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Tim Ferriss / 青木靖 訳 2017年4月 (TED2017) これは1999年の幸せな私の写真です。 大学4年のときで、ダンスの練習のすぐ後でした。私は本当に幸せでした。その10日後に自分がどこにいたか正確に覚えています。大学の駐車場にとめた自分の中古のミニバンの後部座席にいて、自殺しようと思っていました。やると決めてすぐに、万全の実行計画を立てました。崖っぷちのすぐ間際まで行きました。私が死にいちばん近かった時です。私が引き金から指を離したのは、いくつかの幸運な偶然のおかげてした。後になって私が最も怖く感じたのは、この偶然の要素でした。 それで私は自分の浮き沈みを制御するための様々な方法を系統的に試すようになりましたが、それは良い投資だったと言えるでしょう。 普通の人だと大きな鬱に襲われるのは、生涯にせいぜい6回から10回ですが、私は双極性鬱病で、家族もそうです。私はこれま
(クリス・アンダーソン) イーロン、またTEDに来ていただき、ありがとうございます。 (イーロン・マスク) こちらこそ光栄です。 (クリス) これから30分ほどで、心躍る未来の姿がどんなものになるのか、あなたのビジョンをお聞きしたいのですが、それからすると最初の質問は少し皮肉かもしれません。どうして穴なんか掘ってるんですか? (あなたはどうして退屈なんですか?) (イーロン) そうですね、私自身よく自問しています。私たちはロサンゼルスの地下に穴を掘ろうとしています。ゆくゆくは3次元トンネル網を作り上げ、渋滞を緩和するのが狙いです。現在の我々にとって最もうんざりさせられるものが交通渋滞です。世界の至る所で問題になっています。とても多くの時間を奪われ、酷いものです。ロスはとりわけ酷い。 (クリス) それについて、最初のコンセプト映像をお持ちいただいているということなので、見てみましょう。 (イ
Dan Bricklin / 青木靖 訳 2016年11月 (TEDxBeaconStreet) Excelのような表計算ソフトを使ったことのある人は、どれくらいいますか? 大勢ですね。では、フィラデルフィアで小さな印刷業を営んでいた私の父のように、会社の簿記を手計算でやっているという人は? ずっと少ない。 それは何百年もの間ずっと行われていた方法です。1978年の初めに、私はやがてVisiCalcとなるもののアイデアに取り組み始めました。翌年それは、新製品だったAppleIIパーソナル・コンピューター用に売り出されました。その後の6年の間に大きな変化があったことは、誰もがVisiCalcを知っておりたぶん使ってもいると、ウォールストリート・ジャーナル紙が社説で想定していたことを見ても分かるでしょう。 スティーブ・ジョブズは1990年のインタビューで言っています。「表計算ソフトがPC業界を
Linus Torvalds / 青木靖 訳 2016年2月 (TED2016) クリス・アンダーソン 奇妙な話です。あなたのソフトウェアであるLinuxは何百万というコンピュータの中にあり、インターネットのかなりの部分を動かしています。さらに実際に使われているAndroid端末が15億台くらいあって、その1台1台にもあなたのソフトウェアが入っています。これはすごいことで、その開発本部ともなれば、さぞ大層な施設なんだろうなと思っていたので、この写真を見たときはびっくりしました。これがその — Linux世界本部なんですよね?(笑)(拍手) リーナス・トーバルズ 大したものには見えませんよね。この写真の中で最も興味深く、多くの人が反応する部分は、あのトレッドミル・デスクです。私の仕事場で一番興味深いものですが、私はもう使っていません。この2つは関連していると思います。私の働き方として、外的な
