サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
TGS2024
signifiant.jp
COLUMN マザーズIPO企業から学ぶ、上場後も成長する企業の特徴とIPOに向けての心構え (前編) 2020.08.09 昨今のスタートアップ・エコシステムは、アベノミクス以降の上げ相場と共に拡大してきた側面があります。しかし、今回のコロナ禍で、初めてのリスクオフ局面を迎えました。こうしたリスクオフ局面を乗り切るため、これまで資本市場、投資家が、Post-IPOスタートアップをどのように選別してきたのか、そこから何か学びを得られないか、本稿にて整理を試みます。 本稿は2020年5月27日に開催した「マザーズIPO企業から学ぶ、上場後も成長する企業の特徴とIPOに向けての心構え」をベースにしています。 (講演:村上誠典 ライター:正田彩佳 記事協力:ふじねまゆこ) 資本市場はPost-IPOスタートアップをどのように選別してきたかコロナ禍でスタートアップ・エコシステムは初めてのリスクオフ
昨今、日本でもコーポレートガバナンス(企業統治)の強化・充実を図る機運が高まっています。ステークホルダーの利益を守り、企業価値を高める上で、ガバナンス強化の中核を担うべき取締役会の運営と役員の選解任について考えます。 本稿は、Voicyの放送を加筆修正したものです。 (ライター:岩城由彦、代麻理子 編集:正田彩佳)「コーポレートガバナンス」の意義とは何か?朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):以前にも「社外取締役の仕事とは何か」をテーマにお話ししたことがありますが、今回はコーポレートガバナンス(企業統治)について考えます。小林さんは、様々なイベントで、「コーポレートガバナンス」というテーマで話す機会が多いですね。 小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):はい。先日もICC(Industry Co-Creation) サミットでコーポレートガバナンスがテーマのセッションに登壇し
長期化する新型コロナウイルス感染症の世界的大流行を受け、経済にも甚大な影響が生じています。リーマンショック以上とも言われる世界的不況を迎え、先行きの不透明さが増す中ではありますが、これまでの歴史を振り返ると、逆境を糧に成長するスタートアップが存在するのも事実です。今回は、不況下において成長するスタートアップについて考えます。 本稿は、Voicyの放送を加筆修正したものです。 (ライター:代麻理子 編集:正田彩佳)Slack, Uber, Instagram 逆境のなかで生まれたスタートアップ朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):新型コロナウイルス感染症の世界的大流行を受けて、スタートアップに限らず経済全般に甚大な影響が及んでいます。世界的な景気後退を迎え、先行きの不透明さが増すなど、危機感を募らせるニュースが多い中ではありますが、過去、このような不況、逆境のタイミングでも成長を遂げ
事業計画の策定は、多くのスタートアップ経営者が頭を悩ませる問題だと思います。しかし、事業計画の作り方に関する書籍や知見はあまり多く流通してないのが実情です。今回は特に、事業計画を策定した後の、計画の精度や確からしさの検証について、3Cの観点に分けて考えます。 本稿は、Voicyの放送を加筆修正したものです。 (ライター:代麻理子 編集:正田彩佳)Customer ユーザーの獲得ロジックは妥当か朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):資金調達を試みる際や、自社の成長戦略を描こうとする際に必要となる事業計画ですが、ことスタートアップの事業計画について参考になる関連書籍や資料は、そんなに多くありません。 我々も以前、スタートアップにおける事業計画の要否や適切な策定時期、精度の高い事業計画の策定方法についてお話しましたが、今回は策定した事業計画の精度を自分で点検する方法について考えてみたいと
先行き不透明なマクロ環境も相まって、日本のスタートアップの事業環境にも大きな揺り戻しが起きつつあるといった指摘が昨今は見受けられます。今回は、スタートアップが「冬の時代」を乗り切るうえで、意識すべき「ファイナンス思考」について考えます。 本稿は、Voicyの放送を加筆修正したものです。 (ライター:藤根茉由子、代麻理子 編集:正田彩佳)「冬の時代」にこそ求められる「ファイナンス思考」朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):今日は「冬の時代」におけるファイナンス思考について考えてみたいと思います。拙著『ファイナンス思考』では、資本主義のルールでもあるファイナンス的なモノの考え方について紹介しています。 その中でも特に、目先のPLにとらわれるのではなく、長期的な視点で会社の価値向上に向けて先行投資することの重要性を強調していることもあり、「ファインナンス思考は冬の時代にそぐわない考え方な
