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ブックマーク / book.asahi.com (19)

  • 大阪・13坪の“街の本屋” 本の力を信じ、声をあげ続ける:隆祥館書店・二村知子さん|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 「隆祥館書店」店主の二村知子さん 書籍情報はこちら 客に話しかけ、耳を傾け、をすすめる 長堀通に面した、小さな書店。入り口の左右に置かれたラックには、週刊誌や漫画雑誌などが並び、一見、昔はよく見かけた“街の屋”だ。店内に入ると、正面には「隆祥館書店 ノンフィクション大賞」の棚があり、右側には、店主・二村知子さんが「このは多くの人に伝えるべきだ」と強く思った、おすすめがびっしりと並んでいる。この店だけで数百冊を売り、ロングランで売り続けているものも少なくない。店内は一周できるようになっており、奥に進むと月刊誌、実用書、児童書や絵小説、文庫や新書、漫画などが揃う。 雑誌のラックと、イベント「作家と読者の集い」の案内ポスターが並ぶ店頭 この書店を営む両親の長女として生まれた二村さんは、小学2年生から水泳を始め、16歳でシンクロナイズド・スイミング(現アーティス

    大阪・13坪の“街の本屋” 本の力を信じ、声をあげ続ける:隆祥館書店・二村知子さん|じんぶん堂
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    slm 2024/08/16
  • okadadaの音楽論に迫る5冊 「残された音源を使って、残らない一晩を彩るDJとは何か」(前編)|好書好日

    okadadaさん=寺沢美遊撮影 okadada(オカダダ) 1986年、滋賀県生まれのDJ/トラックメイカー。全国各地の多岐にわたるパーティーにDJとして出演中。ネットレーベル・maltine recordsやbandcampから楽曲をリリースしている。DJ仲間・shakkeとのおしゃべりポッドキャスト「チャッターアイランド」もSpotifyで配信中。 文字として残されたものには優位性もある。でも…… ――DJ仲間のshakkeさんとのポッドキャスト「チャッターアイランド」でたまに読書の話をしているので、今回はokadadaさんがどんなを読んで、どんなことを考えているのか聞いていきたいなと思っております。 自分はDJなんで、言葉で何かを表現することが少ないんです。それにそもそもDJって何やってるかよくわかんない人も多いと思うんです。「(曲を)選ぶ人って……」みたいな(笑)。音楽を読

    okadadaの音楽論に迫る5冊 「残された音源を使って、残らない一晩を彩るDJとは何か」(前編)|好書好日
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    slm 2024/08/08
  • 藤原ヒロシさんの音楽遍歴 マイノリティが協力すると面白いカルチャーが生まれる|好書好日

    文:宮崎敬太、写真:有村蓮 藤原ヒロシ(ふじわら・ひろし) 音楽プロデューサー、fragment主宰 1964年三重県伊勢市出身。82年にロンドンへ遊学し、翌83年にはニューヨークでヒップホップのDJを体験。日に帰国後、スクラッチを駆使したクラブDJとしての活動をスタートさせた。ヒップホップ、ハウスなどのDJを経て、95年に1stアルバム「NOTHING MUCH BETTER TO DO」を発表。また小泉今日子、UAのプロデューサーとしても高い評価を得た。最新作は2017年リリースの「slumbers」。さらに音楽と並行してさまざまなストリートブランドのクリエイティブワークにも携わる。近年はルイ・ヴィトンやモンクレール、ナイキといった企業のクリエイティブ・ディレクションも手がけている。 パンクはスノッブなマイノリティが結束して生まれた ――ヒロシさんは1982年に渡英してから、独自のコ

    藤原ヒロシさんの音楽遍歴 マイノリティが協力すると面白いカルチャーが生まれる|好書好日
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    slm 2024/02/03
  • 「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日

    宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」ポスター=スタジオジブリのTwitterより 「私自身、訳が分からない」 「おそらく、訳が分からなかったことでしょう。私自身、訳が分からないところがありました」。 2023年2月下旬、東京都内のスタジオで上映された、「君たちはどう生きるか」の初号試写。米津玄師の歌うピアノバラードが流れ、エンドロールが終わった瞬間、灯りが点き、宮崎駿監督のコメントが読み上げられた。 客席から軽い笑い声が漏れた。私もその一人だった。あまりの展開の速さと、盛り込むだけ盛り込まれた情報を消化しきれず、茫然と座り込んでいたが、その言葉で我に返った。 これは「宮崎アニメ」の集大成なのか、吉野源三郎の著書『君たちはどう生きるか』の再解釈なのか。とにかく、1回見ただけではとても全容を把握できなかった。 「自分のことをやるしかない」 今回の作品は、公開前のプロモーションも、メディア関

