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GWの過ごし方
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4月から自転車に対する罰則が強化された一方で、車両側も自転車を追い抜く際には1m以上離れた状態での追い抜きが求められている。道幅の狭い道路や1車線の道路は条件付きで除外されるというが、この罰則に不満の声を漏らす運送事業者も少なくない。 大阪府門真市の運送会社は「2車線以上あればまだ追い抜きはしやすいだろうが、1車線の場合はトラックが1mの間隔をあけて走るのは難しく、走行できたとしても渋滞のリスクが高まる」と指摘。「自転車専用道路区間を作ったことも追い抜きがより難しくなった要因だろう。高齢者の自転車がふらついて車道を走っているのは危ない」。 同東大阪市の運送会社の経営者も「厳罰化でトラックドライバーはより運転しにくくなったし、渋滞が増えることを加味して教育方針を転換していく必要もあるだろう」と説明。そのうえで、「車道に作られた自転車用道路のおかげで、運転の難易度が上がっていると感じている。警
大阪市でインタンクを保有する運送会社は3月中旬、燃料販売会社から「数量規制により、配送回数を間引きされた」という。 「3月中旬からインタンクでもリッター160円程度になったが、政府の補助金で下旬には140円程度に値下がりした」。 こうした状況を受け、同社は一運行あたりトレーラ燃費で200ℓ以内の配送のみに切り替える方針。「今の燃料価格だと、現状の運賃では到底採算が合わない」とし、配送エリアの縮小も検討する。 海コンや鋼材を輸送する堺市の運送会社も、燃料価格の高騰を受けて「無理な運行や採算が取れない配送はお断りするつもりだ」ときっぱり。 「荷主も急な対応はできないだろうから今は我慢しているが、今後の交渉で値上げしてもらえない場合にはお断りしていくしかない」とし、「採算が取れない配送を続けていては、会社の存続に大きく影響しかねない」と危機感を募らせている。
「今回のトラブルを契機に、仕事に関わるSNS利用を禁止した」と語るのは、宮城県のある運送経営者。 多くのユーザーが集い、今や世論を形成する影響力を持つXやインスタグラムなどに代表されるSNSは、その運用を誤れば利用者自身や関係者がダメージを被ってしまう「取扱注意」のツール。その性質は操作や投稿の手軽感とは真逆のところにあり、多くのリスクと危険性をはらんでいる。 同社の「トラブル」とは自社ドライバーが発信した何気ない「愚痴」の類で、仕事関係者や荷主を批判する投稿を繰り返していたというもの。発覚後も事態が収拾しなかったため、そのドライバーは退職してしまったという。 「これまでもSNS利用の懸念はしていたが、今回の件を受けて、社内でもはっきりさせておこうということになった」と同経営者は語る。
トラック適正化二法の成立により実施されることが決まった事業許可の「5年更新制」。詳細はいまのところはっきりしていないが、法令順守はもちろん安全体制が不十分な会社は更新できず淘汰されるものと思われる。業界をよりよくするために守るべきものは守るのが当然だが、一方で、なかなかなくならない違法行為も少なくない。「労災かくし」もその一つ。たとえ「つい、うっかり」でも、悪質とみなされ刑事罰や社会的信用の失墜など大きなリスクを背負う可能性があるから注意が必要だ。 労働災害(仕事中や通勤中のケガ・病気)が発生した際、会社には「労働者死傷病報告」を労基署に提出する義務がある。この報告を故意に行わなかったり、虚偽の内容を報告したりすることを「労災かくし」と呼ぶ。そして、荷役作業中の転落や交通事故など、労働災害のリスクが高いトラック運送業は比較的労災かくしが起きやすい業界とも言われている。 なぜ労災かくしをする