Tim Urban / 青木靖 訳 2016年2月 (TED2016) 大学では政治専攻だったので、レポートを沢山書かなければなりませんでした。普通の学生がレポートを書く場合、作業量はこんな感じに分布していることでしょう。 これだと、はじめはゆっくりですが、最初の週、十分に進めておいて、後半多少負荷が高くはなっても、秩序ある状態が保たれています。私だってそんな風にやりたいと思います。予定としては、すぐ取りかかるつもりでいますが、実際にレポートをやる段になると、私の場合こんな風になってしまいます。 毎回こういうことになるんです。それから90ページの卒論を書くことになりました。1年かけて書くべきものです。いつものようなやり方が通用しないのは分かっていました。規模が大きすぎます。それで計画を立てて、こんな感じでやろうと決めました。 1年の計画です。はじめは軽く、中間で少し上がり、終盤でスパートを
Scott Dinsmore / 青木靖 訳 2012年10月 (TEDxGoldenGatePark 2012) すごく光栄です。ここに立つのはどんな気分かいつも空想していました。8年前、私は仕事について人生最悪の助言を受けました。ある友人が言ったのです。「今の仕事が好きかどうかなんて気にしないことだ。いかに履歴書に箔を付けられるかがすべてだ」。しばらくスペインで暮らしたあとアメリカに戻ってすぐの頃で、フォーチュン500企業で働き始め、「世界に大きな影響を与えるような仕事ができるんだ」と意気込んでいろいろ考えていましたが、2ヶ月も過ぎると、毎朝10時にはコンピュータの画面を頭で打ち破りたいという奇妙な衝動を感じていました。そんな風に感じたことのある人がいるか分かりませんけど。ライバル会社はみんな私のやっていた仕事なんて自動化していました。私があの悟ったような助言をされたのはそんな時でした
David Eagleman / 青木靖 訳 2015年3月 (TED2015) 私たちの体はとても小さなものからできていて、すごく大きな宇宙の中にいるわけですが、そのようなスケールの世界を私たちはあまり上手く把握できません。私たちの脳は、そういうスケールで世界を理解するようには進化して来なかったからです。私たちの認識はむしろ真ん中のほんの薄い領域に捕らわれています。さらにおかしなことに、私たちが自分の居場所と思っているその薄い領域においてすら、私たちは起きていることの多くを見てはいないのです。 たとえば世界の色を例に取って見ましょう。これは光波で、物に反射した電磁波が目の後方にある専用の受容体に当たることで認識されますが、私たちはすべての波長を見ているわけではありません。実際私たちが見ているのは、全体のほんの10兆分の1にすぎません。だから電波やマイクロ波やX線やガンマ線が今まさに体を通
Nick Bostrom / 青木靖 訳 2015年3月 (TED2015) 私は沢山の数学者や哲学者やコンピュータ科学者といっしょにやっていますが、よく話題にすることに機械の知性の未来というのがあります。そんなのは現実離れしたSFの世界の馬鹿げた話だと考える人もいます。でも現在の人間の状態というものについてちょっと考えてみてほしいのです。これが普通の状況とされています。(「リストラ・マン」のミルトンの写真 — 笑) しかし考えてみれば、人間というのはこの地球にごく最近現れた客に過ぎません。地球ができたのが1年前だったとしたら、人間がいたのは10分間だけで、工業化時代が始まったのは2秒前です。このことの別な見方として、過去1万年における世界のGDPを考えてみましょう。私は実際グラフにしてみたんですが、こんな感じになります。(笑) 正常な状態のものとしては興味深い形です。この上に乗っていたい
Tom Wujec / 青木靖 訳 2013年6月 (TEDGlobal 2013) 何年か前に、複雑な問題を理解し解決する力を付けるための、シンプルなデザイン練習課題に出会いました。多くのデザイン練習課題と同様、一見すると自明な問題に見えますが、良く検討してみると、私たちが協力したり物事を理解する方法について意外な真実を教えてくれるのが分かります。この問題は3つの部分からなっていて、誰でもやり方を知っていることから始めます。トーストの作り方です。 まず真っ白な紙とサインペンを用意して、言葉は一切使わずにトーストの作り方を絵にしてもらいます。多くの人はこんな絵を描きます。食パンの塊があって、それをスライスし、トースターに入れ、しばらく待つとパンが飛び出して、ハイできあがり! 2分後にはトーストと幸せを手にします。 私は何年もかけてこのようなトーストの絵を何百も集めてきましたが、中にはとても