    「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日
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    slm 2023/07/15
  • ジッド「地の糧」 現代が失った感覚を取り戻す|好書好日

    フランス近代文学を代表する作家ジッドが1897年に発表した作は、筆者のような文学研究者には耳の痛い書である。読書を愛し、に囲まれて暮らすことが至福と思うような者なら、「眼(め)を書物のよごれから洗い清め」るため、「なべての書物を、いつの日に焼きつくそうぞ!!」という主張を前に苦笑せざるを得ないだろう。 実際、この詩的エッセーは、を読んで観念ばかりを増幅させてしまうことへのアンチテーゼなのだ(観念=ideaとは言わば頭のなかで思い浮かべるイメージである)。だから、書をめぐって、観念的な世界からの訣別(けつべつ)が読み取れるジッドの作品『パリュード』(1895年)を参照したり、ここ最近『ペスト』で注目されているカミュが作を読んでいることから彼との関係を探ったり、はたまた日の文脈で言えば、『パリュード』を訳した小林秀雄から『書を捨てよ、町へ出よう』の寺山修司までのジッド受容を辿(たど

    ジッド「地の糧」 現代が失った感覚を取り戻す|好書好日
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    slm 2023/06/16
  • 「ダイアローグ」書評 ファッション変えた思想と方法|好書好日

    「ダイアローグ」 [著]ヴァージル・アブロー 2021年11月にヴァージル・アブローが心臓の珍しい癌(がん)によって41歳で早逝(そうせい)したとき、それはひとりの前途有望な黒人服飾デザイナーの死であると同時に、物事の見え方を変え、新しい価値観を生み出し続けたゲームチェンジャーの死を意味していた。書は生前のアブローの理知的な声が聞こえる対話集である。 米国イリノイ州にガーナ移民の子として生まれ、大学で土木工学、大学院で建築を学んだ彼は、10代で熱狂したヒップホップとグラフィティをファッションに衝突させるところからキャリアを築いた。ミュージシャン、カニエ・ウェストとの長きにわたった協働は、学生時代に始まる。 早くからオリジナリティーより「編集」による再構築に意味を見いだし、安く仕入れた他社製品にカラヴァッジョの絵と「PYREX23」とプリントしただけのものを高い値段で販売したが、パイレック

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    slm 2022/08/20
  • tofubeatsの知を拡張する愛読書 知らないより知ってたほうが、面白い確率が高い|好書好日

    tofubeatsさん tofubeats(とーふびーつ) 1990年生まれ神戸出身のラッパー/プロデューサー。中学時代から音楽活動を開始し、高校3年生で国内最大のテクノイベント「WIRE」に最年少で出演。代表曲は「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」「水星 feat. オノマトペ大臣」など多数。2022年には中村佳穂らが参加した4年ぶりのフルアルバム「REFLECTION」、初の著書『トーフビーツの難聴日記』を発表する。 目標とするECDと小西康陽 ――アルバム「REFLECTION」と同日に出版される『トーフビーツの難聴日記』のゲラを読ませていただきました。tofubeatsさんは2015年にご自身の会社・HIHATT(ハイハット)を立ち上げましたが、創作以外にも、サンプリングのクリアランスや楽曲の権利処理、契約書の内容を弁護士さんに相談したりといろんな実務を並行されているん

    tofubeatsの知を拡張する愛読書 知らないより知ってたほうが、面白い確率が高い|好書好日
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    slm 2022/05/18
  • 「Bowie's Books」 流転求めた精神構造 読書が案内 朝日新聞書評から|好書好日

