慶應義塾大学在学中に女装を開始し、主に銀行と保険会社でキャリアを積んだ肉乃小路ニクヨさん。その葛藤と再生の物語から、人生を豊かにするヒントを探ります。(聞き手は、シュローダー・インベストメント・マネジメント社員、江森紗希) ――ニクヨさんはどんなお子さんでしたか? 親が忙しかったこともあって、すごいテレビっ子だったんです。あまり友達がいなかったので、新聞も熟読。それで、CMを見て覚えた企業名を株式欄で見つけて、数字が毎日動いているぞと興味が湧いて、株価を毎日チェックするようになりました。 ――投資との出合いが早いですね!学校ではどう過ごしていましたか? 人見知りで、なかなか話せなかった。あと、肥満児でした。運動は苦手でマラソン大会もビリ。でも、中学受験に失敗して地元の学校に行くことが決まったときに、太っているといじめられるかもと思って、小6の冬から猛烈にダイエットをしたんです。おかげで「ぽ