Seth Godin / 青木靖 訳 2012年9月 (TEDxYouth@BFS 2012) 皆さん、お早うございます。(聴衆からあいまいな返事) 聞こえませんね。挨拶のしかたは小さな頃から習ってるはずです。「ゴ—ディンさんおはようございます」って言うんでしょ? もう一度やりましょう。皆さん、お早うございます。(聴衆「ゴーディンさん、おはようございます」) これが何のためか考えたことありますか? どうやって150年の間にこれが公教育に浸透したのか、考えたことはありますか? 学校を再び役立つものにしようと活動している人たちのように、根本的な問について考えたことはありますか?「学校は何のためにあるのか?」 私達はこの質問に答えていないし、問いかけてすらいないと思います。みんな学校は何のためにあるのか分かっている風ですが、どうしてここに至ったのか、どこへ向かっているのか、みんなが同意するまでは
Jimmy Nelson / 青木靖 訳 2013年11月 (TEDxAmsterdam 2013) おはようございます。ご紹介いただきましたジミー・ネルソン、写真家です。最初に言っておきたいのは、ここで皆さんの前に立てるのがどんなに素晴らしいかということです。私はこの街に15年も住んでいますが、このような場に呼んでいただけるとは夢にも考えていませんでした。これから皆さんを12分間の旅へとお連れしますので、どうかくつろいでお聞きください。 さあここはどこでしょう? モンゴルの北のはずれ、ロシアとの国境付近、真冬で凍える寒さです。 私はあがいていました。道に迷い、孤独で、孤立し、方向を見失っていました。正直どうしていいか分からなくなっていました。やろうとしていたのはツァータン族の写真を撮ることでした。 北モンゴルでトナカイを飼って暮らしている部族で、この地域に住む最後の先住民族の1つです。ど
“TEDxNewYorkで語られた数々の新しいアイデアを一挙に吹き飛ばすこの珍妙なプレゼンで、面白い人を生業とするウィル・スティーヴンが、何にも話すことがなくてもすごい話をしているように見せられる鉄板のプレゼンスキルを披露します (情報開示 — このプレゼンには多くのTEDトークを見てきた2人のTEDスタッフが協力しています)。” (TED Talks)
Daniele Quercia / 青木靖 訳 2014年11月 (TED@BCG Berlin 2014) 告白することがあります。私は科学者としてエンジニアとして長年効率を追求して来ましたが、効率というのもカルトであり得るのです。それで今日は私がこのカルトを捨ててもっと豊かな現実へと戻ってきた旅路についてお話ししたいと思います。 数年前、私はロンドンでの博士課程を終え、ボストンに越してきました。そしてボストンからケンブリッジの職場に通っていました。その夏にロードレース用の自転車を買って毎日自転車で通勤していました。経路をスマホで調べると、マサチューセッツ通りを行くようにと出ました。それがボストンからケンブリッジへの最短経路だと。1ヶ月ほど車の往来の激しいその道を通っていましたが、ある日違う道を選びました。なぜその日に限って遠回りすることにしたのか覚えていません。ただその時の驚きは良く覚
“肉眼では見られない微細な動きや色の変化を拡大する「顕微鏡」をご紹介します。画像解析の研究者マイケル・ルービンスタインは驚くばかりの映像を次から次へと見せ、この技術によって普通の映像から人の心拍を読み取ったり、音波により生じるポテトチップ袋の振動を拡大して会話を再現できることを示します。恐ろしい応用の可能性をも秘めたこの驚きの技術は、実際に目にするまで信じられないかもしれません。” (TED Talks)
Randall Munroe / 青木靖 訳 2014年3月 (TED2014) 私のウェブサイトには、毎週みんなの送ってくる仮定上の質問に私が答えるというコーナーがありまして、数学と科学とコミックを使って回答を試みています。たとえばこんな質問をした人がいました。「光速の90%のスピードで投げられたボールをバットで打とうとしたらどうなるか?」それでちょっと計算してみました。通常空気中を物体が進む時には空気は物体の周りを流れますが、今の場合ボールがあまりに速いため空気の分子によける時間がなく、ボールは真っ正面からその中に突っ込むことになり、空気の分子との衝突によってボールから窒素や炭素や水素といったものがはじき出されてちりぢりの小さな粒子となり、周りの空気に熱核融合を引き起こします。これにより大量のX線の波がその他の粒子とともに放出され、内部がプラズマ状態のドームがピッチャーマウンドを中心に
