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TGS2024
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信濃の國のどこか。 その門を一度くぐって、帰ってきた大柄はいない。 月に二度だけ現れる大柄の門… ------------------- 第一の門をくぐりに松本市にやってきた。 松本市といえば… 松本サリン事件である。なにしろ平成6年のことだから平成生まれにピンと来るはずはない。だが、僕が未だに河野さんの顔を思い出せるほどに、被害者の顔がテレビに出まくっていたあの冤罪っぷり。小学生だった当時の僕でさえ、サリンという劇物と同等、もしくはそれ以上に冤罪というものが、うすら恐ろしかった印象がある。 …はっ!これからウマイ食いものの話をするのに、サリンの話をしてしまった!これでもし今回の食事がカレーだったら、サリンという劇物から同じ劇物であるヒ素を連想して、うっかりあの事件が脳裏をよぎる最悪の展開になってしまうではないか。 ご安心あれ。今回は、カレーではない。 そもそも信州には、うまいものがたくさ
外湯(日帰り入浴)の数が日本一の信州で、 タオル片手に、あちこち温泉を巡るのは何とも楽しいものなのである。 今回は信州の北西端に位置する、小谷村の温泉を紹介しようと思う。 小谷と書いて(おたり)と読む、北アルプスの麓の村である。 (ちなみに、『村』の数も長野県が一番多かったはず) 新潟県糸魚川市との県境にあり、平地は2%しかない。 2%だ。なんとインパクトのあるパーセンテージだろうか。 つまり、98%が斜面なのであるから、当然、自転車など使い物にならない。 ママチャリの普及率はほぼ0であろう。 ママチャリなんかで坂を一旦下ったら最後、登れない。ママチャリでヒルクライムができるか想像してもらえれば、分かっていただけるかと思う。北アルプスの麓の村の斜度をナメてはいけないのだ。 おまけに冬は豪雪地帯であるから、自転車どころか、自動車でさえ危険極まりない。 カーブとアップダウンしかない細い道しかな
温泉は面白いのである。 まず、意外かもしれないが、実は温泉は、デートとしてかなり使える。 ただ、使い方は慎重にしないといけない。お化粧の問題や、髪の毛が乾く乾かない(長さ・ドライヤーの有無)などがあるので、初デートの午前中に連れていくなどしては絶対にダメである。しかし、ある程度の条件をクリアした後は、楽しいデートになる。湯船が別々なのに、だ。あとで紹介するが、混浴、というシステムもまだ存在するし、貸し切り風呂、というものも最近増えてきたので、お付き合いしている二人なら、貸し切りの露天風呂に一緒に入ったりすれば、一生の思い出になっちゃったりするかもしれない、というわけだ。 一旦、デートか離なれよう。興奮しちゃうし。 温泉の楽しみ方は、ざっくり分けて2種類あると思う。 1つは、温泉宿。 旅、料理、宿泊、温泉の幸福4点パッケージとしての楽しみ方。 そしてもう一つは、いわゆる外湯である。 ちなみに
日本酒蔵の呑み歩きは面白いのである。 新潟県はコメがうまいので日本酒どころだが、 長野県は水がうまいので、これまた日本酒どころなのだ。 商店街の中に湧き水を飲めるスポットがたくさんある大町市というところで、 1年に1度、たった4時間だけ開催されるイベントがある。 その名も『北アルプス 三蔵呑み歩き』だ。 名前そのままのイベントなのだけれど、 まず、1500円でお猪口を買う。利き酒でおなじみの、底に青でぐるぐる模様になっているアレ。 そのお猪口には、実は魔力がある。 悪魔的な効果により、酒蔵の杜氏達だけを解放的な気分にさせる。 杜氏「お?そのお猪口はなんだか気分がいいな…よし!ウチの酒蔵の酒、いくらでも呑んでいけバカヤロー!あっはっは!あっはっは!」 となる仕組みを利用している。 酒が飲みたくても飲めなかった江戸時代の庶民が、武器を持たず血を流さずになんとか酒にありつけないかと、霊感あらたか
