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デヴィッド・バーン(David Byrne)が、サマーソニック東京公演・8月15日(土)と大阪公演・8月16日(日)に先駆けて、8月13日に東京・SGC HALL 有明にて単独公演を開催。当日のオフィシャルレポートをお届けする。 “潮目”が変わったのは間違いなく2018年にリリースされたアルバム『アメリカン・ユートピア』以降だ。デヴィッド・バーン自身にとって、ソロおよびトーキング・ヘッズ時代を含めて初のトップ10入りとなる初登場3位を記録したこの作品は、現代社会の分断や孤独の中で、どのように他者と繋がっていくのか、そしてどのように理想的なコミュニティ(ユートピア)を築いていくのか?……をテーマとする内容だった。尤も、ゲスト・プレイヤーは多数参加していたものの個々のパーツをネット上でやりとりを重ねて完成させたこのスタジオ作品は、もちろん、その後現在に至るまでバーンのステージ・パフォーマンスで
舐達麻のメンバーとして、数々の楽曲で確かな存在感を放ってきたG PLANTS。しかし近年、3人での活動からその姿が見えなくなると、ファンの間では「脱退したのではないか」「再び逮捕されたのか」、さらには死亡説まで、さまざまな憶測が飛び交っていた。 長い沈黙を破り、G PLANTSがついにソロプロジェクトを始動する。本日8月14日、その第一弾となるシングル「Ryuchijo」をリリース。本作でソロとしての再出発を告げる彼は、なぜ舐達麻を離れ、一人で歩み始めることを選んだのか。グループとの現在の関係、これまで抱えてきた葛藤、逮捕と留置所での日々、そして自身を形作ってきた独自の善悪観について、率直な言葉で語った。 「これがヒップホップじゃなきゃなんなの?」ソロで磨く、自分だけの表現 ―G PLANTSさんが、ソロアーティストとして本格的に活動をスタートさせると伺いました。 まず、今は自分のターンが
音楽評論家・田家秀樹が毎月一つのテーマを設定し毎週放送してきた「J-POP LEGEND FORUM」が10年目を迎えた2023年4月、「J-POP LEGEND CAFE」としてリスタート。自由な特集形式で表舞台だけでなく舞台裏や市井の存在までさまざまな日本の音楽界の伝説的な存在に迫っている。2026年6月前半の特集は、「大滝詠一と杉真理」。杉真理を迎え、『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』について深掘りしていく。 田家:こんばんは。J-POP LEGEND CAFEマスター・田家秀樹です。今流れているのは、ナイアガラ・トライアングルの「A面で恋をして」、82年3月21日発売の『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』の中の曲で、81年10月にシングルとして発売されました。お聴きいただいたのは、シングルバージョン。今年はこの曲が45周年ということになりますね。 A面で恋
この夏、ジャミロクワイ(Jamiroquai)が日本に帰ってくる。25周年にして3日間開催となるサマーソニック2026。ジェイ・ケイ率いる英国の異能集団が、幕張と大阪のステージに立つ。しかも2026年は、彼らの名を世界に知らしめたアルバム『Travelling Without Moving』──「動かずに、旅をする」という逆説めいたタイトルを冠したあの傑作──のリリースから、ちょうど30年の節目にあたる。ファンクとは何か、グルーヴとは何かを、90年代のポップミュージックシーンのど真ん中で鳴らし切ったバンドを迎えるには、これ以上ないタイミングだ。 おそらく、多くの人がジャミロクワイと聞いて思い浮かべるのは、「Virtual Insanity」のミュージックビデオだろう。床がひとりでに動き出し、その上を帽子の男が滑るように舞う──一度見たら忘れられない、あの映像だ。だが、これほど鮮烈なイメージ
HOME トム・スキナーが今明かすThe Smileの真実──トム・ヨーク、ジョニー・グリーンウッド、UK最高峰ジャズドラマーの化学反応 レディオヘッドのトム・ヨークとジョニー・グリーンウッドがザ・スマイル(The Smile)という新しいプロジェクトを立ち上げた時に、もう一人のメンバーとして迎え入れたのがジャズ・ドラマーのトム・スキナー(Tom Skinner)だった。 彼はシャバカ・ハッチングスが率いるUKジャズ屈指の重要グループのサンズ・オブ・ケメットのメンバーであり、ジャズ以外でもマシュー・ハーバートやフローティング・ポインツの作品に起用されてきたイギリスのトップ・ドラマーだ。 トム・ヨークとジョニー・グリーンウッド、そしてトム・スキナーとの三位一体によるザ・スマイルは、レディオヘッドやアトムス・フォー・ピースとは異なる新しい感覚を宿していたこともあって、すぐに高い評価を得た。しか
