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装丁を味わう
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受験競争の中で、私は他の人を見ながら「こんなことしてたら、いつまでたっても受験に受からないよ」と思う行動パターンを観察していました。 そうした行動パターンの中でも、最も非効率なものが学校の授業の使い方です。 私は塾にも行かずに、公立高校から現役で東大に合格したのですが、それが出来たのも、学校の授業の使い方において、他の人と差をつかることが出来たことが大きいのではないかと思います。 学校の授業はタダ 多くの同級生が、「学校の授業はつまらない」、「塾でどうせ同じ内容をやるから」と言って内職をしたり、寝たりしていました。 私にとってはこうした態度はとてももったいないように映りました。 というのも、学校の授業はタダ(=学費はいずれにせよ払う必要のあるため、タダ)なのに、なぜ同じ内容を別の場所(=塾)でお金を払って教えてもらう必要があるのかとても不思議でした。 そのため、私は学校の授業を、科目内容に
コンサル業に限らず、仕事をする上で人と接する場合、相手にどのような印象を与えるかというのは大切です。 そもそもコミュニケーションのなかで相手に与える情報のうち、言葉よりもボディランゲージが占める割合は多いため、相手へ与える印象を改善したければ、ボディランゲージを意識する必要があります。 しかし、コントロールできるボディランゲージは限られています。多くの人は、話をするとき無意識的な癖が出てしまうものです。 では、こうした無意識の振る舞いはどうやってコントロールできるでしょうか? 相手に与える印象が大切な理由 スタッフレベル スタッフレベルでは、同じ失敗をしても、 疲れてて、たまたま失敗したんだろうな。俺も忙しいけど、手伝ってやろう という印象を与えるのと、 こいつ、偉そうにしてるわりには失敗してやがる。手伝ってやるもんか という印象では大きく違います。 マネージャー以上のレベル また、マネー
年末に駆け込みで買った音響機器が素晴らしかったので、レビューをします。やっぱりボーズいいですね。 皆さんは映画を見たり音楽を聴くときにどのような音響機器を使っていますか? 私は今まで、テレビ内臓のスピーカーのまま映画を見ていました。音楽にいたっては、据え置き型のスピーカーが数年前に壊れて以降、ありもので聞いていました。例えば、PCのスピーカーからそのまま音楽を流したり、スマートTVでYoutubeを流したりといった具合です。 つまり、何万円も音響のためにお金を出すほど音の質を重視していませんでした。 しかしあるときから、生活の質を高めていきたいと考えるようになりました。音楽もその一環で、質のいい音響機器で音楽を聴いたり、映画を見ると、心が洗われた気分になります。 ということで、思い切ってアメリカ音響メーカーBoseのSoundtouch300というサウンドバーを買ってみましたので、レビュー
ゲーテ・インスティテュート(以下、ゲーテ)は、大学外でドイツ語教育を受けるには最高の場です。 というのも、公的な役割をドイツ政府から委託された権威ある機関だからであり、ドイツの大学の入学にも使えるドイツ語の試験も行っているからです。その点で、普通の語学学校とは異なります。 しかしその分、授業料が高いというイメージがあります。実際、ゲーテの授業はその授業料に見合ったものなのでしょうか? 私の体験をもとに考えてみます。 東京のゲーテについて 私が通ったのは、東京・青山にある東京ゲーテ・インスティテュートです。通い始めた当初は初級のコースに通っていました。 まずは、約3ヶ月にわたる週一回3時間弱の授業に対して7万円ほど払いました。 高校や大学での語学コースでは、わざわざ語学分の授業料だけを払い込むことをしないため、語学教育というものがどれだけお金のかかるものかは実感できませんが、自分で学校に行っ
ブログを継続的に書くことは、案外難しいことです。 毎日、読んでる人にとってためになるようなネタが次々と思い浮かぶわけでもありません。何か伝えたいという強い気持ちがなければ続かないのは確かでしょう。 では、そうしたブログを海外に住みながら日本語で書くことの意義はどこにあるのでしょうか?実際、ブログを書いていると海外在住の強みも見えてくるのですが、海外からでは制限もやはり存在します。 「海外」という強み ①多くの人とは違う視点 海外に長く住んでいると日本とは勝手が違います。そのため、日本にいると当たり前に思えることに対しても改めて考えさせられることがあります。そしてこれがブログのネタになります。 例えば、日本の時事ネタに対して、海外事例をもとに別の視点から説明してみたり、日常生活を紹介したりということです。 ただ日常生活といっても、海外生活の詳細な話を書いても、日本在住の読者にとっては面白くな
