国民の共有財産といえる羽田空港の新設発着枠が決まった。ANAがJALに完勝した形になったが、背後に何があったのか。ジャーナリスト・須田慎一郎氏が指摘する。 * * * 昨年、羽田空港を舞台に、新たに配分された国際線の発着枠を巡って日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)との間で繰り広げられたバトルは、ANAの完勝だった(ANA11枠に対してJAL5枠)。 「羽田空港の国際線枠は、一枠で年間10億円の利益を確実にもたらすとされる。それだけに、あまりにもANAを優遇する決定は、今後各方面に色々とハレーションを起こすだろう」(霞が関経済官庁首脳) 本来、発着枠に関する許認可権を握っているのは国交省航空局だが、今回は「国交省はほとんどノータッチ」(国交省幹部)だったという。ならばどこが“決定”したのかというと、「主導したのは首相官邸です」(前出の国交省幹部)。 マスコミは気がついていないようだが、