アーチェリーは面白いのである。 元も子もないことを言ってしまえば、どんなスポーツだって 『自分にハマってさえしまえば』面白いものなのだ。 僕はたまたま、アーチェリーというスポーツにハマった。 ハマったと言っても、『スポーツとして楽しい』という意味でのハマる、ではなくて (自分の弱い体でも、強い人たちと対等に戦いができるかもしれない!) という、 『両脚を悪くした僕が何か勝負事にチャレンジしたい気持ち』が、 アーチェリーという競技の特徴に、ハマったのである。 ポイントは、同じ土俵での勝負、という点だった。 例えば、車いすバスケット。 この競技をご存じの方は、たくさんいらっしゃることと思う。 井上雄彦の漫画『リアル』なんかでもお馴染みだ。 すごく激しくて、障害者競技の中では盛んなスポーツだけれど、 バスケットと、車いすバスケットが同じコートで勝負することはできない。 座ってる人と立ってる人では
ほとんどの女子たちの心に、一切響かないであろう言葉がある。 そう。それは『デカ盛り』の4文字である。 しかしだ。食べ盛りの男どもにとって、その4文字ほど、血湧き肉踊るものはない。 男は、『肉眼で確認できてインパクトのあるもの』をこよなく愛する傾向にある。 だから、時間を止めちゃうAVなんかが発売されたりするのである。 僕は、今でこそ『デカ盛りの呪縛』から抜け出すことができたが、 高校生の頃から数えるとおよそ20年間の長きに渡り、デカ盛りを愛した。 愛しすぎて、胃が弱った。 救急車でも運ばれた。 それは、焼肉の食べ放題で満腹になった当時二十歳の僕が「お腹苦しい…でもまだ食べたい…あっ!そうだ!」と閃いて、トイレでリバースをしてお腹を空かした後、もう一度限界までモリモリと食ってしまった結果であった。 救急車は、自分で呼んだ。 呼んだのは、その日の夜中。大学生当時のアパートの場所が入り組んでおり
うどんは、面白いのである。 「え?旨い、じゃなくて、面白いなの?」と思うかもしれないが、 うどんはついに、ウマイということだけにとどまることを知らない、Tomorrow never knowsな麺類になったのである。 全ての人類の心の中には、『麺類カースト』が存在していると思う。 そして、そのカーストの特徴は、インドのそれとは違って、日々変動するということだ。 僕も以前は、うどんなんて、平民だった。 風邪ひいたり熱が出て食欲ないけど何か食べないといけない時に食うイメージもあった。 しかし、今の僕の中の麺類カーストは、こうだ! うどんが、絶対君主として頂点に君臨している。 いち平民だったうどんが、一気にトライアングルの最高峰である司祭にまで、身分を超えまくったのには理由がある。 香川県との出会いである。 衝撃、としか言いようがなかった。蕎麦どころである信州で育った僕は、いかにうどんに関してヨ
旅は面白いのである。 散歩ですら旅だと思えば、人生は冒険ばかりのワクワクしたものになる。 つまり、どんな旅でも、楽しくなる可能性を秘めているってことだと思う。 一人旅も最高だ。 誰にも気を遣わずに移動して、知らない場所に自分を置いているだけで楽しくてたまらない時があると思う。日常は決して楽しいことばかりではないから、日常と間合いがとれるだけでも、脳みそにとっては何よりのごちそうだ。 そして、最近新たに発見したのが、誰かに会いに行く旅の面白さ。 これは楽しい。 もちろん、目的となる会いたい人がいてはじめて成り立つので、会いたい人がいないとどうしようもないのだけど、 土地や文化や景色やご飯よりも、人間に会う旅の方が、こう、、 生々しさがある。 ドキドキ(までいかなくとも)に似た、緊張感にも似た何かがある。 初めての人に会いに行く場合は、多少がっかりすることもあるけれど、がっかりだって、収穫だ。
