サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
おうちレシピ
newswitch.jp
アイシンは電子制御サスペンション(AVS)において、AI(人工知能)でサスペンションの伸縮速度(ストローク速度)を推定する技術を開発し、乗り心地性能を約10%向上した。トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」の中核セダン「ES」に初めて採用。推定精度を改善したことで走行時の快適性や安定性を高めた。 AVSは路面の状態や車両の動きをセンサーで検知し、コンピューターがショックアブソーバー(緩衝器)の減衰力(硬さ)を4輪独立で電子制御するシステム。制御にはサスペンションがどの程度の速さで伸び縮みしているかを把握する必要がある。 従来は車両の揺れを検知する加速度センサーなどの情報から人が運動方程式を構築してストローク速度を推定し制御していたが、実際の動きとの間にずれが生じ、減衰力を最適なタイミングで制御できない場合があった。 新技術では機械学習手法「LSTM」を採用。試験車両にストローク速度を直接
JR西日本は在来線の運行管理システムを順次更新する。すでに京都・神戸線のシステムを刷新しており、今後は大阪環状・大和路線、宝塚・東西・学研都市線、阪和線の3システムを更新する。システム間の連携を強化し、近畿圏のアーバンネットワークを支える運行管理基盤の高度化を進める。 システムはモニターで列車の位置を把握し、列車の進路をコンピューターで自動制御する。近畿総合指令所で列車の運行状況や信号、線路切り替えポイント制御などを一元管理する。悪天候や事故などで運行ダイヤが乱れた時の変更後のダイヤもコンピューターで管理し、ダイヤを迅速に復旧しやすい。 京都・神戸線は運行管理システムを2002年に導入、24年に更新した。このシステムの更新時には大阪指令所の建屋を近隣に移転しつつ、作業員の負荷や乗客へのサービス面も配慮しながら作業を進めた。今後更新する3システムと連携し、ダイヤ変更があった場合、各システムを
国土交通省の有識者委員会は開業から30年間としていた整備新幹線の貸付料の徴収期間を、新たに30年延長する方針を示した。貸付料は固定制を基本としつつ、一定の変動要素を盛り込んだ仕組みを導入する方向性だ。貸付料の算定方式や貸付料に反映する受益範囲などの詳細は今後、議論を進める。整備新幹線のうち、2027年9月末にJR東日本の北陸新幹線(高崎―長野間)が貸付期間満了を迎えるため、議論の行方が注目される。(八家宏太) 整備新幹線は1973年に全国新幹線鉄道整備法に基づき整備計画が決定された北海道新幹線(青森―札幌間)や北陸新幹線(東京―大阪間)などの5路線を指す。 全国新幹線鉄道整備法では、整備新幹線は鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設主体となり、JR各社が営業主体として指名される。整備新幹線施設は建設主体の鉄道・運輸機構が開業後も所有し、営業主体のJR各社は施設を借りて新幹線営業を行っている。
陸の海でインフラ技術駆使 エネルギーや通信、プラントエンジニアリングなどの社会インフラ大手が相次いで陸上養殖事業に本格参入している。背景には、脱炭素の進展や人口減少に伴う本業の構造転換と、通信網など固定インフラの基盤である地域社会の振興という課題がある。各社は本業で培ったエンジニアリングやエネルギー管理、情報通信技術(ICT)などを駆使し、水産業の「装置産業化」に挑んでいる。(編集委員・西沢亮、村田晋一郎、川越・宮城かれん) NTT系、各地にブランドえび/地域振興が“本業”収益を盤石化 この動きを強力に後押しするのが、高市早苗政権の掲げる国家成長戦略との合致だ。政権が戦略的な投資目標に位置付ける「17の戦略分野」の一つ「フードテック」において、陸上養殖はその中核の一つを担う。政府は2040年度までに2兆9000億円を官民で投資する計画を掲げる。食料安全保障への貢献や、国内のみならず海外への
