菅直人首相の後継を選ぶ民主党代表選へ向け、小沢一郎元代表が今月中旬、藤井裕久元財務相(79)に出馬を打診し固辞されていたことが分かった。藤井氏は小沢元代表と長く行動をともにしてきたが、今は疎遠な関係にあり、自前候補を持たない小沢元代表の苦衷もにじむ。小沢元代表は独自候補の擁立を断念。複数の候補を支援し、代表選の1回目の投票で2位となった候補に3位以下の支援候補の票を集中させる「2、3位連合」を模索する方針を固めた。【須藤孝、朝日弘行】 「自前候補がいない以上、『敵』だけ決めておけば(支援候補は)だれでもいい。藤井先生に望みを残していたが、もう2、3位連合にかじを切った」 こう話す元代表周辺によると、藤井氏に出馬を打診したのはお盆前後。元代表自ら電話で出馬を求めた。 藤井氏は93年に元代表とともに自民党を離党した元側近だが、民主党と自由党の合併後、次第に疎遠となり、今は岡田克也幹事長や野田佳