男根崇拝は面白いのである。 とりあえず、僕が実際に触れたことのみ書こうと思う。 それも、僕が住む信州限定で。 長野県のことを何故か今でも信州と言いがちなのはなぜなのかというあたりは置いておいて、ぜひ信州にお越しの際は、実際に訪れてみて欲しい。 今回紹介するのは二つ。 早速の一つ目は、 県庁所在地である長野市からちょっと南下したところにある、千曲市へ。 戸倉上山田温泉、という温泉地がある。 そこの裏山の高台に水子供養の神社…のとなりに看板が出ている。 『男女和合の神 澳津神社』 せまーいコンクリートの坂を上ると、畳一畳ほどしかないスペースが。 そしてそのスペースが、男女和合の神の全てである! 男性器が右側。女性器が左。 つるつるしている・・・色はグレーだ。 そう!石の男根!木製ではない。そして、女性器があるのがポイントであり、 この神社の一番愛すべきところも、この女性器にある! というか、こ
自衛隊は、面白いのである。 過去に在籍していた僕が言うんだから、間違いないと思ってほしい。 とりあえず憲法9条だとか、シビリアンコントロールだとか、勲なき軍隊だとか、 その他もろもろのややこしい話はさておく。 なぜなら、さておかないと、コワいからである。 あの組織の、徹底っぷりったらない。 まず、在籍していた僕ですら、謎すぎるほどのベールに包まれている 諜報部隊が、日々ネットやら電話回線やら電波やらを見回っておるので 下手なことは書けないし、言えないのだ。 特に、武器庫の場所とか、軍にとって不利益になることなんて もってのほか。ちゃんと除隊する際には (貴様分かってるだろうな?ん?下手なことしおったら、タダで済むはずがない事くらいは!まあ辞めるとはいえ何年もこの中で過ごした男にわからぬはずもないがな。念には念を入れさせてもらうぞさあ書け!さあ!よく読んでサインをするのだ!さあ!さあさあさあ
皆様、日ごろ『抱きしめ合ったら脇汗』のご贔屓ありがとうございます。 といっても正直、贔屓されてる感じは今のところ全くしませんが、とにもかくにも、ありがとうございます。 2015年春から、もてらじ村民として参加させていただき、毎週日曜の更新ペースをなんとか保ちつつ、年の瀬を迎えることができました。 ですが、当ブログは冬季多忙のため、しばし眠りに入ります。 雪国にも梅の花がちらほらと咲く頃にまた、復帰する予定です。 春からは、このまま作り話を書いていくのか、方向転換するのか、それとも霞のようにスッと消えていくのか、まだ検討中でございます。 皆様、よいお年を。 おやすみなさい。
世の中が、おしりにオープンな世の中になってずいぶん経つ。 10年ひとむかし、なんて言うけれど、本当にそうだ。 10年前は、女が男にお尻をなでてもらうことが、ぜんぜん一般的じゃなかった。 市民権を得た、とでも言おうか。 町の大きなスーパーのテナントに、もみほぐし系のマッサージ店があったりするが、 それとほぼ同じくらいの割合で『おしり撫で』の店が無数にある。 基本的には‟おしりを撫でる側”は男性だったが、最近では男になでられるのに抵抗のあった同性愛者の方に向け、女性スタッフを常駐させるサービスもあったりする。 そのように異性を意識しているという面では、マッサージよりも多少はセクシュアル寄りなのかもしれない。 僕が小学生の頃にはすでに、おしり撫では定着しつつあったし、 一度親戚のお姉さんに、「色々疲れたからちょっと撫でてくれる?」 と言われて撫でたら、素質があるよ、うまいねと褒められた時からぼん
「トゥワハ!トゥワハ!」 「ブヒャヒャヒャヒャヒャ!!」 このキノコ工場では、 梱包できないほどに成長しすぎた巨大エリンギが収穫されると必ず誰かが ナイジェリア出身のトゥワハの名前を呼びながらエリンギを股間にあてる。 毎度、凝りもせず、爆笑だ。 不法滞在のアフリカ人のなかでも一番ちんこがでかいと言われていた当のトゥワハは、いつも苦笑いして、「チガウ!サム!サム!」と、別のアフリカ人の方が自分よりちんこがでかいんだと、いじられを回避しようとするのが、お決まりのパターンだ。 おかしい。 僕は、こんな職場で働くために、大学を出たんだろうか。 更に、おかしいのは、僕はこの環境に、 少し居心地がよくなってきている気がすることだ。 社長はハンドルを斜めにしないと真っすぐ進まない ボロボロのブルーバードに乗っている。 先日も他会社との合同飲み会で、よその社長たちにズボンをおろされて 一升瓶を直接アナルに