クボタは6日、国産初となる遠隔監視による無人自動運転を実現したトラクター「新型アグリロボトラクタ MRシリーズ」を、2027年4月に発売すると発表した。作業現場から遠く離れた場所で、使用者が別作業や高付加価値な業務を行える。人手不足に悩む農業現場の課題に応える。有人仕様型も含め、初年度に100台の販売を目指す。 全地球測位システム(GNSS)ユニット、LTE通信ユニット、AI(人工知能)カメラなどを搭載する。想定価格は100馬力の無人仕様型で1988万円から。可能な作業は耕運や代掻きなど8種類で、同様の機能で先行する米ディア・アンド・カンパニーなどよりも多いという。 同日、同社グローバル技術研究所(堺市堺区)の模擬圃場で報道陣向けに実演した。西啓四郎エグゼクティブオフィサートラクタユニット長は「将来のより高度な無人化・自動化に向けた重要なステップだ」と語った。 従来の無人自動運転トラクター
プロドローン(名古屋市天白区、戸谷俊介社長)は東芝と、防衛分野における国産迎撃ドローンの技術連携を開始した。防衛・民生の両分野で無人機を活用した技術は急速に進展しており、東芝の持つ防衛分野の知見とプロドローンの先進技術や開発力を融合する。両社の強みを生かして迅速な開発体制を構築するとともに、民生技術の活用でコスト競争力と量産性の向上を図り、国産部品を基本とするサプライチェーン(供給網)を構築して安定的な供給体制につなげる。 プロドローンは風速20メートルでも飛べる長時間・長距離飛行対応機「GT―M」や大型ドローンを製作し、5月には小泉進次郎防衛相が同社を訪問している。東芝はレーダーや防空、指揮統制システムの開発に強みを持つ。
東北大学の都英次郎教授らはエア・ウォーターとの共同研究で、近赤外線レーザーを使い、がん細胞を熱で破壊する「光熱療法」を実現へと前進させる新技術を開発した。治療用微粒子を腫瘍に届ける被膜材料と腫瘍内部からレーザーを照射する装置を組み合わせた。ネズミの大腸がんモデルで治療効果を確認。今後、早期臨床応用を目指し、研究を進める。 光熱療法は、光を熱に変える微粒子を患者に投与して腫瘍に集め、レーザーを照射して熱でがん細胞を破壊する次世代療法だ。 今回、免疫の攻撃を避けて微粒子を腫瘍に届けるため、AI(人工知能)で新たな被膜材を設計した。ヒト血清アルブミンの立体構造を基に高い親水性と適切な電荷バランスを持つたんぱく質「IDP1」を作製。従来の被膜材に比べ微粒子の血中滞留時間を4倍以上とし、正常臓器への分布は少なく腫瘍に集まることを確認した。 次に極細硬性内視鏡を注射針内に収め、腫瘍内に直接挿入してレー
地震、大雪、台風、洪水など、近年の日本では激甚災害に見舞われることが多い。災害によって電気や都市ガスなどのインフラがストップすれば、我々の生活は大打撃を受ける。真夏や真冬であれば、暑さや寒さで体調を崩すこともあるだろうし、調理もできず、風呂に入ることもできない。インフラが復旧するまで不自由な生活を強いられることに。そんななか災害時の有効なエネルギー設備として「災害対応型LPガスバルク供給システム」(以下災害バルク)が注目を浴びている。これを導入した大型ショッピングモール「イオンモール白山」を取材した。 地域の防災拠点機能を高めるためにLPガス災害バルクを採用 イオンモール白山は、石川県白山市横江町にある。約200のテナントを擁する北陸最大級のショッピングモールだ。レジに並ばずに買い物ができる「レジゴー」、AIカメラによる接客、さらには北陸のイオンでは初めての「惣菜・弁当のモバイルオーダー」
石油化学工業協会の筑本学会長(三菱ケミカル社長=写真)は16日の定例会見で、中東情勢の再緊迫化を踏まえ、国内エチレン製造設備の稼働率について7割程度の低位安定の水準が続くとの見方を示した。これまでは米国とイランが6月17日に戦闘終結への覚書に署名したことを受け、稼働率が上がる可能性を示唆していた。ただ、ナフサの代替調達が進み、国内需要家には安定供給できているという。「状況はかなり落ち着いた。今後、3―4月のような危機的状況は想定していない」(筑本会長)と強調した。 筑本会長は足元の国内需要について「(ナフサ原料である)原油の価格が上下しており(石油由来製品の需要家が)積極的に買い込む感じではない。様子を見ているようだ」と説明した。一連の問題を受け、ナフサ備蓄の必要性も問われている。「ナフサの状態で備蓄するのは物理的に難しい。どういう形で持つのが一番良いか、コスト負担をどうするかも含め検討中
