12人がリンチで殺される原因「総括」という言葉はどうやって暴走したか?『レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ』 『レッド 1969~1972』全8巻の続編で、連合赤軍の山岳ベースでのリンチ殺人からあさま山荘事件までを描いたのが山本直樹『レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ』である。 この1巻では、山岳ベースでの2人目の被害者、高千穂(進藤隆三郎)と3人目の被害者、薬師(小嶋和子)が亡くなる様子と、黒部一郎(加藤能敬)と天城(遠山美枝子)がリンチにかけられる様子が描かれている。当然のことながら、前作に続き、詳細に資料にもとづいて全ての場面が再現されている。そこには目を背けたくなるリアリティがある。 ※人物名の表記は キャラクター名(モデルとなった人物名)としている。以下同様。 ◯12人の命を奪った「総括」と「共産主義化」という言葉 山岳ベースでの連合赤軍のリンチ殺人は、12名もの人の