モーリス・ラヴェルの相続人は、『ボレロ』が2051年まで著作権が保護されるよう訴える。 莫大な”金”が絡む裁判—— モーリス・ラヴェル (1875-1937) モーリス・ラヴェルが作曲した最大の「ヒット曲」とも言える『ボレロ』。2016年、フランス国内では『ボレロ』を含むラヴェルのおよそ半数の作品の著作権が消滅しました。ラヴェルの代表作であるこの『ボレロ』を巡って、著作権の復活と延長を図ろうと、ある裁判がフランスで始まります。 以下は先日フランスで報道された新聞記事(ル・フィガロ紙、2024年2月9日付)を元に要約・再構成してお伝えするものです。日本モーリス・ラヴェル友の会では6年前にこのラヴェルの著作権問題を問うドキュメンタリー映像の日本語訳台本を掲載したこともあり、今回の報道ではドキュメンタリーで追った内容が再出されています。改めてこの厄介で「糸が絡まるような」ラヴェルの著作権問題の複