先頃より大手メディアの“報道の不自由さ”を指摘してきたところだが、これに比べれば「文春砲」なる言葉にも象徴されるように、雑誌が気を吐き、注目を集めている。 以前、このコラムで「ネット時代にこそ図書館が重要」という趣旨のことを書いた。そう書いてはみたものの、リアルな一次資料である雑誌を図書館で、収集し提供し保存することが、いま非常に厳しい状況にある。雑誌購入のための寄付などを企業に呼びかける施設もあるように、予算確保が困難なようだ。書籍のような装丁ではないため傷みやすく、雑誌の保存期間は1~3年程度としているのがほとんどであろう。 新聞は、県立図書館などでの収集が早くから積極的だったので小さな地方紙でさえ比較的容易に現物にたどり着け、また記事のデータベースも充実している。一方で雑誌は、時代ごとの世相を新聞以上に色濃く記した資料といえるが、一定期間が過ぎると機械的に廃棄される運命にある。地元に