授業中、僕から白い液体が飛びだした。 それは生きているみたいに、ずうっと伸びて、あの娘の口に入っていった。 まわりのみんなは、見えていないみたい。 黒板を見たり、ノートを見たりしてる。 そして、あの娘の喉が(コクッ)と、動いた。 その日から僕は、どんな時も、あの娘が今どの方向にいるのかが分かる。 小さい時も、大きく膨らんだ時も、必ず勝手に、あの娘がいる方向をピンと指し示すようになったからだ。 朝、下腹部に鈍痛が走る時は必ず、あの娘の家と反対の方を向いて寝ていて、お尻から先っぽが出ていて、イヤというほど、タマを圧迫している。 僕は、あの娘に、そんな状況を話すことにした。 放課後、あの娘を外に呼び出す。 説明し終わると彼女は少し笑って、 綺麗な一本背負いを僕にキメてから、 「やっぱり、カルピスって原液が一番だから」 と言い、僕の手を引いた。
あのさ、覚えたばかりの言葉をやたら使いたがる男っていない? ほら、あの彼、いるでしょう。 ちょっと知的レベル高いって自分では思っているけど、マイルドヤンキーっていうの?その域をぜんぜん出てないあの人、、、名前なんだっけ? あ!そうそう!それだ!レオン!あははは! 「俺のことレオンって呼んで」っていう人!本名渡辺だったよね。渡辺新太郎。 レオンって・・・色々どうしようもない感すごいよね、なんか。 でね、 そのレオンこと新太郎がね、こないだのキャンプイベントあったでしょう。 なんかアウトドア好きみたいでね、やたらはりきってて。 そこでね、なんだか知らないんだけど、ことあるごとに言ってたのが、 「It’s easy as pie!」 って。 なんかね、パイを食べるくらい簡単みたいな感じっていうか、 朝飯前だよ!みたいな意味らしいんだけどさ。 もうね、、、しつこくて。とにかく。 知らない言葉だから
「昔流行ったろ?元“弁当男子”だからさ俺。まかせてよ」 私は会社で毎日、夫の作った弁当を広げる 「いいんだよ。作るの楽しいんだ」 前の夫に暴力を振るわれ続けた話をしてしまったせいだろうか そのせいで哀れな女に思われて優しくされているのかと 疑ったりもした そんな私の疑心なぞおかまいなしに、夫はただただ明るく、私に優しかった 夫の作る弁当は、濃い味付けの好きな私には少し薄かったけれど、弁当箱を開けた瞬間に分かるほど、それには愛情が詰まっているのが分かった 年老いた両親や兄弟、仲良しの友人数人は、前夫との暴力の事を知っている分、今の夫をとても気に入って 「よかった。本当によかった」 と涙を流して喜んだ 私の暗めの性格からは、夫は太陽のように見えた 毎日毎日、優しく、眩しい日々が続いた 毎日 毎日 夫は眩しく 弁当からは愛情が溢れていた 毎日 毎日 幸せは続いて 夫はずっと明るくて ある日私の心
【きょう、おもったこと】 3ねん1くみ いいもり ゆうた きょう、ぼくはふと思いました。 隣のせきの、なかよしの揚子江くんに 「そんなのこうすればいいんだよ。」 とか 「それはきっと、わからないのが普通だから、 思うようにしてみるしかないんじゃないかなぁ? しっぱいしない方がおかしいんだから、そんなやり方で大丈夫だと思うよ。 揚子江くんはまちがってないよ。」 なんて 分かったようなことをぼくは、ほざきます。 だけど人には言えるのに 意外とぼくが似たようなことにぶちあたった時には その局面が打破できないです。 それにふと気づいた感じです。 だから僕はこれから、 なにか答えが無いようなものに困ったら 隣のせきの揚子江くんに言ってあげるように ぼくがぼくにアドバイスをしてあげようとおもいます。 おわり 【せんせいから】 ゆうたくんは どんな家庭環境で育っているのかが、 とりあえず先生は興味津々で
