一般的に、のどの奥に触れると反射により吐き気や嘔吐(おうと)といった苦痛がみられます。上部消化管内視鏡検査では、内視鏡がのどの奥を通過するため苦痛を伴います。検査直前に、のどを麻酔すること(咽頭麻酔)によって反射をおさえます。しかし、それでもなお苦痛を感じることも少なくありません。このような場合に、苦痛軽減だけではなく不安軽減を目的に患者さんの希望によって意識下鎮静を行います。大腸内視鏡検査では内視鏡を挿入する際に大腸を伸ばしたり、空気(または炭酸ガス)で大腸の中を広げて観察することでお腹がはったり、痛くなることがあります。このような場合にも鎮静によって意識を低下させて緊張をやわらげることは苦痛を軽くすることにつながります。また、大腸内視鏡検査における「痛み」に対しては鎮痛薬の使用が効果的な場合もあります。いずれの検査においても、多くは呼びかけに反応する程度(意識下鎮静)の鎮静を目指します