一族郎党皆殺し、というのは雑なようで合理的ではある。責任というものは微小でも責任ということにしてしまうと限りなく全員がなんらかの責任を負うことになるし、であるならばどこかで割り切って線を引かねばならない。そして、公平であるよりは納得がいくかどうかが最終的な落とし所になることが多いよね。どう考えても連座すべきものであっても一族ではないことで死を免れたり、どう考えても責任がない(子供とか)であっても一族ではあることで死を賜ったりするわけだ。現代の価値観からすると非常におかしなようには見える。 けれども、現代においても、重大事件における世論というのはエスカレートすると一族郎党皆殺しを求めるのだ。一方で、その対極である、悪いやつだけ皆殺し、ということを求めることもある。ネット社会においては前者でシャンシャンと収めることを嫌い、後者の声が強くなることが多い気がしているが、結果としてそれは全殺しにつな