以前、このエントリで、更科修一郎氏の『月姫』までの長い途─ぼくらのリアルと美少女ゲーム─ での「フェミニズムがおたく男性を抑圧した」という主張(というか、本論の前提)について、遠回しにクエスチョンマークをつけたことがあるけれど、以来ずっと、この更科氏の文章、フェミニズムに詳しい人から、かなり厳しい批判が出ても無理はないよな、という気がしていた。「少女漫画的日常」でnogaminさんが真正面から疑義を示しているのを読んで、ついに、と思ったのだけれど、同時に、nogaminさんと自分の立場の違いもあらためて感じた。 1番それを感じるのは、「女性を凌辱・嘲笑することで、男性という役割を肯定する負の作業とされた」という文の中には二重の否定的な意味が読み取れる。負の作業と批判されることに居心地の悪さを感じているのか、あるいは、もともとそのようなものとしてしか描かれない「男性らしさ」に居心地の悪さを感