企業が上場する際に作成する「新規上場のための有価証券報告書」を読むと、当該企業のストックオプション(以下、SO)の配布状況を確認することができますが、SOの配布方針は会社ごとに特色が出ています。最近IPOしているスタートアップの事例をもとに、SO配布の状況、留意点について考えます。 本稿はVoicyの放送に加筆・修正したものです。 (ライター:代 麻理子 編集:正田彩佳)ストックオプションを付与するにあたっての論点朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):今回はスタートアップにおけるストック・オプション(以下、SO)の付与について考えてみたいと思います。 小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):各社におけるSOの付与比率の状況は、普段はなかなか表に出てきませんが、上場時であれば、各証券取引所の規定に従って作られる「新規上場のための有価証券報告書」のⅠの部に記載を見ることで確認する
スタートアップは上場する際、資金調達のための新株の発行と既存株主による株式の売出しを行います。この時、市場に放出される株式のボリュームによって、その後の会社の株式の流動性が方向づけられていきます。果たして上場時の株式の流動性に適切・妥当な水準はあるのでしょうか? 本稿はVoicyの放送を加筆修正したものです。 (ライター:代麻理子 編集:正田彩佳)上場時の売出比率は低い方がよいのか?朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):マニアックなお題ですが、スタートアップの上場時における株式の妥当な流動性比率について考えてみたいと思います。 IPOすると、会社は新規に株式を発行することによって、市場から成長に必要な資金を新たに手に入れられることができます。また同時に、既存株主は上場時に保有している株式を売出すことによって、お金を得ることができます。苦労して会社を立ち上げた創業メンバーや、会社を支
シリコンバレーでシリアルアントレプレナー(連続起業家)として活躍されている「Chomp(チョンプ)」代表の小林清剛さん。小林さんは、数々の起業家から「Kiyoさん」と慕われています。普段はあまりメディアに露出しない小林さんですが、親しい交友関係のあるシニフィアン共同代表の朝倉祐介が、シリコンバレーで起業に至った経緯や、小林さんの起業家人生について伺いました。 本稿は、Voicyの放送を加筆修正したものです。 Chomp, Inc. Co-founder and CEO 1981年生まれ。大学在学中にコーヒーの通販会社を設立。2009年にスマホ広告事業の株式会社ノボットを設立し、2011年にKDDIグループへ売却。2013年に米国サンフランシスコにてChomp Inc.を設立し、現地でスタートアップをしている。また、2015年にTokyoFoundersFundを共同設立し、米国を中心に30
今般、シニフィアン株式会社は、上場前段階に差し掛かるレイターステージのスタートアップを主たる支援対象とする総額200億円のグロースファンド「THE FUND」を設立しました。 2017年の創業以来、シニフィアンは資本業務提携を通じて、未上場スタートアップの経営力強化に向けた「産業金融事業」に取り組んできました。今回の「THE FUND」設立により、支援先企業に対して提供するリスクマネー、経営知見といったリソースを拡大し、「産業金融事業」をさらに強化していきます。 詳細については、発表資料をご参照ください。 (文責:シニフィアン株式会社 共同代表 朝倉祐介)スタートアップが新産業創出の原動力となるために シニフィアンは設立以来、以下のミッションを掲げて活動しています。 ・ 成長企業の経営支援を通じて、社会課題を解決する事業を創出する。 ・ 社会課題を解決する事業の創出を通じて、後世に遺すべき
スタートアップが慢性的に抱える、人手不足という問題。様々な職種がある中でも、今回はコーポレートスタッフの人材不足について切り込んでいきます。企業が発展していく上で、大きな役割を果たすコーポレートスタッフの必要性についてシニフィアン共同代表の3人が語ります。 本稿は、Voicyの放送を加筆修正したものです。 (編集:箕輪編集室 湯田美穂、鳥井美沙、橘田佐樹)コーポレートスタッフ不足で起こる問題朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):僕達は、アーリー(創業期)からレイト(成熟期)にかけて、あるいは、マザーズ上場企業も含めて、いわゆるスタートアップ企業の経営者の方々とお付き合いすることが多いですが、どこに行っても絶対に出る話題が「人不足」ですよね。 村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):本当に話題に出ますね。 小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):スタートアップの人材採用で
