今、日本でもっとも世界に誇れる登山家は誰か。登山関係者の答えは、ほぼ一致する。佐藤裕介だ。今年、39歳になる。国内トップとして、世界からも尊敬を集める。だが、その圧倒的な支持の割に、この6年間、彼がテレビや雑誌に露出することはほとんどと言っていいほどなかった。その理由は、ある「傷」を負ったからだ。口を閉ざし続けてきた登山家に、あのときのこと、そして、あれからのことを聞いた。(ライター・中村計/Yahoo!ニュース 特集編集部)
絶対に無理だと思った。 だが、どんな困難にも常に真っ直ぐに立ち向かい、時には猛烈な逆風からも逃げずに立ち向かってきた彼なら、しっかりと答えてくれるのではないか。 直感的にそう思った。本田圭佑だ。 現在はオーストラリアAリーグのメルボルン・ビクトリーで現役を続けながら、カンボジア代表のGMとして実質的な監督を務めている。さらに2020年東京五輪にオーバーエイジ枠での出場を目指すことを公言するなど、目標達成に挑み実現していこうとする姿勢を貫いている。 7月19日、本田は横浜市にある神奈川朝鮮中高級学校を訪れた。名古屋グランパスエイトでチームメイトだった在日コリアンの安英学の招きを受けて実現したサプライズ訪問だった。 予想もしなかったゲストの登場に、悲鳴にも近い歓声はしばらく止まなかった。 熱烈な歓迎を受けた本田は、生徒たちの前で講演し、別れ際には色紙に“仲間”という文字を書き残して行った。 し
KNNポール神田です。 いよいよ、東京五輪の大会ボランティア募集が開始となった。 『ブラックボランティア』などとネットでいくら言われようとも、ボランティアする側が納得していれば、それはブラックなボランティアではないと思う。母国の五輪のボランティアで得られる経験は、人生のうち、何度もあるものではないからだ。 ボクが1963年の東京五輪の聖火リレーを見たのは神戸市の兵庫区だった。たった2歳であったが、あの雨の日の聖火リレーは、しっかりと脳裏に焼き付いている。だからこそ、ボランティアでも五輪に参加したいと考えている。 1963年10月神戸市兵庫区上沢通3丁目 出典:神田友治撮影11万人のボランティアが必要とされている大会ボランティアが8万人(組織委員会)、そして、都市ボランティアが3万人(東京都)の募集が昨日(2018/09/26)より開始となった。それぞれの申し込みページが公開された。 大会ボ
私は普段、インタビューをする仕事がメインだ。通訳もたまにしている。インタビュアーとして、日本の出版社時代は日に2、3組、4年間でトータル400組ぐらい、来る日も来る日もプロのミュージシャンを相手にインタビューしてきた。 ニューヨークに来た今、インタビュイーの対象がミュージシャンからアメリカ人の起業家やショップオーナー、アーティストなどへ変われど、今でも丁寧にインタビューし、そこから得た情報をもとに記事をおこすことは、私の仕事の大切な軸だ。 9/13、大坂なおみ選手が凱旋帰国し、記者会見を開いた。マスコミの質問について「どんな写真をインスタに載せたいですか?」「好物の抹茶アイスは食べましたか?」など、テニスと無関係の質問が続出したと、否定的な意見があるようだ。 私は、そのような質問は度を越さない限りよいと思う。ファンも知りたがっていると思うし、場の雰囲気も和み、インタビュイーもリラックスする
セリーナ・ウィリアムズ(右)が大坂なおみとの全米OP決勝で主審から受けたペナルティと抗議問題の余波が止まらない(写真・アフロ) 大坂なおみ(20、日清食品)が日本人初のグランドスラム優勝を果たした全米オープンの決勝戦で“女王”セリーナ・ウィリアムズ(36、米国)がカルロス・ラモス主審と繰り広げた“バトル”の波紋が収まらない。全米オープンの主催者は、ウィリアムズが犯したコーチの助言、ラケット破壊、主審への暴言という3つの罰則に対して1万7000ドル(約189万円)の罰金を科し、ウィリアムズが「コーチから助言を受けるなどの不正はしていない。女性差別だ」と抗議していることに対して、国際テニス連盟(ITF)は、ラモス氏の下した判定について「適切なルールに沿っていた」という異例の声明を発表した。 これらの公式の反応を受けて海外メディアも、それぞれの見解を報じた。 USAトゥデイ紙は、このITFの声明