    BOWIE’S BOOKS デヴィッド・ボウイの人生を変えた100冊 著者:菅野 楽章 出版社:亜紀書房 ジャンル:芸術・アート 「Bowie's Books」 [著]ジョン・オコーネル デヴィッド・ボウイは常に危険な綱渡り状態で、あっちの世界からこっちの世界へと転々と流転を求める変貌(へんぼう)のボヘミアン。自らを単なるミュージシャンではない、そこら近所のロッカーとは一線を画すカメレオン的天才アーティストとしての仮面を顔面にい込ませながら、ケタケタと笑う悲劇主義者にしてニヒリストである。 つかみどころのない雑多なボウイはエイリアンに憧れ、神秘の存在に祭り上げられる一方、自らをシュルレアリストと同時にダダイストと標榜(ひょうぼう)する。そんなボウイの精神構造の一端を形成したのが、彼が読破した何千冊。その中から彼自身が最も重要と考える100冊のリストをもとに書かれたのが書だが、ボウイ自身

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    slm 2021/11/19
  • 「在野研究ビギナーズ」荒木優太さんインタビュー 学問はどこでもできる! |好書好日

    文:篠原諄也 写真:斉藤順子 荒木優太(あらき・ゆうた)在野研究者(専門は有島武郎) 1987年、東京生まれ。明治大学文学部文学科日文学専攻博士前期課程修了。2015年、第59回群像新人評論優秀賞を受賞。著書に『これからのエリック・ホッファーのために――在野研究者の生と心得』(東京書籍)、『貧しい出版者』(フィルムアート社)、『仮説的偶然文学論』(月曜社)、『無責任の新体系』(晶文社)など。 学校の外に面白いものがある! ――荒木さんが在野研究に関心を持ったきっかけを教えてください。 大学院の修士課程に行ったんですが、博士後期課程には落ちたんですね。その理由のひとつには、大学の指導教員が「教育免許を取らないと進学させてくれない」という方針をもつ方で、私は「教師になりたい」という意欲が全くなかったことがありました。 それで「どうしたもんかな」と思っていた時に、自分は教育に関してはやる気はな

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    slm 2021/05/24
  • 宇佐見りんさん「推し、燃ゆ」インタビュー アイドル推しのリアル、文学で伝えたかった|好書好日

    宇佐見りん(うさみ・りん)作家 1999年、静岡県生まれ、神奈川県育ち。現在大学生。2019年に『かか』で第56回文藝賞を受賞をしデビュー。同作は2020年、第33回三島由紀夫賞を受賞。 推しへの愛情、「一方通行」だからいい ――推しについて世の中で理解されていないと感じたのが、執筆の原動力のひとつだったそうですね。 まず、「推す」というのは、芸能的な活動をする人をファンが応援すること。そして「推し」は、ファンが応援している人を指し示すときによく使う言葉です。ジャニーズ宝塚、地下アイドルに地上アイドル、今で言えばYouTuberもそうですね。「推し」という言葉も、その感覚も、私と同じ年代の子たちには通用することが多いのですが、世間的にはまだその実態が理解されていないように感じたのが、書いたきっかけのひとつです。たとえば、「推しを推すこと」が恋愛の下位互換や趣味の一環として捉えられている。

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    slm 2021/01/22
  • 近藤ようこさん「高丘親王航海記」インタビュー 澁澤龍彦作品の“明るさ”に惹かれて|好書好日

    文:朝宮運河 写真:斉藤順子 近藤ようこ(こんどう・ようこ)マンガ家 1957年新潟県生まれ。國學院大學在学中の79年、雑誌「ガロ」に投稿した「ものろおぐ」でデビュー。『見晴らしガ丘にて』で第15回日漫画家協会賞・優秀賞、『五色の舟』(津原泰水原作)で第18回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門大賞を受賞した。主な作品に『悲しき街角』『遠くにありて』『ルームメイツ』など。『妖霊星』『宝の嫁』など中世日を舞台にした作品や、『戦争と一人の女』(坂口安吾原作)、『夢十夜』(夏目漱石原作)、『死者の書』(折口信夫原作)など、日文学のコミカライズでも高い評価を受けている。 これまで描いたことのない世界を描く ――澁澤龍彦の小説をコミカライズした『高丘親王航海記』の1・2巻が同時発売されました。9世紀に実在した高丘親王(平城天皇の皇子)の天竺への旅を描いた、奇想天外な冒険記です。幻想文学の傑作として

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    slm 2020/09/21
  • 内田樹さんの考える日韓関係 マルクスの受容のされ方をめぐって|じんぶん堂