さて、日本人同士の結婚と比べて、国際結婚をしていると日常生活においてどのような違いがあるのでしょうか? 多くの場合、国際結婚であろうと、「国際結婚」自体のメリットを目当てに結婚するのではなく、相手の個性に魅かれて2人の人間が結びつくことが大切です。ですので、相手との相性がよければ、国籍や文化はあまり気にしなくてもよいと考えます。 しかし国際結婚においては、たとえ国籍・滞在許可取得や、言語習得のスピードが上がるという実益的な面から結婚していなくとも、2人の文化的・言語的背景の違いから、メリットやデメリットが表れてきます。 ここで挙げるメリットやデメリットは、多かれ少なかれ、日本人同士のカップルにも見られることなのですが、国際結婚の場合、そうしたメリット・デメリットがより強烈な形で表れてきます。 そのため、ここでは私の体験を踏まえながら、国際結婚にオプショナルでついてくるメリット・デメリットを
ドイツで「新卒」就職した私は、いつも日本の就職事情を羨ましく思っていました。 というのも、大学で勉強した科目にもよりもますが、文系学部*1だと、日本での就職が圧倒的に簡単だからです。 日本の就活生は自分がどれほど恵まれた環境にあるのか自覚していないかもしれませんが、私から見ると、かなり恵まれた環境にあります。「大学時代に2、3個会社を立ち上げたぜ」というような強者を除けば、だからこそ、この環境を生かして、自分のキャリアを積み上げていくことをおススメします。*2 まずは、日本の就活状況が恵まれている理由について、ドイツの就職事情と比べながら説明していきます。*3 ここでは文系学部*4出身の場合に絞って書いていきます。 まず、日本で新卒で就職する場合のメリットは3つあり、以下の通りです。 ポテンシャル重視のため就業経験が要求されない 就職率の高さ 充実した入社時トレーニングの存在 ポテンシャル
近年は、トランプの大統領当選、イギリスのEU離脱、移民制限を唱える政党の欧州での台頭と、大衆迎合型の政治が支持される傾向が続いてきています。 これらの政治に特徴的なのは、既存のエリート層への反抗を掲げていることであり、これまでの政治やメディア報道に対して、自分たちの意見が反映されていないという一般市民の不満を汲みとろうとしていることです。 その際には、「敵」を攻撃するためのレトリックとして、過激であるがより日常的な感覚に近い言葉が使われます。 なぜ、こうした大衆迎合型の政治が支持を受けるのでしょうか?ここではその根本的な原因について探っていきます。 政治と日常生活の論理の違い 政治の論理と日常生活における論理は、そもそもその性質からして乖離していることがあります。つまり、集団の事柄を決める際の視点と、個人の日常を支配している視点は常に同じとは限らないということです。 全体からの視点 一方で
オーストリア・ウィーンで2週間ほどホームステイを体験したことがあります。その際、トラブルに近いことがありました。 役所同士のプログラムで文化交流をする機会があり、それに応募してホームステイすることができました。こうした経緯でホームステイしたため、ステイ先の選定は全く運任せで、決まった後で連絡をうけました。 代理店を使ったわけでもないため、その点は仕方ないとして、事前に知っている情報は、 私のホストファミリーは受け入れが初めて 家族構成 という、2点だけでした。一応、出発する何週間か前くらいにメールを送ったのですが、なしのつぶて・・・ 不安のまま飛行機に乗り込みました。 このプログラムでは複数人が同時に行くので、1人というわけではありませんが、それぞれ違うホストファミリーが割り当てられていました。 他の人は、ホストファミリーからメールの返事があったのに、私だけ返事がなく、はっきり言って不安で
映像がダメで、ストーリーも素人感が満載な映画をB級映画と言いますが、その中でも伝説的な存在となっているのが『シャークネード』です。 シャーク(サメ)+トルネード(竜巻)=シャークネード つまり、サメが竜巻の影響で、海から地上に上がってくる現象をシャークネードといいます。高潮で水が押し寄せたり、竜巻でサメが巻き上げられ、地上に降ってきて、人間に襲い掛かります。 これだけ聞くと、「はっ?なんだそれ?」となってよくわからないので、下の写真を見てください。空からもサメが降ってきています。 引用先:The Asylum | SHARKNADO これだけ聞くとB級の予感がしますが、まだ映画として十分面白い可能性が否定されたわけではありません。 しかし、『シャークネード』はそう一筋縄で理解できる映画ではないのです。そこには矛盾する2つの要素があります。 B級という、駄作を表す枕詞が付くこと 駄作にもかか
