りくりゅうペアの強みは、技術的な側面だけにとどまりません。彼らのスケートが持つ「疾走感」と「重厚さ」という二つの要素が、今季のFSのプログラム『グラディエーター』の音楽性と見事に融合し、一つの作品として昇華されていた点も特筆すべきでしょう。 私がお伝えしたい「重厚なスケート」とは、常に腰を落とし、頭や腰の高さが変わらない、まるで氷上を、地を這うように滑っていくスケートのことです。これは高い技術力と強靭な体幹、そして最後までそれを維持する体力がなければ実現できません。疲労が蓄積すると、どうしても上体が浮き、腰の位置が上下して軽いスケートになってしまいますが、りくりゅうペアはプログラムの終盤に至るまで、この重厚さを失いませんでした。 この地を這うような重厚さと、彼らが元来持つ疾走感が一体となったとき、『グラディエーター』の壮大な音楽が氷上で完璧に表現されました。この音楽との調和は、演技構成点(