「荷待ちの問題は、物流施設の処理能力不足によるところが大きい」との声も聞かれる。人手不足はどの業界でも同じだが、倉庫業界も慢性的な人手不足となっている。 首都圏で都心への即日配送が可能な湾岸エリアは倉庫需要が高く、交通の利便性も良いため雇用確保もしやすいはずだが、中小倉庫事業者は「人が集まらない」と嘆く。人員不足によって、仕事の依頼に対応できないだけでなく、物流施設の処理能力不足の原因にもなっている。 人手不足が拡大 倉庫業界の人手不足の状況については、日倉協(藤倉正夫会長、東京都江東区)が物流拠点の今後のあり方に関する検討会で発表した「営業倉庫の現状と課題について」のなかで使われた、NX総合研究所の「倉庫事業における労働力実態に関するアンケート調査」から見ることができる。 2024年時点で、現場作業員、フォークマン、管理職 、事務職など全体で人員不足率は7.5%だったが、それから5年以内
鋼材・重量物を運ぶ愛知県の運送会社の常務は、「軽油価格が34円上昇した」(3月12日時点)と話し、「仮にこの現状が1年続けば当社は1500万円以上の損失で利益がなくなる」と語る。 同社は10年以上前から荷主と燃料サーチャージの契約をしている。しかし、契約条件をみると、上半期・下半期ごとに平均値を算出し、燃料費を年2回、改定するというもの。つまり、今年4月の燃料サーチャージでの価格は、比較的、落ち着いていた昨年7~12月の平均価格(135円前後)となる。 同常務は「燃料サーチャージがあるからといって、高騰した分の燃料費をすぐ回収できるものではない。そしてタイヤ、トラック、トラック部品、工賃、修繕費なども上がっている。価格交渉をしなければ厳しい状況」とする。「2024年問題や取適法もあって、10年前と比較すると交渉はしやすくなったが、今回も快諾してくれるのかは分からない」と話す。
強烈な寒波の影響を受け、1月21日以降、日本海側を中心に大雪に見舞われた。大手各社が配達遅延の可能性を発表するなど、物流にも大きな影響が出た。安全な運行を行ううえで必要な判断だが、荷主や元請け、着荷主の間では、十分に理解が浸透していない現状がある。社員を守るため、配送を止めるという決断を下した事業者を待っていたのはクレームや契約解除という結果だ。 「大雪の日に荷主へ相談したうえで配送しないことを決めた。結果的にはその仕事を失うことになった」と話すのはロジフォワード(神奈川県大和市)の新村千成社長。警報が出ているなかでの配送は危険という判断だったが、後日、クレームを受けることとなった。「積極的な運賃交渉を行っていたので、このことだけが契約解除の理由ではないと思うが、一因にはなったのではないか」と推察する。 寒波が押し寄せる予報が出た際など、国交省では立ち往生の発生を防ぐため、情報発信を行って
年末に差しかかり、例年なら物流業界が忙しくなる時期を迎えているが、運送会社からはこれまでとは違った声も聞こえてくる。 「昔は年末が近づくとクリスマスと年末年始のための食材や日用雑貨などの輸送で非常に忙しかった。臨時便も多く、本当の書き入れ時であったが、コロナ禍以降大きく変わってしまった」と話すのは、飲料などを輸送する栃木県の運送会社。今年については、「異常な物価上昇により、荷動きが非常に悪い」と嘆く。 「今までよく売れていた飲料やお菓子などもあまり動かない。年末に差しかかっても普段と変わらない物量で、売り上げも伸びない」と肩を落とす。 また、利用運送も行う群馬県の運送会社は「多い時は何十社もの運送会社に荷物を斡旋し、月に数百万円を売り上げていたが、ここ数年で斡旋数も減少。毎日のように使っていた運送会社との取引もほとんどなくなり、いま取引しているのは数社程度」と説明。「自社車両を動かすのに精
