彼女は追われた。生まれ故郷を、住む場所を、人としての存在意義を。だが彼女には救いの手が差し伸べられた。数年が経ち、美しく、逞しく成長した彼女は、一度は自分を拒絶した世界を知るために今、旅に出る。これは、奔放で好奇心の塊のような彼女が、世界を滅ぼした魔王と呼ばれるまでの物語。 女剣士を主人公とした、彼女の成長と人生を追う物語です。登場人物は多く、群像作品でもあります。ちなみに主人公はチートではありません、むしろ敵がチートです。 日常パートはライトタッチで描きますが、残酷な部分もあります。苦手な方はご注意を。作品のテーマは……皆さんが確かめてください。現在第七章連載中。だいたい一話2000~4000文字くらいでしょうか。連載当初は一話あたりの文字数がもう少し多いです。人物が多いので、忘れたらpixiv大百科を参照してください、比較的簡素にまとまっています。詳細版は人物紹介へ。 2020/3/2
●井河アサギ 「……はあ、これどうしようかしら。そもそもなんでこんなもの買っちゃったのかしら」 「失礼しまーす。紫先生と一緒に新しい訓練の計画を―――うわっ、お姉ちゃん!? いま何隠したの? まさかまさかバレンタインのチョコ!?」 「!!」 「アサギ様!! 誰ですか!? 誰にそのチョコを渡すつもりなのですか!!」 「バレンタインもう終わってるけどね。ということは、お姉ちゃん誰かにチョコ渡そうとして、勇気が出なくて渡せなかったんだ。く~~~そんな恋に恋する乙女みたいな可愛いことをお姉ちゃんが!」 「そんな……アサギ様が、アサギ様ともあろうお方がそんな……」 「ち、違うのよこれは―――ええと、ちょっとした貰い物で……あっ!」 「はい、影遁の術~~! やっぱりバレンタインのチョコでした。それもすごい高級そうな奴。お姉ちゃんの嘘つき。さてさてアサギ先生はこれを誰に渡すつもりだったのかなあ?」 「ア
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く