「アインシュタインリング」と呼ばれる円形の重力レンズ像の乱れから、手前にある謎の「見えない天体」が見つかった。太陽の約100万倍の質量をもつが、正体は不明だ。 【2025年10月14日 マックスプランク天体物理学研究所】 ダークマター(暗黒物質)は、質量を持つが光(電磁波)では観測できない謎の物質で、宇宙の全エネルギーの約1/4を占めている。現在私たちが目にする星や銀河がどのように誕生し、進化したかを理解する上で鍵となる物質である。 ダークマターを宇宙の基本材料と考えると、「ダークマターは宇宙の中になめらかに分布しているのか、それともボコボコと塊になっているのか?」という点が非常に重要になる。この疑問が解ければ、ダークマターの正体にも迫れるはずだ。 電磁波では見えないダークマターだが、質量をもち重力は及ぼすので、その重力によって背景の天体から届く光が曲げられる「重力レンズ効果」を利用すると