トラックディーラーの整備士不足が深刻で、修理を依頼しても待たされる事態に。当然、その間は稼働できず、運送会社にとっては非常に困難な状況と言える。 「ちょっとした修理でも1週間以上待たされるのが今や当たり前。大きな修理だと1か月以上はかかる」と嘆くのは奈良市の運送会社社長。 同社では修理に出す回数を減らすため、「ドライバーや管理者で修理できるところは修理し、プロの整備士の手が必要な部分だけディーラーに依頼する」という形に。しかし、「車両が古くなればなるほど修理が増える」とし、「今後はできる限り修理が少なくて済む、状態のいい車両に入れ替える必要がある」と語る。 一方、先日、海外メーカーのトラックを導入した東大阪市の運送会社。「本当は国産車両を希望していたが、必要な時期までの納車が叶わなかった」と購入の経緯を説明。その結果、「国産と比較すると1000万円も高く、必要な台数は買い替えられなかった」
「飲酒運転の根絶」が世間的にも広く叫ばれているものの、飲酒運転による重大事故は後を絶たない。トラック業界でもさまざまな対策が取られているなか、近畿地方の運送事業者は、「酒を飲んでトラックを運転するドライバーは論外だが、なかには『高速のサービスエリア(SA)やコンビニの駐車場は道路でないから、車内で飲酒しても問題ない』と認識している者もいる。しかし、この認識には誤りがあり、大きな事故リスクにつながる」と指摘し、「正しい知識を理解させることで事故抑止につながるのではないか」と話す。 この事業者の言う通り、SAやコンビニの駐車場も道路交通法の適用範囲であり、道交法では原則として「道路」とみなされる。 道交法が適用される「道路」とは、いわゆる公道(国道、県道、市道、高速道路など)だけでなく、「一般交通の用に供するその他の場所」も含まれる。そのため、コンビニやスーパーの駐車場のように不特定多数の人が
「退職したドライバーから、弁護士を介して未払い残業代として2000万円の支払いを求められた」という千葉県船橋市の運送事業者。 同社は就業規則をきちんと見直し、労働時間も、極力、法定内に収めようと努力するなど、適正な事業運営に取り組んでいたが、それでも多少の残業はあり、「結局、150万円を支払うことになった」という。 「2000万円の要求が150万円に減額されて、もちろん痛いですが、まだよかったですね」と配車担当者が声を掛けたところ、「それだけで収まらないんだよ」とため息をつく同社長。 「うちも弁護士に依頼しているので、その費用が発生する」とのことで、「着手金と成功報酬を合わせると、結局、ドライバーに支払う以上の金額を弁護士に支払った」という。 「われわれ中小トラック事業者は、敵であれ味方であれ、弁護士から食いものにされる弱い立場。本当に嫌になるよ」と同社長は嘆く。
「最近、4トントラックを2台減車した。ただ、後ろ向きな理由ではなく、今のメンバーで会社の利益率を上げるため」と語ったのは、神戸市兵庫区の運送会社の社長。「売り上げ拡大を考えるとき、人・トラックを入れるのが基本だが、当社では、利益率を上げることを考え、今、一生懸命に取り組んでいるのは運賃交渉ではなく荷受け時間の確認」と話す。 同社は、地場を中心にチャーター便を多く取り扱っている。そのため、1日の配送は早朝・午前・午後の3回に分けられ、仕事を組み合わせ、効率的な配送を行っている。 同社長は「人・トラックを増やしたとき、遊ばせないために無理に仕事を入れる必要があり、悪い・嫌な仕事を受ける必要が出てくる。予備車は必要だが、ただトラックを遊ばせていると車検などでお金を取られる」とし、「良い仕事をより良くするため、運賃交渉や、荷受け時間の確認・交渉を行うようになった」とした。 荷受け時間の確認を行うよ