「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げ、インターネット上で印刷や物流のシェアリングプラットフォームを展開するラクスル。2018年5月に東京証券取引所マザーズ市場に新規上場した同社の資本市場戦略について、永見CFOに寄稿いただきました。 ラクスルIPOの記事はこちら。 Disclaimer: シニフィアン共同代表の朝倉は、ラクスル社の社外取締役を務めています。 (ライター:大西洋平)ラクスルのIPOに向けた取り組み 2009年9月設立のラクスルは、2018年5月31日に東京証券取引所マザーズ市場に新規上場を果たしました。当社がどのようなIPOを目指してきたのか、その概要について紹介したいと思います。 もちろん、あらゆるスタートアップにおいて実践できる話ではないと思います。しかしながら、IPOを視野に入れている起業家・経営者の皆さんに少しでも参考になれば幸いです。 また
ここ数年、スタートアップに参画する外資金融出身者が増えています。スタートアップに移る外資金融出身者の特性とは。また、スタートアップ経営陣が外資金融出身者を引き抜く際に意識すべきポイントとは。シニフィアンの共同代表3名が語ります。 本稿は、Voicyでの放送を加筆修正したものです。 (編集:箕輪編集室 佐保祐大、高橋千恵、篠原舞)「外資金融からスタートアップ」はトレンド朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):日経新聞に『いざスタートアップへ 外資金融出身CFO続々』という記事が出ていましたが、考えてみたら、確かにここ4〜5年ぐらいの間で、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー等々の有名な外資の投資銀行からスタートアップに加わる人が非常に増えている印象がありますね。 小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):まさにこの記事のメンバーを見てもゴールドマン・サックスの方が非常に多い
シニフィアンの共同代表3人が、ほろ酔い気分で放談、閑談、雑談、床屋談義の限りを尽くすシニフィ談。今回はあまりスポットが当てられていない、「事業の閉じ方」について語ります。海外の企業に比べ、日本企業は事業を閉じることに対して後ろ向きだと言われています。そこには日本企業特有の体質がありました。 本稿は、Voicyでの放送を加筆修正したものです。 (編集:箕輪編集室 石黒真、原汐里、篠原舞)水平分業型モデルに切り替えられない理由朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):今日は事業をやめることや、売却することについて話してみようと思います。スタートアップにしても、大企業にしても、「新規事業を始めました」だとか、「新しい事業を買収しました」という話は華々しいし、前向きですよね。けれど、実は新しいことを始めるよりもやっていることをやめることの方が難しい。なおかつ事業に与えるインパクトというのも非常
INTERVIEW 【Mマート】64歳で起業、81歳で上場。飲食のベテランが仕掛ける流通革命 Vol.1 2018.06.01 飲食業での経験から流通インフラを刷新する必要を感じた村橋孝嶺代表取締役社長が64歳で起業した株式会社Mマート。同社は、飲食のBtoBに特化したインターネットマーケットプレイス事業に取り組んでいます。64歳で、それまで馴染みがなかったインターネットを用いて、流通サイトを始めた経緯や成功要因、今後の事業構想について、村橋孝嶺代表取締役社長にお話を伺います。 2000年創業のMマートは、時代の変化にもかかわらず飲食業界において食材流通のインフラが整理されておらず、卸売店と飲食店がマッチングされないという問題に対して、情報を整理しオープンにしたBtoBに特化したインターネットマーケットプレイスを展開し、流通を変革するためのインフラとなることを目指している。2018年に東京