日本に留学し日本に数年滞在したことのあるドイツ人から聞いた話をもとに、日本で見たもののうち、彼らにとって理解できない事柄を挙げてみました。 日本に長く住んでいると、見慣れて当たり前のように見える光景でも、外から見ると、不思議に映るものがあります。 それは、「すげー、何でこんなことができるんだ」といったポジティブなものから、「何でこんなことしてるの?理由がわからない」というネガティブなものまで幅があります。 ここでは、私が聞き取りをしたドイツ人の完全な独断に従って、いい意味でも悪い意味でも「不思議」に映ったものを挙げていきます。ドイツ人の視点が中心ですが、アメリカ・ヨーロッパ圏の出身者であれば、ある程度通じる内容だと思います。 ①工事現場の交通誘導の人 工事現場で歩行者を誘導している人の存在意義が不思議に映るようです。 標識を立てれば歩道が変更されていたり注意が必要なことが歩行者にもわかるの
「○○は○ヶ月で○○万PV行ったらしい」 そんな話がブロガー間でなされたりすることも少なくありません。PVはサイヤ人の戦闘能力のように、ブロガー間の格付の基準にもなっています。もしくは収益でも構いません。 もちろん多くの人に読んでもらえればうれしいし、他の人のブログが自分よりも読まれていれば悔しい気持ちもわかります。どうやったらもっと儲けられるのかを知りたくなる気持ちも理解できます。 しかし、PVや収益を他人と比較してどんな意味があるのか立ち止まって考えてみると、人と比べることが無意味に見えてきます。 同じ30万PVでも違う30万PV まず始めに考、同じ30万PVであっても、それが意味している内容が違ってくることがあるということです。 というのもこの30万PVの内訳を詳しく見ると、それぞれの場合で30万PVの内実が違ってきます。 30万回、何か買い物の参考情報として訪問してくれる(→アフィ
友人など周りを見ると、休日まで仕事を入れている人もいますが、それには違和感*を感じます。 *あくまで個人的な感想です なぜ休めないのか?それとも休みたくないのか? 自分も基本的に仕事人間なので、「仕事にしか熱中できない」ということが、どれほど心の「貧困」を表しているのかが理解できます。 そこで、なぜ人は休日に(仕事から)距離をとる必要があるのかについて説明していきたいと思います。 私の生活リズム 私は例外的な場合を除き、休日には仕事に手を付けないようにしています。金曜日の夜あたりは、仕事のことをまだ考えてしまいますが、土日には仕事のことはきれいさっぱり忘れるようにしています。 もともと、自分ひとりで生活していたときは、休日もへったくれもなく仕事をしていました。早く仕事を終わらせることに安心を感じていたからです。もしかしたら、何もしないことに、焦りを感じていたのかもしれません。 しかし、1人
安定的なブログ運営には検索チャネルからの流入が欠かせません。 しかし、検索から来てくれた訪問者は一般的に、得たい情報を得たらすぐに去っていくことが多いと思います。少なくとも私のような雑記ブログでは、検索からの訪問者のページ/セッションの数値は、他の流入経路の訪問者よりも低くなっています。 どこかで読んだことがあるのですが、検索流入からの訪問者は、底のないバケツに水を毎日入れ続けているのと同じです。検索から、毎日たくさんの訪問者があったとしても、それは次の日に同じ訪問者がやってくるというわけではありません。 その意味で、水はバケツにたまることはありません。 でもそれってもったいないと思うようになりました。もし検索流入からの訪問者の内、1%でも、いや0.1%でも毎日バケツに残ってくれれば、つまり、ファンになってくれれば、ブログの訪問者数は雪だるま式に増えていくのではないかと。 そこでファンを増