総務省の「令和3年労働力調査」では、道路貨物運送で働く人のうち、45.3%が45歳から59歳で、29歳以下は全体の10.0%だった。厚労省の同年の調査では、大型トラックの運転者の平均年齢は49.9歳、中小型は47.4歳。全産業平均の43.4歳と比較して高く、今後、高齢のドライバーが増えるとともに彼らをどのように扱っていくかが課題となっていく。また、若者をどのようにして運送業界に参入させるかも同時に考えなくてはならない。 兵庫県西宮市の運送会社の社長は、「当社では、65歳で定年退職となっており、それ以降は『健康診断の結果と意欲』で続けて雇用するか決める」という。同社長は、「65歳で当社を辞めるとしても今のご時世では、働かないという選択肢はない。それなら、慣れた場所で働き続ける方が本人にとってもいいと思う」とし、「当社の仕事内容には力仕事はないので、定年を迎えても続けて働く人が多い。若い新入社
「今はもう令和だというのにいまだに怒鳴って命令し、言うことを聞かせようとする荷主がいる。そんな昭和な考え方では、今後、運送会社はついてこない」と語るのは兵庫県尼崎市の運送会社専務。「荷主があまりにも酷い認識を持っており、怒りを通り越して呆れた」という。 過日、荷主の営業所所長から電話があり同専務が対応。「○○(荷下ろし先)まで行ってきてよ。3時間ぐらいのドライブ。お使いみたいなもんやん」と予定のない仕事を急に振ってきたという。 それを受け同専務は運賃について質問。「荷主の所長は、『タダで行ってや。専務と奥さんは、4トン運転できるからドライブみたいなもんやろ』と、あまりにも横柄な態度だった。怒鳴りたくなったが、冷静になり、金額を提示したが、『そんな金額払えない』と言われ、それなら走れませんと断った」という。 「ドライバーにもその所長から連絡が来たら何を言われても断るようにと伝えておいたが、案
トラック運送業界が直面し続けているドライバー不足。2人の応募者の面接に同席させてもらった。 A社長と面接官のI氏、記者の3人が対応し、応募者と向き合う形でスタート。 1人目は46歳男性。 製造業に20年以上勤めたのち退職し、ゴミ収集事業のドライバーをしているとのこと。 現職では給与が30万円前後だが休みが少なく、拘束時間も長いため、転職活動に踏み切ったという。 休日数や支給額の確認などのやり取りが行われたのち、応募者から「速度は守らないといけないのか」と驚きの質問が。対面するI氏も戸惑いを隠せずにいた。 I氏は「法定速度を守らないといけないのはトラックドライバーのみならず、車を運転するなら当然のこと。必ず順守するものであり、これから運送会社に勤めようとする人からそんな質問が飛び出してくるとは思わず、驚いたとともに残念に思う」と吐露した。 同席したA社長から応募者に対して「個人的に目標や当社
「社長すみません。俺、免停になっちゃいます」。 事故履歴の事前提出が当たり前となった今でも不意に、こうして経営者の度肝を抜くような連絡が入るのが、物流業界だ。市場から飲食店向けの店舗配送を行っている運送会社でも昨年、同様の連絡がドライバーから入った。事前に違反履歴がないことを確認していたドライバーだったが、プライベートの運転でスピード違反などを重ねてしまったのだという。 同社では結局、外注するか、それが不可能な日は社長が代走することとなり、最終的にはこのドライバーが担当していたコースを、荷主から止められてしまった。代走期間中は1日あたり、5000円から1万円の赤字になったという。 損害を目の前に「身代わり出頭」が頭をよぎる経営者もゼロではない。昨年12月にも、スピード違反で免停目前のドライバーの離脱を防ごうと、身代わり出頭した福島県の運送会社の経営者が書類送検されている。 推奨できない「身
特定技能外国人の受け入れが始まった。労働力不足を補うことが目的でつくられた制度で、自動車運送業分野における受け入れ見込み人数は2024年から5年間で最大2万4500人としている。 将来的に特定技能外国人によってトラックの乗務員不足が一定程度解消することにつながるかもしれないが、運送業界にとって最も重要な「運賃」の問題については次のようなことが言えないだろうか。 1990年12月1日に国が施行した「物流二法」によって、運送業が免許制から許可制へと規制緩和が行われ、運送業者が増加した。それによって運送事業者間の競争が激化し、運賃水準が低下した。 つまり、運送事業者数が増え過ぎて供給過多になったことで、仕事を提供する荷主からすれば運送事業者は「代わりはいくらでもいる」という弱い立場になってしまった。それ以来、運送事業者の多くが、適正運賃を収受することができずにいる。 そのような状況のなか、帝国デ
