岡田拓郎の思わぬ新作アルバムが発表された。『The Near End, The Dark Night, The County Line』と題されたアルバムは2014年以後、彼が録りためてきた膨大な音源の中から、ギターという楽器にフォーカスして選曲されたコンピレーション・アルバムだ。といっても、曲ごとにサウンドは変幻し、聴こえてくるギターのトーンやスタイルも極めて幅がある。アンビエント、ジャズ、フォーク、ブルーズ、サイケデリック、アメリカーナ、ノイズ、ミュージック・コンクレートなどなど、いろんな言葉が思い浮かぶが、どの曲もそのどこかに属する訳ではなく、ジャンルが溶解した空間に浮遊しているかのようだ。 その意味では、このアルバムはギタリストとしての岡田拓郎にスポットを当てると同時に、ギタリスト然とした音楽あるいは音楽的手法を解体・再構成するアイデア集的な作品にも思われる。日々、そうした試行錯誤