1965年生まれのジョン・スペンサー(Jon Spencer)は現在61歳。ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン(以下JSBX)は2016年に活動を停止したが、その後初のソロ作『Spencer Sings The Hits』(2018年)、クワージのサム・クームズや元ソニック・ユースのボブ・バートと結成したジョン・スペンサー・アンド・ザ・ヒット・メイカーズ名義の『Spencer Gets It Lit』(2022年)を発表して健在ぶりを示した。そして2024年には、プロデューサーとして関わったザ・ボビー・リーズからケンダル・ウィンド(Ba)とスパイダー・ボーマン(Dr)を抜擢して3ピース編成でソロ2作目『Sick Of Being Sick!』をリリース。さらに、引き続き同メンバーで録音した入魂の新作『Songs Of Personal Loss And Protest』が、今
HOME ドミ&JD・ベックが語る脅威の新境地──超絶テク、300時間もの録音、偏執的エディットが生み出した「自由で型破りな音楽」【DOMi & JD BECK】 ドミ&JD・ベックが語る脅威の新境地──超絶テク、300時間もの録音、偏執的エディットが生み出した「自由で型破りな音楽」【DOMi & JD BECK】 超絶テクニックと既成概念にとらわれない感性で、一気に世界の注目を集めたドミ&JD・ベック(DOMi & JD BECK)。YouTubeやInstagramで公開した演奏動画をきっかけに頭角を現した彼らは、SNS時代ならではの広がり方でシーンに登場した、新しいタイプのミュージシャンだ。 その後の活躍は目覚ましかった。シルク・ソニック(ブルーノ・マーズ+アンダーソン・パーク)の「Skate」のソングライティングに加え、BTSのRMによるアルバム『Right Place, Wron
HOME アンドレ3000も魅了したマルチ奏者、ジョーイ・オミシルが語るハイチ音楽とジャズの融合、その背景にある深い歴史【Jowee Omicil】 近年、バッド・バニーの躍進によって注目を集めるカリブ海の音楽だが、ジャズの世界においては、古くから重要な要素として存在し続けている。「アフロ・キューバン」と呼ばれるジャズの源流は100年以上前まで遡ることができるし、キューバやプエルトリコからの影響抜きにジャズ史を語ることはできない。また、イギリスのジャズ史であればジャマイカやトリニダード、フランスであればグアドループやマルチニークへの言及が不可欠となる。このようにカリブ海の音楽とジャズは、常に密接な関係にあり続けてきた。 とはいえ、ハイチに関してはこれまで実態が見えづらい部分もあった。ニューオーリンズのクレオール文化とハイチの強い繋がりなどは語られてきたものの、「ハイチの音楽要素を取り入れた
『Brat』によってカルチャー現象となったチャーリーxcx(Charli xcx)。だが彼女は、過去の自分を繰り返すことを何より嫌う。脆さもさらけ出した今回のインタビューで語られたのは、『Brat』後の日々、メンタルヘルス、そして大胆で鮮烈な新作が決して「ロック」作品ではない理由だった。 【写真ギャラリー】ガス・ヴァン・サントが墓地で捉えたチャーリーxcx チャーリーxcxは幽霊の存在を信じている。だからこそ、幽霊が集まっていそうな場所にはできるだけ近づかないようにしてきた。もっとも、この5月中旬の午後ばかりは、それも難しいかもしれない。私たちが立っているのは、ロサンゼルスのハリウッド・フォーエバー墓地に広がる54エーカーの芝生の上だ。撮影場所としてここを提案したのはチャーリー自身だった。この地には約9万5000人が眠っており、そのなかにはジュディ・ガーランドやセシル・B・デミル、ディー・
HOME 【フジロック’26総括レポート】The xxからマッシヴ・アタックまで大充実、世界のシステムから解き放つオルタナティブの光 「FUJI ROCK FESTIVAL ’26」が7月24日(金)、25日(土)、26日(日)にわたって新潟県湯沢町・苗場スキー場にて開催された。29回目の開催となる今年は、7月23日(木)の前夜祭から延べ4日間で12万3500人が来場。土曜日1日券、3日通し券が売り切れとなり、TOMORAのトム・ローランズが苗場食堂で急遽DJを行うなど、サプライズ出演も話題となった。音楽ライター・金子厚武が3日間の模様を振り返る。 【2日目・7月25日(土)はこちら】 【3日目・7月26日(日)はこちら】 ◎1日目・7月24日(金) 2026年のフジロックはRED MARQUEEのテレビ大陸音頭からスタート。昨年のROOKIE A GO-GO出演者から一組が選ばれて、翌年