    記事:晶文社 『街場の日韓論』(晶文社) 書籍情報はこちら 韓国国内では得られない知見 韓国には戦前日の治安維持法に類する国家保安法という法律が今も存在する。 1948年の大韓民国建国直後に制定されたこの法律は北朝鮮と共産主義を賛美する行為及びその兆候を取り締まりの対象としている。李承晩(イスンマン)大統領が南朝鮮労働党や左翼勢力を一掃するために制定した(朴聖焌[パクドンソプ]先生はこの法律によって投獄されたのである)。いくどか改定された後、1980年に全斗煥(チョンドゥファン)政権が従来の反共法をこれに統合して、ほとんどあらゆる反政府的な動きを弾圧できるようになり、実際に濫用された。 1987年の民主化以後、南北統一機運の高まりにつれて、国内における人権抑圧の法的根拠であった国家保安法の廃棄・改定に対する市民たちからの要求の声が高まったけれども、議会内で保守派が強硬に抵抗しているせいで

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    slm 2020/07/17
  • 30代の独身男性が考える「本当にいい女の条件」 下村一喜「美女の正体」書評|好書好日

    文:ウイ 不定期ですが、月に1回くらいのペースで僕の家でいわゆる「飲み会」があります。「独身であること(バツ可)」「恋人がいないこと」「酒が飲めること」さえクリアしていれば性別年齢国籍宗教は問わないという目も当てられない参加資格なのですが、だいたいいつも8人くらいの男女から4~5人が集まります。たまに恋人ができて不参加になるメンバーもいるのですが、別れると「ただいま」と帰ってくる。もう4年くらい続いている会なのですが、その参加条件から分かる通り、決していわゆるホームパーティーのような上品なものではなく、山賊が村を襲った後に「ガハハッ」とだらしなく笑いながら密造酒を瓶から直接飲み、仕留めた猪や鹿を焚き火で焼いてうような雰囲気です。たまに言い争いの喧嘩にもなります。 先日集まった5人が、たまたま30代の男だけでした。おでんの練り物を生魚の状態から作ったり、アンコウを捌いたり料理を楽しみ、独身

    30代の独身男性が考える「本当にいい女の条件」 下村一喜「美女の正体」書評|好書好日
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    slm 2019/03/06
  • 「ヒップホップ+読書=文化系」だけではない 仙人掌|好書好日

    仙人掌(せんにんしょう) 1982年、東京生まれ。10代の頃からラップをはじめ、2000年代半ばごろからDOWN NORTH CAMP、MONJUのメンバーとして頭角を現す。ソロでは数枚の限定盤を経て、16年に待望の1stアルバム「VOICE」を発表。そして18年6月に2ndアルバム「BOY MEETS WORLD」をリリースした。9月には東京・UNITでリリースパーティーの開催が決まっている。 新しいことを始める時に読むと自由な発想になれる 仙人掌のリリックはカッコいい。短いセンテンスから、ストリートにうごめくさまざまな感情や、その背後にあるストーリーを感じさせてくれる。彼の綴る言葉、描き出す世界観はどんなからインスパイアされているのだろうか? 彼が最初に紹介してくれたのは『かもめのジョナサン』でおなじみのリチャード・バックの『イリュージョン』。遊覧船のパイロットが主人公で、憧れていた

    「ヒップホップ+読書=文化系」だけではない 仙人掌|好書好日
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    slm 2018/07/22
  • コラム別に読む : 学校で教えてくれない音楽 [著]大友良英 - 青木るえか | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■聞いたことのない音楽が鳴った 大友良英という人は『あまちゃん』の音楽をつくった人だ。やさしい声でニコニコしていて、感じ良さそうで、おまけに『あまちゃん』なので、親しみやすい作曲家なのかと思うとそうはいかない。相当聞きづらい音を発してたりする。言ってることも、けっこうキツかったりする。 この『学校で教えてくれない音楽』は、文字通り「学校の音楽の時間に教えてもらったのではないところで、音楽をやっている」人たちが、どのようにして音楽に向き合って音楽を創りだしているのか、が書かれている。 大友さんが、いろいろなミュージシャンと語る。大熊ワタル、上原なな江、さや(テニスコーツ)、Phew。たまたま私が知っている人たちもいて、どういう音なのかがわかっているだけに(けっこうすごい、というか今どきの流行りとは隔絶されたところにある音だったりする)、これ、知らない読者はどうなんだろうと面白半分で読んでいた

