『永遠の0』など“零戦賛美”の風潮について、宮崎駿監督は語った。 「それがいちばん楽なんです。そうやって総括してしまうのが。そうすると、そこからいつまでたっても抜けだせないですね。自分たちの歴史に対するものの見方もそこから抜け出せないです。もうナルシシズムなんです」 その『永遠の0』が日本アカデミー賞で8部門獲得したそうだ。最近では作者のパクリや捏造純愛により作品も失墜しているが、かつて映画はヒットした。 これで思い出したが、アメリカでも『ディアハンター』と言うベトナム戦争の映画がアカデミー賞を5部門獲得したことに非難が起きた。戦争の悲劇を描いてはいても所詮はアメリカ人の自己憐憫だったからだ。 この『永遠の0』は『ALWAYS』と同じ監督だが、どちらも過去をつまみ食いして美化していることで同じだ。『ALWYS』の昭和三十年代は、貧困や格差が今とは比較にならず、悲惨なことが多かった。少年犯罪