Kelly McGonigal / 青木靖 訳 2013年6月 (TEDGlobal 2013) 告白することがあります。でもその前に、まず皆さんに告白して欲しいことがあります。この1年比較的ストレスが少なかったという人、手を挙げてもらえますか? どうです? 中くらいのストレスだったという人は? ものすごくストレスがあったという人? ああ、私もです。でも告白というのはそのことではありません。告白というのは、私は心の健康が専門の心理学者で、みんなをより健康で幸せにするのを仕事としていますが、この10年間私が人に勧めてきたことは利よりも害が大きかったのではと恐れているんです。それはストレスに関することです。「ストレスは人を病気にする」と私は説いてきました。風邪から心血管疾患まで、あらゆる病気のリスクが高くなるのだと。基本的に私はストレスを敵視してきました。でも私のストレスに対する見方は変わりま
Raffaello D'Andrea / 青木靖 訳 2013年6月 (TEDGlobal 2013) 運動抜群の機械というのはどういうものでしょう? これから機械の運動能力の実演と、それに必要な研究を、クアッドコプターを使ってご覧に入れます。クアッドコプターは結構昔からあったんですが、最近流行りだした理由は、構造的にとてもシンプルだからです。4つのプロペラの回転を制御することで、ロール、ピッチ、ヨー、そしてプロペラの方向への加速が出来ます。またこれには電池、コンピュータ、様々なセンサと、無線がついています。クアッドコプターはとても敏捷ですが、その代償として本質的な不安定さがあり、飛ばせるためにある種のフィードバック制御が必要になります。 (クアッドコプターを放り投げると静かに戻ってくる) 今のをどうやってやったのかですが、天井のカメラとノートPCがこの室内の測位システムの役割をしていて、
“世界最高のスリ師と称されるアポロ・ロビンスは、腕時計をスリ盗りながら人の行動の特性を研究しています。ロビンスはこの愉快な実演で、TEDGlobal 2013の聴衆を相手に持ち物を物色しつつ、盗られた財布が自分の肩の上にあるのに持ち主が気付かないといった芸当が、人間の認知能力の欠陥を利用することでいかに可能になるかを示します。” (TED Talks)
石井裕 / 青木靖 訳 2011年5月 (TEDxTokyo 2011) おはようございます。この場に戻って来られたのを大変喜んでおります。20年ぶり近くになりますが、TED 4 KOBEです。神戸にいたという方いらっしゃいますか? 沢山いますね。素晴らしい。ここはアイデアを分かち合っていろいろ学ぶだけでなく、人と人を結び合わせる素晴らしい場です。あの1993年のイベントで、私はニコラス・ネグロポンテに出会いました。「ニコちゃん大王」と私は呼んでいますが、翌年アトランタでヘッドハントされ、MITに行くことになったんです。 今日は3.11について振り返りたいと思います。近藤さんがソーシャルメディアの観点から素晴らしい話をしてくださいました。私もいろいろ考えました。いったい何が起きたのか? 何を学べるか? 次の世代に何を伝えられるか? 3月11日14時46分 一連の地震が起き、引き続いて津波が
18分で学ぶクリエイティビティ (TED Talks) Tina Seelig / 青木靖 訳 2012年5月 なんて1日でしょう! ものすごいアイデアに溢れています。でもアイデアはどこから来るのでしょう? これは私がこの35年間取り組んできた疑問です。アイデアはどこから来るのか? 私は最初神経生理学者として、小さな細胞をさらに小さな電極でつついて、クリエイティビティやイノベーションについて何か教えてくれるか探っていました。博士課程を終えると、現実の世界におけるクリエイティビティを研究しようと、大小の企業で働き、さらには自分で会社を興し、この13年間はスタンフォードでクリエイティビティやイノベーションや起業について教えてきました。そして授業を通して学生達と数限りない実験をし、クリエイティビティの扉を開くのは何か突き止めようとしてきました。この何年かで気付いたのは、私たちのクリエイティビティ
