■はじめに5月19日の衆議院法務委員会で強行採決された、犯罪の「共謀(計画)」段階からの広範な処罰を可能とする組織犯罪処罰法改正案が、本日(5月23日)、衆議院本会議において、自民・公明・日本維新の会などの賛成多数で可決され、衆議院を通過しました。この法案は、組織的犯罪集団が重大な犯罪を計画し、資金の調達や犯行現場の下見などといった準備行為を行った段階で、その集団の構成員を処罰するという内容で、過去3回国会に提出され、いずれも廃案となったいわゆる「共謀罪法案」と実質的には同じ内容です。 この法案のもつ危険性について、改めて考えてみました。 「共謀罪」法案、衆院通過 自公維の賛成多数 ■そもそもいわゆる「共謀罪」とは何か?この改正によって、(1)組織的犯罪集団の活動として、(2)2人以上の者が対象とされている犯罪を計画し、(3)実行のための準備行為を行った場合に、共謀罪として処罰されることに