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    slm 2015/02/12
  • コラム別に読む : ユーミンの罪 [著]酒井順子 - 速水健朗(フリーライター) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    恋愛がレジャーだった時代 1972年のデビューから「DAWN PURPLE」の91年までの楽曲を追いながら、ユーミンが世間に与えた影響や時代の変遷を辿(たど)る。著者はユーミンの後輩にあたるミッションスクールの出身。お嬢様学校出身者という階層が辿るライフコースとユーミンの世界観が重なるのも見どころだ。 ユーミンの歌に登場する恋愛の場面。「ノーサイド」は試合に負け、卒業を控えたラグビー選手の恋人がヒロイン。当時、高校生で「ラグビー部の男子の彼女になって試合を応援に行く」ことに憧れた著者は喝采の叫びを上げたという。社会階層高めの「ラグビー」というのが重要。野球じゃ成立しない世界観だ。そんな「レジャーとしての恋愛」時代が始まった80年代前半。 「ふりきるように駆けた階段 ひといきれのみ込む通勤電車♪」という歌詞の「メトロポリスの片隅で」のヒロインは、都会で働くシングルガール。 「30代以上・未

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    slm 2014/01/17
  • 「群像としての丹下研究室」書評 「構想力」支えた最強チーム活写|好書好日

    群像としての丹下研究室 戦後日建築・都市史のメインストリーム 著者:豊川 斎赫 出版社:オーム社 ジャンル:技術・工学・農学 群像としての丹下研究室 戦後日建築・都市史のメインストリーム [著]豊川斎赫 建築家を語るは通常、造形デザイン話に社会文明観や哲学談議を接ぎ木する程度だ。書はそれを遥(はる)かに超える。書のテーマたる丹下健三が、通常を遥かに超える建築家だったせいもある。彼は個別建築にとどまらず、都市、地域、国土設計にまで大きな足跡を残した。だがなぜそれが可能だったのか? 通常はこれを「壮大な構想力」という一言ですませてしまう。書の手柄は、その「構想力」の中身を詳細に示したことだ。丹下の構想力の背後には、地域経済の数理統計分析や産業予測があり、それを造形に変換する方法論の開発があったのだ。 それを支えたのは、東大の丹下研究室に集った人々だった。書はこのチームに着目するこ

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    slm 2012/07/04
  • 【レビュー・書評】時代が締め出すこころ―精神科外来から見えること [著]青木省三 - 書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    時代が締め出すこころ―精神科外来から見えること [著]青木省三[評者]斎藤環(精神科医)[掲載]2011年6月12日著者:青木 省三  出版社:岩波書店 価格:¥ 2,205 ■流動的な「適応」のモノサシ 近年、発達障害の増加がしきりに言われる。特に日では「成人の発達障害」への関心が突出して高いという。 その背景には「空気を読む」ことをはじめ、過度にコミュニケーション能力を重視しすぎる社会のありようも大きく影響しているのではないか。著者の豊富な臨床経験から導かれたこの指摘に、私も全面的に同意する。 土の社会に適応できず障害者扱いだった青年が、瀬戸内海のある島ではその裏表のなさゆえに人気者になったというエピソードが印象的だ。とりわけ「個人の自閉性が社会の閉鎖性を切り開く」という指摘には膝(ひざ)を打つ思いがした。 「こころ」の多様性に不寛容な社会に未来はない。「適応」のモノサシは常に流動

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    slm 2011/06/15
  • asahi.com: 村上春樹さん『グレート・ギャツビー』を新訳 - ひと・流行・話題 - BOOK

    満を持して、という形容がぴったりくる。スコット・フィッツジェラルド(1896〜1940)の『グレート・ギャツビー』が村上春樹さん(57)による新訳で中央公論新社から出た。人生で巡りあった最も重要なをどうしても1冊だけ選べと言われたら、「迷うことなく『グレート・ギャツビー』を選ぶ」という村上さんにメールでインタビューした。 〈もし『グレート・ギャツビー』という作品に巡り会わなかったら、僕はたぶん今とは違う小説を書いていたのではあるまいか〉(あとがき) ——『ギャツビー』の主人公ニックの視点は、初期の村上作品に影響を与えているように思います。 「今までとくに自覚はしなかったけれど、あらためて考えてみたら、『ギャツビー抜き』のニックが(とくに望みもしないまま)自前の冒険に乗り出すというのが、僕のある時期の小説の構図みたいになっていたのかもしれませんね」 「ニック・キャラウェイは『いろんなものご

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    slm 2006/12/05
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