明晰夢をめぐる好奇心がたどりついたのは、「夢の劇場」…スゴ本なり。ただし、いつものわたしの趣味とは毛色が違うので注意。 まずボリューム、400頁超の物量で広範な視点から「明晰夢」を解いている。知覚の機能に対する諸理論、シャーマンの実践、東洋の瞑想法、現代科学の「仮説」(これがクセモノ)―― 用意周到に、「明晰夢」を説明しようとしている。一歩まちがえるとトンデモなんだが、断定できなかったのは、自分の経験で裏書されていたから。 しかし、「なぜ夢を見るのか」という単純な問いへの明快な解は得られなかった。それでも、安易にフロイトへ逃げ込むのではなく、生理学的性質からの説明がイイ。REM期において、ニューロンがでたらめに発火したのを、視覚野でムリヤリ意味付けをするそうな(しかも、後付けで!)。賦活合成理論と呼んでいる。 さらに、明晰夢を見るためのテクニックが山ほど紹介されている。カンタンにできるやつ