船舶運航・海象把握の技術生かす 国内海運最大手の日本郵船が異分野の宇宙事業に乗り出している。三菱重工業と協力し、再使用型ロケットに必要な「洋上でのロケット回収」技術の開発に取り組む。地球観測や異常気象監視、広域通信などの用途で人工衛星の需要が爆発的に増加しているが、衛星を宇宙に送るロケット供給は追いついていない。打ち上げのコスト低減や頻度向上の解決策として、再使用型ロケットに期待が集まっている。(梶原洵子) 再使用型ロケットは打ち上げ時に切り離されるロケットの1段目を安全に着陸させて次の打ち上げに使う。再使用を繰り返すほどコストは下がる。世界では米スペースXがリードしており、日本では宇宙航空研究開発機構(JAXA)だけでなく、自動車メーカーのホンダも取り組む。 日本郵船の宇宙プロジェクトは、社内の新規事業を考える研修プログラムから始まり、最初は船からロケットを打ち上げる「洋上打ち上げ」を提
鹿島、東北大学、宇都宮大学、JFEスチールの4者は、製鉄の過程で発生する副産物に二酸化炭素(CO2)を吸収、固定させた炭酸化スラグについて、コンクリートの材料(混和材)としての実用化にめどをつけた。共同研究で、炭酸化スラグが炭酸カルシウム(CaCO3)としてCO2を安定的にコンクリートに固定することや、コンクリートの圧縮強度を大きく向上させることを確認した。4者は炭酸化スラグを混和材とする新たな環境配慮型コンクリートとして、2029年度に実構造物へ適用する計画だ。 JFEスチールが製鋼スラグに排ガス由来のCO2を固定する炭酸化スラグの製造技術の開発、鹿島が炭酸化スラグを混和材として用いたコンクリートの配合技術と強度発現性などの基本的物性の検討を担当。東北大が炭酸化スラグやコンクリートの分析と強度発現の仕組み解明、宇都宮大がコンクリートの耐久性の検討を行った。 試製造した炭酸化スラグを分析し
東レは次世代海水淡水化用逆浸透(RO)膜を開発し、10月に発売する。99・9%以上の塩除去率を達成するなど塩除去性能を大幅に向上した。ホウ素除去性能も高く、飲料・産業用途で求められる厳しい水質基準に対応する。 海水淡水化市場は中東地域での需要拡大が見込まれる中、プラントメーカーなどに訴求する。販売価格は非公表。 新製品の「TSW―K/M/Vシリーズ」は、従来品比で塩透過率を最大55%低減し塩除去性能を高めた。海水淡水化設備の新設案件で従来2段階のRO膜処理が必要だった工程を1段階にできる。水処理工程全体の最適化やコスト削減に寄与する。 東レは培ってきた微細孔の精密制御技術や膜・エレメント形成技術を高度化させ、定量解析やデジタル変革(DX)を活用した解析、流動解析を組み合わせることで、塩やホウ素など、分子サイズの小さい物質の透過を大幅に抑制可能な新規膜構造を実現した。 【関連記事】 旭化成の
政府はペロブスカイト太陽電池をはじめとする次世代型太陽電池の普及促進に向けた規制・制度改革に取り組む。危険物を扱う施設にフィルム型の太陽電池を設置する際に求める安全対策を、軽さや柔軟性といったフィルム型の特性を踏まえて見直す。また、建材一体型の太陽電池に建築基準法を適用することを明確化し、同法に従って設計用荷重の算出基準を定める。法令上や制度上の次世代型太陽電池の位置付けを明確にし、日本発の技術の普及を後押しする。 政府の規制改革推進会議事務局が関係省庁と協議し、いずれも2026年度中に措置することで合意した。 このうちフィルム型の太陽電池に対する規制では、給油所などの危険物を扱う施設に設置する場合に必要な安全対策を、軽くて曲げやすいというフィルム型の特性を損なわない内容に見直す。現行規定では防火のためカバーガラスなどに挟み込む必要があり、フィルム型の利点を生かせなかった。フィルム型の特徴