運送業界では「仕事よりドライバー」の構図が出来上がりつつあるようだ。 話をしてくれたのは中部地域のある若手運送経営者。発端は長年の付き合いだった荷主企業の拠点責任者が変わったことで、ドライバーに対する過剰な要求がエスカレートしていき、大きな軋轢(あつれき)を生んだ。 「もともと無理をして続けてきた仕事。それに加えて荷役に対する現場や法律をかえりみない指示が次々と出てきた」ことで、それを聞いた担当ドライバーが「自分はもう、辞めます」と言ってきた。社長は迷わず決断。先方に契約終了を即座に告げて、理不尽な労働環境にピリオドを打った。 「仕事がなくなったことはもちろん売り上げ的に痛いが、それならそれで別の仕事を探せばいい」とどこか涼しげな社長。 「目先の利益より貴重な人材」を躊躇なく選んだ心意気はドライバーらにも伝わるはずで、やがて失った売り上げ以上のものが巡るのではないか、と笑顔を見せる。
国交省が管理するのは営業トラック、いわば緑ナンバーのトラック。自家用トラックや白トラは管轄外で、規制の網にはかかりにくいのが実情だ。しかし、そうした環境をいいことに、白トラ行為が横行しているとの指摘もある。営業ナンバーへ規制をかければかけるほど、運賃交渉が活発化すればするほど、水面下でこうした白ナンバーが暗躍する可能性も否定できない。 埼玉県の運送事業者は、30年近く取引してきた荷主と昨年9月に取引を解消した。雑貨を扱うその荷主に対し、2〜3年前から運賃の値上げ交渉を行ってきたが、交渉は難航し、納得いく運賃には程遠い状況だった。 ただ、長きにわたってその仕事をこなしてきたドライバーにとっては慣れた仕事であり、スムーズにこなせる仕事でもあったため何とか継続してきたという。 しかし、整備代や人件費など、固定経費が上がり、そのまま継続していくことが困難になってきた。 荷主が扱う雑貨の単価は低く、
お湯を注ぐだけで完成するカップ麺。誰でも作れて便利な食品だが、運ぶためにドライバーは不便を強いられている。フォークリフトでトラックの荷台の高さまで持ち上げられたパレット上の荷物を荷台に手積みしている際に転落事故が運送会社で起きた。積み込み終盤までは、トラックの荷台にパレットを置き、手積みすることが可能だが、荷台にパレットを乗せるスペースがなくなるとフォークリフトで持ち上げられた不安定なパレットの上に乗って作業する必要がある。 手積みしていた商品は、カップ麺。質量が軽く、荷台に限界まで積んでも最大積載量には届かない。同社社長は、「パレットごと荷台に積み込むとパレットがある分、商品を載せられない。それを嫌う荷主は、パレット持ち出し禁止を理由に手積みを依頼してくる」とし、「本来、輸送効率を上げるためのパレットがドライバーの労働時間を伸ばし、事故のリスクを高めている」と指摘する。 別の運送事業者で
「パレットから荷台へのバラ積みも、パレットからパレットへの積み替えも珍しいことではない」―。 弊紙がトラックドライバー情報サイト「ブルル」の協力を得て、ドライバーに聞き取り調査を行ったところ、このような声が聞こえてきた。 ある地場ドライバーは、「ティッシュペーパーは製紙工場でパレットから荷台にバラ積みし、納品先でパレットにバラ下ろししている」と語る。「荷室にぴったり収まるようにダンボールが作られていて、バラだと横も天井も隙間は数cmほど」。 食品配送のドライバーは、「冷凍車はバラ積みばかり」と指摘。「工場なら工場専用のパレット、倉庫なら枠パレと呼ばれる鉄枠のパレットに載せてあるため、持ち出せない。仮に持ち出せそうなパレットがあったとしても、バラさないと載せられない体積に荷台が設定されているので無理だと思う」と説明する。 「荷台の高さまでフォークで持ち上げたパレットの上に乗って作業したり、段