HOME Angine de Poitrine、フジロックの新たな伝説に──ドット柄の宇宙人、異次元マスロックで巻き起こした狂喜の宴 7月26日(日)、フジロック3日目に出演したアンジーヌ・ド・ポワトリーヌ(Angine de Poitrine)。今回は彼らの国内盤レコード『Vol.1』『Vol.2』のライナーノーツを執筆し、さらにnoteでも彼らについての詳細な記事を書いたDr.ファンクシッテルーによるライブレポートをお届けする。 超異例、FIELD OF HEAVENが入場規制に 2026年、もっとも有名になったバンドの座はアンジーヌ・ド・ポワトリーヌで間違いないだろう。彼らは2026年2月6日に公開されたKEXPのライブ動画がバイラルヒットとなり、爆発的にネットで拡散された。デイヴ・グロールが絶賛、ジャック・ホワイトの前座に抜擢、ガーディアン紙が大型特集を掲載するという話題性。SNS
ソウルやR&B、ゴスペル、ニューオーリンズ音楽などを自在に横断する音楽性で知られるPJモートン(PJ Morton)は、グラミー賞を6度受賞したアメリカ屈指のR&Bシンガーソングライターだ。同時にマルーン5のメンバーとしても活躍し、2025年には同バンドで東京ドーム3日間公演を成功させている。 そんなスーパースターであるPJには、彼の音楽にも大きな影響を与えてきた家族との葛藤がある。実は父親のポール・S・モートンは、フル・ゴスペル・バプテスト・チャーチ・フェローシップの創設者。信者約200万人、登録教会約1万を擁する巨大なキリスト教の教派を率いる司教だ。その父を持つPJがグラミー賞ゴスペル部門を2度受賞していると聞けば、ごく自然な歩みに思えるかもしれない。しかし実際には、彼は父親と長年にわたって複雑な関係を抱えてきた。 その背景を綴ったのが、2024年に出版した自伝的回顧録『Saturda
米ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の女優エスメ・ビアンコが、マリリン・マンソンから暴行および性的暴行を受けたとして、シンガーと元マネージャーのトニー・シウラ氏を訴えた。 【画像を見る】触る、舐める、挿れる、悪行三昧のポルノ男優 現地時間4月30日、カリフォルニア州中央地区連邦地方裁判所に提出された告訴状で、原告はマンソン(本名ブライアン・ワーナー)、シウラ氏、シウラ氏のマネージメント会社が人身売買法に違反し、リリースされることのないミュージックビデオと撮影されることのない映画に出演させるという口実で彼女をロンドンからロサンゼルスに連れ出した、と訴えている。 今年1月、複数の女性がマンソンの性的虐待を告発したが(マンソンは所属レーベルとの契約を打ち切られた)、ビアンコはその中の一人だった。2月にはニューヨーク誌とのインタビューで、2011年に交際していた時から受けていたという虐待をつぶさに
HOME ダフト・パンク解散後も人生は続く──トーマ・バンガルテルが語る、ロボットスーツを脱いだ先で見出したもの ダフト・パンク(Daft Punk)の解散以降、トーマ・バンガルテル(Thomas Bangalter)は素顔で世界を渡り歩いている。即興のDJセット、ハイブリッドな創作活動、バレエのために制作されたニューアルバム、そしていかなるカテゴリーに分類されることも頑なに拒むその姿勢とともに。 ダフト・パンクが活動に終止符を打ったとき、その知らせは従来のような発表という形では届かなかった。長い説明も、最後のインタビューもなく、あったのは不可解なビデオと数枚の画像、そして言葉はほとんどなかった。消え去る瞬間に至るまで、このデュオは神話に最後の一枚のヴェールを重ねたのだ。その後、デュオの片割れであるトーマ・バンガルテルは、まるでマスクの裏側にいた人間もまた、異なる条件で世界に戻ってくる前に