原子力発電環境整備機構(NUMO)が、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分に関し、新技術を相次ぎ公表している。NUMOは最終処分場の候補地選定に関わり、先日も国内最東端の南鳥島をその調査対象に、東京都小笠原村まで担当者が足を運ぶなど、その活動が注目された。技術開発の面でも候補地選定への選択肢を広げるべく、科学的知見を積み上げている。(編集委員・大橋修) 処分場候補地は南鳥島で4カ所目。国では10カ所程度まで増やし、その中から適地を選択するシナリオを描く。まずは文献調査で約2年。その後の概要調査、精密調査の段階へ進んでも20年程度はかかる。それでも並行して、廃棄物をガラスに溶かし込んだ容器(ガラス固化体)を安全に処分できる手法の技術開発を急ぐ。 今回まとまったのはガラス固化体を金属容器に収容した「オーバーパック」の新しい埋設技術だ。 オーバーパックは地下300メートルよりも深い
電気通信大学と静岡県はペロブスカイト太陽電池を活用した新たなソーラーシェアリングの実証実験を、同県内の茶畑で開始した。急峻(きゅうしゅん)な斜面でも設置可能な「吊り橋型円筒形太陽電池モジュール」を用い、発電と農業の両立を検証する。 同大は静岡県が2025年度に実施した「次世代型太陽電池導入モデル創出業務委託事業」に採択され、菊川市にある県農林技術研究所の茶畑に、円筒形の太陽電池モジュールを設置した。26年度は年間を通じた発電量の測定と、茶葉の生育への影響を評価し、農地利用と再生可能エネルギー導入の両立可能性を検証する。 使用するモジュールは薄く柔軟なペロブスカイト太陽電池シートを円筒状に封入した構造が特徴。太陽の入射角に左右されにくく、1日を通して安定した発電が可能とされる。また、複数の円筒形電池を並べて設置することで、電池の間から太陽光や風が通過し、下部の作物に必要な光や通風を確保できる
プロドローン(名古屋市天白区、戸谷俊介社長)は、純国産ドローンの試作機「PD4B―MS=写真」を開発した。モーターやフライトコントローラーなど国産の基幹部品を採用する。地政学リスクの高まりでセキュリティーの確保と安定供給が課題となっており、早急に量産体制を確立し、安全・安心な純国産ドローンとして拡販を目指す。 モーターはキヤノン電子、フライトコントローラーはジェイテクト、電池は古河電池、送受信機はTKKワークス(大阪市北区)製をそれぞれ使用する。試作機はペイロード3キログラムの状態で飛行時間は約20分、耐風性能は毎秒12メートルで機体重量は7・8キログラム。産業用途の実用性をさらに高めるため、飛行時間の延長に向けたエネルギー効率の研究も進める。 国内ドローンメーカーは“国産”をうたっていても、安価な中国製部品を日本で組み立てたものが多い。近年ではウクライナや中東などの紛争でドローンが使われ
東京大学のガバナンス(統治)が揺れている。大学病院での収賄事案では、役員会や経営協議会で十分な説明がなされなかったことが明らかになっている。学外者が過半数を占める運営方針会議では会議本体ではなく、懇談会で報告し「あり得ない対応」などと1時間にわたり厳しい指摘がなされた。政府の国際卓越研究大学制度のために整えた仕組みが機能しなかったといえる。改革を求めた内閣府や文部科学省は、意味のある制度改革だったのか検証する必要がある。(編集委員・小寺貴之) 大学全体への帰属意識低く 「大学組織の要職には文科省からの出向者が就き、数年で戻っていく。東大への帰属意識やアイデンティティーを醸成できるのか難しい面がある」―。東大の事案対応プロセスを検証した山口利昭弁護士は、教員の帰属意識の低さを懸念する。検証報告書では、東大には自らの研究領域さえ脅かされなければ、他者の倫理違反やコンプライアンス(法令順守)違反