戦略コンサルタントという職業は外資系投資銀行と並んで、ハードかつやりがいのある仕事と言われます。加えて、ビジネスマンとして普通の企業で働くよりも何倍ものスピードでの成長が見込まれるともいわれます。そのためもあって、就職活動においても人気上位の一角を占めています。 ではコンサルタント業に就くと、具体的にはどのような能力が身に付くのでしょうか? 私のコンサルタントとしての体験をもとに説明すると同時に、私がコンサルタント業を辞めた理由について説明していきます。*1 私とコンサルティング ドイツの大学院を卒業してから、紆余曲折を経て戦略・経営コンサルタントとなった私ですが、数年で職を変えて、研究業に戻ることにしました。 というのも私は、コンサルタントして学びたかったことをすべて学んだと感じたからです。 戦略・経営コンサルタントとは そもそも、戦略・経営コンサルタントとは、クライアントの経営課題を解
ブログ運営で安定してPV数が獲得できる流入経路の1つは、検索流入です。このサイトの場合、90%近くのPVは検索から生まれています。 そのため、一時的なバズではなく、検索でどれだけ強いのかを常に気にしたいものです。そのため私は、サイト全体のPV数よりも流入別のPV数を常にチェックしています。 しかし検索便りのサイトにとって、ときどき、検索流入が激減する期間があります。それが1日だけであればいいのですが、数日にも及ぶことがあり、減少率も安定期の20-50%にまで達することがあります。 そんなときに不安になっていろいろとネットで調べてみたのですが、自分にあった原因がなかなか見つかりませんでした。そのため、私が見つけた検索急減の理由(仮説)を公開してみます。 第1の可能性:グーグルによるペナルティの可能性 まず疑うべきは、グーグルによるペナルティです。 多くのサイトが指摘している原因はグーグルによ
さて、ドイツ料理はおいしいのか? よく聞かれる質問ですが、「おいしくないし、フランス料理や中華、和食と違って世界的に広がっていないのは当然の結果」と私は答えます。*1ドイツ人は一般的に、イタリア人やフランス人よりも食費にかけるお金が少なくなっています。どちらかというと車や携帯電話にお金をかけています。加えて、ドイツ人は量の多い(肉)料理を好む傾向があり、質と量のどちらに価値を置くのかということに関しては、量の方に比較的重点が置かれています。*2 これだけ聞くと、ドイツ料理はおいしくないというイメージを持ちそうですが、しかし、ドイツ・メディアではドイツ料理が味覚の点で負けていることはなかなか認めたがりません。むしろ世界中でドイツ料理が愛されているのか、どれほどドイツ料理がおいしいのか、を見せる傾向にあります。 ドイツ料理のおいしさへの誇りは例えば、 ・味覚 ドイツ料理は多様である。どの地域に
ドイツ史を学びにドイツに来てからもう10年近くたちます。 もともとフランス語を大学の第二外国語で勉強していたのに何故ドイツに興味をもつようになったのか聞かれることもしばしばあります。しかし興味を一旦抱くようになっても、実際に留学するまでには何ステップもその間に横たわっています。 留学というのはそれだけでも人生の大きな決断だといえます。 そこで、ドイツに留学するまでの、私とドイツの関係を説明してみたいと思います。 大学での迷走 何をしたいのかわからなくなった 元々総理大臣になりたかったのがすべての始まりです(笑) 何も持っていない自分が政治家になるには官僚経由でなるのがいいと思い、さらに官僚になるには東大がいい、という安易な発想で大学に入ったのですが、すぐに幻滅しました。 一言でいうと、「官僚って思ってたのと違うやん」ということと「法学って面白くないな」ということでした。そこから、物理学をし
1つのテーマに特化して作られたサイトとは違い、様々なテーマがごちゃ混ぜになったサイトのことを雑記ブログといいます。 雑記ブログの問題は、検索来た訪問者の内、検索ヒットした記事を見てすぐ帰っていくような一見さんが多いことです。 というのも、例えば、「留学」や「クレジットカード」といったことに関心のある人が、それぞれの専門のサイトに到達すれば、他にも何か役に立つことはないかとそのサイトを漁ります。 しかし雑記ブログだと、留学に興味があってサイトを訪問しているのに、その前後の記事テーマが、収益報告であったり、映画のレビューであったりすると、離脱するのは当然です。 その結果、伸び悩む雑記ブログは少なくありません。ここではどうやって雑記ブログを育てることが出来るのかを例を挙げながら視覚的に説明していきます。 雑記ブログの利点 多くのブログは雑記ブログの形態で書かれています。 というのも、雑記ブログは