現在は3D(ロバート・デル・ナジャ)とダディ・G(グラント・マーシャル)の2人体制で活動するマッシヴ・アタック(Massive Attack)が、今年のフジロックで2010年に続いて2度目のヘッドライナーを務める。トリップホップの先駆者として一時代を築き、強烈な政治的メッセージを放ち続ける彼らの革新性を、ele-king編集長の野田努が解説する。 夜の闇のユートピア 村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』において、架空の作家の墓碑銘──「昼の光に、夜の闇の深さがわかるものか。」がニーチェの『ツァラトゥストラはこう語った』に登場する詩の意訳であることは、いまとなってはファンのあいだではよく知られている。同作をはじめ村上作品には、引用(オマージュ)と文学的仕掛け(パスティーシュ)があるわけだが、まったく同じことがマッシヴ・アタックのデビュー・アルバム『Blue Lines』でも成されている。いや
2012年、フードコート脇のSIDE-SHOW MESSEから始まったBABYMETALとサマーソニックの関係は、2026年、新たな段階へ進む。サマソニのオーガナイザーであり、クリエイティブマン代表取締役社長の清水直樹と、BABYMETALのプロデューサーであるKOBAMETALが語ったのは、25周年の節目に実施される「SONIC “METAL” STAGE Curated by BABYMETAL」の背景だ。フードコート脇のステージから、MOUNTAIN、SONIC、MARINEのステージへとステップアップし、そして今度は“出演する側”から“キュレーションする側”へ――。両者の関係は、サマソニの歴史そのものの変化とも深く重なっている。 【写真を見る】BABYMETALが出演したサマーソニックの過去のポスター SUMMER SONIC 2012 フードコートから始まった接点 ーまずは、BA
ベルリン拠点のデュオ、Brutalismus 3000(ブルータリスムス・スリーサウザンド)は、結成からわずか数年で、現地のアンダーグラウンドシーンから、世界的フェスまで活躍の場を広げてきた、現行テクノ・シーン最前線に立つ存在だ。 そんな彼らが、「本物のレイヴ・カルチャーを大衆へ届ける」というビジョンを体現する作品として評価を獲得した前作『ULTRAKUNST』に続く最新アルバム『Harmony』を本日6月26日にリリース。ボーイズ・ノイズやアンダーワールドといった多彩なゲストが参加した本作は、ダブステップ、トラップ、パンク、ニューメタル、テクノなどの要素が大胆に融合した、彼らの新境地を描き出す1枚となっている。 今年5月、東京で行われた来日公演にあわせ、最新作の制作背景や結成の経緯、さらにはベルリン・シーンの現況などについて、テオ・ツァイトナーとヴィクトリア・ヴァシリキ・ダルダスに話を聞
モーニング娘。’26が6月24日、「モーニング娘。'26 コンサートツアー春 - Rays Of Light- Final ~牧野真莉愛 卒業スペシャル~」を東京・日本武道館で開催した。オフィシャルレポートを掲載する。 【写真を見る】モーニング娘。’26、牧野真莉愛卒業公演(全15枚) 4月11日よりスタートした春のコンサートツアーの千秋楽であり、メンバー牧野真莉愛の卒業ライブとなる今回の公演。卒業する牧野は2012年にハロプロ研修生に加入し、2014年にモーニング娘。12期メンバーに。2025年からはサブリーダーを務め、グループをけん引してきた。バラエティ番組やファッション誌、また筋金入りの北海道日本ハムファイターズのファンとして野球関連の番組や始球式への出演など、個人での活躍も話題を集めてきた。 現体制ラストとなる公演を目に焼き付けようと会場には約1万人のファンが集まり、CSテレ朝チャ
HOME 【フジロック/サマソニ総力特集】L'Arc-en-Cielインタビュー、マッシヴ・アタック徹底解説、両運営のトークセッション企画も 本日6月25日発売の雑誌「Rolling Stone Japan vol.35」に、毎年恒例のフジロック/サマーソニック特集が掲載される。双方のヘッドライナーおよび注目アーティストの独占インタビュー/解説コラムに加え、運営サイドを交えたトークセッションも実現。合計36ページのボリュームで、それぞれのフェスが描く現在と未来を掘り下げる。 ▶︎フジロックの記事紹介はこちら 【SUMMER SONIC】 ■L'Arc-en-Ciel 誌面では、バンドの「現在地」についてリーダーのtetsuya(Ba.)が語った最新インタビューを完全掲載。 L'Arc-en-Cielが「サマーソニック2026」に初出演、8月14日(金)に大阪、8月16日(日)に東京でヘッド