九州大学の松本崇弘准教授らは、鉄イオンでメタノールを水素に変換することに成功した。塩基性条件で紫外線を当てるとメタノールが酸化され、水素が発生する。鉄イオンだけで触媒として働くため、単純で安価なプロセスになる。でんぷんやセルロースからも水素を作れる。未利用生物由来資源が水素源になる可能性がある。 3価の鉄イオンとアルコール、水酸化ナトリウムを混ぜて紫外線を当てると水素が発生する。量子効率は5・9%。触媒の性能を表す触媒回転数は1時間当たり149回。1時間で触媒1グラム当たり921ミリモルの水素が得られる。 従来は金属イオンの錯体を作り触媒としてきたが鉄イオンだけで機能する。錯体触媒のように壊れる心配がない。溶液中でメタノールが配位子のように鉄イオンに近づき反応していると考えられる。 メタノールからは水素と一緒にギ酸とホルムアルデヒドが生成する。セルロースなどにも適用可能。廃棄物や生物由来資
九州大学大学院工学研究院の椿俊太郎教授は、マイクロ波を集中的に照射して有機廃棄物を資源化する技術を確立した。バイオマス(植物由来資源)やプラスチックでも急速に加熱して熱分解し、化学品や炭素材料、水素を取り出せる。家庭用電子レンジ以下の出力で稼働するため、消費電力が少ない。再生可能エネルギーを利用でき、“燃やさない”廃棄物処理装置として離島での実用化を視野に入れる。 椿教授は半導体式マイクロ波発信器を複数使った装置をつくった。マイクロ波を一点に集中させる「空間電力合成」技術も採用し、バイオマスやプラスチックを急速に加熱できる。電子レンジに使われるマイクロ波は食品中の水分子を振動させて温める。しかもマイクロ波は拡散するため、プラスチックは加熱が難しかった。 触媒を使うことで熱分解によって発生したタールから化学品に使われる芳香族材料を取り出せる。また、ガスからは水素を回収し、炭化したバイオマスや
2025年4―10月開催の大阪・関西万博で会場周回や来場者輸送で運行した電気自動車(EV)バスの販売企業、EVモーターズ・ジャパン(北九州市若松区、角英信社長、EVMJ)が、東京地方裁判所に民事再生法適用を申請し、14日付で受理された。会期中、EVMJのバスには不具合が続いたが、運行する大阪メトロは会期末まで全面使用中止にしなかった。EVバスに関する問題は万博の“負の遺産”。未来に生かすため、さまざまなアプローチの検証が必要だ。(編集委員・小林広幸) 未来社会ショーケース―。次世代技術の実証の場を掲げた万博で日本の基幹産業・自動車産業の存在感は非常に薄いものだった。代わりにモビリティーの未来像で描いたのは、空飛ぶクルマとEVバスによる自動運転だ。 自動運転EVバスの雲行きが怪しくなったのは、会期初期の25年4月28日に起きた自損事故だ。手動運転時にパーキングブレーキが作動せず、傾斜により動
大阪大学の水野裕美子特任助教、松下浩明研究員と熊ノ郷淳総長らは、寒さで病気の症状が悪化する仕組みを明らかにした。血管内皮細胞が作る「セマフォリン6D(Sema6D)」という物質がリンパ節の交感神経の分布を調節し、寒冷環境での免疫応答をコントロールすることを初めて見いだした。神経と血管の相互作用を標的とした新たな治療法開発や交感神経調節による免疫制御などへの応用が見込まれる。 冬季など寒冷環境では、関節リウマチや多発性硬化症などの自己免疫疾患が悪化することが報告されている。また、寒冷環境で交感神経が活性化することが知られるが、交感神経の分布パターンが寒冷環境での免疫応答にどう影響するかなど詳細は不明だった。 これに対し、研究グループはSema6Dを介した神経と血管の連携が、寒冷環境下における免疫応答調節に重要な役割を果たすことを明らかにした。 研究グループは、血管内皮細胞でSema6Dがない