長時間労働の改善や賃金アップなど、ドライバーの待遇改善を急ぐトラック業界だが、足下では深刻な人手不足が続いている。東京商工リサーチによると、10月の道路貨物運送業の倒産は28件で、そのうち、人手不足が要因となった倒産が9件と3割を占めている。実際に、人が採用できず困っているという声が現場から届く。 首都圏の運送事業者は、ドライバーが採用できずトラックが2台遊んでいるという。乗り手がいなくなって1年以上になるが、いまだ見つかっていない。同社では、既にぎりぎりまで減車しており、厳しい経営環境を強いられているが、求人は出すものの「なしのつぶて」で、さらなる減車も避けられない状況にある。 一方、愛知県の運送事業者は、これまで取引できなかった大手メーカーの仕事を受注できるようになってきたという。仕事環境は改善しているというが、問題はドライバーの確保で、受注できても肝心のドライバーが採用できず、なかな
慢性的なドライバー不足に悩む物流業界。建設資材などを輸送する大阪府高石市の運送事業者では、社員の高齢化も課題となっている。 同社の社長は、「採用した当時は30代、40代の人材も、10年経過すればけっこうな年齢になる。入社当時は会社の指示を拒むことなどなかったが、年を重ねると体が思うように動かなくなるのだろうか、急な集荷に応じてくれにくくなった」と嘆く。 そんな同社では、若い人材の育成を図るため、最近はSNSの活用に乗り出している。「SNSから当社HPに誘導し、より多くの若い人材に会社を知ってもらえるように努めている」。 同市に本社を構え、大型車やトレーラで雑貨を輸送する運送事業者は、「一般的な求人サイトだけでなく、業界団体の求人サイトにも登録し、若い人材の確保に努めている」という。 同社社長は「南大阪地区は、比較的、大型やトレーラのドライバーを確保しやすいそうだが、ドライバーの高齢化は避け
10月から最低賃金が改定された。東京では時給1163円となり、5年前と比べ150円上昇した。一方、トラック業界では、長時間労働の改善というハードルも加わり、それ以上の賃金アップに迫られている。 確かに、全産業と比べ、2割長い労働時間と1〜2割低い賃金を少なくとも全産業並みにしなければ、人手不足の解消には程遠いのも事実で、そのため、採用の入り口で賃金の引き上げを行う事業者の姿がある。 しかし、今度はそれが逆に社内に不和を生み、混乱を招く事態に陥っている事業者もある。 首都圏の運送事業者は、ドライバー採用に四苦八苦しており、あの手この手で求人を行っている。他社や他業界との差別化を図るため、時給単価の引き上げを実施、採用入口での賃金アップを図ったという。 「この効果が表れ、徐々にドライバーを採用できるようになってきた」が、今度は違った問題が発生してきたという。 同社では荷主と運賃交渉を行っている
近畿のあるト協支部事務長は、「例年に比べて今年は廃業・倒産・休業などの通知が相次いでいる」と嘆く。実際、同支部会員の約1%が、今年に入り廃業・倒産・休業のいずれかに追い込まれているという。 別のト協関係者は、「経営改善がなかなか望めないため、大きな負債を抱える前に債務を整理し、廃業してしまうケースが少なくない」と指摘。「背景には後継者不足の問題もあり、事業は継続できても、経営者自身が今後に希望が持てないのだろう」と分析する。 規模の小さい事業者の廃業や倒産は信用情報で報じられないケースもあり、表に出てくる以上に運送会社の倒産・廃業は増加しているようだ。 ある業界関係者は、「コロナ融資の返済に困る運送事業者も増えている。コロナ明けには経済も復活していると予想して借りたのだろうが、いまだ回復したとは言えない状況。そこにきて2024年問題への対応などで、さらに収支が悪化し、倒産が増えているのでは