サイバーエージェント専務取締役COOとして数多くの子会社経営に取り組み、WiLの共同創業者兼ジェネラルパートナーとしてベンチャー投資やQrioの経営などを手がけていらした西條晋一さん。新たにXTech、XTech Venturesを立ち上げる西條さんに、過去の経営、投資経験、並びに新会社の構想を伺います。 1996年早稲田大学法学部卒業後、伊藤忠商事に入社。2000年サイバーエージェントに入社。サイバーエージェントFX、ジークレスト、サイバーエージェント・ベンチャーズなど多くの新規事業を立上げる。2004年取締役就任。2008年専務取締役COOに就任、2010年から約2年間シリコンバレーに駐在。2013年コイニー取締役。2013年WiL共同創業者ジェネラルパートナー。2014年Qrio代表取締役(現任)。2017年トライフォート社外取締役(現任)。2018年XTech、XTech Vent
INTERVIEW 【西條晋一】サイバーエージェント、WiLで培ったベンチャー投資哲学 Vol.2 2018.04.07 新たにXTech、XTech Venturesを立ち上げる西條晋一さんに、過去の経営、投資経験、並びに新会社の構想を伺うインタビューの第2回(全3回)。前回の記事はこちらです。 (ライター:石村研二)小さく産んで大きく育てる子会社立ち上げ小林賢治(シニフィアン共同代表):サイバーエージェントFX(現YJFX!)について教えていただきたいのですが、非常に順調に事業が伸びていたなかで、どうして売ると決めたんですか? 西條晋一氏(以下、西條):あの会社を立ち上げた当時は、まだ業界が立ち上がるタイミングで規制もなくて、多くの機能をアウトソースで運営することができました。当初は社員がたったの3人で参入したんですね。だからあまりお金もかけずに1年余りで黒字化することができました。そ
先般、経済産業省で開催された「第四次産業革命に向けたリスクマネー供給に関する研究会(第7回)」にて、シニフィアンより「日本のベンチャーエコシステム確立に向けて」と題したプレゼンテーションを行いました。以下、内容の概略です。当日の説明資料はコラムの末尾に掲載しております。 未上場スタートアップの活況、Post-IPOスタートアップの苦悩 2017年、日本国内の未上場企業の資金調達額は約2,700億円に達しました。2012年が約630億円だったことを踏まえると、未上場企業に対するリスクマネーの供給は、過去5年の間で4倍以上の規模にまで成長していることが伺えます。 出典:ジャパンベンチャーリサーチ また、近年の好景気や、スタートアップに対する資金流入の影響もあり、新規上場社数も増加傾向にあります。リーマンショック直後の2009年には19社に留まっていた新規上場社数は、2017年には90社に
日本リクルートセンター(現:リクルートホールディングス)常務取締役、角川書店(現:KADOKAWA)代表取締役社長、ジュピターテレコム代表取締役副社長を経て、今ではベンチャー投資もされている福田峰夫さん。リクルートの成長過程やネット事業に着手した経緯、複数の会社での役員を経てお感じになった「経営」と「オペレーション」の違いについて伺っていきます。 早稲田大学教育学部卒業。1975年に㈱日本リクルートセンター(現㈱リクルート)に入社。1999年、同社常務取締役に就任。同社が立ち上げたネットサービス「ISIZE(イサイズ)」を役員として担当。2002年、(株)角川書店代表取締役社長、2003年に㈱角川ホールディングス専務取締役兼COOに就任後、2006年には(株)ジュピターテレコム代表取締役副社長に就任。スタンフォード大学客員研究員を経て、2018年、慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程を
シニフィアンの共同代表3人による、日本企業における「取締役会について」をテーマにした床屋談義「シニフィ談」の第4回(全5回)。前回はこちらです。 (ライター:福田滉平)スタートアップはいつから経営と執行を分けるべきか朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):取締役や取締役会の位置づけについて、僕の課題意識を述べると、経営と執行の分離をどのタイミングから意識し始めるのかという論点があります。スタートアップにとって、いつから経営と執行を分離するのがベストタイミングなのか。これってなかなか分からないんですよね。 我々は得てして会社を経営する人物を、「経営者」と一口でまとめてしまいますが、もう少し解像度を上げて見てみると、経営って3段階くらいに大別できると思うんです。 まずは「0→1」。ゼロからプロダクトを生み出して、マーケットフィットを図っていく段階。この段階を担う経営者のことを、僕は「起業
INTERVIEW 【諸藤周平】東南アジアに複数の新しい産業を創る、REAPRAの挑戦 Vol.4 2017.12.18 東南アジアを中心に、次々と複数の事業領域の開拓を進めている諸藤さんに、エス・エム・エスの創業秘話、REAPRAでの活動についてお話を伺うインタビューの第4回(全4回)。前回の記事はこちらです。 株式会社エス・エム・エス(東証一部上場)の創業者であり、11年間にわたり代表取締役社長として同社の東証一部上場、アジア展開など成長を牽引。同社退任後、2015年より、シンガポールにて、REAPRA PTE. LTD.を創業。アジアを中心に、数多くのビジネスをみずから立ち上げる事業グループを形成すると同時に、ベンチャーキャピタルとして投資活動もおこなう。個人としても創業フェーズの企業に投資し多くの起業家を支援している。1977年生まれ。九州大学経済学部卒業。 (ライター:福田滉平)