気候変動が深刻さを増す中で再生可能エネルギーの拡大は喫緊の課題だ。中でもぺロブスカイト太陽電池は日本発の技術として政府の支援もあり、国内メーカーが研究開発に取り組む。一方で、既存のシリコン太陽電池は中国が圧倒的な生産量とコスト競争力を持ち、日本企業は量産競争で劣勢に立たされている。ペロブスカイト太陽電池が対抗するには、政府が目標としている発電コストを2030年までに「14円/キロワット時(KWh)以下」を狙う必要がある。そのカギは製造プロセスの革新にあると考える。 ペロブスカイト太陽電池は薄くて軽く曲げられる特性を持ち、現在主流のシリコン太陽電池が置けない耐荷重の低い屋根や壁面などに設置できる。発電層で主要な原材料のヨウ素は国内で安定供給ができる。日本発の技術の発達という意味でも、非常に社会意義は大きく早期の実用化が望まれる。 当社は15年からペロブスカイト太陽電池の研究開発を続けている。
慣れ逆手に行動範囲把握、駆除・捕獲につなぐ シカ・イノシシ・クマなどによる農作物への被害が増加している中、さまざまな対策が進められている。直接駆除しないものの効果的な対策として期待されているのが、Various Robotics(東京都新宿区、吉澤大知代表取締役)が開発を進めている四足歩行の圃場(ほじょう)巡回ロボットだ。 現在の鳥獣対策では、定置柵に設置したカメラで監視して、シカなどが侵入してきたら警告音を鳴らして追い払うものが多いが、監視範囲や追い払う効果が限定される。一方で、圃場を巡回する作業者が襲われる危険性が問題視されている。そこで、同社は、人の代わりにロボットに巡回させて見回りをさせる。これにより、遠隔で圃場の柵の点検や農作物の生育調査、被害の把握が可能になる。 同社は衛星測位システムや3次元(3D)LiDAR(ライダー)などのセンサー技術を融合した自律移動制御に強みを有してい
キヤノンは2026年のコンパクトデジタルカメラの生産台数を前年比約1・5倍に設定した。部品などの外注を増やして対応する。25年の生産実績も同様に同約1・5倍となっており、そのペースを維持する。コンデジの需要は高いカメラ機能を持つスマートフォンに押されて低迷していたが、ここに来て操作感などスマホにはない魅力が再認識され、世界的に復調傾向にある。キヤノンは増産で国内外の旺盛な需要に応える。 キヤノンはコンデジの組み立てを国内で行っている。今回の増産では今回の増産では既存設備の活用でカバーする。同社はコンデジの需要増について「スマホの所有が当たり前となり、誰もが同じような写真や動画を撮れる状況から差別化を図ろうとした結果」(イメージング事業本部)と分析する。 カメラ映像機器工業会(CIPA)によると、25年のコンデジを中心とするレンズ一体型カメラの出荷台数は前年比29・6%増の約244万台だった
大林組、岩谷産業、コマツは水素燃料電池を搭載した中型油圧ショベル(FCショベル)の実証実験で、従来のディーゼルエンジン駆動式と同等の作業性能を発揮することを確認した。エンジンの振動がないことでオペレーターの疲労を軽減でき、騒音の抑制による環境影響の低減、周囲の状況を把握しやすいといった利点があることも分かった。 2025年12月に上信越自動車道(落石対策)北野牧(その2)工事で、FCショベルによる掘削残土の移動作業と、車載水素タンクへの水素充填の実証実験を実施。建設現場でのFCショベルの実用性を検証するとともに、水素の供給・充填方法における今後の改善点を抽出した。 さまざまな利点を確認しつつ、より大容量で高速な水素供給・充填の必要性など、実用化に向けた課題を共有した。また水素を活用した建設機械の安全・効率的な運用に適した現場条件がより明確になった。 3社は今後、実証実験で得た成果を活用して
デンソーは18日、北海道大学とネーミングライツ(施設命名権)に関する契約を締結したと発表した。同大学工学部情報科学研究院の1階図書室の愛称が「デンソー・ライブラリー」となる。契約期間は2月1日から2029年1月31日まで。ネーミングライツの取得により、学生への認知向上を促す狙いがある。 北大は地域の活性化や人材定着への貢献、企業などとの連携機会の創出を目的にネーミングライツを公募。このほどデンソーをパートナーに選定した。 デンソーはこれまでに東北大学や九州大学、東京大学の施設などでもネーミングライツを取得している。学生の認知を高め、採用や就職における選択肢の一つとなることを期待する。(名古屋) 【関連記事】 デンソーも注目、「改革マスター」とは?