「真」の冠まで付けて所管の国交省までが表現するのは、その周辺に「偽荷主」が潜んでいることを認めているからだ。では、そのニセモノは果たして荷主なのかどうか、そこが問題である。もし、多重下請け構造のなかで「トラック事業者も荷主」と運輸当局が判断するのであれば、ちょっと話がややこしくなる。 国交と経産、農林の3省が全ト協を通じて昨年、トラック事業者にアンケート調査(回答4401件)を行ったところ「真荷主の運送を専業」は22%、「元請けの専業(2次下請け)」が13%で、あとの65%は「真荷主と元請けの双方」という結果が示された。 また、そうした事業者の7割がさらに下請け事業者に回す一方、どの段階か定かではない実運送事業者から仕事をもらうケースが8割を占め、それをまだ下へと流すケースが半数に近いことも浮かび上がった。 要は、最終的にトラックを走らせた事業者が「うちは何番目?」と首をかしげる取引が少な
車両本体だけでなく、タイヤ、部品と、あらゆるものが値上がりし、「これまでのような運賃では償却できない」という嘆きの声が聞かれる。 大阪府和泉市の運送事業者は、2年前に4トンウイングのゲート付き車両を990万円で購入。物量の増加に伴い、今年9月に同じ仕様で見積もりを依頼したが、提示された価格に同社社長と役員はあぜんとしたという。「価格はなんと1200万円。昔の大型車並みの額に本当に驚かされた。いまの運賃では5年は絶対無理で、7年程度かけて償却していくしかない」と語る。 4トン車での地場配送が中心の同社では、「1台の売り上げは月に70万円足らず」だという。「週休2日制で時間外労働は月60時間以内だが、賃金は長距離輸送を積極的に行っていた時代のまま、月30万円強」。さらに、「燃料費が十数万円、福利厚生や管理費などさまざまな経費を差し引きすると残りは20万円余り。車両の償却を5年で行うと、この期間
返却空コンテナの清掃を有償、無償を問わず海コン輸送のドライバーが行う問題が一部の港で起きている。なかでも名古屋港では汚れがなく洗う必要のないコンテナも含め、すべての返却コンテナをドライバーが水洗いする問題が常態化。国際複合一貫輸送約款において「荷主は、汚れがない状態で返却する責任を負う」と規定されているが、荷主ではなく海コン輸送事業者が担っている。 神戸港で走っていた海コンドライバーが阪神大震災を機に名古屋港に移ったところ、神戸港ではなかった水洗い作業が課せられた。驚き、疑問に感じたそのドライバーは声を挙げ、これを機に名古屋港で水洗いを問題視する考えが広がるが、一向に改善されなかった。そこで2012年12月、中運局が中心となって「返却コンテナの清掃・洗浄問題勉強会」を設立。名古屋港関係者が集まり、2018年までの約5年間、勉強会を開催し調査と検討を続け、2014年には荷主企業に要請文書を発
トラック運送業界では20年ほど前から、実運送事業者が適正な運賃を確保できない「多重下請け構造」には問題があると言われてきた。全ト協は是正に向けた方策を検討する上で、問題点を「多重下請け構造のあり方に関する提言」で取りまとめており、なかでも、無責任で悪質な水屋(利用運送専業者・取次事業者)や求荷・求車サイトへの対策を重視すべきだとしている。 全ト協では昨年10月に坂本克己会長の諮問機関として検討会を設置、今年3月に提言を取りまとめた。それを参考に、国交省は8月23日に是正に向けた「トラック運送業における多重下請け構造検討会」(第1回)を開催した。 そもそも多重下請け構造についてはこれまでも問題提起がなされてきたが、その実態を把握できず対策が見いだせていなかった。全ト協も提言で問題点を挙げているが、具体的な対策については、「これから検討する」という状況だ。 全ト協は、是正で重視している水屋や求
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