大坂との決勝戦でセリーナは審判のペナルティを巡って猛抗議。場内は騒然となった(写真・ロイター/アフロ) 大坂なおみが日本人初のグランドスラム優勝を果たした全米オープンの決勝戦では、セリーナ・ウィリアムズ(36、アメリカ)と、カルロス・ラモス主審とのバトルが大きな話題となった。 ウィリアムズは第2セットで、スタンドのコーチ席に座っていたパトリック・ムラトグルー・コーチから両手の動作でコーチングを受けたとして1度目の「注意」が与えられた後に、ラケットをコートに叩きつけて壊したため、2度目の「注意」を受けて1ポイントのペナルティを受けた。 ウィリアムズは「私はコーチングなど受けていない。不正などしていない。なのに、このペナルティはおかしい」と、猛抗議。興奮が収まりきらず、プレーの合間、合間で「私は生まれてから一度も嘘をついたことがないのに、この嘘つき!」「私のポイントを奪った泥棒!」「謝りなさい
突如ネットがざわついたNHK「みんなで筋肉体操」8月27日月曜日、なんとなくSNSを眺めていたら、一部でざわついていたのが「筋肉体操」だった。最初は筆者も「は?」と感じた程度だった。何かまた変わった番組をやるようだなとは思ったが、放送日や時間を確認まではしなかった。NHKも自身で戸惑っているかのようにこんなPRツイートをしていた。ツイートに貼ってある動画もぜひ見てほしい。B級感あふれるPR動画だ。 そのまま一晩過ごして翌朝またSNSを眺めていると、さらに盛り上がりが高まってきたようだ。どうやら27日の23:50から放送された5分番組で、本当に「筋肉を鍛える体操」をするだけのようだ。探すと、YouTubeでまるのまま番組が視聴できた。 →YouTube内 NHKチャンネル「【みんなで筋肉体操】腕立て伏せ ~ 厚い胸板をつくる」 なんとも奇妙な番組だ。三人の男性がムキムキの筋肉を見せびらかすよ
昨今、スポーツ界は、パワハラ問題がいろいろ取沙汰されていますね。 アメフト、レスリング、ボクシング、そして、体操と。 かつては、「体育会系だから」ということで、なんとなく見過ごされていたことが、おかしことはおかしいということで、クローズアップされることはいいことだと思います。 被害者がOKと言った場合でもパワハラになる? ただ、今回の体操については、やや様相が異なるようです。 ことの発端は、宮川紗江選手のコーチである速見佑斗氏を日本体操協会が暴力を振るった指導があったことを理由に処分したことです。 普通であれば、「そりゃひどい、処分されて当然」ということで終わるところでしたが、「被害者」であったはずの宮川選手がパワハラだと思っていないとの見解を表明したことから、「え? だとすると、どうなるの?」という、これまであまりなかった事態に、こうした問題に関心を持っている人々に混乱を与えるという状況
アジア大会日本代表団の認定を取り消され帰国後謝罪会見を行ったバスケ代表4選手(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ) アジア大会バスケ日本代表4選手が試合後に繁華街に外出し買春行為を行っていたことが判明し、JOC代表選手団の行動規範にある「競技を離れた場合でも社会の規範となる行動を心がける」に抵触したとして代表団の認定を取り消され、20日に緊急帰国した。その後選手たちはJBA主催の記者会見に出席し、謝罪を表明している。 彼らが行動規範に抵触したのは揺るぎのない事実だ。選手村から離れた場であればこそ、公式ウェアを着用している責任感を抱くべきであるにもかかわらず、彼らのとった行動はあまりに軽率すぎた。会見で4選手すべてが違法性を感じていたという認識を示しているなら、尚更罪深いものだ。 今回の一件で日本バスケのイメージダウンは免れないし、3シーズン目の開幕を10月に控え、更なるフ