公衆も9万個切る NTT東日本とNTT西日本が提供するメタル(銅線)回線を用いた固定電話サービス「加入電話」の契約数が1000万件を割り込んだ。2025年12月末の両社の契約数の合計が前年同月末比7・3%減の985万2000件と、ピークだった1997年の6分の1以下に落ち込んだ。両社はメタル設備の老朽化を受け、4月に代替サービスへの移行を始める。この移行が完了する35年度の固定電話契約数は約600万件と予想する。 25年12月末の契約数の内訳は、NTT東が前年同月末比6・7%減の510万5000件、NTT西が同8・0%減の474万7000件。直近の加入電話契約数は住宅用で年約8%、事務用で同約6%減少している。 メタル回線などを用いたデジタル通信サービス「INSネット」の契約数も両社合計で同11・6%減の99万4000件と100万件を割り込んだ。加入電話とINSネットを含めた契約数は同7・
出光興産は全固体リチウムイオン二次電池の材料となる固体電解質の大型パイロット製造装置の建設に着手した。生産能力は年間数百トン。投資額は数百億円。2027年中に完工し、トヨタ自動車が27―28年に実用化する全固体電池搭載の電気自動車(EV)に供給する。 千葉事業所(千葉県市原市)内の数万平方メートルの敷地に専用プラントを構築。すでに年産十数トン規模で操業している小型実証設備を数十倍にスケールアップし、実用化に向けたフェーズに移行する。固体電解質の原料となる硫化リチウムの工場も27年6月の完工予定で建設中。次世代電池材料の原料から製品までのバリューチェーン構築を着実に進めるとしている。 【車の電動化・知能化ニュースまとめ】はこちら 自動車業界において今後の最大の競争領域とされる「車の電動化・知能化」。トヨタ・日産・ホンダなどの完成車メーカーはもちろん、部品メーカーも関連の研究開発を急ぐ。各社の
乗用車メーカー8社が29日発表した2025年の生産・販売・輸出実績によると8社合計の世界生産台数は前年比0・4%増の2416万9499台で2年ぶりに前年超えとなった。前年の認証不正の反動で国内生産が伸長した。またインド生産が好調なスズキが342万3403台となり、半導体不足が影響したホンダの339万6057台を上回り、世界生産で2位に浮上した。今後も半導体・レアアース(希土類)の供給問題に加え、トランプ米政権の関税政策など予断を許さない状況が続きそうだ。 世界生産はトヨタ自動車、スズキ、ダイハツ工業の3社がプラス。トヨタは2年ぶりの増加で、北米や日本などがけん引した。特に海外生産は過去最高となった。スズキは5年連続の増加。国内生産は減少したものの海外生産が増加し、特にインド生産は過去最高を更新した。ダイハツは前年の認証問題からの反動で国内生産が同50・2%増となるなど伸長し、全体でも3年ぶ
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『ニュースイッチ by 日刊工業新聞社』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く