Google Glassのラピッドプロトタイピング (TED-Ed) Tom Chi / 青木靖 訳 2012年11月 私はトム・チーと言います。この2年間Google Xのユーザ・エクスペリエンス・チームで仕事してきました。私はこの部署のことを「サイエンス・フィクション部」と愛着を持って呼んでいます。未来的なプロジェクトをやっているからです。自動運転車にGoogleGlass、その他皆さんがやがて目にするだろうものを作っています。初めて耳にする人もいるかもしれませんが、これがGoogle Glassです。周りの世界を見ながら、視野の中にデジタル情報を重ね合わせて見ることができます。携帯電話を取り出して見る場合、いったんこの世界を出て、小さな携帯やタブレットの世界に入るわけですが、Google Glassのビジョンは、私たちが好きであり必要ともしているデジタル情報に、この世界にいながらアク
テスラモーターズ、SpaceX、ソーラーシティの夢 (TED Talks) Elon Musk / 青木靖 訳 2013年2月 クリス イーロン、どんなクレージーな夢が、電気だけで動く車を作って自動車業界に挑戦しようなんて気を起こさせたんですか? イーロン 大学時代に遡ります。未来の世界や人類の将来に最も影響する問題は何だろうかと考えていました。そして持続可能な輸送手段と持続可能なエネルギー生成が極めて重要だろうと思ったのです。環境問題を別にしたとしても、持続可能なエネルギーの問題は私たちが今世紀中に解決しなければならない最大の課題です。仮に二酸化炭素排出が環境に良かったのだとしても、炭化水素を使い果たしてしまうことを考えれば、何か持続可能な手段を見つける必要があります。 クリス アメリカでは電力のほとんどを化石燃料を燃やすことで得ています。電気自動車がどうしてエネルギー問題の解決に繋がる
フロンティアはどこにあるか (TED Talks) Reid Gower / 青木靖 訳 2011年11月12日 フロンティアとは何でしよう? それが思い起こさせるのは、人類とか、地球とか、文明といったもので、それもすごく野心的な文脈で捉えた姿です。未来と人類文明の交わりの中に大いなる挑戦を見るのです。しかしフロンティアについて最初に気付くのは、必ずしも未来に目を向ける必要はないということです。我々はフロンティアを生きているという実感があるからです。多くの人は、現代はことさら興味深い時代ではなく、昔の人も自分の時代を我々と同じように見ていただろうと仮定しています。しかし私は、我々が生きているのは人類史上特別な時代だと思います。地上初のことが近年どれほど多く起きているか考えてみてください。ほんの1世紀ばかり前、ライト兄弟は危うげに地上を離れ、12秒間飛行しました。地球で生命が40億年の歳月を
いくつの人生を生きられるのか (TED Talks) Sarah Kay / 青木靖 訳 2011年5月 私はお月様を見ている お月様は私を見ている お月様は私の見てない誰かを見ている 神様はお月様を祝福する 神様は私を祝福する 神様は私の見てない誰かを祝福する 私が先に天国に行ったら あなたを引っ張り込む穴をあけるから 星の1つひとつに あなたの名前を書くわ そしたら世界は そんなに遠く感じなくなる 宇宙飛行士は 今日は仕事に行かないだろう 病欠すると電話していたから 携帯もパソコンもポケベルも目覚ましも切って 彼のソファでは黄色い太った猫が眠っている 雨粒が窓を流れ キッチンには コーヒーの気配すらしない みんな取り乱している 15階のエンジニアは粒子加速器を使うのをやめ 反重力室が漏っている ゴミを出すことだけが仕事の そばかす眼鏡の男の子でさえ 不安になって ゴミ袋を取り落とし バ
グローバル・パワー・シフト (TED Talks) Noam Chomsky / 青木靖 訳 2010年3月6日 私は政治のパワー・シフトについて話すよう頼まれました。最近よく議論されている話題です。世界の支配的な力としてのアメリカは、中国やインドに追い抜かれることになるのか、それはいつかと取りざたされています。もしそうなれば、世界は17世紀以降のヨーロッパによる征服以前の姿に戻ることになります。科学的ではありませんが、その雰囲気を表す象徴的な例があります。最近マサチューセッツの州立大の歴史の先生と話したんですが、その人はいつも期の始めに「世界で最も豊かな国はどこか」と学生に聞いているそうです。この数年いつも帰ってくる答えは中国とインドだそうです。新聞の見出しを読んでいればそう思うのでしょう。 ただ考えるべきことがあります。第一に富、あるいは社会の健全性です。その尺度として、毎年発表される