日本ボクシング連盟の山根明会長(78)が様々な不正疑惑で告発されている問題が劇的な展開を迎えた。これまで山根会長を支えてきた会長代行で副会長、専務理事の吉森照夫氏を筆頭に約20人の理事が6日、一連の騒動と告発を受けた諸問題の責任を取る形で電撃辞任する意思を固めた。関係者の話により明らかになったもので、すでに約20人の理事が辞任届けにサインし文書化したという。これらの理事は、いずれも山根派と言われた幹部たちだが、代表者が山根会長へも共に身を引くように退陣を迫った。山根会長は筆者が、この日、独占取材した段階では「潔白が晴れるまで辞任はしない」と退陣を拒否する姿勢を明らかにしている。約20人の理事は、辞任の説得に失敗した場合、今日7日にも大阪市内で臨時理事会を招集し解任を決議する考えだ。 ついに側近から“クーデター”がおきた。 “ドン”山根会長の“イエスマン”として絶対服従を誓っていた連盟幹部で
告発を受けている山根会長のテレビ出演は強烈なインパクトを残したが、説明責任を果たしたことにならず墓穴を掘る形になった 日本ボクシングを再興する会から、日本ボクシング連盟の助成金の不正流用や審判の不正などに関する告発状をJOC、スポーツ庁、内閣府など、監督関係各所6団体へ提出されている渦中の山根明会長が3日、沈黙を破ってテレビ出演ラッシュ。映像を交えて生中継したのは、日テレ系の朝のワイドショー「スッキリ」だけだったが、その内容は、もはや“放送事故レベル”の放送コードギリギリの危ないものになった。 告発には加わっていないが、元会長秘書で、様々なメディアで“山根批判”を展開しているS氏を「前科者ですよ」と、放送では実名で中傷。MCのタレントから放送時間がなくなってきたことを伝えられると、突然、反社会勢力の名前を持ち出し「一昨日、元暴力団M組(番組では実名)の組長から私の知人を朝方に呼んで山根に言
ロシアワールドカップに見られる、新時代のトレンドとは何か? 12日、ルジニキ・スタジアムでFIFAテクニカルスタディグループ(TSG)のメディアブリーフィングが行われ、準決勝までの62試合をもとに、各人の分析が語られた。 TSGのメンバーは以下のとおり。 カルロス・アルベルト・パレイラ(元ブラジル代表監督) マルコ・ファン・バステン(元オランダ代表&監督) ボラ・ミルチノビッチ(元メキシコ代表監督など) エマニュエル・アムニケ(元ナイジェリア代表) アンディ・ロックスバーグ(元スコットランド代表監督) 1994年にブラジル代表をワールドカップ優勝へ導き、5カ国を率いて6度のワールドカップを経験したパレイラは、「フットボールは大きく変わった」と変化を強調。 スピード感があり、攻守の切り替えが目まぐるしく、さらに対戦相手を分析して準備を行う。現代サッカーのワールドカップでは、それが当たり前にな
高校野球の常識はスポーツ界の非常識である。たとえば、高校野球では当たり前の丸刈りが、他競技のあるチームでは「禁止」事項に挙げられている。また逆に、たびたび批判の対象となる過密日程の問題は、高校野球だけでなく、ほとんどの高校団体スポーツの共通課題だった。他の高校生競技の名監督が覚える高校野球に対する違和感と共感とは。(ライター・中村計/Yahoo!ニュース 特集編集部)