自分の仕事や職業をどのような基準で選んでいますか? 自分がその仕事内容や職業に興味があるからそれを選ぶ、という人もいるでしょう。 しかし中には、難しそうだから成功させたいという動機が混じっている場合もあるでしょう。上昇志向の強い人の中には、そのような動機が強い人がいます。チャレンジのし甲斐のある仕事を選び、それをこなすことで自分のスキルアップも図っていくというキャリアです。 私も、子ども時代はそのような考え方をしていました。例えば、高校時代は医者になることも考えましたが、その考えには、「医学部は入るのが難しそうだから、医者になろう」という気持ちが混ざっていました。 医者の卵からも、「脳外科が一番難しいから、脳外科を将来やりたい」ということを聞いたことがあります。他にも、「○○料理の本場である○○でお店を出したい」という考えも根本にある思想は同じです。 ここでは、こうした自分視点でのキャリア
ドイツ西部にはイーダー・オーバーシュタインという街があります。人口3万人ほどの小規模の町なので、あまり有名ではありませんが、宝石の産地として知られています。 かつては、飾り物用の鉱石をかつては産出していました。下の写真のような結晶パターンがきれいな石です。今では観光客向けに、研磨した鉱石を飾りとして売っている店が軒を連ねています。ただこの町は鉱物だけで有名なわけではなく、崖を切り開いて建てられた教会もあり、人間と自然の歴史を感じることができる町です。 そのためここでは3つのマストな場所を紹介してみます。この3つを見て回るのに、通常は1日かかります。 鉱物博物館 街の中心にある鉱物博物館には、街でとれた鉱物以外にも、世界からの鉱石が飾られています。中でも「クリスタルの間」はトン級の重さの鉱石が飾られています。 大きい岩になると、3メートル以上の高さにもなります。 鉱石に特に興味があるわけでは
電車におけるマナーを訴えかけるCMが日本では放送されています。その中には、他の乗客の迷惑となる行為が批判されていますが、その中には、車内で化粧をしている女性への批判があります。 しかし、なぜ車内で化粧してはいけないのでしょうか。それは化粧だけではありません。なぜ、車内では大声で話してはいけないのか。 その答えの先には、日本における、公共空間に対する捉え方が関係しているように思われます。 電車での「マナー」違反の例 女性が化粧を公の場で行うと、「節操がない」「みっともない」というモラルを掲げて批判されます。 他にも、リュックを背中に担いだまま電車に乗ったりすること(写真、右)を批判して、駅や電車内のマナー向上が訴えられています。 (参照:東急電鉄HP © Copyright TOKYU CORPORATION All Rights Reserved.) こうした批判からは、車内の「マナー違反
「留学」という言葉を聞いて、「素敵な海外の街での生活を楽しみながら、大学では外国人と対等にディカッションでやりあっている」というきらびやかなイメージを思い浮かべるかもしれません。海外留学から帰ってきたら、別人のように外国語がペラペラになっていると思っている人もいるかもしれません。 しかし、実際の留学生活はそのようなイメージとは異なります。 そこで、海外での留学とはどのようなものなのかの一例として、私がドイツ大学院への留学した経験を挙げてみます。ちなみに私は2000年代後半からドイツの田舎にある大学院に留学してドイツ史を勉強しました。これはあくまで正規留学の例なので、語学留学や交換留学は事情が異なるかもしれません。加えて、文系の話しが中心となります。あくまで、一個人の体験として捉えてください。 以下挿入している写真は、当時私がとったものです。 (ドイツに到着したときの空港の様子*1) 準備期
外国語を勉強していると、発音の上達にどれほど力を入れるのか悩むところです。 例えば、海外に住んでいると、同じ現地在住の日本人が外国語を話すときの発音を笑ったりする人もいます。それに対して、「発音なんてどうでもよくて、伝わればいいんだよ」という上級者の意見もあります。恐らくそれはを、発音/訛りを気にしすぎてしゃべらなくなると、言葉は一向にうまくならないというアドバイスとも結びついています。 結局、発音を重視したほうがいいのでしょうか?それとも発音は最低限のレベルで構わないのでしょうか? まずコミュニケーションの性格を整理した上で、外国語を勉強するときに、自分の発音の上達を考えるべきかどうかについて考えてみます。 コミュニケーションの2つの形態 コミュニケーションの目的が相手に何かを伝えることだとすると、その手段には2つがあります。それは以下の2つです。 言語(Verbal) 非言語(Nonv