HOME Zoh Ambaとは何者か? イギー・ポップ曰く「若き至宝」 フリージャズの逸材が歌とギターに覚醒するまで コーチェラ2026でのイギー・ポップのステージは、ここ日本からも大勢の人々が配信を見たと思う。ニック・ジナー(ヤー・ヤー・ヤーズ、Head Wound City)、ブラッド・トゥルアックス(インターポール)、ユリアン・ハックニー(The Armedの一員、2019年のコンヴァージ来日時にベン・コラーの代打を務めたドラマー)といった強力な面々が居並ぶバック・メンバーの中で、短髪のサキソフォン奏者の存在に気を惹かれた方も少なからずいるのではないだろうか。この人こそ本稿の主人公、ゾー・アンバ(Zoh Amba)だ。 これまでフリージャズのシーンでサックス・プレイヤーとして注目を集めてきたアンバは、6月にUSインディー・レーベルの名門〈Matador〉から、ニュー・アルバム『Eye
音楽評論家・田家秀樹が毎月一つのテーマを設定し毎週放送してきた「J-POP LEGEND FORUM」が10年目を迎えた2023年4月、「J-POP LEGEND CAFE」としてリスタート。自由な特集形式で表舞台だけでなく舞台裏や市井の存在までさまざまな日本の音楽界の伝説的な存在に迫っている。2026年4月後半の特集は、RCサクセションの『シングル・マン』。 田家:こんばんは。J-POP LEGEND CAFEマスター田家秀樹です。今流れているのは、RCサクセションの「スローバラード」。1976年4月21日発売になりました、アルバム『シングル・マン』の中の曲です。76年1月に先行シングルとして発売されました。先週と今週の前テーマはこの曲です。 森川:こんばんは。よろしくお願いします。 田家:このアルバム、改めてじっくり聞いてみて、あまり語られてないような気がしたんです。RCの事務所の移籍
日本のジャズに新しい世代の波が訪れ、20代がシーンを席巻している。その筆頭が1999年生まれの松井秀太郎だ。姫カットや衣装を含めた風貌、印象的なステージングにも目を奪われるが、たった一音だけで強いインパクトを残すことができるトランペットこそ最大の個性。強い意志が宿ったその音色で、すでに多くのファンを魅了し、クラシックやポップスの世界まで横断している。そんな松井が、これまでと今をじっくり語ってくれた。 ※松井秀太郎は「MUSIC AWARDS JAPAN WEEK SPECIAL LIVE ~“NOT A SCENE. A STATEMENT. | WaJAZZ”~」Day2(6月9日開催)に出演。詳細は記事末尾にて 松井秀太郎 1999年生まれ。国立音楽大学ジャズ専修を首席で卒業。高校ではクラシックを専攻し、大学入学を機にジャズへ転向。大学在学中より本格的にプロ活動を始める。2025年10
フライング・ロータス(Flying Lotus)ことスティーヴ・エリソンの名を世界に知らしめた1stアルバム『1983』が、リリースから20年目を迎える2026年に、〈Brainfeeder〉から正式にリイシューされた(※国内盤は6月12日リリース)。ストリーミング・プラットフォームでも長らく聴くことができなかっただけに、もしかしたらこの機会にはじめてこのアルバムに触れたという人も少なくないかもしれない。 ヒップホップ、IDM、ジャズ、映画音楽……と多彩なジャンルを貪欲に取り込むプロデューサーとして、あるいはサンダーキャットやルイス・コール、果ては長谷川白紙までを擁するレーベル〈Brainfeeder〉のヘッドとして、またあるいは映画監督として、いまや多彩な顔を持つフライローだが、『1983』はまさしくその原点だ。1983年が自身の生まれ年であり、「自分たち」の世代を言祝ぐ一作であることも
L'Arc-en-Cielが、6月25日(木)発売の『Rolling Stone Japan vol.35』でバックカバーを飾ることが決定した。 2026年に結成35周年を迎えたL'Arc-en-Ciel。彼らがヘッドライナーを務めるサマーソニック2026のチケット一般発売も本日AM10:00よりスタートした。誌面では、バンドの「現在地」についてリーダーのtetsuya(Ba.)が語った最新インタビューを掲載。今回はその完全版に先駆け、インタビューの一部を先行してお届けする。 Rolling Stone Japan (ローリングストーンジャパン) vol.35(2026年8月号)バックカバー L'Arc-en-Cielが「サマーソニック2026」に初出演、8月14日(金)に大阪、8月16日(日)に東京でヘッドライナーを務める。サマーソニックのヘッドライナーと言えば洋楽アーティストが飾るのが