自分の物語を書いて歴史を変えよう (TED-Ed) Brad Meltzer / 青木靖 訳 2011年11月19日 歴史の最大の秘密が何か分かりますか? 歴史は変えられるということです。変えられないとみんな言うのは分かっていますが、変えられるんです。今日は歴史というのは後ろ向きだけのものではなく、前向きでもあることを話したいと思います。まだ起きていない素晴らしいことがたくさんあって、それは書かれるのを待っている歴史なんです。ではどうすれば変えられるのか? 子どもを寝かしつけるときいつも私が話している3つのことをお教えしましょう。本当のことです。このアイデアは元々友人が父親から教わったことでした。毎晩子どもを寝かしつけるとき、私は3つのことを言っています。大きな夢を持ち、熱心に働き、謙虚でいること。順に見ていきましょう。 最初に大きな夢を持つこと。一番大きな最高の夢を持っているのは誰でしょ
優れたプレゼンに隠された秘密のしかけ (TED Talks) Nancy Duarte / 青木靖 訳 2010年11月11日 この場に立てるのは大変光栄です。皆さんには世界を変える力があります。決まり文句として言うのではなく、皆さんには本当に世界を変える力があるんです。皆さん1人ひとりの中に、人類が知る最も強力な装置があります。アイデアです。1人の心から生まれた1つのアイデアが、地を揺るがし、運動の火種となり、未来をも書き換えるのです。しかし自分の内に留まっている限り、アイデアは無力です。他の人たちが取り組めるよう表に出さないなら、アイデアは死んでしまいます。皆さんの中には、自分のアイデアを伝えようとしたけど受け入れられず、拒絶され、代わりに月並みなアイデアが採用された、という経験をした人もいるでしょう。2者の間の違いは伝え方です。もしアイデアを人の心に響くよう伝えられたなら、変化が起こ
仕事する意義 (TED Talks) Dan Ariely / 青木靖 訳 2012年11月 今朝の講演を見ていて、自分は何ができるだろうと思いました。ポールはシャツを脱ぎましたが私にはできません。でもあれだったら・・・やめときましょう。今日は仕事とモチベーションの話をします。仕事をする人を私たちは迷路の中のネズミのように見ています。みんな仕事が嫌いで、本当はビーチでモヒートでも飲んでいたいところだけど、お金のために仕事をしていて、それもビーチでモヒートを飲めるようにするためなのだと。でも本当にそうなのか? 山登りみたいなものもあります。山登りというのは大変なものです。登山について書かれた本を読むと、そこには高揚感や喜びが満ちているのでしょうか? いいえ、そこに描かれているのは惨めさや痛みや凍傷です。そんな体験をして帰ってきたら、「とんだ間違いだった。もう2度とやらないぞ」と思いそうなもの
自制心について (TED Talks) Dan Ariely / 青木靖 訳 2011年4月 自制心について。「自制心の問題が自分に何の関わりがあるんだ?」と思っているかもしれませんね。ちょっとアンケートを取りましょうか。この1週間で何か先延ばししてしまったという人は? この1週間でやろうと思ったほど運動しなかったという人は? 食べ過ぎてしまったという人は? 無防備なセックスをしてしまったという人は? (笑) 今日は自制心についてお話しようと思います。自制心の問題というのは、長期的な望みを持ちながら短期的には全然違うことをしてしまうということです。この問題について考えるため、私にとって自制心の大きな挑戦だったことをお話しします。長い間入院していた間に私が病院で罹ったものに肝炎があります。輸血した血に問題があって肝臓病になったのです。ときどきこの肝臓病が悪化して具合が悪くなり、酷い思いをして
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