「考えすぎたら、疲れちゃう。」 友達がぽつりと、僕に言った。 「そんなの当たり前と思うかもしれないけど、 脳はダムみたいなものだから、 考えすぎて水が溜まればいつかは決壊しちゃうんだ。」 その時僕は、よく意味が分からなかった。 今思えば、僕のダムは、まだまだいっぱいじゃなかったんだ。 それからすぐ、その友達は死んじゃった。 僕は少し大きくなり、あの時友達が言っていたことが、 すこしだけ分かってきた。 彼ほどではないにしろ、たくましくなかったみたいだ。 僕の脳にも今では、あの時の彼とおんなじ水が、たくさん溜まっている。 サクッ 「・・・・・おいしい」 ガーリガーリー君 ガーリガーリー君 ガーリガーリー君
今日、仲良しだった友達が 「あいつは暗いからキライ」 って僕のことを言ってるのを聞いたんだ 確かに僕は明るくないと思う でも、楽しいことは好きなんだ だけど、どうやってみんなの中で 笑っていたらいいか、分からなくなっちゃったんだ だけど僕にはチョコレートがある チョコレートをお腹いっぱい食べれば たいていのことは甘さの中にかき消されてしまうから ひとりぼっちは淋しいよ でも僕には友達を作る力はもうないんだ 両親は優しいけれど、 それを解決してくれるなんて、思ってないよ もう何かに期待するのも疲れちゃったんだ 学校にいくのはもう嫌だな でも、こんな僕が社会人になんてなれるのかな 親の世話になるのも嫌だな でも、僕には自信がこれっぽっちもないんだ 僕は病気なのかな いっそ病気だったらいいな それなら希望がもてるから ああもうチョコレートが無くなっちゃった また買いにいかなくちゃ 世の中のみんな
久しぶりにヒールのある靴で歩いたせいで、 足が痛くなってきた頃に、 たまたま入った喫茶店だった。 私はホットケーキが幼い頃から好きで、 バターとかではなく、 メープルシロップをかけて食べるのが 何より嬉しいおやつだった。 だから、メープルという名前のその喫茶店と、 お店の入り口の黒板に書かれた、 “メープルシロップたっぷりホットケーキ” の文字に惹かれて、店に入った。 店内には、制服姿の女子高生2人組みと、 カウンターには、つなぎを着た若い男性がひとり、 あとは、カウンターの中の マスターらしき口ひげの紳士的なおじさんだけだった。 私は、「ホットケーキひとつお願いします。」 と注文した。 すると、注文を聞きに来ていたマスターを含め、 女子高生の2人とカウンターの若い男まで、 反射的に私のほうを見た気がした。 「ホットケーキですね。かしこまりました。」 と、マスターはカウンターの中へ戻ってい
「だめよ。自分で決めるの」 『どうして?僕には決められないよ。今までだって、ずっと決めてきてくれたじゃないか』 「私は、なんでも私の言うことを聞いてくれる貴方が好きよ。でも、同時に罪悪感もずっと感じているの」 『そんなの感じる必要ないじゃないか。僕だってそう望んできたんだ』 「あなたが幸せになれるだけの情報は、現代の日本なら十分なほどあるよ。その中から、好きなのを選べばいい。それだけのことだよ」 『だから、それが僕にはできないんだよ、知ってるでしょう?僕は何にも決められないって。お願いだよ、決めて欲しいんだ』 「ダメ。ホントはね、とことん利用するつもりだったのよ?貴方のこと。でも、身体を重ねていくうちに、情が出てきちゃった。心を鬼にしきれなかった」 『利用してよ!僕のこと、ずっと利用してよ!僕の居場所は貴女の側しかないんだ!』 それが、年上の彼女との最後のやりとり。 それっきり、彼女は一切