ボーズ・オブ・カナダ(Boards of Canada:以下、BoC)が、前作『Tomorrow’s Harvest』から実に13年ぶりとなるスタジオアルバム『Inferno』を5月29日にリリースする。スコットランド出身のデュオは、後世のポップミュージックにどんな影響をもたらしたのか? ele-king編集長の野田努が解説する。 突如として誕生したサイケデリックな新星 ボーズ・オブ・カナダ(BoC)は、エレクトロニック・ミュージックに分類されるし、まあ、じっさい彼らは電子機材を使って音楽制作をしているわけだが、作品のコンセプト、その音楽から感じられる風景のようなモノを思えば、彼らのレコードはエイフェックス・ツインやスクエアプッシャーの隣に置かれるべきではない。コクトー・ツインズやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインあたりが適切だが、思い切ってピンク・フロイドのファースト・アルバム、ジ・インク
レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーが自身のトランペットを中心に据えたアルバム『Honora』を作った時に、インスピレーションとして挙げていたのがミシェル・ンデゲオチェロの『The Omnichord Real Book』と、ジェフ・パーカー & ETA IVtetの『The Way Out of Easy』だった。前者はサックス奏者のジョシュ・ジョンソンがプロデュースした作品で後者はジェフ・パーカー率いるバンドのアルバムだが、その両方にジェフとジョシュが参加している。さらに『Honora』には、この二人に加え、同じくETA IVtetのメンバーであるベーシストのアンナ・バターズも起用され、中核を担っていた。 そんなふうにフリーすら魅了したETA IVtet(イーティーエーカルテット)は近年、世界中のメディアで絶賛されている。ジェフ、ジョシュ、アンナにドラマーのジェイ・ベラローズを加え
「サキソフォン・コロッサス」の異名を持ち、その真似のできない即興演奏の技術でジャズというジャンルの言語を再定義した伝説的ジャズ演奏家、ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)が5月25日、ニューヨーク州ウッドストックの自宅で死去した。95歳だった。 彼の死は、広報担当者のテリ・ヒンテによる声明で確認された。死因は現時点で明らかになっていない。ロリンズの訃報を伝える声明には、2009年の彼の言葉が引用されていた。「クリエイティブな人間は、終わりを迎えても次の存在へと続いていくのだと思う。私は、この人生がすべての始まりであり終わりであるとは信じていない。精神性を重んじる人間は、そのようには感じないものだ」 ハーレム出身のロリンズは、1950年代に『サキソフォン・コロッサス』や『ウェイ・アウト・ウェスト』などの歴史的名盤を残し、ハードバップの先駆者としてジャズの可能性を再定義。マイルス・デ
1988年、フランスでのスティーヴ・アルビニ(Photograph by © Bellia Richard/DAPR/ZUMA) ロック界屈指のアンダーグラウンド・ヒーロー、スティーヴ・アルビニ(Steve Albini)の死から2年。パートナーや家族、バンド仲間、仕事を共にしたアーティストなど、数十名に及ぶ関係者の証言から、彼が遺した「複雑な遺産」の真実に迫る。 妻が語る「風変わりな男」の素顔 2024年11月の肌寒いある日、シカゴのベルモント・アヴェニューにある2階建てのレンガ造りの建物の前に人々が集まっていた。その建物が特別な場所であることを示す唯一の手がかりは、小文字の「e」が記された赤いドアだけだった。家族や友人、ファンたちは、6カ月前に61歳で心臓発作のため亡くなった、敬愛されるレコーディング・エンジニア、スティーヴ・アルビニに敬意を表するために集まっていた。シカゴ市は彼を称え
マッテオ・マンクーゾ(Matteo Mancuso)は、近年のギター界における最重要人物の一人だ。イタリア・シチリア出身、1996年生まれの彼は、ピックを使わない独特のフィンガースタイルを駆使した超絶プレイによって、動画サイトを中心に脚光を浴びてきた。ロックやクラシックからジャズ・フュージョンまでを自在に横断する音楽性と、高度なインタープレイが高く評価され、スティーヴ・ヴァイからコリー・ウォンにいたるまで、世界中の名手たちが絶賛。今やトップギタリストとして、世界中から引っ張りだこの存在となっている。 そんな彼がニューアルバム『Route 96』を発表した。スティーヴ・ヴァイや、フランスのマヌーシュ・ジャズ系ギタリスト、アントワーヌ・ボワイエをゲストに迎えていることからも、その音楽性がさらに幅を広げているのは一目瞭然。同時にギタリストとして、作曲家として大きく成長を遂げたことを物語る作品とな
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