内田前監督(右)、井上前コーチ(左)の反則タックル指示があったか、なかったかを判断する日大第三者委員会はあえてアメフットの専門家をメンバーに加えなかった。日弁連のガイドラインから逸脱する行為だ 悪質タックルの被害を受けた関学大QBの父親が、その聴取の仕方に不信と疑念を抱いた日大の第三者委員会が、意図的にその構成メンバーにアメリカンフットボールに見識のある専門家を入れていないという驚きの方針が、複数の関係者の話で明らかになった。予断を挟まず、あえて客観的な“素人目線”で事実認定を重ねて合理的に結論を導きたいというのが理由のようだが、これは明らかに日弁連が定めている「第三者委員会ガイドライン」から逸脱している行為だ。警察の捜査ならば、いざしらず再発防止策も含めて真相に迫らねばならない第三者委員会としての姿勢に疑問と問題を感じる。果たして、こんな方針で調査を進めている第三者委員会に真実を導き出せ
何より体が資本のはずのアスリートたち。ところが、勝利のための努力が災いし、心身をむしばまれる選手がいる。摂食障害になったり、骨折しやすい体になって、思うような活躍をできないまま早い引退を余儀なくされたり、その後の人生にも影響を及ぼすケースも。女子マラソン元日本代表選が、摂食障害に起因する万引きで逮捕された事件は記憶に新しい。摂食障害の啓発と支援活動を世界同時に行う『世界摂食障害アクションデー』の6月2日、「アスリートの摂食障害を考える」をテーマにした催しが、東京・六本木で行われた。 基調講演を行ったのは、スポーツ科学が専門の山内武・大阪学院大教授。山内教授は、シドニー五輪で金メダルを獲得した女子マラソン高橋尚子選手が大学時代に、その才能を見出して育てたことでも知られる。山内教授は、主に女子長距離走の問題を取り上げ、「陸上競技を行っている中学生、高校生の中には摂食障害の可能性がある女子選手が
ロシアワールドカップへ挑む、サッカー日本代表23人が発表されました。この記事では、新著『アホが勝ち組、利口は負け組 サッカー日本代表進化論』の評伝から、宇佐美貴史選手の項を抜粋し、公開します。 日本サッカー史上類を見ない天才が、ワールドクラスに突き抜けるための『壁』は、どこにあるのでしょうか―。 書籍『アホが勝ち組、利口は負け組 サッカー日本代表進化論』 「行ってるやん」の絶壁「ウサミ、行け! 行け! 行け!」 「……(いや、行ってるやん!)」 行け、と、行ってるやんの溝は、想像以上に深い。 2011年にドイツのバイエルン・ミュンヘンに移籍した宇佐美だが、トップクラブでは出場機会が訪れず、翌シーズンは地方のホッフェンハイムへ移った。バイエルンとは違い、残留を目指すホッフェンハイムでは、何はなくとも、まずは守備、守備、守備から。しっかりと守って、カウンターに走って、ダメだったら、また守備に
週刊文春が23日発売号で悪質タックルの内田監督コメントを暴露前記事(悪質タックル問題で逃げる日大広報部の不可解~日大の今後をシミュレーションしてみた)で日大広報部の対応について「火に油を注ぐどころか、ガソリン缶を背負って飛び込むも同然な支離滅裂な対応」と書きました。 そして本日23日、この日大悪質タックル問題で、取材3件(いずれも石渡が取材を受ける側、うち1件は電話取材)を終え、自宅に帰ると、まさかまさかの日大会見。 23日発売の週刊文春で、試合終了直後の記者会見について反則を示唆する内容を掲載。さらに音声データも公表予定(24日朝)。 あまりにも批判が強く、世論に圧されたこともあってか、緊急会見となりました。 私もネットで見ていましたが、結果的には「火に油を注いでガソリン缶を背負って飛び込み、さらに火薬を追加投入」という史上最悪の記者会見となってしまいました。 繰り返しますが、日大と日大
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く