp
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『ナゾロジー - ふしぎな科学と最新ニュースを楽しく配信!』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く