うつ病と診断されたのは、 大して暑くも無かった夏の終わりだった。 すこしのショックもあったが、 (やっぱりそうか)という気持ちが大半を占めていた。 このベンチャーな会社に、 そして会社を通して社会に少しでも貢献できるならと、 ひとり夜遅くまで頑張ったりもした。 異変を感じたのは、そんな頃だった。 とにかくぼーっとしてしまう。 仕事が全くできない。 (疲れてるんだろう、忙しいしな) と、思って気にしないで毎日を過ごしているうちに、 朝、ベッドからどうしても起き上がれなくなった。 会社に事情を説明すると、 (1ヶ月くらいのドーンとした休みが欲しいなぁ) と、密かに描いていた小さな夢が、 給料の出ない“休職”という形で、叶ってしまった。 幸い、結婚はしていたが子供はおらず、 妻も働いていたから、 1ヶ月くらい収入が無くても、 すぐに生活苦になる心配は無かった。 しかし、 自分が働いて稼いでいない
あたしの素顔は、激ブスだ。 自分でいうのもなんだけど、ブスは罪だと思う。 ブス自体が罪なんじゃなくて、 世の中におけるブスが、罪なのだ。 若くて、かわいい女には、 青年も、おじさんも、少年もおばさんも、 全くかなわないのだから、 当然ブスだって、かなうわけがない。 若くてかわいい女に許されて、 ブスに許されないことの多さは、 あたしが身を持って、知っている。 ブスは、ドジを踏むことさえ、許されない。 一度、若くてかわいい女友達と同じ場所、同じタイミングで 転んだことがあった。 あの時見上げた、若くてカッコいい男の 困った顔は忘れられない。 あたしが空気として扱われ あたしだけが自力で立ち上がったことも。 いつか、ぶっころす。 ある飲み会でのことだ。 酒を飲んで盛り上がった男子たちが、美人について話し始めた。 あたしは、ブスの急先鋒として、 「美人は3日で飽きる、って言うよー」 と言ったら、
小学生の頃から、お好み焼きにマヨネーズで「お母さん」と必ず書いて食べた。 お父さんはそれを見る度、やめなさいと僕を叱った。 現実を認めることから、全ては始まるんだよと、毎回同じことを言った。 それとも新しいお母さんが来た方がいいのか?とも聞かれた。 お父さん、何言ってるんだろう。 僕のお母さんはもう、お好み焼きなのに。 と言うとちょっと大袈裟かもしれないけど、お母さんと書かれたお好み焼きを想像しただけで包まれる、気持ちの暖かさは、母性という言葉以外には当てはまらない気がする。 僕は、彼女ができるたびに、お好み焼きを作ってとお願いした。 「でもさ、ナルミ君てお好み焼き食べた後って、絶対エッチしてくれないよね」 当たり前だろう。 じゃあ逆に聞きたいけど、君は母親と電話した後に必ずムラムラして、君を抱くような男がいいのか? 僕は、母性(それが勘違いだろうとも)を感じたいのであって、母と性欲を結び
2015年。 このブログでは主に、短い作り話を書いていこうと思います。 たぶん、変な話ばかりになりそうです。 お口に合わなかったらごめんなさい。 2016年は、また別のテーマで、というように毎年変化していきます。 ネットラジオBS@もてもてラジ袋が好きで聴いてます。 もてらじ村民になりたいと、ぶたおさんに参加のお願いをしたら、村民にしてもらえました。
私、うさこ。 よく男の子たちから 「うさぎみたいだね」 って言われるから、そんな名前です。 可愛いもの全般と、子どもが大好き。 嫌いなものは、うーん。 ナンパしてくる人…かな?(笑) 今日は愛車のロバちゃん(ミニローバーだから…)に乗っておでかけ。 天気がすっごくいいから、ちょっと遠いけど○○高原にあるうさこの大好きな、オーナーさんとも大の仲良しになれたカフェに行こっかなって思ってます。 実は、ずっと眠っていたライカを久しぶりにお手入れしたところだったんです。 そしたら次の休日が、こんな撮影日和になるなんてー! 高原が私を呼んでるに違いない。(笑) 高原への道はクネクネしてて車酔いしちゃうから、愛犬カラー君はお留守番。 誰にでもなついちゃうから番犬にはならないんだけど… あーなんか、久しぶりの遠出ドライブにうきうきしすぎて、荷物がすごいことになってきたよ。。 ただ、私のカゴちゃんには入っち
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