INTERVIEW 【諸藤周平】大企業でも倒産するから、就職ではなく「起業」を選んだ Vol.1 2017.12.15 創業以来、13期連続で増収増益を達成しているエス・エム・エス。「高齢社会に適した情報インフラを構築することで価値を創造し社会に貢献し続ける」というミッションのもとに同社を立ち上げた諸藤周平さんですが、右肩上がりの成長を続ける中、2014年に代表を退任し、アジアにおける新たな産業の創造をテーマとしたREAPRAを創業しています。東南アジアを中心に、次々と複数の事業領域の開拓を進めている諸藤さんに、エス・エム・エスの創業秘話、REAPRAでの活動についてお話を伺いました。 株式会社エス・エム・エス(東証一部上場)の創業者であり、11年間にわたり代表取締役社長として同社の東証一部上場、アジア展開など成長を牽引。同社退任後、2015年より、シンガポールにて、REAPRA PTE.
東南アジアを中心に、次々と複数の事業領域の開拓を進めている諸藤さんに、エス・エム・エスの創業秘話、REAPRAでの活動についてお話を伺うインタビューの第2回(全4回)。前回の記事はこちらです。 株式会社エス・エム・エス(東証一部上場)の創業者であり、11年間にわたり代表取締役社長として同社の東証一部上場、アジア展開など成長を牽引。同社退任後、2015年より、シンガポールにて、REAPRA PTE. LTD.を創業。アジアを中心に、数多くのビジネスをみずから立ち上げる事業グループを形成すると同時に、ベンチャーキャピタルとして投資活動もおこなう。個人としても創業フェーズの企業に投資し多くの起業家を支援している。1977年生まれ。九州大学経済学部卒業。 (ライター:福田滉平)不要な資金調達でマジョリティを失う朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):創業当初は高齢者住宅の流通を目論んでいた諸
上場することは辛いことなのか 米国の著名な経済ジャーナリストであるアンドリュー・ロス・ソーキン氏が、The New York Times紙に“Fixing the ‘Brain Damage’ Caused by the I.P.O. Process”(邦題:「株式公開は地獄なのか」)と題した論争的な文章を寄稿したのは今から1ヶ月前、ブルーボトルコーヒー社がネスレ社によって買収された2017年の9月のことです。 そこでソーキン氏は、資本市場において株式公開以外の選択肢を作ろうとする野心的な取り組みを紹介しつつ、現在の株式市場とIPOプロセスが破綻してしまっていると指摘しています。 この見解にどこまで賛同するかはさておき、こうした資本市場を巡る議論が米国で巻き起こるようになった背景には、資金の過剰流動性によって、VCだけでなくMutual Fundなどの資金までもが非上場スタートアップに流れ
株式会社GameWith 代表取締役社長 1989年生まれ。慶応義塾大学卒。 2012年 在学中にソーシャルゲーム会社の創業に参画し、取締役CTOとして開発全般をリード。 2013年 株式会社GameWithを創業し、代表取締役に就任。 株式会社GameWith 取締役。インキュベイトファンド 共同創業者/代表パートナー 1980年生まれ。1999年にエンタープライズ系スタートアップに創業参画し金融機関向けオンラインサービス・ソフトウェアの開発業務に従事。 2003年エヌ・アイ・エフベンチャーズ株式会社(現:大和企業投資株式会社)入社。主にネット系スタートアップの投資育成業務及びファンド組成管理業務に従事。 2010年インキュベイトファンド設立、代表パートナー 就任。メディア・ゲーム関連領域を中心とした投資・インキュベーション活動を行うほか、ファンドマネジメント業務を主幹。2015年より一
シニフィアンの共同代表3人が企業の成長フェイズにおける「ステージチェンジ」について放談するシニフィ談の第2回。前回はこちら。 (ライター:福田滉平)高級カメラよりもスマホカメラ小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):競争環境の変化についてカメラの例で言うと、一眼レフの性能を表すスペックって何項目かあるんですけど、スマホってそういうことに関係ないわけですよ。 「手軽」「常に持ち歩ける」といったことを一般の人たちは気にしているのに、「いや秒間あたり連射枚数や!」とか議論していてもお客さんには関係ない。 朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):そういう感性に訴えるところは定量化できないから、社内会議で説明しづらくて見過ごされるんでしょうね。 村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):逆に経営会議では比較化できる部分だけが論点になってしまうんやろうね。スライドにまとめやすい(笑)