過労死や過労自殺は、日本のメディアでしばしば報道されます。 とりわけ有名な会社で起きたり、ひどい扱いから過労死にまで追い詰められていたことがわかると、大々的に報道されます。 そこで、ドイツ人(50代の女性、エレベータ―販売会社でエレベーターシステムのB2B販売を担当)に日本の労働環境についてどのように考えているのか聞いてみました。 まずは日本で起きた過労自殺のいくつかの例を彼女に説明しました。 日本では、主に以下の3つの原因から年に2000件以上の過労自殺が起きています。 過度な仕事量 仕事の難易度の高さ 仕事場での人間関係 仕事が多すぎて、精神的に追い込まれたり、周りからの支援がないまま難易度の高い仕事を押しつけられて、ストレスから自殺してしまったり、上司や同僚、お客さんからの罵詈雑言で鬱になってしまったりしています。このことについてい、以下の記事で詳しく書いております。 過労自殺の3つ
私は大学に入った当初、大学を中退する衝動に駆られたことがあります。 当たり前ですが、周りは猛反対です。「せっかく、東大に入ったのに、頭おかしいんじゃないのか」というようなことはよく聞きました。しかし、結局、東大にもいい面を見つけることが出来、徐々に自分が選んだ大学というものを受け入れて生きていけるようになりました。 そこで、なぜ私が大学を辞めたかったのか、なぜ私が大学を辞めなかったのか、そして半分自己肯定的ですが今から考えて、大学を中退しない方がいいと考える理由を述べたいと思います。 東大なんか辞めてやる 中退への衝動を感じたのは、第1学期が始まった初週から最初の1か月が終わるあたりだったと思います。 きっかけは法学自体の「退屈さ」と目指すべき職業像が崩壊したことでした。*1 授業が面白くない ちなみに私は法学部*2入学でしたので、新入生用の法学入門の授業を取る必要がありました。 しかし、
「日本にしか四季はない」、「海外では日本ほど四季が鮮明ではない」という外国観が日本の一部では聞かれます。 このステレオタイプに対して、「何バカなこと言ってるんだ、他の国にもきれいな四季はある」という反論も見られます。 確かに「日本にしか(明確に区分された)四季はない」という話しは、日本の外の事情を知らない人の思い込み以外の何ものでもありません。 ただ、ドイツに関しては、春は花が咲きほこり綺麗なのですが、日本人(私?)の考えるような「秋」は存在しません。夏の後に冬が来るイメージです。 秋の3条件 私にとっての秋のイメージとは、紅葉が広がり、落ち葉に覆われた道を秋空の下で歩くといったポジティブなものです。 運動をすれば汗をかいたり、コートが必要と思えるような日もときにはあったりと、夏へ逆戻りする日や冬が一足早く来る日もありますが、気温は寒すぎず、暑すぎずとちょうどよく快適と考えます。 つまり以
ジェスチャーや会話のテーマは、異なる文化では意図していたのとは別の意味で受け止められます。 日本では許されることでも、ドイツでは、「ありえない」という単なるひんしゅく(マナー違反)から、より強い社会規範(タブー)を破ってしまうことにもなり、白い眼で見られることもあります。 そうした中から、日本人が無意識にも頻繁にしてしまいがちな振る舞いを8つ紹介します。 一般的に気を付けるべきこと 鼻をすする 鼻をすする行為は、そのときに出る音から鼻水を想起させるために、周りの人から気持ち悪く思われます。 もし鼻水が出てきてどうしようもない場合には、ティッシュで鼻をかんで下さい。中に戻すのではなく、外に出してください。その際になるべく音が出ないほうが美しいのですが、普通は大きな音を立てても誰も気にしません。 基本的にはどこでも鼻をかめますが、レストランでは音に注意して鼻をかむか、トイレに行って鼻をかんでく
日本で過労自殺する人は年間2000-3000人にものぼります。そのほとんどが被雇用者、つまり会社員です。*1 死ぬということは、本当に人生の終わりを意味しています。しかしそれでも、死を選ばなければならないということは、よっぽど追い詰められて、目の前の仕事/会社に命を懸けてまで踏みとどまらなくてはならないと思い込んでいるからです。 まずは過労自殺の原因を探り、それを踏まえて、過労自殺にまで追い込まれないための方法を会社員としての視点から見ていきます。 過労自殺の原因 過労自殺の原因として考えられるものには、以下の2つの種類があります。 仕事自体に由来するもの 人間関係に由来するもの この2つは、交じりあって見られることもありますが、ここでは過労自殺の原因を理解しやすくするために、まずは別々に説明していきます。 仕事自体に由来するもの 仕事の量 仕事自体に由来するものとして第一に、過剰労働のよ
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