下村博文文部科学相は25日、閣議後の記者会見で、新国立競技場問題の責任を取るため、24日夜に安倍晋三首相に辞意を伝えたことを明らかにした。安倍首相からは10月上旬に予定する内閣改造まで続投することを要請され、了承した。また下村文科相は、大臣俸給から議員歳費を除いた額の6カ月分など、計約90万円を返納すると発表した。 新国立競技場については旧建設計画が白紙撤回に至った経緯を検証する文科省の第三者委員会が24日、「難度が高く複雑なプロジェクトに求められる適切な組織体制を整備できなかった」として下村文科相の結果責任を明記した報告書を公表。これを受けて下村文科相は24日午後9時半ごろ、安倍首相に電話で報告書の内容を伝えるとともに「自ら責任を取りたい」として辞意を伝えた。安倍首相からは「今までの経緯の中では辞任に値しないがそういうことなら受け止めたい。近々内閣改造をするので、それまでは続けて欲しい」