シニフィアンの共同代表3人が、ほろ酔い気分で放談、閑談、雑談、床屋談義の限りを尽くすシニフィ談。第2回のテーマは企業の成長フェイズにおける「ステージチェンジ」についてです。 シニフィアン株式会社共同代表 今年もCoachella、フジ、サマソニ、ULTRAと、主要フェスをひと通り周り、Radiohead、bjork、TheChaimsmokersをお目当てにしつつも、結局、2017年心のベストアクトはサマソニのTRFというTK世代。 (ライター:福田滉平)企業が成長プロセスで直面するステージチェンジ村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):前回のポストIPOに続いて、今回テーマは企業が成長する上で欠かせない「ステージチェンジ」です。 小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):企業のステージチェンジとしては、いわゆる「非連続的成長」も間違いなく一つのパターンなんだけど、他のパターンも
INTERVIEW 【杉山全功】「檻のない動物園」を上場企業へ。上場請負人の経営論 Vol.1 2017.10.04 ザッパラス、enishを経営者として率い、東証一部上場企業にまで成長させた杉山全功さん。「上場請負人」として知られる杉山さんですが、ご自身のことを「1から90」に会社を成長させる経営者と捉えているそうです。 現在は「就職活動中」とおっしゃる杉山さんに、ザッパラスやenishでのエピソード、上場請負人としての考え、そして経営者としての原点であるリョーマの話をお聞きしました。 大学時代に学生ベンチャー、株式会社リョーマに参画したことが経営者へのきっかけとなる。 2004年に代表取締役に就任した株式会社ザッパラスは就任2年目で東証マザーズに上場し、2010年には東証一部上場へと導く。同社退任後、2011年に株式会社enishの代表取締役に就任。就任後2年半で自身二度目となる東証一
(ライター:石村研二)上場のためにPLを作っていませんか村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):上場後の企業を見ていると、上場後にファイナンスが弱まっているように見受けられるケースが少なくありません。上場前の方が上場に向けて資金が足りなくなるなとか多少考えるけど、PLを作って上場して資金繰り問題がなくなった瞬間、前年対比下げるのもまずいからマーケティングコスト下げるか、みたいな話が出たりして、ファイナンスによる経営思考が弱まる。ガバナンスもファイナンスも戦力ダウンしかねない課題はありますね。 朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):上場時の価値って純利益とマルチプルの掛け算という切り口でしか見られないから、どうしてもPLを作らなきゃというインセンティブが働くんでしょうね。 会社の将来のことを真剣に考える理解のあるVCのキャピタリストだったら、より大きな事業に育てるためにまずはト
(ライター:石村研二)経営者は受験戦争の勝者?村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):前回、スタートアップの経営者は調達額の規模感を気にするという話がありましたが、これは大企業経営者にも共通する話だと思いますよ。例えばROE。これまではそれほど興味なかったのが、JPX400が導入されるとROEは幾らだとか、JPX400のスコアを相当気にし出したっていうのは、これは老若男女問わず受験戦争を勝ち抜いた日本人経営者のあるあるやね。経営者は孤独だからなんだと思うけど、何らか経営者としてのスコアが気になるのは良くわかります。 朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):やっぱり単一的な評価軸で定量的に横比較されるようになると気になりますよね。 村上:ベンチャーだと上場や資金調達がそれ。IPOした時の時価総額とか、その後に株価どれくらい上がったとか、メディアにどれくらい扱われたかとか。やっぱり
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Signifiant Style』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く