中国医薬集団(シノファーム)とジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、ロシアがそれぞれ開発した新型コロナウイルスワクチンがオミクロン変異株に有効な中和抗体をほとんどもしくは全く産生しないことが調査研究で分かった。オミクロン株が免疫をすり抜ける能力を有していることを示す新たな証拠となった。 米ワシントン大学とスイスの製薬会社ヒューマブス・バイオメドの研究者は同調査で6種のワクチンのオミクロン株に対する有効性を検証した。シノファーム製ワクチンを2回接種した13人中、オミクロン株を中和する抗体が認められたのは3人にとどまった。J&J製ワクチンの場合は12人中1人、ロシア製ワクチン、スプートニクは11人中ゼロだった。 同調査は査読前に公表された。有効な中和抗体がオミクロン株に対して減少する中でも、最も減少率が小さかったのはファイザー製ワクチン2回接種しており、過去に新型コロナに感染したことがある